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テレビ番組は作家に富をもたらす

https://variety.com/2019/biz/news/tv-intellectual-property-1203123268/Picture1

今日では貴重なIPがどの様に生まれ、使用されるかはテレビ番組に左右されると言っても過言ではないだろう。

多くの業界関係者によれば書籍をテレビ番組化する需要が高まっており、求められる映像は従来の映画ビジネスからテレビへと変化しているとのことだ。Netflixのコンテツに対する投資額や急成長しているいくつかのプラットフォームの事を考えれば、数多ある作品の中でも際立った存在感を放つ必要がある事は言うまでも無いが、熱狂的なファンを獲得している書籍を見つける事ができれば、ヒット番組を作らなければいけないというプレッシャーを少しは和らげてくれるだろう。

しかし、人気書籍はそれ相応のコストが伴うものである。

Amblin Televisionの社長Darryl Frank氏は誰もが一斉に同じことをやろうとしているためテレビ番組化の権利は更に高価になってきており、その状況を作家達は上手く利用しようと試みていると語った。最近では人気書籍だけでなく幅広いジャンルへと展開されており、買い手達は昔の書籍やポッドキャスト、新聞、Twitterにでさえ目を向けていると言う。

映画側では、The Daily BeastがMcDonald版のモノポリーゲームで詐欺を働いた集団について取り上げた記事の映画化権利が35万ドルでオプション契約、実際に映画化されれば100万ドルで買い取られる。同権利は20世紀フォックスとベン・アフレック&マット・デーモンのプロダクション、パールストリートフィルムずが落札した。

Anonymous ContetのパートナーKassie Evashevski氏は、4−5桁の入札額が主流であった頃とは対照的で、最近では6桁の案件も見られここ2〜3年で価格が高騰していると語った。

更に、Evashevski氏も以前までテレビの評価は本当に低かったが、現在では入札額は少なくとも以前の2倍ほどの価格がついている状況だと述べている。

作家達にも未だ富を築く可能性は残されているが、入札額の価格競争は文学作品の地位向上に寄与しておらず、単に人気書籍を獲得しようと買い手が競い合っている状況だ。Publishers WeeklyのニュースディレクターRachel Deahl氏は、今起こっている事はハリウッドで原作の獲得方法に変化があったことに起因しており、書籍がスタジオに販売されるのと同時に出版社に販売されるのは極めてレアだったが、今後はこのような事例が増えていくと考えられる。

Hello Sunshineで映画とテレビ部門を統括するLauren Levy Neustadter氏は次のように述べる。女優リース・ウィザースプーン氏によって設立されたHello SunshineはCeleste Ng著『Little Fires Everywhere』に興味を持っていた。彼らのプロダクションのブランドと『Little Fires Everywhere』との組み合わせが市場にマッチしているか考えることが重要と語る。

垂直統合された世界では、インでペンデント系プロダクションとスタジオが提携しインハウスでプロジェクトを進める方法が得策だ。

Neustadter氏は、『Little Fires Everywhere』の様な作品が我々だけでなく他の人々にも感動を与えるのは当然である。我々が、出版前に5ヶ月間に渡り『Little Fires Everywher』を読みこむ中で、以前から抱いていたこの本が壮観な作品と捉えられているという認識が間違っていなかったことに気づいたと述べた。

彼女とWitherspoon氏は、1970年代に実存したロックバンドの解散について描いている書籍『Daisy Jones & the Six』にも同様の感覚を感じており、Amazon StudiosはHello Sunshineと共同制作で『Daisy Jones & the Six』を基にした13話のシリーズを制作することになったと発表している。

『Daisy Jones & the Six』が読者に受け入れられるか?それはまだわからない。なぜならば書籍は3月に出版予定だからだ。現在の市場を取り巻く環境では、作家達の勢いが増していくだろうが、自分で脚本を執筆しない監督や予算の限られている小さい制作会社などにとっては悪いニュースの予兆であると言える。

最新作『Bird Box』と過去のNetflixオリジナルとの比較

https://mashable.com/article/bird-box-nielsen-numbers/?utm_source=feedly&utm_medium=webfeeds#p3_q9Y_jjOqJPicture1

『Bird Box』が好調だとネットフリックスは発表。

テレビ番組やストリーミングサービスの視聴率のリサーチを行うニールセンは、Netflixオリジナル『バード・ボックス』のアメリカでの公開1週間までの総視聴人数が2,600万人だったという調査結果を公開した。

Nielsenはアメリカのみを対象とした調査の為、Netflixが公表した公開1週間までで世界中で総視聴アカウント4,500万という数字の正確性は判断できかねるが、アメリカでの総視聴数2,600万人を考えれば概ねズレはないと考えていいだろう。Nielsenでは視聴数だけでなく他のNetflixオリジナル作品との比較により『バード・ボックス』を多角的に捉える。

『バード・ボックス』はスロースターター

2017年に公開されたファンタジーアクションムービー『Brightover』との対比で見れば、『バード・ボックス』の公開初日の視聴者数が350万人に対し『Brightover』では540万人であり『バード・ボックス』のスロースターターぶりが露呈するものの、公開1週間までであれば『バード・ボックス』が巻き返し600万もの差をつけ、質の高さを物語っている。

更に、Netflixオリジナルシリーズである『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』『ストレンジャー・シングス未知の世界』との対比でもスロースターターぶりが伺える。『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』の公開3日間での平均視聴者数が530万人に対し、『バード・ボックス』では390万人。『ストレンジャー・シングス未知の世界』は1,580万人もの視聴数を叩き出したが、『バード・ボックス』は1,170万人に留まった。

『バード・ボックス』がこれほどまでの人気を博した要因として口コミが挙げられる。謎に包まれている作風がソーシャルメディアで拡散され、ヒット作へと上り詰めた。

『ブラックミラー:バンダースナッチ』は、テレビ業界の新たな時代の幕明け

【出典】 2018/12/28

https://mashable.com/article/black-mirror-bandersnatch-review/?utm_cid=a-seealso#WMUmVIUDqPqqPicture1

ストーリーを自分自身で選択できる双方向型のNetflixスペシャル 『ブラックミラー:バンダースナッチ』のレビュー。

奇抜で固定概念を覆す本作では、George Orwellの小説『1984年』やホラー/タイムトラベル作品、『ブレードランナー』の原作者Philip K Dick、 『The Good Place』以降で私たちが感じてきた重要な哲学など複数の作品が下敷きになっているのである。

しかし、それ以上に本作が新しいのは長い間私たちが待ち焦がれていたインタラクティブドラマを成功させたという点だ。

 

自分自身の失敗は自分自身で選択する

過去には、インタラクティブドラマが全く無かったというわけではない。Netflix が2017年から『長靴をはいたネコ』のような子供向け作品で試みたインタラクティブストーリーや10年以上前にDVDがリリースされた『ダンジョンズ&ドラゴンズ』でも提供しようとしていたことは事実である。しかし、安っぽいCGIやパッとしないプロット、ドラマへの没入感を損なうストーリー選択などの欠点が見られ、新時代の娯楽には相応しくなかったと言えるだろう。

これらの失敗は、『ファイティング・ファンタジー』や『ソーサリー』を例として挙げられるゲームブックの熱狂的なファンにとっては、不可解だろう。息を呑みながら本のページを捲ったことがある人であればインタラクティブストーリーの力がわかるはずだ。誰もが自分で選択するという行為を通して得られるスリルを感じたことがあるだろう。

やり直すことのスリルをあなたも理解できるだろう

なぜ視覚的なメディアではインタラクティブストーリーがうまくいかなかったのか?何がテレビとゲームの明暗を分けたのだろうか?

朝食のシリアルを選択する

本作品のクリエーターでもあり、ゲーム雑誌の出版会社で働いていたオタク気質のCharlie Brooker氏は、インタラクティブストーリーを上手く成立させた。 どのように成立させたか?それはそのテンポ良く進む物語、そして朝食ではどこのシリアルを食べるのか、はたまた何の音楽を聞くのかなどの現実的な選択が続くのである。(テレビゲームのように、その時は取るに足らないと思えた選択が後々に大きな影響を与える。)

主人公の青年ステファンが「きみならどうする?」のようなゲームブックをゲーム化しようとする話だ。

視聴者によって行われるキャラクターの自由を制約する選択は、登場するゲームデザイナーによってゲームキャラクターに反映されていく。主人公のステファンは作中で視聴者によって選ばれた選択によって導かれ、5つのエンディングが用意されている。

Stefanがゲーム化しようとしているのはバンダースナッチと呼ばれる宇宙に関する本だ。

音楽やManic Miner!!などのコンピューターゲーム、シリアルのFrosties!、コミックシリーズの『2000AD』 などは1980年代に流行ったものが多く使われており、イギリス人にとっては『ストレンジャー・シングス』よりもノスタルジックな気持ちに浸れるのだ。

新たな手法を駆使して、未来のテレビ業界で出来ること

双方向型の物語がどれほど未来のテレビ番組に影響を与えるかを想像してみてほしい。例えば、事件の解決があなたの選択に委ねられている犯罪ドラマであったり、あなたが3シーズン前にした選択により、あなたとあなたの親友との間で展開が全く異なっている『ゲーム・オブ・スローンズ』などである。

あなたの熱狂的なファンの為に何度も鑑賞/体験してあなたの好きなキャラクターにとって最適なエンディングが見つけることができたらどうか?そして広告主には言及するまでもないが、どれほどTV製作陣がそれを好むかを想像してみてほしい。

Netflixがインタラクティブストーリーをテレビ番組のメインストリームにできればすぐに、選択の冒険は無限大になるだろう。

黒澤明:「羅生門」がTVドラマ化

【出典】12/18/2018

https://deadline.com/2018/12/rashomon-tv-series-amblin-1202522159/Picture1

アンブリン・テレビジョンは1950年制作、黒澤明監督の「羅生門」をドラマ化することを発表した。1シーズン10話構成となりジャンルはミステリースリラー。1つの事件に対し様々なキャラクターの視点からストーリーを描くことにより、観客はミステリーに隠された真実を見つける・・・というフォーマットだ。

同シリーズはアンブリンTVの共同社長であるDarryl Frank氏とJustin Falvey氏がエグゼキュティブ・プロデューサーを務める。1950年に公開された「羅生門」は、芥川龍之介の短編小説「薮の中」「羅生門」を原作とする作品。平安時代を舞台に、ある変死事件の関係者がそれぞれの視点から食い違った証言をする姿を描く。三船敏郎、京マチ子、森雅之、志村喬らが出演した。

有色人種のテレビ脚本家データベースを、CAAが開始

https://variety.com/2018/tv/news/caa-amplify-database-1202860582/

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CAA(Creative Artists Agency)が雇用機会増加のため、有色人種のテレビ脚本家についての、検索可能なデータベースを開始したと発表した。

公になっている様々な情報源から集められた、通称Amplify Databaseには、過去5年間でテレビ放送、ケーブルテレビ、もしくはストリーミング放送作品において最低一回でも脚本でクレジットされた脚本家800名以上が記載されている。そこには代表者情報も含まれる。CAAは、データベースに載っているアーティストたち全員を代表しているわけではない。

「我々は当初、Amplify Databaseは、クライアントやバイヤーが番組のニーズに寄り添って、最大限の情報をもとに最も包括的な決断を下せるよう手助けするリソースとして認識していた。」と、CAAの多文化経営企画部長であるChristy Haubegger氏は語った。「市場が過去最高に幅広い要望を求めたため、このリソースにさらなる秘められた価値を感じ、これをエンタメ業界にシェアすることで効果を最大限に引き出そうと決めた。」

このオンラインデータベースは、今日よりネットワーク、スタジオ、ショーランナー、その他産業における重要な意思決定者たちが利用可能になる。

ここへはhttp://www.amplifydatabase.com からアクセスできる。このデータベースに係る登録料やその他費用は一切かからない。登録したユーザーは、性別、国籍や、直近もしくは最も高い役職経験によってデータベースを絞り込み、ユーザーの必要に応じたリストを作り出せるようになる。脚本家や代表者は、情報の更新、訂正、削除の要請をAmplifydatabase@caa.comに送信することができる。

 

なぜ本当の現実を投影するにはリアリティTVが最適なのか

【出典】2018/6/14

https://variety.com/2018/film/news/moviepass-3-million-subscribers-1202844428//

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リアリティTVが未来の希望かもしれない。

プロダクション費用が増大する中、リアリティTVは費用を抑えることができるフォーマットだ。ハリウッド関係者はダイバーシティをやたら語りたがるが実際、障がい者がTVや映画に出演することは皆無だ。しかしリアリティTVは例外だ。現在アメリカでは彼らをテーマに扱った番組や、彼らが登場する番組が数多く存在する。

TLCの小人症を扱った「Little People, Big World」は13年以上もシリーズが続いており、300 話を超えた今も根強い人気を持っている。A&Eの「Born This Way」はダウン症の人々を扱った番組で現在4シーズン目に突入。小人症の女性が登場する「Little Women:L.A」は現在7シーズン目だ。

そして競技系のリアリティ番組は多くの障がい者を番組に登場させている。ABCの「Dancing with the Stars」(ダンスコンペ番組)は耳の不自由なタレントや肢切断者、やけど患者などが登場した。

NBCのタレント発掘番組「The Voice」には目や耳が不自由な人が出場、NBCが放映するアメリカ版SASUKE、「American Ninja Warrior」には足が義足の挑戦者が登場した。他にも「アメリカンアイドル」。「アメージング・レース」、「Xファクター」などにも度々障がい者が登場する。

様々な人々がいるこの世界で、障がい者をTVで扱うことはいたって普通の出来事として捉えるべきである。しかしTVドラマの世界はリアリティTVと状況が残念ながら異なる。アメリカの人口のうち約20%が何かしらの障がいを抱えていると統計結果にあるが、TVドラマに登場する障がい者は全部で2%しかいない。そしてそのキャラククターの95%は障がいを持っていない俳優が演じる。

ABCのTVドラマ「Good Doctor」とFOX TVの「Speechless」では障がい者が焦点に当てられたTVドラマだ。

そしてハリウッド映画界は最悪だ。2016年に公開された「世界一キライなあなたに」というロマコメ映画は「障がいを抱えるくらいであれば、自殺した方が良い」というメッセージが込められていた。

ハリウッドの重役たちの多くは、障がい者が出演している作品を視聴者が好まないと考えている。黒人が主演する映画に関しても彼らは同様な発言をしていた。しかし「ブラックパンサー」の成功のように、観客はハリウッドの重役たちが思っている以上に教養があるのだ。

車椅子に乗った女性5人組をフィーチャーしたリアリティTV「Push Girls」の企画をプロデューサーが様々なテレビ局に売り込みをした際、テレビ局の重役たちは不快感を示したという。

様々なエンターテイメントが24時間アクセス可能になった今、観客な新たなストーリーを求めている。ハリウッドは障がい者を積極的に加えるべきだ。そして覚えておくべきなのは、彼らを加えることにより作品は賞賛され、利益を生み出すことができるということだ。

 

ネットフリックスのライセンスコンテンツが全米視聴率の80%を占めるという研究結果

【出典】http://variety.com/2018/digital/news/netflix-licensed-content-majority-streaming-views-2017-study-1202751405/

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Netflixはオリジナルエンターテインメントに多額の出費を行なっている。オリジナルコンテンツの話が世間の注目を浴びる中、実際に同社のストリーミングビジネスの中核をなすのは、別ネットワークのテレビ番組の再放送など、同社が独占的にライセンス取得した作品である。

これは7Park Dataのデータ分析の結果で、Netflixの米国での視聴率80%がライセンス取得コンテンツで、『ハウス・オブ・カード 野望の階段』や『ストレンジャー・シングス 未知の世界』などのオリジナル作品が20%であることがわかった。また、Netflix加入者の42%は主にライセンス取得コンテンツ(総視聴率の95%以上)を視聴していることも明らかになった。 さらに7Parkによると、Netflixの米国加入者のわずか18%が「オリジナル・ドミナント」、つまり視聴作品の40%〜100%がオリジナル作品である視聴者であった。リサーチに使用されたのは、2017年9月までの12ヶ月間のデータである。

リサーチ間のNetflixのトップライセンスタイトルは、『ブレイキング・バッド』『グレイズ・アナトミー 恋の解剖学』『THE BLACKLIST/ブラックリスト』『ママと恋に落ちるまで』『ザ・オフィス』『フレンズ』などが含まれる。(注訳 『ママと恋に落ちるまで』は20世紀フォックス・テレビジョンとの契約のもと、Netflixから撤退し、2017年11月にHuluに移動した。)

Netflixよりもオリジナルシリーズ数が少ないHuluの場合、オリジナルコンテンツとライセンス取得作品の視聴比率の差がさらに開く。2017年9月までの12ヶ月間、Hulu視聴率の97%はライセンス取得コンテンツからのものだった。マーガレット・アトウッドの小説を元にした受賞シリーズ『The Handmaid’s Tale (原題) /侍女の物語』が、今までで最もブレイクしたHuluオリジナル作品である。

さらに、オリジナル作品は新しい加入者を推進する上で重要な役割を果たすが、ここでさえもライセンス取得コンテンツが優勢である。Netflixの新規加入者の58%、Huluの89%がまず始めにライセンス取得プログラムを最初に視聴した。

Netflixが話題の新しい番組を配信開始しても、ライセンス取得コンテンツが米国の視聴者の大部分を占めている。例えば、 『ストレンジャー・シングス 未知の世界』シーズン1がデビューしてから7日後には、ライセンス取得作品はまだテレビ視聴の63%だった。 その翌週に『ブラック・ミラー』シーズン3が初公開された時も、テレビシリーズ視聴の約88%がライセンス取得コンテンツであったと、7Parkは発表した。

NetflixとHuluの関係者は、7Parkのレポートについてのコメントを拒否した。

もちろん、SVODサービスを測定する他の試みと同様に、7Parkの調査方法の限界についてのいくつかの注意事項はある。最も重要なのは、この調査会社のパネルは、デスクトップ視聴のみを調査する(つまりモバイルおよびインターネットTVプラットフォームを除く)。また、7Parkは50カ国で200万人以上のパネルメンバーを抱えていると主張しているが、米国内の調査対象者人数や、この最新の調査における誤差について明らかにしていない

これを踏まえ、Netflix、Hulu、アマゾンプライムビデオなどのサービスでは、ライセンス取得コンテンツが引き続きラインナップの重要部分であることは否定できない。『ブレイキング・バッド』『グレイズ・アナトミー 恋の解剖学』などのライセンス取得コンテンツが人気なのは、テレビ視聴者の間ですでに広く認識されているためである。さらにVODストリーミング環境では、視聴者はフルシーズンを一気に見ることができ、コマーシャルを見る必要もない。

7Park Dataのシニア業界アナリスト、クリストファー・コービー氏は、「ライセンス取得コンテンツは、SVOD視聴率、保持率、収益を左右するエンゲージメント・エンジンだ」と話す。

そうであったとしてもNetflixはオリジナル作品の開発を続けるつもりだ。 CFOのデイビッド・ウェルズ氏は、同社が今年全世界でオリジナルシリーズが700本になると宣言している。 2018年にコンテンツに80億ドルを費やす予定のNetflixは、コンテンツ予算の50%をオリジナルに割り当てるという長期目標を設定している。

ウェルズ氏は、2月の投資家会議で、「今後もコンテンツを追加し続けるつもりだ。この手法は効果があり、同社はますます成長するだろう。」と述べた。

実際、Netflixの急成長しているオリジナルコンテンツは、目立った変化をもたらしている。 2016年9月までの12ヶ月間の米国ストリーミング率のわずか12%がNetflixオリジナルであったが、7Parkの調査では翌年には20%に増加した。

ニューヨークに本拠を置く7Park Dataは、2012年に設立され、Mueller Venturesらの投資家の支援を受けている。同社は、スタジオ、テレビネットワーク、制作会社、タレントエージェンシーなどのエンターテイメント業界のクライアントに、Netflix、Hulu、Amazon VODなどのデータトラッキングを販売している。

7Parkの分析によれば、2017年9月までの12ヶ月間で最も人気のあるNetflixオリジナル作品は、『ストレンジャー・シングス 未知の世界』シーズン1、『オレンジ・イズ・ニュー・ブラック』と『ハウス・オブ・カード 野望の階段』『Marvel ルーク・ケイジ』 『Marvel ディフェンダーズ』『Marvel アイアン・フィスト』『13の理由』『オザークヘようこそ』『サンタ・クラリータ・ダイエット(原題)』『レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語』『マスター・オブ・ゼロ』シーズン2、『ナルコス』シーズン3、『グレイス&フランキー』シーズン3、『ブラック・ミラー』シーズン3、『アンブレイカブル・キミー・シュミット』シーズン3、そして『ボージャック・ホースマン』シーズン4である。

ライアン・マーフィー、ネットフリックスと3億ドルと噂の契約を結ぶ

https://www.nytimes.com/2018/02/13/business/media/netflix-ryan-murphy.htmlPicture1

ストリーミングサービス大手のネットフリックスは、古くさいハリウッドからまた勝利を掴んだ。

ネットフリックスは、21世紀フォックスからヒット作品プロデューサーのライアン・マーフィーを奪取したと発表した。

匿名を条件に内密交渉について語った2人の関係者によると、5年契約で金額は3億ドルほどになり、これはテレビプロデューサーにとって今まで最大の取引の1つになる。

この契約は、マーフィー氏がキャリアの大部分を過ごした20世紀フォックスにとって失望的だが、12月に同社のほとんどを524億ドルで買収する契約を結んだウォルトディズニーカンパニーにも大打撃を与えた。

マーフィー氏のフォックスとの契約は今年の夏に切れ、7月にはネットフリックスへ異動となる。

『グリー』、 『NIP/TUCK マイアミ整形外科医』、アンソロジーシリーズ 『アメリカン・クライム・ストーリー』、 『アメリカン・ホラー・ストーリー』を手がける大物プロデューサーのマーフィー氏は、拡大し続けるディズニー帝国のキーパーソンになるはずだったので、フォックス社の役員は数回にわたり彼を引き止めようと試みた。 アマゾンも彼との契約を真剣に検討していた結果、このインディアナポリス出身の52歳の作家、監督、プロデューサーの価格を引き上げる一理となった。

マーフィー氏は、「この瞬間は私の歴史にとって忘れられないものになるだろう」と述べた。 「私は55ドルの貯金を手に1989年にハリウッドに移住した、ただのインディアナ州出身のゲイの男の子だった。私の夢がこのような大きな形で実現したという事は感情的で圧倒的だ。」と語る。

マーフィー氏のストリーミングへの異動の道を開いたのは、ネットフリックスが8月に達した、ABCシリーズ『グレイズ・アナトミー』と『スキャンダル』のプロデューサー、ションダ・ライムスとの1億ドルの契約交渉だ。ライムス氏はディズニーのABCネットワークに10年勤めていたが、ディズニーがストリーミングサービスを拡大し、最終的にはネットフリックスから多くの作品を引き出すと発表した数日後にこの異動を決めた。

契約終了が近づいていたマーフィー氏にとってこの瞬間はピッタリであった。ハリウッド経済は急速に変化しており、今やテック企業たちが、サイレント映画の時代からマスエンターテイメントの頼もしい提供者であったスタジオの競争相手となった。

アップルとアマゾンは最近、ネットフリックスやHuluに習ってヘビー級のクリエイターやエンターテイナーとの契約に積極的であり、老舗企業は新生で潤沢な予算を持つライバル企業と戦わなければいけないという危険にさらされている。 2012年にオリジナル作品のプログラミングを開始したネットフリックスは、今年は最大80億ドルをオリジナルコンテンツに費やすとしており、アップルはオリジナルコンテンツ制作へ少なくとも10億ドルの出資を発表した。

結論は、実績のあるプロデューサーやビックスターがうらやましい交渉の地位にあるということだ。

マーフィー氏のネットフリックスへの参加決定の要因は、ディズニーとフォックスの間の合意によってもたらされた不確実性にある。彼は21世紀フォックス社プレジデントのPeter Rice氏や、フォックスのTVグループのチェアウーマンでマーフィー氏の子供たちの名付け親でもあるDana Walden氏、フォックス傘下のケーブルチャンネル、FXネットワークのチーフ・エグゼクティブであるJohn Landgraf氏らと親密な協力関係があった。

ディズニー・フォックス間の契約が政府の承認を得るのであれば、これらの役員が現地位にとどまるかは確実ではない。Rice氏は合併計画が成立した後も会社に残るかどうかは分からないと述べた。

さらに混乱を招くのは、コムキャストが21世紀フォックスの一部への入札を再検討しているという月曜日のレポートだ。

マーフィー氏が既にネットフリックスと協力関係にあったことが、彼の異動を円滑にした。フォックスは昨年9月に、ケン・キージーの小説に基づいたオスカー受賞映画『カッコーの巣の上で』の悪役である看護師ラチェッドが中心のネットフリックスドラマシリーズの2シーズン契約を、マーフィー氏に許可した。また先週マーフィー氏は、バーブラ・ストライサンドとグウィネス・パルトロー出演予定の別のプロジェクトにもサインした。両作ともフォックスのテレビスタジオが参加しているプロジェクトである。

ライムス氏との契約の他、デイヴ・シャペル、デイビット・レターマン、クリス・ロック、アダム・サンドラーらとも有利な契約を結んでいる。

マーフィー氏はフォックス社から束縛されていなかったので、挑戦的な作品を制作することができた。マーフィー氏がエグゼクティブプロデューサーとして務めたFXアンソロジーシリーズ 『アメリカン・クライム・ストーリー/O・J・シンプソン事件』のファーストシーズンは、批評家から大絶賛、九つのエミー賞を獲得。しかし、ネットフリックスの契約は、彼にもっと高額な予算を与える可能性があり、映画、テレビ、またはドキュメンタリーなど自由に手がけるだろう。

マーフィー氏は、火曜日の夕方の声明で、ネットフリックスのCEO、Reed Hastings氏、チーフ・コンテンツ・オフィサーのTed Sarandos氏、オリジナルコンテンツ担当副長Cindy Holland氏に対して感謝の意を表明した。

「女性、少数派、LGBTQのヒーローやヒロインを引き続き支持する私と私の会社の将来を信じてくれたTed Sarandos氏、Reed Hastings氏、Cindy Holland氏に感謝しきれない。また私の既存の番組でフォックスの友達や同僚とのパートナーシップを継続できることは光栄であり感謝している。」

Sarandos氏は、自身の声明で、「ライアン・マーフィーのシリーズは、世界の文化的時代精神に影響を与え、ジャンルを改革し、テレビの歴史を変えた。
少数派に発言の場を与えたり、ユニークな展望を見せたり、ただ私たちの心を震撼させたりする事への彼の卓越した才能は、ジャンルを超えた彼の業務に広く浸透している。」と語った。

マーフィー氏のフォックスで手がけている作品群は一晩で消えない。 『アメリカン・クライム・ストーリー』、 『アメリカン・ホラー・ストーリー』、『フュード/確執 ベティ vs ジョーン』のすべてのシーズンは引き続きFXで放送される。放映開始6週目にも関わらず長期ヒットを予測させる彼の刑事ドラマ『9-1-1』は、フォックスで引き続き放送される。そして、1980年代のニューヨークの流行シーンを描く彼の新ドラマ『ポーズ(原題)』は、トランスジェンダーのキャストを数多く起用し、FXで進行する。

マーフィー氏はテレビ作家として活躍する以前に、ジャーナリストとしてのキャリアを開始した。彼の最初のドラマシリーズ『Popular(原題)』はワーナー・ブラザースで長続きしなかったが、カルトヒットとなった。 FXの初期成功作品の1つである『NIP/TUCK マイアミ整形外科医』は、マーフィー氏に初めてのヒットをもたらし、FXをベーシックなケーブル放送から最高のエンターテインメントの地へと変化させた。 また2009年マーフィー氏は、ブロードウェイの活力とはみ出し者の思春期たちへの愛を込めたフォックスのプライムタイムドラマ『グリー』によって、ショーランナーのトップランクに入った。

マーフィー氏は先月、ロサンゼルスのテレビ批評家協会のメディアイベントで、彼の将来についての不安を共有した。長年にわたり、彼は「Foxの敷地に埋葬される」と思っていたという。しかしルパート・マードックが会社を売却する決定を下した後はさほど確かでは無かったらしい。

彼はディズニーの最高経営責任者、ロバート・A・アイガーにアプローチし、買収に対する不快感を現す質問を投げかけた。
「私はミッキーマウスを『アメリカン・ホラー・ストーリー』に出演させなくてはいけなくなるのか?」

『ゲーム・オブ・スローンズ』シリーズ・クリエーター、新たな『スター・ウォーズ』シリーズの制作及び脚本を執筆

http://variety.com/2018/film/news/star-wars-game-of-thrones-new-films-david-benioff-db-weiss-1202689489/Picture1

HBOのテレビシリーズ『ゲーム・オブ・スローンズ』クリエーターのデイヴィッド・ベニオフとダニエル・ブレット・ワイス(D・B・ワイス)が『スター・ウォーズ』の新しいシリーズの脚本と制作を担当することになったとディズニー社が発表した。

この新シリーズは『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』から始まるメインのスカイウォーカー家の物語(2019年に公開予定の『スター・ウォーズ エピソード9』で一旦幕を下ろす予定)とは関連のないものになるという。さらに、去年アナウンスされたライアン・ジョンソン監督がスタートする新3部作からも独立したものになる。

「デイヴィッドとダニエルは現役で最高のストーリーテラーです。」とルーカスフィルム社長のキャスリーン・ケネディは声明で語った。「彼らの語る複雑なキャラクター、ストーリーの深さ、神話性の豊かさは新天地を開き、大胆な『スター・ウォーズ』を作り出してくれることでしょう。」と同氏は続けた。
ベニオフとワイスにとってのタイミングも最適だ。二人の手がけた大長編テレビシリーズ『ゲーム・オブ・スローンズ』のHBOでの放送が2019年で終了するからだ。このシリーズはケーブルテレビ加入者に大変好評で、さらにオタクや批評家などからも歓迎され、その壮大な物語と渦巻く政治の世界の融合によって大ヒットした。『ゲーム・オブ・スローンズ』はジョージ・R・R・マーティンの小説『氷と炎の歌』シリーズを原作としたテレビシリーズである。

ベニオフとワイスの両氏は以前HBOの新しいテレビシリーズ 『Confederate(原題)』を準備しているとアナウンスしていたが、そのストーリーを巡って激しい論争を呼び(アメリカ南北戦争で南軍が勝利し、奴隷制が合法のままという、パラレルワールドが舞台)、批判を受けた。HBOはこのシリーズの制作状況についてのコメントを拒否している。

「1977年の夏(『スター・ウォーズ第1作公開日)、私たちは “はるか彼方の銀河系”を旅しました。あの時以来、この日が来るのを待ち望んでいました。」と共同声明で語った。「素晴らしい機会を与えていただき非常に光栄に思っていますし、責任の重大さに少し恐れてもいます。そして『ゲーム・オブ・スローンズ』最終章が終わり次第すぐに制作を開始できることにとても興奮しています。」と述べた。

2012年にディズニー社は『スター・ウォーズ』シリーズを作り出したルーカスフィルムを4億ドル以上で買収した。その日以来、スタジオは投資を最大限に活かすことができ、スカイウォーカー家の話からさらに”遥か彼方の銀河系”に行ける新たな道を探していた。新3部作(エピソード7〜9)によって懐かしいキャラクター達(ルーク・スカイウォーカーのような)と新しいジェダイの騎士たちを結束させることができることに加えて、スタジオは『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』や来年夏公開予定の『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』のようなハン・ソロの若き頃を描くスピンオフ映画にも力を入れてきた。

ディズニー社はこのベニオフとワイスの新しいシリーズがいつ劇場で公開されるかを明かしていない。投資家向けの収支報告において、ディズニー社CEOのロバート・アイガー氏は二人が少し前にあるアイデアについて話に来たと明かした。二人の名前は『ゲーム・オブ・スローンズ』の成功によって有名になったが、彼らは小さなテレビ画面向けに何かを制作することに何の興味も示さなかったと同氏は語った。

彼らの興味は『スター・ウォーズ』を元にした連続した映画のシリーズを制作することだったのです。」とアイガー氏は語った。「私の知る限りでは、テレビシリーズについて彼らが興味を示したことはありません。」と続けた。

アイガー氏は二人が『スター・ウォーズ』神話の時間軸のある一点にフォーカスした作品になるという情報以外は詳細を明かさなかった。

英国の映画&TVへの制作費が40億ドル超えへ

http://variety.com/2018/film/news/spend-on-film-production-in-the-u-k-hits-a-record-high-1202682607Picture1

英国映画協会(BFI)が発表したデータによると、2017年は英国の映画制作の当たり年で、製作費が前年比11%増の28億4000万ポンド(40億ドル)を記録した。

BFIによると、映画制作費は19億ポンド(27億ドル)、テレビは9億3800万ポンド(13億ドル)だった。映画館の入場者数は1億7100万人に達し、チケット収入は3.7%増の14億ポンド(20億ドル)となった。

特に、『スター・ウォーズ:最後のジェダイ』『美女と野獣』『ダンケルク』『パディントン2』の5本の最高収入映画のうち4本はイギリスで製作された。また『パディントン2』『T2 トレインスポッティング』と『ベイビー・ドライバー』はインディペンデント映画のトップタイトルだった。

映画制作に費やされた記録的19億ポンドの記録は、前年に比べ12%の上昇であり、それは全体の数字のうち1億9000万ポンド(2億6900万ドル)は130本の英国映画が占める。 2017年に国内のインデペンデント作品は、イドリス・エルバ監督作『Yardie』やマイク・リー監督作『Peterloo』などがある。 『パディントン2』を中心に、インデペンデント作品の市場シェアは昨年の9.5%で、2016年の7.4%から上昇した。
BFInのチーフAmanda Nevill氏は、「我々の産業は成長し続けており、その成長は常に加速している」と述べ、成長が「イギリスと同国が持つクリエティビティがパワフルでグローバルプレイヤーであることを示す」と語る。

BFIは、映画やテレビ番組制作に費やした対内投資が記録的であったと語った。映画への投資額が16億9000万ポンド(24億ドル)で23%増だった。政府の税制優遇措置により、テレビドラマへの投資は27%増の6億8400万ポンド(9億6700万ドル)となった。

2017年の対内投資作品はティム・バートンの『ダンボ』、ロン・ハワードの「ハン・ソロ:スター・ウォーズ・ストーリー」、ガイ・リッチーの『アラジン』、デヴィッド・イェーツの『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』 『ファントム・スレッド』、クリストファー・マッカリーの 『ミッション:インポッシブル6 フォールアウト』、リドリー・スコットの 『オール・ザ・マネー・イン・ザ・ワールド(原題)』である。

一方テレビでは、昨年英国で制作されたTVドラマは 『ゲーム・オブ・スローンズ(シーズン8)』、『Philip K. Dick’s Electric Dreams』、『Dark Crystal:Age of Resistance』が含まれる。

BFIは、英国の才能、クルー、VFX、制作サービス、ロケーション、そして税控除がその数字を押し上げたと語った。

『スター・ウォーズ』から『ザ・クラウン』まで、英国は数多くの受賞歴のある映画や世界の何百万もの人々が楽しんでいる番組を開発するためのクリエイティブなパワーハウスだ。」と英国政府のデジタル・創造産業担当大臣Margot James氏は述べる。 「我々には、世界スタンダードのスタジオ、有能な労働力、税控除措置があり、これらの素晴らしい結果は、スクリーン業界への投資が活況を呈していることを示している。」

英国映画委員会とフィルム・ロンドンのCEO Adrian Wootton氏は、「英国は最高水準の作品を提供している。」と述べたが、片付けるべき問題もあると指摘した。 「世界的な競争は依然として激しく、景観は変わり続けているのだから、業界とそれを支える高度に熟練した労働者を支援するという面では、この栄冠に満足する暇は私たちにはないのだ。」