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作品賞を逃したNetflix、ハリウッドとの戦いは始まったばかり

「ROMA ローマ」が作品賞を受賞できなかったということではなく、Netflixが今後長い間私たちに関わって行くような新しいビジネスモデルを作り上げてきたということが重要だ

https://www.nbcnews.com/news/all/netflix-lost-best-picture-battle-its-war-hollywood-just-getting-n975841Picture1

第91回アカデミー賞に至るまでの数日間、ハリウッドに昔からいる人たちは、そのストリーミング会社がオスカーの作品賞を獲得するのを見ることができるかもしれず、伝統的な映画業界の習わしが終わりを遂げるのに胸を躍らせていた。

ホストがいないセレモニーは、ショーの長尺化、複数年に渡る視聴率低迷などと合わせて既に多くのメディアで取り沙汰され論争を生んできた。「ROMA ローマ」におけるNetflixとアルフォンソ・キュアロンの大きな勝利は、確立されたスタジオとマルチプレックスチェーンに対して、より問題を悪化させたかもしれない。

あるハリウッドのエンターテインメントにおけるエグゼクティブは、月曜日の朝にNBCニュースに語った。プロモーションのキャンペーンで「2500万ドルから3000万ドルを費やしたにもかかわらず、視聴率は崩壊したようには見えず、Netflixは作品賞を受賞することはできなかった。」

ユニバーサルによって配給された「グリーンブック」は、大きな変化を起こさせず、トップカテゴリーで勝利を収め、Netflixにとって歴史を作るチャンスを与えなかった−少なくとも今のところは。テレビ放送のプロデューサーは、最近の視聴率の低迷を覆し、約2960万人の視聴者を集めた。(ユニバーサル・ピクチャーはNBC Newsの親会社であるNBCUniversalが所有している。)

およそ20年の間に、Netflixは通信販売のDVDサービスから、時代をリードする世界的なエンターテインメントを作り上げた。それはマーケティングにおけるゲームではあるが、間違いなくエンターテインメントの中で最も強力なマーケティングスペースを所有している:それは、Netflixのホーム・スクリーンである。

言い換えれば、ハリウッドの「幸福感」とはすべて相対的なものだ。

ラットの実験を思い出してください。長期にわたる電気ショックを与えられない場合、ネズミは多幸感と同じ神経学的状態を経験する、とそのエグゼクティブは語った。「視聴率は下がり、Netflixの攻撃はノンストップの電気ショックと等しい」。

Netflixはオスカーで監督賞、撮影賞、外国語映画賞の3つの主要な賞を表彰され、ドキュメンタリー映画の短編映画の第4位に輝いている。しかしさらに重要なことは、Netflixやその他の主要なストリーミングプラットフォーム(AmazonやHulu、さらにはDisneyやWarnerMediaなどの革新を模索するオールドスクールの巨大企業)は、依然として古くからあるビジネスモデルに対する脅威と戦っている。

デジタルビデオレコーダーの会社TiVoの元最高経営責任者であるトム・ロジャーズ氏は、次のように述べた。「Netflixは今後長い間私たちに関わって行くような、新しいビジネスモデルを作り上げてきた。」

オスカー:テレビでは見られない7つの秘密 −レディー・ガガの失踪からスパイク・リーのスピーチまで

https://variety.com/2019/film/news/oscars-what-you-didnt-see-on-tv-lady-gaga-spike-lee-1203148801/

第91回アカデミー賞は、30年ぶりにホストがいなかったこと、オープニング・モノローグがなかったこと、また3つのオスカーを受賞した『ROMA ローマ』や『ブラックパンサー』、1つ受賞の『アリー』よりも、『ボヘミアンラプソディ』が4つの賞を獲得するということになったが、そこまで悲惨にはならなかった。最優秀作品賞『グリーンブック』も3つのトロフィーを獲得した。

しかし、自宅のテレビでそのショーを見るのは、会場にいるのとは大きく異なり、複数のセキュリティチェックが行われたり、世界中の大物セレブリティがフラッシュライトを浴びたりしている。ショーに参加する時間は、ロサンゼルスのランチタイムに始まり、夕食後の時間まで終わらない。でも心配しないで、軽食はある。Varietyの記者が、ドルビーシアターの内部から発見した7つの秘密を紹介しよう(ラミ・マレクがオスカーの舞台から転落したことは含まない)。

 1.ホストがいない

ビリー・クリスタル、エレン・デジェネレス、またウーピー・ゴールドバーグの代わりに、オスカーはアダム・ランバートとQueenの「We Will Rock You」と「We Are the Champions」を採用した。ビルボード・ミュージックアワードの方がもっと適していると思われる演出だろうが、それでもそのオープニングは素晴らしいスタンディングオベーションを受けた。Aリストのセレブリティにとって十分に楽しいオープニングだった。実際のところ、アカデミーのメンバーの間には、このショーがうまくいったという本当の安堵感があった。一人のホストの代わりに、「サタデー・ナイト・ライブ」の勝利者であるティナフェイ、エイミー・ポーラー、マヤ・ルドルフなどの傑出したプレゼンターが選出されていた。メリッサ・マッカーシーに関しては、『女王陛下のお気に入り』のオマージュであるウサギのケープを身に着けていた。

それでも、テレキャストをまとまりのあるものにするために一人のホストを用意しないことは、いくつかの明白な問題があった。ショーの最中にCMに入る時、またCMから戻る時、会場の人々にはそのタイミングがいつも明白ではなかった(これらの休憩の間には、テレビスクリーンで再生される映像があるが、それは大抵の人は無視している)。また、物理的な問題も最後に1つあった。ショーの最後に、作品賞を受賞した「グリーンブック」のプロデューサーの一人がマイクを取ろうとしたとき、オーケストラがそれを遮断する騒ぎがあった。幸いなことに、夜の最後のプレゼンターであるジュリア・ロバーツは、ブラッドリー・クーパーの母親を含むゲストに対して「良い夜を」という気の利いた言葉を放つことで、やり過ごすことができた。ちなみに、彼の母親は前列から彼女に向かって手を振り返した。

2.オスカーの消防士

ショーが始まろうとしているとき、誰もが中に入ろうとするため、レッドカーペットはいつも混乱する。しかし今年、ABCのライブ放映の約1時間前に、ディズニーのCEOであるボブ・アイガー氏と会長のアラン・ホーン氏がVarietyに話していたときに、消防士がぶつかってきた。彼はこれらのエグゼクティブが誰であるかを知っている(または気にする)ようではなかったので、彼らをシッシッと追い立てた。「カメラはここにあるべきではない!」と、写真を撮り続けた2人の混乱したフォトグラファーを叱ったのだ。

3.お腹が空いたら、クッキーがある

豪華なゴールデングローブ賞とは異なり、オスカーは劇場の中での飲食を許可しない。しかし、あなたがもしお腹が空いたセレブリティだとしたら、心配しなくていい。今年アカデミー賞の主催者は、チョコレートチップクッキーの袋、ミックスナッツ、トレイルミックスなどを乗せたテーブルをホールに置いていた。喉が乾いた人用に、水もある。もしあなたがショーを見たくなければ、劇場のすぐ外には各階にバーがある。

4.ほとんどの場合、セレブリティは着席したまま

式に参加しているセレブリティは、コマーシャルの休憩時間に移動する。ショー開始後にロビーでは、『女王陛下のお気に入り』の女優たちが集合していた。エマ・ストーンがレイチェル・ワイズのヒールを脱がすのを助け、オリビア・コールマンが彼女の足にバンドエイドを付けていた。ブレイ・ラーソンは、休憩中に誰かとFaceTimeをしていた。また、放映の早い段階で、レディ・ガガは73分間程度席を外していたが、それは「Shallow」のパフォーマンスの前のコスチューム変更だったことがわかった。

5. Shallowはショーのハイライト

ガガとブラッドリー・クーパーはその夜、最大かつ最も熱のこもったスタンディングオベーションを受けた。また彼らが席に戻るために劇場に再び入ったとき、オーディエンスは立ち上がり再び拍手をした。

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 6.オスカーはガガを愛し、彼女はアカデミーを愛している

オスカーには、レディ・ガガほど大きな、あるいはもっと熱心なチアリーダーはいなかった。彼女は席にいた間、しばしば受賞者らが会場に戻った時に、彼らを祝福するために跳び上がっていた。ガガは、助演男優賞を受賞したマハーシャラ・アリと主演女優賞コールマンにキスをし、監督賞を受賞したアルフォンソ・キュアロンにハグをした。また彼女は、作品賞ノミネート作品「ブラック・クランズマン」のクリップを発表していたバーブラ・ストライサンドに投げキッスをした。そして、彼女が歌曲賞を受賞した時、彼女は震え、トロフィーを持って歩いていったときには手で口を覆っていた。

7.スパイク・リーのスピーチ

リーがステージ上のスピーチで次の選挙で現在の大統領に反対することを有権者に要求し、さらに言いたいことがあったようだ。しかし最終的には、オスカーのプロデューサーは彼をステージから引き離した。

『グリーンブック』が作品賞に選ばれたとき、何人かの批評家が作曲家ドン・シャーリーの物語を「ホワイトウォッッシュ」した映画だと議論した時、リーは早めにショーを去ろうとした。舞台裏でそれについて尋ねられて、彼は答える前にシャンパンのグラスから一口飲んだ。「彼らは悪い言い方をした」と彼は言った。Picture1

キャデラック、ベライゾン、マリオットなど、いくつかのオスカーの広告

https://adage.com/article/media/a-ads-airing-oscars/316724/

アカデミー賞を取り巻く様々なドラマ− ホストがいないテレビ放送や、ショーを短縮しようとする試みの失敗を含む− があるにもかかわらず、広告は依然として堅調に推移している。

今週の初めにディズニーABC TVグループは、オスカー中のコマーシャルの枠が売り切れたことを認めた。ABCは、日曜日の夜の放送のわずか4日前に売り切れを発表したが、内部の人間は2週間前にはすでにクローズしていたという。これは近年のペースと一致している。

今年の放送の30秒広告は昨年と同様で、広告主には約220万ドルの費用がかかる。

視聴率が低下しても、オスカーのライブ配信での比較的大規模なオーディエンスは広告主にとって魅力的なままである。昨年の番組は平均で2,750万人、14.9世帯による視聴で、2017年の授賞式と比較して19%減少した。

広告主は、アンハイザー・ブッシュ・インベブ(バドワイザー)、キャデラック、グーグル、ヘネシー、IBM、マリオット、マクドナルド、マイクロソフト、ロレックス、サムスン、ベライソン、ウォルマートである。

日曜日の夜に放映されるコマーシャルのいくつを紹介する。

キンダー・ジョイ

2018年にアカデミー賞の広告デビューを果たした後、フェレロのキンダー・ジョイはオスカーに戻ってきた。小さなおもちゃが付いてくるココア、クリーム、ウエハースを紹介している。今年の30秒スポットは、両親と充実した時間を過ごし、キンダー・ジョイを楽しんでいる子供たちの楽しそうな顔にフォーカスしたようだ。このスポットは、ニューヨークの広告代理店パブリシスが制作した。

キャデラック

ゼネラルモーターズの高級ブランドは、日曜日の放送中に4分の広告を放映するだろう。その際に、SUVポートフォリオを特色とする「Rise」と呼ばれる新しいキャンペーンをローンチする。この広告購入には、チャイルディッシュ・ガンビーノの「Me and Your Mama」にセットされた4つの新しい広告が含まれている。これでアカデミー賞のスポンサーをするのは、6年連続の取り組みとなる。

ベライゾン

ベライゾンは日曜日のアカデミー賞の間に、2つのスペイン語のスポットを含む6つのコマーシャルを放映する。伝統的なセレブリティのスポークスマンを起用する代わりに、ベライゾンは実際のカスタマーのリアルなストーリーを特集する。字幕がないオスカーの間に、スペイン語でコマーシャルを放送するのは今回が初めてである。

マリオット

マリオットはオスカーを活用し、さらに効率化された新しい特典プログラム、Bonvoyを紹介する。マリオットのコマーシャルは個別に放映さされる。オスカーのテレビ放送に戻る前に、ホテルチェーンの30秒のプロモーションがあり、次にBonvoyの60秒の広告がある。マリオットはそのスポットのために、オブザーバトリー・マーケティング社と一緒に働き、パブリシスグループのマリオットワンメディアはメディア業務を担当した。

バドワイザー

バドワイザーはもともと、第53回スーパーボウルでシャーリーズ・セロン主演のスポットを放映するつもりだったが、それをホールドしオスカーで60秒の広告を流すことに決めた。同社のコアブランドのマーケティング担当バイスプレジデントであるリカルド・マーカス氏は、オスカーのオーディエンスは「よりプレミアなブランドを探している可能性が高い」ため、オスカーの放送が適していた、と述べている。VaynerMediaによるコマーシャルは、その限定版ビールであるバドワイザー・リザーブ・コッパー・ラガーを宣伝する。Picture1

ヘネシー

ヘネシーにとって、初めてのオスカー広告である。「7つの世界(7 Worlds)」と名付けられたこのスポットは、リドリー・スコットによって監督され、ヘネシーX.Oコニャックを宣伝する。ビデオはX.Oの7つの香りを強調し、オスカー像に似たような巨大な黄金像を映像に織り交ぜ、オスカーに敬意を払っている。

 

 

オスカーにスタント賞が追加される時は来るのか?

https://variety.com/2019/film/production/academy-stunt-work-1203143269/Picture1

今年の米国アカデミー賞で作品賞にノミネートされた8作品の共通点として、全作品でスタント・コーディネーターを起用しているという事が挙げられる。しかし、その内の誰1人としてアカデミー賞で受賞する機会すら与えられていない。

現行の体制では、ストーリーや映像のダイナミックスさに寄与した職種の部門が設けられている。スタント・コーディネーターに受賞機会が与えられていないのは、スタントという存在が誤解されているからではないだろうか。スタント・コーディネーターで2007年からアカデミー会員であるMelissa T. Stubbs氏は今まで類を見ない危険なスタントをシークエンスとしてただ残したいだけだと語っている。そんな彼女がキャリアを開始した時には、スタントへはただのアドレナリン中毒者だと冷たい視線が向けられていたと言う。

制作費がかさむデジタルエフェクトが台頭してきた今日ではできるだけ低コストに、そして安全で再現性の高いパフォーマンスを実現させ、スタント自身の存在意義を業界へと提示している。

Stubbs氏は、監督が俳優の感情表現に責任を持っているとすれば、私達はストーリーのアクション部分の責任を担っていると語る。『デッドプール』や『バリー・シール/アメリカをはめた男』でスタント・コーディネーターを務めたRobert Alonzo氏によると、良いスタントとはストーリーを進め、カメラアングルやプロットをうまく利用しつつ、制作チームと一体感を持ち続けることだ。

スタントワークの進化により、スタント・コーディネーター自身はアクション・デザイナーと呼ばれることを好んでいる。それは、役割への責任感とクリエイティブの過程の表れだろう。Stubbs氏曰く、従来のスタント・コーディネーターは登場人物のアクションを創造的にデザインする人ではなく、安全面を担保する側面が強かったと言う。

『猿の惑星:聖戦記』でスタント・コーディネーターとして参加したJohn Stoneham Jr.は、コーディネーターは安全性を確保するためほぼ全ての部門との協力が必要不可欠だと指摘する。もし人が投げ出されるシーンであれば十分なエリアが確保できているのかを確認して建設作業を進める。そして、衣装へのパッドの詰め込みや、ウィッグの下に小さなヘルメットを装着することもあると述べる。

脚本に「戦いが続く」としか書かれてないのであればスクリーンに映し出される動きは、アクション・デザイナー次第であり、ストーリーポイントに気を配る必要がある。記憶に残る印象的なシークエンスを作るために環境がどのように作用するかを考慮しなければならず、作品への高い理解が求められるとAlonzo氏は語る。現に本記事に登場した3人はアクション・コーディネータはとしてだけではなく、セカンド・ユニット・ディレクターとしても作品に参加している。

アクション・デザイナーの一部が垣間見えたことでアカデミー賞への疑問は強まるばかりだ。アカデミー賞は才能のある作り手を祝い、認めることを好んでいるが彼らにとって我々の仕事は映画制作ではないのだろうとStubbs氏は意見を述べる。

スタント部門にとってのもう1つの課題は、全てのシーンで俳優自身が演技をしているわけではないという事実をプロダクションが認めたがらないことだろう。俳優がプロダクションなどの周囲からのプレッシャーに負けてしまいスタントダブルである事を隠すことも珍しくなく、後にスタントへ謝罪の手紙を送ることも事例も見られる。映画『Buffalo Boys』の俳優であるYoshi Sudarsoは、「脚本で言語化されているアクションに関しては自分で演じるがそれ以外のスタントワークはプロに任す。その方が安全だから」と述べている。

優れたアクション・デザイナーは著名なコーディネーターの下でスタントとしてスキルを磨いており、アクション映画だけでなく多様なスタントを経験している。例えば、『ローマ』はアクション英ではなくドラマ作品だが、コーディネーターのGerardo Moreno氏は15人のスタントを抱えていた。スタントに映画のジャンルは関係ないのだ。

アカデミー賞の視聴率が低下している状況で、スタントのための賞が設けられ関連した映像が放映されるとなれば、視聴率も改善するかもしれない。

Stubbs氏は、アクション・コーディネーターは映画制作者であるし、アカデミー側もそれを認めた。

ギレルモ・デル・トロがドリームワークスと独占契約を締結

【出典】http://deadline.com/2018/04/guillermo-del-toro-signs-exclusive-deal-with-dreamworks-animation-1202371286/

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ギレルモ・デル・トロ氏は、ドリームワークス・アニメーション(DWA)との複数年独占契約を締結し、スタジオの家族向けアニメーション映画の執筆、制作、監督を、ドリームワークス・アニメーション・映画グループのクリス・デファリア社長が発表した。この一環として、『シェイプ・オブ・ウォーター』によるオスカー受賞者がカリフォルニア州グランデールのDWAキャンパスにオフィスを設けることになる。 デル・トロの最初のプロジェクトは、数ヶ月以内に発表される予定だ。

デル・トロ氏はDWAと長年にわたり協力してきた。彼の最近のプロジェクトとしては、DWAテレビジョンでエミー賞テレビ部門の複数受賞シリーズ『Trollhunters』のクリエイターとエグゼクティブプロデューサーを行なった。このNetflixのオリジナルシリーズは、デル・トロ氏の『Tales of Arcadia 』3部作の一部で、2018年と2019年にNetflixでもう2つのオリジナルシリーズ、『3 Below』と『Wizards』が配信される予定だ。長編映画としては、『ガーディアンズ伝説の勇者たち』、『長靴をはいた猫』、『カンフーパンダ3』(3作品の全世界のチケット販売は計13.8億ドル)のエグゼクティブプロデューサー、そして『カンフーパンダ2』と『メガマインド』のクリエイティブコンサルタントとして活躍した。

デル・トロ氏のDWAへの関与は、デファリア氏やスタジオのアーティスト、またさまざまなコンテンツプラットフォームでのストーリーテリングに進化をもたらす画期的なテクノロジーの発展を行う試験的プログラムなど、映画プロジェクトを超えて広がる予定だ。

デファリア氏は声明の中で、「我々はギレルモ監督が、既にDWAのテレビ分野と築かれた良い関係に、映画分野とのパートナーシップを加えることに興奮している。彼は本当に独創的なアーティストであり、家族向けの長編アニメ分野で彼の想像力が完全に開花されるのを見たいと思っている。ギレルモは思い出に残る世界観やキャラクターを生み出すユニークな才能を持っているので、我々が制作する映画は、多くの世代に渡ってアニメーションの観客と共鳴するだろう。我々はギレルモと共に楽しんだ長年の仕事関係を延長することに個人的に非常に興奮しており、技術とイノベーションにおける画期的な進歩についても彼が協力してくれることを楽しみにしている。」と述べた。

デル・トロ氏は次のように述べている。「アニメーションは子供のころから私の製作活動に大きな影響を与えた芸術作品だ。私にとって、アニメーションはどれほど風変わりであっても、あらゆるアイデアを生き生きとさせる完璧な媒体だ。 クリスやドリームワークスの才能あふれるアーティストたちと協力してこのイメージを現実化する事が待ちきれない。これらのアーティストたちは、このビジネスの中で最も才能のある人たちだ。私は約10年間ドリームワークスと仕事をしており、地平線はますます広くなっている。」

デル・トロ氏の『シェイプ・オブ・ウォーター』は、今年のアカデミー賞で映画賞と監督賞を受賞し、世界の興行収入は1億9400万ドルに近づいている。

オスカーの夜までにオスカー候補作品たちはどれだけの結果を残せるか?

http://deadline.com/2018/01/the-shape-of-water-the-post-greatest-showman-oscar-nominees-box-office-boost-2018-1202268847/Picture1

3月4日のオスカーの日まで、有力候補作品たちは現在も映画館で公開され、今年のノミネート作品が火曜(1/26)に発表されてから1億5000万ドルの興行収入を稼ぎ出している。

20世紀フォックスとフォックス・サーチライト・ピクチャーズが製作した作品2作を加えた5作品:『シェイプ・オブ・ウォーター』(13部門ノミネート)、『スリー・ビルボード』(7作品)、『グレイテスト・ショーマン』(1作品)、 『フェルディナンド』(1作品)、 『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』(2作品)の興行収入はこの数字の65%に迫ろうとしている。

メディアは中規模の予算のドラマとコメディ作品はストリーミング配信に負けると頻繁に報道している。しかし、オスカーは私たちにまだ映画館に足を運ぶ人がいるということをいつも思い出させてくれる。主要な映画チェーンであるAMCシアターズ, リーガル・エンターテインメント・グループ、シネマーク・シアターズはオスカーにノミネートされた作品の今後5週間上映する計画で、映画ファンたちは作品賞にノミネートされた映画を全て見ることができる。

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大抵の場合、配給会社はオスカー候補決定のニュースを利用し、スクリーン数を増やすことによって、利益を出してきた。フォックス・サーチライト・ピクチャーズの『シェイプ・オブ・ウォーター』は全米1854ヶ所で拡大公開され、毎週ごとに売り上げを伸ばしている(+181% or $590万ドル)。『シェイプ・オブ・ウォーター』は今年最多のオスカー獲得が予想されている。サーチライトは9週間、賞候補の映画たちが同じ映画館で上映できるよう、長期に渡り予約しており、ギレルモ・デル・トロの海の怪物とラブストーリーは良い成績を収めている。

映画リサーチ会社 ComScore社のPostTrakによると、『シェイプ・オブ・ウォーター』は女性の間で高評価で84%のスコアを獲得し、そして全体の観客のスコアは80%と好意的だった。観客のうち25歳以上の女性が40%を占め、25歳以上男性が36%だった。しかし、このR指定映画は最初の2週間の上映では、25歳以下の若い男性(全ての映画ファンの12%を占める)からの高い支持は集められなかった。

しかしながら、興味深いことに、オスカーノミネート作品群の中で今季一番高い興行収入をあげると言われている20世紀フォックス製作の『グレイテスト・ショーマン』とドリームワークス、パーティシパント・メディア共同製作の『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』はオスカーのノミネーションが少なかった。

P・Tバーナムのオリジナル・ミュージカルの『グレイテスト・ショーマン』について言えば、この映画の成功はヒュー・ジャックマンとザック・エフロンの歌に熱狂してくれるファンたちにかかっている。Picture1

『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』はタイミングが非常に良く、スティーヴン・スピルバーグのスリラー・ストーリーテリング:ニクソン政権のベトナム戦争の陰謀を巡るワシントン・ポスト紙の戦いを描いた本作は現在の扇動的なトランプ政権に “フェイク・ニュース”と糾弾されているメディアを想起させ、多くの観客の心に届くだろう。これと似たような興行収入の現象は3年前の『アメリカン・スナイパー』で起きた。しかし、共和党支持の強い中部アメリカでは映画は成功した。このクリント・イーストウッドの監督した映画は作品賞を含む6つのオスカーノミネーションを受賞した;多くの人々がこの映画の愛国主義に感動し、アメリカ国内だけで3億5000万ドルを稼いだ。

フォックス・サーチライト・ピクチャーズは『スリー・ビルボード』の可能性を信じており、フランシス・マクドーマンド、ウディ・アレルソン、サム・ロックウェルらのタフなキャラクター達が、共和党と民主党両支持者にウケると狙い強力に宣伝している。マーティン・マクドナーが監督したこの女性の改革運動を描いたドラマは4度目の拡大公開を行い、1457ヶ所で公開、週末ごとに380万ドル売り上げ、収益は100%UP、アナリストはオスカーの夜までに4500万ドルを稼げるだろうと予測している。Picture1

タイミングのことについていえば、次の興行収入で成功しそうな冬季オリンピックの季節に合う映画はNeonと30WEST共同製作の『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』だ。この映画は編集を含む3つのオスカーノミネーションを獲得した。マーゴット・ロビーは、2回オリンピックに出場し、さらに汚名を着せられたトーニャ・ハーディングを演じる。161館から960館、さらに現在は1500館にまで拡大公開した。このクレイグ・ガレスピーが監督した映画はNeonと30WESTが権利をTIFF(カナダ拠点の映画スタジオ)から500万ドルで獲得、オスカーの夜までに3000万ドル稼ぐと見られている。

A24製作の『レディ・バード』とフォーカス・フィーチャー製作の『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』を見ていない人たちは疑いなく映画館に駆けつけ、映画は多くの観客を獲得するだろう。『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』は、オスカーのノミネーションを6つ獲得し、ゲイリー・オールドマンの最優秀主演男優賞ノミネートで、第二次世界大戦でのイギリス首相ウィンストン・チャーチルを演じるオールドマンの演技が光り、作品賞にもノミネート、ジョー・ライト監督の作品の中で一番の興行成績を上げ、彼のオスカー受賞映画(作曲賞受賞)『つぐない』の興行収入を超えた。(興行収入5090万ドル)Picture1

しかしながら、いくつかの映画賞協会や評論家はフォーカス・フィーチャーズ製作でポール・トーマス・アンダーソン監督の『ファントム・スレッド』が作品賞、最優秀男優賞(ダニエル・デイ=ルイス)、助演女優賞(レスリー・マンヴィル)、監督賞などの主要部門などのノミネートを受けて、オスカーの夜に躍進するのではないかと予想している。Deadlineのアナリストによると、この多数のノミネートは映画のチケットの売り上げを促進し、3月4日までに2000万ドルを超えることができるだろう。Picture1ライバルたちはソニー・ピクチャーズ・クラシックスの『君の名前で僕を読んで』の興行を酷評してきた。このゲイ・ロマンス映画はかなりの利益を生んだと考えられており、秋にはゴッサム・インディペンデント映画賞(ティモシー・シャラメがブレイクスルー俳優賞、そして作品賞をそれぞれ受賞)、ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞も受賞し名声を得た。ライバルたちはソニー・ピクチャーズ・クラシックスは拡大公開の時期が遅かったと判断している。
しかし、オスカーの後押しは全てがオーガニックではないということだ。配給会社はオスカー候補作品に平均約3000万ドルの広告宣伝費を出す。もしスタジオが1億ドル以上費やそうとしたら、彼らは4000万ドルを払うだろう。ソニー・ピクチャーズ・クラシックスは昔から、費用対効果が高い作品にしか投資をしないことで知られている。彼らのオスカー受賞作品の中で1億ドルの大台を突破したのは18年も前の『グリーン・ディスティニー』の一作品だけだ(興行収入1億2800万ドル)
ワーナー・ブラザーズの『ダンケルク』(アメリカ国内興行成績約1億8800万ドルと8部門ノミネーション、作品賞含む)とユニバーサルとブラムハウス・プロダクションの『ゲット・アウト』(約1億7500万ドルと4ノミネーション、作品賞含む)が映画館で再上映されているが、両作品ともDVDがすでに発売されているのに総売上は少ない(ジョーダン・ピールのホラー映画はすでにHBOでも放映されている)。今回の彼らのオスカーのノミネーション効果ははホームビデオ市場に影響が出るだろう。『ゲット・アウト』は今週末で471館で公開し、16万5000ドルしか稼いでおらず、ワーナー・ブラザーズの『ダンケルク』は売り上げた額を公開していない。Picture1