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新たな働き方ギグエコノミーを主導する企業のIPO次々に控える

【出典】 2019/03/29

https://www.wired.com/story/lyft-ipo-filing-ridership-revenue-losses-costs-charts/Picture1

329日にライドシェアサービスを運営するLyftNASDAQへの上場を果たした。公開価格72ドルに対し初値は87.24ドル。終値は78.29ドルを付け公開価格より8.7%もの上昇を見せた。その結果、時価総額は264億ドルで交通機関を担うUnited and American AirlinesHertzAvisをも凌ぐ巨大企業が誕生した。

一方で、今回のIPOへの市場の熱狂具合はUberAirbnbPinterestなどIPOを控えている他のテック企業にとっても吉報となるだろう。Lyft最大のライバルであるUberは昨年の8月に760億ドルのバリュエーションが付いており、IPO時には1,200億ドル程度の評価を求める可能性が高い。IPOに向け書類提出は完了済み。

しかしながら、両社ともに黒字化までの詳細は明かしてない。

3月上旬にLyftが証券取引委員会に提出した財務情報からは、順調な売上高に対し黒字化までの道のりは前途多難という印象を受けざるを得ない。

Lyftに登録しているドライバーは過去2年で急速に増加。2016年の終わりには660万人だったが2018年の終わりには1,860万人まで増えている。Lyftによればアメリカの成人人口の9%Lyftを利用していると言う。更に、今年の12月には前年比47%増のドライバーを見込んでいるとのことだ。

利用者数は2016年の終わりには5,260万人だったのに対し2018年終わりには17,840万人を突破した。2018年には前年売上11億ドルから2倍の22億ドルを売り上げており、劇的な成長を遂げている。

Lyftでは、過去3年間の成長はUberのブランディング面での失敗も少ながらず影響しているのではないだろうかと考えている。2017年の第一四半期と第二四半期の1アクティブユーザーあたりの収益が大きく増加しているが、ブランドとバリューがドライバーに浸透してきていることで、競合に代わりLyftを選んでもらえるようになってきていると成長の理由を説明する。また先述の通り、トランプ政権の指定国への旅行禁止令や難民受け入れ禁止令へのUberのコメントがトランプ政権に賛同していると取られ、アカウント削除を促すムーブメントDeleteUberやエンジニアのSusan Fowler氏が投稿した性差別問題などのUberの失敗がLyftに影響したのではないかと分析している。

Lyftが投資を緩める事はなく、2016年の2倍程度にあたる8400万ドルを新規ドライバー/顧客獲得の為に費やしている。

その結果、昨年には91,110万ドルもの莫大な損失を計上。競合のUberでは18億ドルの損失を報告している。2社にとってIPOは黒字へと転換させようとしている最中に必要以上に注目されることを意味する。

縮小するレンタルカー市場、Avis社の生き残る方法とは

【出典】2018/6/12

https://www.wired.com/story/avis-ohad-zeira-self-driving-future/

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車産業の中で大きな変化が起きている。生き残るものもいれば、事業から撤退しなければならないものもいる。この二つのグループの違いは、経験の違いや、生まれ持った能力ではない。成功と失敗の分かれ目は、誰がたまたまそのチャンスを手に入れるかだ。

72年目を迎えるレンタルカー会社のAvisが生き残ると思うだろうか。このナスダックでの銘柄名がCARである老舗はあなたの予想に反してしばらくの間マーケットに残るだろう。

Avisの新社長であるOhad Zeira氏は、「ここに大きなビジネスチャンスがある。」という。彼は、荒波に向かい突き進もうとしている。Zeira氏がAvis Budget グループに入社する前はベライゾンに在籍、IoTプロジェクトに関わり、スマートホーム企業であるWemo社を設立した。

彼のAvisでのミッションは、カーシェアリングサービスや自分で運転することが当たり前の世の中、古臭く思われるレンタカー事業に新しい収益源を見つけ、Avisを生き残らせることである。

「私が初めてこの会社に来た時、元々いた社員の中でたくさんのアイデアがあった。私の仕事はその中でふさわしいと思うものを選ぶことだった。配車サービスや自動運転車両向けのメンテナンスサービスはどうか?・自転車のシェアサービスはどうか?・電気自動車の充電スポットの経営はどうか?」Zeira氏は、33個の良いと思ったアイデアから、有効性を実験し始めた。

同氏は、Avisがどのようなプロジェクトが進行中なのか明かさなかったが、「我々はどのような戦略が成功するのか考えている」という。つまり様々なアイデアを試行錯誤しているという意味であり、一番成功の可能性が高いと思われるアイデアは実現可能なベンチャーステージに移行し、試験的にサービスを開始する。

ベンチャーキャピタル企業のLux Capital で働き、Zoox というスタートアップ企業に投資しているShahin Farshchi氏は、「Avisは自分たちのリソースを生かし、ポジションをはっきりすべきだ。」語る。

どのようなリソースがAvisにはあるだろうか?同社はどのように人々がレンタカーを借りるのかについてのデータは多く保持しているかもしれないが、あまり新事業には応用できないかもしれない。数多くのレンタカーを保持しているが、自動運転ではない。不動産も抱えているが、ほとんどは空港の近くに位置しており、自動運転車両の需要が高そうな都市エリアではない。

しかし同社は、「個人が所有していない車」をマネジメントするインフラは熟知している。Zeira氏は「ドライバーが存在しない場合、車の掃除、メンテナンス、充電またはガソリン補給は誰がやるのか?テック企業や自動車メーカーにはできないが、このような作業を無視することはできない。」と語る。人々は自動運転車両に乗車することに問題はないかもしれないが、汚い車両に乗りたいとは思わないだろう。

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Avisは去年、自動運転技術を開発するWaymoとコラボレーションし、アリゾナ州フィネックスエリアで自動運転車両の車両点検と掃除を始めた。(レンタルカー会社のHertzもAppleと共同で似た事業を始めた。)Zeira氏は新しい方法でAvisがビジネスをできる機会を探している。荒波を乗り切るには、正しい方向に方向転換し、船を漕ぎ、正しい方向に向かっていると祈るだけだ。

 

 

 

テレビの未来を占うための4つのステップ

【出典】12/16/2017
https://www.wired.com/story/future-of-television-2018/

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「 テレビの未来はどうなるか?」

ケーブルテレビから配信サービスに変わって以来、私たちはソファの上ではなく、携帯電話でより多くのビデオを見るようになった。ただの知人でさえ、あなたにテレビのこれからについての答えを要求し始めた。 毎年繰り返される質問に対する上手な答えがたくさん含まれている。テレビの未来とは?

1.「アプリこそがテレビの未来」。模範解答だ。あなたの主張を裏付ける質の高い例があれば、それは分かりやすい切り返しだ。 あなたの答えは「最新の2つの製品は」で始まり、「個々の番組が個別のアプリとして配信されるため、ケーブルネットワークの独占を蝕む未来を予感させる。」(うまい言い方だ。人々は自分の使うケーブル会社を毛嫌いしているからね。)

今最も注目されているアプリである 『HQ:Trivia』(40万人もの同時利用者を記録した、生放送のクイズゲーム)から始めよう。もしあなたのオフィスパーティーが午後3時から9時の間で行われるならば、パブでそのアプリを開くことをお忘れなく。アプリを開いた状態で、まるでとりつかれた魔術師が謎めいたことを宣告するようにジェスチャーで話すようにすべし。「これです。これ…これこそがテレビの未来なのです」といったように。

2つ目の例を見てみよう。より世間にまだ知られていないのは(急いでいるあなたにはより良い)、スティーブン・ソダーバーグ監督の新しいインタラクティブな映画/アプリである『Mosaic(モザイク)』である。人々は、物語の進み方が将来的に「自分の冒険を選ぶ」という展開になることを聞くのが大好きなのだ。(ボーナスポイント:Netflixが今年発表した子供向けのインタラクティブな作品についても話すといいかも)。できるだけ頻繁に「テレビ番組はアプリになる」と言おう。この言葉は、あなたを賢い技術評論家のような印象を与えるだろう。なぜなら、少なくともApple TVの発売以来彼らはこの主張を繰り返してきたからだ。 10年以上経っても、この陳腐な決まり文句は永遠に愛され続けるだろう。フォックスニュースが「クリスマスの戦争」(クリスマスをお祝いする事に関して起きた議論)を言うたびに、おじいちゃんが微笑むのと同じように、その決まり文句を聞くと、あなたの話を聞いている人は喜びで顔が輝くだろう。

2.「コンテンツの過剰供給はテレビの未来。」この素晴らしい返答によって、あなたは統計的で賢い回答をできるだろう! 「Netflixは2018年独自のプログラムに80億ドル以上を費やす。」この時点でとてつもなく大規模に聞こえるが、さらに数字的な回答を続けなければならない。「Appleは2022年までに年間予算を42億ドルに増やす計画だ。あなたの同僚の年齢によっては、サウスパークを引用するのに最適な瞬間かもしれない。今シーズンは、Netflixプログラムの底なしのコンテンツ量に対してお決まりのギャグがある。 キャラクター、カートマンが新しいスーパーヒーロー作品を売るために直通ネットフリックスに電話すると、顧客サービス担当者が「Netflixです。どうぞ。どなたですか? 」と答え、作品の内容を尋ねることなく「パイロット版がいいですか、それとも6エピソードにしますか?」と質問するジョークだ。

この時点で、難しい質問が巻き起こる可能性がある。 「私たちはもう”peak TV”(テレビ番組の数が持続不可能なレベルに達している可能性があること)に達したのか?」と同僚が聞いてくるかもしれない。この問いには「全くもってそんなことはない!」 と断言しなければいけない。人々は『Modern Family』のシーズンが永遠に、永遠に、永遠に続いて欲しいと願っている。

3.「テック企業がテレビの未来」この回答に 面白さを与えるために、あなたはただ「それはプラットフォームなのだ」と加えよう。

NetflixとAmazon Videoの成功によって、他のテック企業が新規参入する可能性は大いにある。 ジヤーナリストのSteven Levy氏はApple、Google、Facebookがビデオの第3の時代(ブロードキャストとケーブルの後)を先導し、プラットフォームとコンテンツにおける革新を行うと予測していた。将来のテレビのインターフェースは、会員制配信サービス(まもなく開始されるであろうディズニーのサービス含む)が続々と登場するかもしれない。ニューヨークタイムズのテクノロジー記者であるKevin Roose氏は今年初めに「テレビの未来?今がまさにそうだ。」と答えた。予言者は口を開き、答えはあなたの眼の前にあるのだ。

4.「フィルターバブル(ユーザーが自分の興味のある情報だけに囲われてしまう状況)はテレビの未来だ。」これは上記のすべての答えの要素を組み込んでいるため、最もスマートであり、最も不安定な答えだ。警告:高度なレベルの予言者だけがこの作戦を試みるべきだ。しかし、もしあなたがあえてする勇気があるなら…

「膨大な量のプロフィールデータを蓄積した後、テクノロジープラットフォームはこれらのデータベースをアルゴリズムと組み合わせ、個人向けのプログラムに新しいインサイトをもたらす。高度な機械学習システムは、ニッチなコンテンツ開発の可能性をスタジオやプロデューサーに知らせるだろう。偽のニュースがテキストコンテンツに行われたように、視聴者は彼らの偏見の世界観を強化するようなコンテンツだけを識別する。個人向けに超パーソナライズされたTVプログラムで溢れかえり、社会はフィルターバブル期に入るだろう。」

Netflixには地球上で最も知られていないプログラムが多く存在する。ここでいくつか普通とは少し異なる番組を紹介しよう。

『Dramaworld』=魔法の国+K-pop

『Vanilla Ice Goes Amish』=無名の白人ラッパー+DIY+禁欲的信仰

『テラスハウス』=ゆったりした番組+日本+退屈な現実+ハワイ

『Drop Dead Diva』=法律ドラマ+心が入れ替わるファンタジー+メロドラマ

『Lip Service』=スコットランド+口紅をつけたレズビアン達

『Hit & Miss』=Chloë Sevigny+トランスジェンダーの心+女性の殺し屋

『Blue Mountain State』=大学フットボール+下ネタコメディ+アメリカ中西部

『Canada’s Worst Driver』=カナダ人+運転リハビリ+リアリティ番組

これらの目立たないプログラムを知っている人はいないと思うが、これこそが重要なのだ。 「これらの番組は、まるで高度なデータベースクエリー(データベースへの検索要求)によって作成されたようなものだ。」ともったいぶって話そう。 「将来、すべてのテレビは、データをベースに制作されるだろう。ターゲットの視聴者は狭くなり、最終的には一人の視聴者のためにテレビを制作することになるかもしれない」人類はフィルターバブルの中に閉じ込められ、一人一人が個人向けに作られた番組を見て、もはやテレビと社会的に関わっていないのである。非常にニッチなプログラムの地獄に閉じ込められ、『The Walking Dead』の頭が空っぽのゾンビのように、この恐ろしいメディアの暗黒をさまようのである。

ALEXAを使った宣伝広告時代に向けて企業は消費者との会話を集めて備えるべきだろう

https://www.wired.com/story/future-amazon-alexa-advertising-2018/

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現代は便利な世の中になりドミノピザを注文できない電子機器はほとんど存在しないだろう。

ピザの注文がしたい時、Twitter、Slack、Facebook Messenger、SMS、タブレットやスマートウォッチ、スマートTV、更には携帯アプリ対応のFordの車からでも簡単に注文することができる。

そして、更にドミノピザは新たな音声注文サービスを追加したようだ。

バーチャルボイスアシスタントを使っている家庭なら、AlexaやGoogle Homeを通じて通常のピザの注文を行えるのだ。(2017年現在、全米で2000万件の家庭がボイスアシスタントを利用している。)

Amazon Alexaは現在、音声認識機能のソフトウエアとして機能する25,000以上のスキルがある。(Amazon Echoの「スキル」とは、iPhoneで言うところの「アプリ」である。「Alexa」は Echoの音声認識機能のこと。)ドミノピザは独自のスキルを開発することで、お茶の間へ参入する機会を伺っている、数少ない企業の一つだ。現在Amazon EchoとGoogle Homeは前米中の台所やリビングルームに置かれいて、マーケッターはこれまで夢に見てきた、ユーザーの行動と観察をAmazon EchoやGoogle Homeを通して、知ることができる。しかし音声認識機能を使ってどのように消費者を取りこんでいくかは試行錯誤の最中だ。銀行やファストフードチェーン、美容関係の企業やリテールなどが努力を行っているが、その足取りは現在ばらばらだ。

バーチャルアシスタントを使った前例がなく、何が起こっているのか把握できないからで、だからこそAlexaを使ったマーケティングプランを策定することは危険なベンチャーであるのだ。

しかし、2017年はAlexaの大ヒット年となった為、今後2018年は、Alexaを使った広告を出したい企業がお金と時間を投資して、Alexaの有効な活用方法を探す年となるだろう。

音声主流のスクリーンレスの時代への移行は比較的にゆっくりである事と、この技術をいかに正確に利用出来るかについての手本や前例がないため、手探りの状態であったが、音声認識機能はどんどん広まり、世界的に受け入れられつつある今、全ての人々に普及する様な日が来るのは、遠い未来の話ではないだろう。

既ににいくつかのブランドはAlexaを活用し始めている。

スターバックスコーヒーはAlexaを使った注文を可能にしていて、 Uberは配車サービスを開始している。また、Capital One銀行は口座の残高をAlexaから照会できるようにしている。

近い将来、もっと沢山の競合企業が参入をして、すでに開始されているこれらの試みは業界全体に広がっていくだろう。

AmazonのEchoはジョークも言えるし、タイマーをセットしたりすることもでき,

音声機能を利用している家庭はは年々増加し、全米の過程で標準装備のテクノロジーとなりつつある。

今年度のホリデーシーズンだけでバーチャルアシスタント機器(AlexaやGoogle Home)は1200万台以上売れるだろうとオーディオ広告会社のXAPPmediaは予想している。

様々な企業がAmazonのAlexaで成功を収めようと競争を行っている今、スクリーンレスの音声主流の未来が来ることは明らかだろう。(Google Homeは近いところまできてはいるが、依然としてAmazonが主導権を握っている。)

Alexaの普及は、すなわち音声認識機能の普及である。その音声認識機能は私たちをシームレスな時代へと連れていくだろう。しかし様々な企業がAmazonのAlexaへの参入を踏みとどまっている理由には一理ある。

Alexaはまだ新しく、そのプラットフームは整理されていない。目に見えないプラットフォームであるため、ユニバーサルデザインなどすべての人にとって共通で理解できるシステムの構造が作りづらい。(例えば、戻るボタン、ホームボタンなど。)それがブランドのAlexaへの参入を難しくしている。Alexaは依然として開発者やユーザーにとって、謎のもである。ウエブページは目に見えるプラットフォームのため、ユーザーは簡単にウエブページを見たり、操作したりできる。ForresterTechの主席アナリストJames McQuivey氏によれば、Amazon Echoの所有者のうち大部分のユーザーは1日のうち複数回使用していて、通常それは二つから三つの機能を繰り返し使っているだけだという。

AmazonでさえAlexaの新しい使用用途を研究しているのだ。つい先月AmazonはAlexaを職場で使用するための新しい構想を発表した。スタートアップのアクセラレータ事業であるTechstarsのCody Simms氏は、開発者や技術者たちが変革的な発見をするまで、これらの研究は続くだろうと予測している。検索エンジンがインターネットを形成したように、おもちゃのレベルから実際の日常で使えるツールに代わるまで探求は続くだろうという。「どんなものがAlexaで最も重要な機能や経験となるのか現在模索中である。また、他企業がどのように音声機能を使っているのかも観察をしているところだ。」と Simms氏は述べた。

音声機能を使った画期的な開発をある一つのブランドが行ったとして、それを同業者が自社で順応させることは容易ではない。「広告を出している企業がテレビを見て、競合相手のCMはどのようなものかなとチェックする事は出来るがAlexaは前例がないので他社の様子がわからない。」とMcQuivey氏は語る。スクリーンショットや機能の説明を見比べることができるApp Storeとは異なり、Alexaのスキルは他のスキルと比べたり、探したりができない。

銀行のスキルを使うとき、たとえば、そこの口座を持っている必要がある事などが挙げられる。

「競合他社や同業または主要なブランドで何が起こっているのか、誰も知らない。先を見越せないことに企業たちは不安を感じている。」と同氏は述べた。

障害は他にもある。ある企業がユーザーに広告・宣伝をしようとして、音声を読み上げている時など、Alexaが読み上げている物を『中断』させることがデフォルトで設定されていたのだが、Amazonはその『中断』の機能を廃止したのだ。またAmazonは、ユーザーはボーカルアシスタントの中断をできない、という条件を利用規約に設けた。音声認識機能は、私たちの使いたいと思ったときに使いたいだけ使用する為に存在するべきだ。Alexaが聞いてもいない事をしゃべり出すようになって、Alexaを私達の意思で黙らせることすらできないならば、Alexaの居場所は家にはなくなるだろう。

だからこそ、今春、 Amazonは、スキル上でコンテンツを配信しない限り、サードパーティの広告を流せないようにルールの変更を行ったのだ。(Backchannelへの声明で、 Amazonはこのアプローチは「顧客にとって快適な体験を提供することに重点を置き、開発者がスキルを収益化し、その収益で顧客にとっての最高の経験を提供するための開発に時間をかけることができる。」と説明している。)Amazonは開発者に補助金をかけて開発を奨励するかわりにこのようなことを行っている。

このAlexaを使ったサードパーティ広告の禁止ニュースは、世界で初めて音声アシスタントの広告ネットワークを立ち上げた企業、VoiceLabsにとって悪いニュースとなった。Sponsored Messagingと呼ばれるVoiceLabsの研究はAmazonのポリシー変更直後に終了してしまった。CEOの Adam Marchick氏は、Amazonのエコシステムは禁止にしたが、多くのブランドと開発者がこの音声ネットワークに興味を持っていた。これは、アイデア自体は悪くなかった証明だと述べている。「今後、Amazon echoに広告は戻ってくると読んでいる。しかし、AmazonとGoogleは、ポップアップ広告ではなく、追加のコンテンツとしての広告を望んでいる。このマニフェストがどのように現実となるか見てみたい。」と」と Marchick氏は語った。

これまでのところ、唯一の方法は新技術の開発しかないだろう。

デジタルコンサルタント企業 RAINのCEO、 Nithya Thadani氏は、

「効果的に宣伝を行うために、 人々を呼び込めるような、スキルや音声機能を作る必要がある。エンターテイメントや何かコンテンツを作るなどユーザーに提供できるものが必要だろう。人々は実用性の高いスキルを好んで使うことも発見した。」と述べた。例えば、Campbell’s Kitchenは音声読み上げでレシピを紹介するサービスを提供していたり、 洗剤会社のTide’sはどのようにして衣類についた汚れを取るかを音声で解説する。決してかっこいい機能ではないが、この初期のアプローチは新しい音声主流環境でのブランドの基盤作りとなる。

Thadani氏はこのようなアプローチをウサギと亀の童話で例える。 「これを本当にうまくやっている企業は、氷山の先端にちょうど杭を打ち込んだだけで、これから長期戦になることを理解している。今急いで結果をだそうとするウサギよりも、今現在の目標は、できるだけ多くのことを学び顧客との関わりを深めつながりを作り出すこと、と亀は知っている。」と語った。

「6ヶ月前ほとんどのブランドが関心を抱かなかったのに対し、現在は、はるかに多くのブランドが興味を示している。」と同氏は続けた。一方、XAPPmediaのCEO、Pat Higbie氏は、ProgressiveやNational Geographicのような企業との実験開発に多忙だった様子だ。同氏の企業は、音声機能を使ったメディアとマーケティングを対象として、音声広告以外にもサービスを広げ、ブランドの基盤を積み重ねることに重点を置いている。「2018年Alexaでますます多くの収益が生まれるだろう。」とPat氏は述べた。

初期のこういったスキルでの動きはは必ずしも収益をもたらすとは限らないが、先を見据えているブランドはAmazon Echoへの参入に価値を見出していると言えるだろう。どんな基本的なスキルであったとしても、この新しいデバイスを使って顧客と音声で繋がる事が出来るので、消費者がどのようにAmazon Echoと対話をしているかデータが得られる。消費者がAlexaをどのように使っているか情報を収集することで消費者についての知識を広げられ、それは今後も洗練された技術を構築するための糧になる。一度、土台となる使い方が発見され、誰が何をしているのか手探りの状態が終わった時は、初期から開発を続けている様な企業は成功するだろう。スターバックスコーヒーは、音声アシスタントを使って難しい注文をとれるようになるまで時間がかかるかもしれないが、消費者が音声認識機能を通して普通にコーヒーを注文できるようになれば、どのようなバーチャルアシスタントの会話が必要なのか得た知識を今後の開発で有効に使える。

「早期に動いている全ての企業が成功するとは限らないが、どのようにするとこの新しいプラットフォームを利用する事が出来るのか、もし考えたことがないのなら今すぐ動き出すべきだ。」 とTechstarsの もつAlexa AcceleratorのディレクターAviel Ginzburg氏は述べた。

まだ謎は多いが、Alexaは企業やブランドにとって強力なツールだ。
音声インターフェースは未来のテクノロジーという新たな時代はもうそこまで来ている。

スクリーンレス時代の世の中で居場所を確保したい企業にとって音声インターフェースは避けては通れないテクノロジーとなる。企業間同士の競争が激しくなるにつれ、懐の探り合いはなくなり、どこに向かっているのか、もっと明確になるだろう。企業は、今その波に飛び乗るか、置いていかれるか、どちらを選ぶもあなたの企業次第だろう。

Apple、AR(拡張現実)の未来が携帯に備え付けられることに賭ける

【出典】 2017/8/7
https://www.wired.com/story/arkit-augmented-reality/

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Appleが現在提供しているARプラットフォームARKitで開発されたアプリを確認すると、AR(拡張現実)の革命はテープメジャーの分野でも起きるようだ。開発者がApple製品でARアプリを開発できるように提供されたARKitは、ポケモンGOのようにデジタル体験と現実世界を繋ぐことができるプラットフォームである。このプラットフォームで開発されたアプリは、iOS11がリリースされる9月にダウンロード可能となる。多くのARアプリは、家具が部屋にフィットするかを確認できるアプリや、自分のキッチンエリアのサイズを測れるなどといったものであり、Magic LeapやGoogle GlassといったAR端末と比べるとシンプルでつまらなく感じてしまうが、将来的に大きくなる可能性は充分にあるだろう。

Samsungで過去にARに関して研究を行っていたベンチャーキャピタリストのMatthew Miesnieks氏によると、ARKitの登場は「AR業界始まって以来最大の出来事」であるという。しかも、これは彼だけの意見ではないというのだ。ARを何百万ものiPhoneユーザーに普及させることにより、Appleは世界で最も強力なARアプリのプロバイダとなることができると考えられている。ARが一体どの媒体に適しているか、開発者がARKitを使い様々な開発を行うことにより明らかになるだろうと考えられている。

Appleは6月に開催された開発者向けカンファレンスでARKitを発表した。 ほとんどのARのデモと同様に、AppleはARがユーザーを仮想の世界に導き、iPhoneを「仮想世界へのレンズ」に変えることができると発表した。童謡「3びきのくま」の話が子供のベッドの上で見ることができるARのアプリや、レゴでバットウィング(バットマンの飛行艇)がコーヒーテーブルの上に現れる等、複数のアプリが発表された。基調講演では、Peter Jacksonの制作会社の代表が、iPadを使用してテーブル上で繰り広げられる宇宙戦争のデモを行った。

「自分の家のリビングルームで飛行船同士の戦いを見ることができたら、クールだと思いませんか」と代表は述べた。このような台詞は、AR関連の開発者に注目している人にとっては、よく聞く言葉かもしれない。Magic LeapのRony Abovitz氏は、ARを使えば「クジラが体育館の床からジャンプする」といった世界や「太陽系があなたの手のひらの上で見られる」といった世界が体験できると予見している。MicrosoftのAlex Kipman氏も、2016年のTEDカンファレンスで同様に「壮大」な言葉を使い新製品のHololensを披露した。彼は「このようなデバイスは我々の知覚を飛び越えた体験を提供してくれる」と述べている。

このような「壮大」な言葉で語られるARと違ったアプリが、ARKitを使って登場している。あるアプリは、新しいクッションがあなたのソファに似合うか映し出してくれたり、レストランでオーダーしたい料理が一体どんなものなのかテーブル上で確認できたりするアプリが登場しているのだ。様々な開発者が部屋をバーチャルな水で一杯にしたり、別次元に移動ができるワープをAR上で作ったりしているが、最も熱狂的な反応を生み出しているARはもっと別の代物である。@MadeWithARKitのある動画では、ARのテープメジャーで部屋を計測しているだけなのだが1.2万回以上の「いいね」を獲得している。

ARKitのアプリが他のARアプリと異なるのは、ARが持つテクノロジーとの可能性をさらに進化させるのではなく、一般の人々が日常的に抱える問題を解決しようとした点だろう。

成功したコンシューマーテクノロジーが、必ずしも壮大なアイディアから始まるとは限らない。1つの小さな問題を解決する方法として生まれ、壮大なアイディアに拡大していくこともあるのだ。フェイスブックは最初からデジタルメディアの覇権を得ようとしていたわけではない。最初は大学生同士が繋がることのできるツールとして始まったのだ。iPhoneも最初はMP3プレーヤーとして始まっている。しかし、そこから様々なサービスやiTunes、電話機能、インターネット、そしてアプリのストア等の方面で進化を遂げたのだ。

似たような現象がARにも起きているのかもしれない。ARKitがリリースされる前、最もARの実験として成功したのは、SnapchatのSpectaclesとポケモンGOであった(前者は単にSnapchatを体験する新しいレンズを提供しただけである)。Greylock PartnersのJosh Elman氏は「これらは普通のことを少し違うやり方、そして楽しみを加えただけ」であるという。「これらの試みは、失敗したGoogle Glassのように新しい世界を見せるものと比べると、おもちゃのようなものといっても過言はありません」と。

iPhoneがより控えめな選択技を作って媒体を再定義したのは、これが初めてではない。ビデオゲーム業界は、iPhoneがローコンセプトでカジュアルな「キャンディークラッシュ」や「アングリーバード」のようなゲームを世に送り出すまで、高価で複雑なコンソールゲームが業界を支配していた。

一部の人は、ARKitがMagic Leapのような壮大なARの世界に繋がる最初のステップと考えているようだ。Andreessen Horowitz’sのChris Dixon氏は、ARKitについて「完全なるVR/AR体験に向けての素晴らしい踏み石になる」とツイートしている。@MadeWithARKitのアカウントを運営しているSam Dauntesq氏も「ARはiPhoneの画面からメガネに移り変わるだろう」と予想しているようだ。Appleも彼に同意するかもしれない。同社は、長年ARKitが使えるメガネを開発していると噂されているからだ。Miesnieks氏によると「100%本当」とのこと。「私はそのプロトタイプのメガネを使ったことがある人と話したことがある」とも話している。Appleは、これに対しコメントを控えている。

そして最終的に、ARは最も野心的な提唱者が予測していた形になるのかもしれない。顔に常に装着し、今まで想像したこともない世界を見せてくれるようになるかもしれない。しかし、そこまでにたどり着くには、壮大なビジョンやびっくりするようなデモから始まるのではない。進歩は少しずつ始まり、一つ一つの問題を解決していかなければならないのだ。

 

 

VR広告、あともう少しで現実のものに

【出典】2017/7/21

https://www.wired.com/story/vr-ads-are-almost-here/

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一瞬自分が仮想現実内にいると想像してみよう。左を向くと開いたドアが現れる。その扉は、探検したり干渉したりすることができるブランド世界に繋がっている。そこには、バナー広告や自動再生形式の動画広告も存在する。このゲームの様な広告が今、現実のものになろうとしているのだ。

世界最大規模のVR会社Unityは、先週Virtual Roomを発表した。Virtual Roomは、干渉できる新しい形の広告で、今年の末にローンチされる予定である。今までの単独的なVRマーケティングとは異なり、Virtual Roomの広告はノートパソコンでよく見る広告や携帯ゲームなどで見る動画広告と同様、幅広いVRアプリケーションネットワーク上に表示されることになる。

「新しいメディアと同じく、VRも収益に繋がらなければなりません」とUnityでVR・AR戦略リーダを務めるTony Parisi氏は述べる。「開発者は収益につながるものを開発しようと考えています。我々はただ、その願いを実現したいのです」と。しかし、最近まで具体的にどうやって実現させればよいのか分からなかった。ほとんどのVR開発者たちは、これまで小規模な取り組みやアプリ内購入で収益をあげてきたが、予想される広告収益とは比較にならないほど少額である。

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VRから収益をあげるために、VR企業は試行錯誤を繰り返している。最近では、Googleは当社のブログに眺めたりタップして詳細を見たりすることができる宙に浮いたキューブのような広告を発表した。これは、馴染みのある自動再生広告のVRバージョンだと言えるだろう。広告のデザインとしてはシンプルであり、Google Area120のAayushi Upadhyay氏とNeel Rao氏は同社のプログに「VR広告は開発者たちが実行しやすいようカスタマイズできなければなりませんし、利用者にとっても使いやすくて目障りにならないようなものになっていなければなりません」とコメントを残している。

インタラクティブ広告局の動画部門で局長代理を務めるEric John氏は、「モバイル広告が誕生した時、従来のテレビ30秒スポットをそっくりそのまま当てはめただけという事態が生じたが、VR広告はこれの二の舞にならないで欲しいと思います」と述べる。同機関は、ウェブ広告やモバイル広告のガイドライン作成を主な責務としており、今でVR広告のガイドライン作成も業務内容に組み込まれている。

IABも、Unityと共同でVirtual Roomを活用したガイドラインを作成している。このガイドラインは、広告の尺から出現頻度まで盛り込まれる予定であるようだ。Unityによると、現在企業と開発者の両者が同意できるラインを模索中であるという。1時間に露出できる尺は2分以内とし、広告と干渉する人間に疎外感を与えないようにする。現在のモバイルゲームやテレビの広告のように、ユーザーが困った時やゲームレベルをクリアした時にポップアップするような仕様であると言う。

しかし、これまでの広告とは違い、VRではユーザーが広告と干渉できるのだ。つまり、広告を見るのではなく、「プレイ」するようになるのだ。Unityのビジネス開発部で副部長を務めるJulie Shumaker氏は「普通の広告は直線的ですが、VR広告は違います」と述べる。

VRの強みを活かした結果、Virtual Roomsは最初にユーザーの視界に光って浮かんでいるドアという結論に至ったようだ。Shumaker氏はこれを「ふしぎの国のアリス効果」と呼ぶ。「(別の世界に)誘導される経験」であり「ドアを開けたら外の世界とは全く違う世界を見ることができる」からだと言う。ユーザーはこうしたVR世界を干渉しなくても最低30秒から干渉できる場合には60秒以上もの間、その企業の世界を楽しむことができるのだ。

パイロット版広告のため、UnityはLionsgateと共同で、ゾッとする映画「ジグソー」のVirtual Roomを制作する予定である。今の所コンテンツ制作中だが、VRゲームがプレイヤーのエンゲージメントを高めるように、ユーザーのエンゲージメント獲得を目指している。

これは、広告主側にとってはとても魅力的な話である。広告を広告の様に感じさせない説得力あるコンテンツは、潜在的顧客を失わない方法の一つである体。もちろん、ハイクオリティのコンテンツを制作するためには、相変わらず多額の費用がかかる。Shumaker氏は まだVirtual Roomの価格を設定してないが、それ相応の金額になると述べる。

Forresterの最近の調査によると、360度動画広告を一本制作するのに約数万ドルかかり、完全なインタラクティブ広告の場合だと最低50万ドルもかかる。「多くの企業は、この莫大な金額を負担に感じて、投資を迷うかもしれません」と関連記事を書いたForresterのレポーターThomas Husson氏は述べる。

まだ実験段階のVR広告は、広告主にとって高すぎるかもしれない。だが、Unityは投資するだけの価値があると確信している。今はVRヘドセットを使う人が少ないかもしれないが、今後ますます成長するVR市場でVirtual Roomが次世代の広告基準になれば、Unityの繁栄に繋がることは間違いないだろう。さらに、Shumaker氏曰くVRは他のメディアができない「ユーザーに100%注意を集める」ことができるのだ。今のメディア業界において、これはかなりかちがあることであるといえる。

旅行先で個人情報を保護するための新たな方法にも情報漏洩のリスクは存在する

【出典】2017/5/25

https://www.wired.com/2017/05/clever-new-way-protect-data-border-also-add-risk/名称未設定

アメリカを筆頭に、数ヶ月前から国境を越える際のセキュリティチェックが厳しくなってきている。これには、スマートフォンやノートパソコンも該当する。個人情報の保護には何通りかの方法があるが、最近では1Passwordというパスワード管理アプリが開発されている。このアプリを使うとデータを保護してくれるが、同時にリスクもあることを知っていなければならない。

1Passwordの新たな機能Travel Modeでは、旅行前に機微データをパスワードマネージャーから消し、目的地で元に戻してくれる。旅行中に安全なパスワードを作り、一定期間使わないデータを消してくれるのだ。他者から個人情報を隠す効果的な方法であると言える。

「要するには、特定のデータを持ち歩きしない方法です」とAgileBitsで製品セキュリティオフィサーを務めるJeffrey Goldberg氏は述べる。

このTravel Modeは、毎月使用料を支払うユーザーだけしか利用できず、昔一度だけつかえるライセンスキーを購入しDropboxのような第三者を通してパスワードマネージャーを同期しているユーザーは使うことができない。Travel Modeのセットアップは、旅行専用のデータ保管場所を構築するため、少し時間がかかるようだ。

この設定を使うと対応できる場面が増えるが、魔法のようにプライバシー問題を解決してくれるわけではない。まず、利用期間中はいくつものアカウントのアクセスが禁じられる。つまり、それを国境で使っていると、国境警備隊、特にパスワード管理に精通していない人間の注意を引く可能性があるのだ。

「検閲中に個人情報が漏れないようあらゆる手段で隠していると、かえって怪しまれるということもあるかもしれません」とGoldberg氏は述べる。「我々は、国境警備隊とは透明性を持って全面的に協力しようとしています。このテクノロジーは、国境を守る人々に無礼をはたらくためのツールでは決してないのです」と。

また、Travel Modeのセットアップには、使用しているデバイスの中身と疑いの目を引くものを考えなければならない。例えば、データ保管場所には少数のパスワードしか登録されていないのに、それに比べてスマートフォンに複数のアプリが入っていればパスワードを消したということが明らかである。もし、このテクノロジーに精通している人が国境警備隊にいたら、1PasswordにログインしてTravel Modeの解除とデータ保管場所からのデータの回復を1Passwordユーザーに指示することもできるだろう。

「デバイスの中身を隠すというのは、際どい解決策であると言えるでしょう。何せ、誰も司法妨害や連邦職員に噓をついたと疑いをかけられたくないからです」とElectric Frontier Foundationで弁護士を務めるSophia Cope氏は述べる。「だからこそ、1Passwordがデータを隠しているのではなく、削除しているのは法律の観点からしてもとても重要なことなのです」と。

全くデータが保護されていないというのも考えものだが、データが少なすぎても、何かを隠しているのではないかと疑いの目を引いてしまうのは仕方のないことだろう。「様々な面で、国境を越えようとしている者にとって、全くやらなくてもやりすぎても問題になってしまいます」とCope氏は述べる。「そこまでして保護しなければならないデータなのか、それともそこまで重要機密事項ではないのか、個人でどのデータが大事かを決めなければなりません」と。

こういった懸念は、空想上の絵空事ではない。実際、先週イギリスのロンドンにあるヒースロー空港で、国境警備隊によって止められたイギリスの活動家がパソコンのデータ開示命令を無視したことにより、英国テロリズム法によって告発された。

1PasswordのTravel Modeは問題を全て解決したわけではないが、この世にこうしたツールが増えれば、情報保護についてより真剣に考えるようになるだろう。「旅行者が自分のWhatsAppのパスワードがデータ保管庫に入っていないと言うのは簡単でしょうが、相手が疑い深い国境警備隊であればパスワードの開示を強制される場合もあるのです」とCope氏は述べる。「国境警備隊にそういったことが可能かどうかは法律として議論される余地がありますが、旅行者側も自分の取る行動がどのようなリスクを招くか知る義務があると言えるでしょう」と。

レディー・ガガのハーフタイムショー、ドローンの明るい未来を証明

【出典】2017/2/5

https://www.wired.com/2017/02/lady-gaga-halftime-show-drones/

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スーパーボウルで最も鮮明に記憶を残すのは、有名な衣装問題や、間抜けなサメの着ぐるみ、ビヨンセのパフォーマンスなどのハーフタイムショーである。レディー・ガガが今夜したことが反響を呼ぶかどうかはまだ定かではないが、少なくとも彼女は新たな提案をした。ヒューストンのスカイライン上で踊りゆらめいているドローンの集団を星からたなびく国旗に変身させたのだ。

300ものドローンがフォーメーションを組んで飛んでいるのを見るのはおそらく初めてだっただろうが、これが最後になることはまずないだろう。Intel Shooting Starのドローンシステムを支える技術は、それ自体が魅力的だが、その可能性はさらに魅力的であると言わざるを得ない。レディー・ガガと共演したドローンは、いつの日か捜索救助や農業、ハーフタイムショーなどに革命を起こすだろう。

まず、ワクワクする点に焦点を当ててみよう。

ドローンショー

約1.6億人の世界の視聴者のためにドローンプラットフォーム最大の舞台を演出していたが、Intelは以前にもこれと同じようなことを行ったことがある。同社のShooting Starドローンは、最近ディズニーワールドで3週間の走行を終え、昨年、500機のシンクロしたドローンがシドニーで飛行し、「最も多くの無人航空機が同時に空中に浮上する」という非常に特殊な世界記録を打ち立てたのだ。

各無人機は約1平方フィートの長方形で、重さは8オンスをわずかに上回り、不慮の衝撃を和らげるためにプラスチックと発泡体でできている。消費者のクアッドコプターほど派手ではないが、それは気付かれないようにするためである。代わりに、無人機に搭載されたLEDが40億通りの組み合わせで輝く。こうしたアクロバット飛行は細心の注意を払って演出されているのだ。

各ドローンはセントラルコンピュータと無線で通信し、ダンスルーティンを実行し、周囲にいる数百のマシンが何をしているのかは関係ない。ショータイムの直前に、コンピュータは各ドローンのバッテリーレベルとGPS信号強度をチェックし、それに応じて役割をアサインする。ショーの間にドローンがダメになると、予備ユニットに数秒で引き継がれるシステムになっている。

これら全てはそれ自体とても素晴らしいと言える。しかし、1年で最も大きなテレビイベントでそれを機能させることは、次元が違うと言わざるを得ない。

レッドゾーンとレッドテープ

スーパーボウルの安全対策とFAA規制を知っている人は、ここまでいくつかの疑問をもったかもしれない。政府は、ヒューストンのNRGスタジアムから34.5マイル以内にドローンを飛ばすことを厳格に禁止しているからだ。FAAはどのような状況でもドローンが飛行することを制限している。ましてや、80,000人以上の観客の上空はもちろんのことだ。Intelはどうやってそれを解決したのだろうか。

答えを簡単に言うと、今週早くにそのショーを録画したのだ。

Shooting Starシステムの進化とこれからの指針を示してくれるので、この答えを追求することは価値があることだと言えるだろう。

準備が始まったのは12月初旬だった。Intelのエンジニアが、300のダンスするドローンの素晴らしい演出に心が躍った。ドローンはスタジアムの中を飛ぶのか。レディー・ガガがステージ上でやっていることと、どのように繋がるのか。スタジアムのドーム屋根は開いているのか、閉じているのか。それを見ている間、疑問が絶えなかった。IntelのドローンチームのリーダーAnil Nanduri氏は、「ハーフタイムは、巨大なモンスターにエクササイズさせるようなものです」と述べた。

Intelとスーパーボウルのクリエイティブチームが制約を理解した後、彼らはショーの絵コンテを作り始め、巨大でキラキラたなびく国旗のように輝きを放つ星々に決定した。

それ自体は簡単なパフォーマンスで、ガガの輝きと魅力溢れるステージの脇役だった。しかし、そのパフォーマンスもとても素晴らしかった。NRGスタジアムはヒューストンホビー空港の航空管制管轄区域に位置するため、IntelとNFLはそこから許可を得るために数週間のうちに話をまとめる必要があったようだ。

大勢の抱擁

プログラムが同期できるドローンはとても興味深く、様々な驚きを与えてくれる。また、制御が容易で、より精巧な演出を可能にし、再利用可能である。しかし、この技術ははるかに実用的で、人命救助に応用できる可能性をも秘めているのだ。

「夜間に遭難したハイカーを複数のドローンを使って捜索することが適切な道であるのは理解しています」とNanduri氏は述べる。「あるいは、地滑りが起きたとき、人にできない場所を探索して救助することなどが適切であると言えるでしょう」と。

商業的な応用もあるだろう。建設現場などの危険な場所を人間が検査する代わりに、数十台のドローンを送ったり、何ヘクタールもある作物を検査したりすることにも活用できるかもしれない。

しかし、これらは全て技術的な限界以外の理由で難点がある。たとえば、FAAの規制ではドローンオペレーターはドローンを視界内で操作する必要があり、倒壊した建物や僻地で作業することは難しい。また、個々にプログラムされたドローンは、「考える」ことができるスマートドローンよりも効果的でないと証明されるかもしれないのだ。

現時点では、ハーフタイムで繰り広げられた光のショーで、Princeが「Purple Rain」を熱唱した時のように、スタジアムを沸かせることができた。

空気が綺麗になるだけではない 電気自動車、アメリカで何十億ドルも節約できる可能性

【出典】2016/10/27
https://www.wired.com/2016/10/not-just-clean-air-electric-cars-can-save-us-billions/

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化石燃料を燃やして走行している車に依存しているアメリカでは、煙霧のような問題に対して対処することが困難である。しかし、汚染や気候変動による死亡者は、喘息発作、洪水死亡、呼吸器系疾患という分野で少しずつ増加している。全ての人が、車を使うことによる環境汚染の影響を受けているのだ。

カリフォルニア州にある米国肺協会(American Lung Association of California)の最新の報告書によると、自動車によって生じている健康と気候に関する支出は、毎年370億ドルに及ぶ。

この値には22万日もの失業日数や10万9千件の喘息関連の出来事、そして年2580件の若年死亡件数の影響による経済的コストが含まれているが、排出権ゼロの自動車販売プログラムを持つカリフォルニア州やコネチカット州、メイン州、メリーランド州、マサチューセッツ州、ニュージャージー州、ニューヨーク州、オレゴン州、ロードアイランド州、バーモント州の10州だけしかこの数に含まれていない。
たとえ喘息を持っていない人でも、経済面でダメージを受けているようだ。報告書によると、公衆衛生と気候を改善するために、ガソリンを燃焼すると毎タンクごとに税金が18.42ドル費やされているというのだ。

幸い、電気自動車が普及することで、この問題は解決できるようだ。報告書によると、2050年までに新たに購入される車は全て電気自動車になり、普及率も65%になるという。そうなれば気候改善のために使われていた政府の予算も210億ドルから157億ドルに減少すると言われている。また、完全に燃料エネルギーから決別できたとすると、最大40%も削減できるようだ。

「人々は、日常の選択肢として健康や気候を考慮するということに慣れていません」と米国肺協会の空気と気候変化の分野でシニアディレクターを務めるBonnie Holmes-Gen氏は述べる。「我々はこの隠れたコストを数値化したのです」と。

未来:Electric Boogaloo

米国肺協会はアメリカ合衆国環境保護庁(EPA)や幹線道路交通安全局(National Highway Traffic Safety Administration)、さらにはアメリカ国内の企業平均燃費(CAFE)や温室効果ガスの排出基準の中間報告の準備で真っ最中のカリフォルニア待機資源委員会(California Air Resources Board)に影響を与える報告書をリリースした。

2018年4月までに、これらの期間はこれまでの規制を強化するか緩和するかを決めると考えられており、これが自動車製造業に大きな影響を及ぼすことは言うまでもない。

夏に発表された報告書では、規制がよっぽど変更にならない限り、自動車メーカーが2025年までに54.5 mpgを目標にした燃費の削減を実施しないとしている。一方、電気自動車業界にとってこの規制が強化されることはいいことであると考えられるだろう。

電気自動車を購入する理由は多くあるだろう。空気を綺麗に保つこともできるし、楽しく、Teslaのようにかっこいい車も多くある。しかし、こういった意見は売り上げに繋がってはいないようだ。

別に人々が電気自動車を毛嫌いしているわけではない。憂慮する科学者同盟(Union of Concerned Scientists)や消費者組合(Consumers Union)は、カリフォルニアの運転手の内半分以上が次に車を買い替える時に電気自動車を検討していると発表している。北東部では55%の運転手の関心を集めており、43%が実際に電気自動車を生活に取り入れても問題ないと述べている(電気自動車は通常の車と比べて走行距離が短いので、長距離走行が必要な人には向かないのだ)。

しかし、カリフォルニアの補助金を以ってしても、電気自動車はセカンドハンドの車としては高すぎると感じる人も多いだろう。また、いくら範囲が拡大しているとはいえ、チャージするステーションを探すのも一苦労である。3万ドルのChevy Bolt EVは一回のチャージで240マイル走行できるものの、バッテリーがアメリカの典型的なロードトリップで活用できるほど持続力はないと考えている人も多い。

テクノロジーがますます改善されていく一方で、米国肺協会の報告書には政府が温暖化やヘルスケアで費やされる予算の改善を検討していると記されている。だからこそ、数々の機関が電気自動車業界を活気づけるためにHOVレーンのアクセスに力を入れたり電気自動車のインフラを改善したりすることを促しているのだ。だがもし、ヘルスケアや温暖化を精査する部署が何もしないと、打撃を被るのは我々納税者である。

次世代ユーザー10億人を魅了するための今後のYouTubeの取り組み

【出典】2016/9/27

https://www.wired.com/2016/09/youtube-reinvented-next-billion-users/

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カリフォルニア州San BurunoにあるYouTubeオフィスは、豪華である。立って使うデスクやソファー、昼寝用のスペースがあり、キッチンの周りは無料の食材で溢れている。それに加え、プールもあるという。しかも、これはシリコンバレーの会社なら普通のことであるというのだ。

しかし、YouTubeに一つだけ問題があるとするならば、その起動時間の遅さである。YouTubeエンジニア部門で副主任を務めるJohn Harding氏が試験用の携帯を取り出しYouTubeのアイコンを押すと、アプリを起動させるのに1分以上も要した。そこでHarding氏はもう一つの携帯を取り出し、同じネットワークに繋ぐと、ホーム画面から「Video App」と書いてあるアプリを開いた。すると、それはすぐに開き、白い背景の中で動画のサムネイルリストを見ることができた。

この「Video App」は今日からYouTube Goと呼ばれている。YouTubeの新規ユーザーのために、一年以上を費やして考えたYouTubeの代表作ともいえるだろう。いわゆる、次世代の新たな10億人のインターネットユーザー(主にインド、インドネシア、ブラジル、中国の人々)へ向けたものだ。彼らは、YouTube既存ユーザーとはインターネットへの接し方やデバイス、通信、社会規範という様々な点で異なっている。

シリコンバレーで働く人々は、「自分達が使いたいものを作る」ということをモットーにしている人が多い。だからこそ、洗濯物請負い会社のようなニッチな会社が増えているのだ。しかし、YouTubeはみんなのための何かを作りたいと考え、エンジニアやリサーチャー、デザイナーをインドやシンガポールへと送り、その「新たな10億人」がどのようにサービスを利用し変化をもたらしていくのかを分析してきた。

人々のネットワーク

インドは、このYouTube Goがメインターゲットに指定している国の一つである。人口が10億人以上であるインドは、成長を求める多くの会社を魅了していると言えるだろう。Forresterでリサーチディレクターを務めるAshutosh Sharma氏は、「インドは12億から13.5億人の人口がいるのに対し、インターネットを使えるのはその中の2億人から2.5億人しかいないというのが現状です」と述べる。しかし、インターネット自体の状況は、中国に比べるとよりオープンでアクセスしやすいようだ。「インドでは今中流階級が成長しており、海外ブランドを欲しがるようになってきています。数年のうちに、その海外志向はさらなる広がりを見せるでしょう」と。

Googleはインドにオフィスを構えており、YouTubeもそこにパートナーや技術者を送り込んでいる。しかし、YouTubeはそれとは別にも新規ユーザーに見合ったアプリ開発のために人員を送っているようだ。10億人もの次世代ユーザーに見合うものを開発することを目的にしたチームの調査部門で主任を務めるNibha Jain氏は、インドで飛行機から降りた瞬間から学んだことがあったという。「我々が到着した際、携帯を使って向かう場所を調べようとしました。しかし、インドで目的地にたどり着きたい時は、車の窓を開けて道端を行き交う人に声をかける方がよっぽど効果的であることに気づいたのです」と彼女は述べる。調査チームは、インドではテクノロジーの有無にかかわらず、いかなる場面でも社会との繋がりを完全に切り離すことはできないということを発見した。彼女達はこれを「ヒューマンインフォメーション・ネットワーク」と呼んでいる。Jain氏は「社交的なインド社会では、誰とかコミュニケーションをとることが常に求められました。だからこそ、携帯と個人の経験を融合させなければ、と考えたのです」と述べる。

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調査チームは、数ヶ月間にわたり個人ユーザーと話し合ったり小さなグループでディスカッションを行ったりすることで、どのようにアプリを使うかを分析していった。中には、YouTubeのプロダクトマネジメント部門で副主任を務めるJohanna Wright氏にWi-Fiの読み込みが早くできなくて大好きなWWEレスリングが楽しめていないと苦言を呈す者や、パン屋で働く義兄がWi-Fiを通しダウンロードした動画を仕事場でダウンロードしShareitというアプリを使って家族や友人へ送っているという者がいた。YouTubeの調査チームは、インターネットの使い方やコンテンツのシェアの仕方が違うということに気づいた。また、人々はTwitterで動画を見つけるのではなく、SDカード等を通じて友人へ直接共有していたこともわかった。

最終的に、この調査チームは新たなYouTube体験として様々なコンセプトを編み出した。これには、最安値の携帯でも機能するようなアプリ開発や人々の間で共有を可能にする機能、地域密着型のアプリ開発、データに優しい環境づくり等が含まれる。最後のデータに優しい環境づくりというのは、アプリをオフラインで機能させるといった観点や動画をダウンロードするという観点から見ても最も難しいことだ。データ通信は高価であり、多くの人は使用時以外はデータ通信をオフにしている。チームのエンジニアディレクターであるArvind Srinivasan氏は「インドでの滞在後、我々のオフィスにある2G通信を素晴らしいものであると感じざるにはいられませんでした」と述べる。つまり、これはYouTubeが通信なしでも機能していなければならないことを意味する。YouTube Goは、動画のサムネイルを圧縮しメモリに記憶させている。だから、ユーザーは電波塔に通信することなく、動画を見てシェアすることができるのだ。

オフラインでの使用向けに開発されているため、YouTube Goのシェア機能も全てオフラインで展開される。一度動画をダウンロードすると、他のファイルと同様にモバイル端末に保存されるが、YouTube Goアプリを開きシェアメニューを開くと、この動画をシェアできる周囲の人間が表示される。その名前と動画をタップすると、ローカルWi-Fiネットワークを使い動画を相手に送信する。このアプリは、YouTubeのサーバーを介すことで、クリエイターのクレジットを確認し(これは、動画が削除されないことを確かめるためでもある)、新たなデバイスでの動画再生を可能にする。理論上は長編動画をダウンロードでき、それを再度ダウンロードする事なく地球上のすべての人に一人ずつシェアすることが可能であるというわけだ。

YouTube Goにはプレビュー機能というものがついており、動画視聴前にその動画がどれほどのデータを消費するかということを確認できる。「200MBのデータ通信をする前に、サムネイル以上のことを知りたいと思うのは当然でしょう」とAkkad氏は述べる。これらの動画はデータ使用量の少ない6秒の広告しか採用しておらず、最小限までファイルを圧縮している。また、YouTube Goはダウンロードをする前にファイルのサイズを教えてくれるため、お金をかけてダウンロードする価値があるかどうかを判断することができるのだ。

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今後も世界に絶え間無くシリコンバレーから新たなアイディアが発信され続け、それは複雑になり続けるであろう。FacebookやUber、Googleなどを見てみると、どの企業もその境界線を押し合っており、よりスマートな企業がこれまでなかったユーザーのニーズに気づき、それに基づいて行動している。その結果、企業は自分たちが生み出しているもの自体や、それをどうやって運営するかを再考するようになった。そして、そういった取り組みによってインターネットの世界は変わっているのだ。

この事実は、YouTubeがなぜ道を外れYouTube Goという新事業を始めたのかの説明にもなるだろう。この新たなアプリは、トレンディングモジュールやコメント機能、その他様々な機能がついていないし、クリエイターにとっても新しい機能はついていない。中には、意図的に備わっていない機能もある。Akkad氏は「YouTubeがこれまで10年間もユーザーと繰り返し開発してきた技術を一度に与えるのは少し不安です。だからこそ、我々はこの異なった機能を人々に説明する方法を綿密に計画しなければならないのです」と述べる。YouTube Goは、数千人のユーザーと共に発表し、YouTubeが翌年の早めの全員が利用できるようになるまでに次の段階へと移行するようだ。この段階は、YouTubeにとっても何が機能し何が機能しないのかを知るいい機会になるだろう。チームは、San Brunoにあるオフィスから離れた場所にいる人々へ向けて製品を開発しており、その地域で有用なアイディアはまだあまり出ていないということを認識している。YouTube Goを始動する前に、何名かのエンジニアが新しいアイディアに目を向けるGoogleブートキャンプに参加した。Sriniyasan氏は、それを「ほとんど神秘的な体験」と話した。自分たちの仕事がクールなものを開発することではなく、ユーザーの求めているものを開発することであるという根本的な概念に立ち返ることができた、と。

もし、YouTube Goが成功を収めたら、それはYouTubeの全てを変えていくかもしれない。数の問題かもしれないが、十億人以上の人がローカルシェア機能やローカルダウンロードなどのサービスを体験したら本物のYouTubeサービスを利用しなくなるかもしれない。そして、動画のプレビュー機能や圧縮機能、アプリの容量の軽さがどうであろうと、これらの変化は多くの人にとって魅力的にうつるだろう。YouTube Offlineはインドで2年前に登場したが、今や世界中の製品の一部となっていることを見ても、これは一目瞭然である。

十億人の人々が、他のテクノロジー系企業にやるのと同じように、自分たちの求めていることをYouTubeに伝えようとしている。これを聞き入れないというのは、どう考えてもおかしいだろう。