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ストリーミングサービスDisney+、タイトル数ではなくクオリティー重視に

【出典】2019/04/26

https://variety.com/2019/digital/news/disney-netflix-streaming-content-comparison-1203193967/

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Disneyは、VOD激戦時代に競合他社よりも少ないコンテンツ量でVOD領域への参戦を決めた。方針として、量ではなく質を重視する。

Disney+は、NetflixのスタンダードHDプランの半額に近い月額6.99ドルで今年の11 月にアメリカでローンチ予定。調査会社のAmpere Analysisによれば、初年度はアメリカのNetflix USの5分の1に満たない作品数でスタートされるとのことだ。

最初の一年で過去から現在までのテレビシリーズ7,500エピソード分と映画は500本程度配信するとDisneyは明かしている。

以下の数字はAmpere Analysisが算出。

テレビシリーズ:

Netflix US 47,000エピソード

Disney+ 7,500エピソード(Netflix USの16%)

映画:

Netflix US 4,000本

Disney+ 500本(Netflix USの12.5%)

また、NetflixだけでなくテレビシリーズはHuluやAmazon Prime Video,CBSよりも少ないラインナップになる予定で、映画もPrime Video(12,000本)やHulu,Starz Play,HBO GOと比較すると少ない本数でスタートする。

Disney+が他社に匹敵するほどの作品数を配信しないのは驚くことではない。

作品の数が、サービスの価値に直結するわけではないことを認識する必要がある。重要なのはAmpere Analysisの調査で、DisneyのトップコンテンツはNetflixとAmazon作品以上にクオリティが高いという結果が判明している点だ。調査では、アメリカで利用可能なSVODプラットフォームのオリジナル作品トップ100を比較し、ユーザーの意見を基に1〜100でスコア付けを行なっている。

その結果、Amazon,Netflix共にDisneyよりも低いスコアを獲得しており、HBOのみが上回っている。(下図を参照)

比較的少ないタイトル数に関わらず、Disney+は知名度の高い作品でインパクトを与えるだろう。配信作品には、マーベルやスターウォーズ、人気テレビシリーズ『シンプソンズ』などが含まれる。

更に、過去にアメリカとカナダでディズニー映画を独占配信していたNetflixとの契約も縮小させている。そのため、『キャプテン・マーベル 』『トイ・ストーリー4』『アベンジャーズ:エンドゲーム』などの作品がDisney+での独占配信となる。Netflixでは2019年に150億ドルを投資予定であるが、Disneyも多額の投資予算を確保している。今月の初旬に開催された株主総会でCFOのChristine McCarthy氏は、2020年度にはオリジナル作品に10億ドルを費やす計画で2024年までに25億ドルを費やす予定であると述べた。

同社は2024年度までに120〜500本以上の映画、10,000エピソード以上のテレビシリーズに加え、50以上のオリジナルテレビシリーズ、10本以上のオリジナル映画を配信すると予測。

広告ベンダーであるOpenXのCBO Dallass Lawrence氏は次のように主張する。「短期的、長期的に考えても、Disney+は巨大SVODとなるだろう。スターウォーズやマーベル、ピクサーを保有するDisneyは無比のコンテンツ工場である。」

Disney+がユーザーシェアを伸ばす余地は大いに残されている。OTTサービスを気に入ったユーザーが既存のケーブルTVチャンネルを解約することでOTTのマーケットがさらに拡大するきっかけになるだろう。

OpenXの委託調査で、OTTビデオサービスを利用しているアメリカのユーザーは月に最大で100ドルを支払う意思があることが判明した。全てのユーザーが100ドルも支払うとは考えられないが、月額6.99ドルのDisney+は魅力的であり、多少の値上げが実施されても問題ないだろう。(調査は、少なくとも1つのOTTサービスを利用している18歳以上の2,002人を対象に、2019年2月13日〜3月6日に実施)

McCarthyの予測によれば2024年度末までにDisney+の登録者は6,000〜9,000万人を突破し、3分の2はアメリカ国外の人々となる見込み。Disneyはコンテンツを持っており、強力なブランド、経済面などを考えればSVOD市場での躍進は明らかだろう。そのため、一刻でも早く持続可能なビジネスを構築できるかが鍵となるだろう。

グラフは、各プラットフォームの配信作品数を表している。(上のグラフがテレビシリーズ、下のグラフが映画。)

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下図は、SVODのトップ100作品をスコア化してプラットフォーム別に比較している。

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調査結果: 2017年TV広告費、10億ドル減少

【出典】https://www.hollywoodreporter.com/news/tv-ad-spending-declined-by-1-billion-2017-1098085

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eMarketerの新しいレポートによると、今年のテレビ広告費は0.5%減の698億7000万ドルとなる見通しだ。eMarketerの新しいレポートによると、米国のテレビ広告は2017年に10億ドル以上減少した。

 

調査会社は、この傾向は2018年と2019年にかけて続き、今後2年間で計10億5,000万ドルの損失をもたらすと予測している。ケーブルテレビ解約やOTTビデオ視聴に加え、GoogleとFacebookがリードするデジタル広告市場の成長が19%近く増加して1,073億ドルになるとの予想などが、減少に寄与している。

 

「視聴者のOTTビデオ視聴への移行は、テレビ広告市場を変えている」とeMarketerのシニア予測ディレクターのモニカ・ピアート氏は述べ、テレビ視聴率の低下と広告主による出費の減少が合致する事も指摘した。

 

米国のテレビ広告費は2014年、2015年、2016年に増加したが、昨年は1.5%低下し全体で702.2億ドルとなった。この下落は、たった0.5%だけの減少が見込まれる2018年にわずかに修正される見込みだ。

 

しかし、FacebookやGoogleなど広告巨大企業らの最近の課題が、テレビ業界によるマーケターの予算獲得の手助けをしているようには見えない。 TVの米国メディア広告支出全体のシェアは、2017年の33.9%から今年31.6%に減少すると予想されている。
eMarketerは明るい見通しで、夏季オリンピックと米国大統領選挙が控える2020年に、テレビの広告費の上昇を予測している。市場は、その年に0.5%増の695億2000万ドルになると見込まれている。

 

多くのOTTプラットフォームはサブスクリプション方式なので広告を放映しないが、ほんの一握りのデジタルTVサービスは広告を販売する。そして、それらのサービスは成長している。例えば、Rokuは2018年に広告収入で2億9,300万ドルを上回るだろう。そして、eMarketerは、Huluの広告収入は13%増加して12億ドルになると見込んでいる。

 

eMarketerの上級アナリストポール・ヴァーナ氏は次のように述べた。「OTTプラットフォームの数とその規模は増えており、多くの企業は魅力的な価格帯でライブチャンネルを提供することで有料テレビと競争している。 ケーブルテレビ解約やチャンネルを削りたい消費者にとって現在、数年前にはなかった豊富な選択肢がある。また、より多くのプレーヤーが市場に参入するにつれて、その選択肢がより確実なものになると期待している。」

 

広告代理店においてのストリーミングの重要性を考える時期がきた

OTTで代理店は重要な役割を務める技術はあるが、行動をはやくしなければならない。
【出典】 2017/9/27
http://www.adweek.com/tv-video/its-time-for-media-agencies-to-get-serious-about-streaming-video/

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OTTとはIT用語の一つで、「Over The Top」の略称。インターネット回線を通じて、メッセージや音声、動画コンテンツなどを提供する、通信事業者以外の企業のことを、OTTと呼ぶ。YouTubeやHulu、Netflix、ボイスチャットメッセンジャーのSkypeやLINE、さらにはソーシャルメディアのTwitterやFacebookなどがある。

テレビ視聴の時代からストリーミングやOTTでコンテンツを鑑賞する時代となり、視聴者は携帯やパソコンなどさまざまなサイズのスクリーンからの鑑賞が可能、そしてビデオ視聴のオプションの増加により、ストリーミングやOTTでのターゲット広告に対する需要が高まった。

しかし、このはっきりした傾向にもかかわらず、OTTで広告を打ち出すことは相対的にまだ初期段階だ。早期採用者(アーリー・アダプター)はパフォーマンスの追跡や、キャンペーンを最適化するなどの最善策の模索的な初期段階から卒業しているかもしれない。しかし、代理店がまだそれを理解しきれていないので、広告主はOTT主流に移っていない代理店や、専門チームのない代理店から説明を待っている状態だ。

最近のストリーミング動画広告購入は大体、代理店のテレビ部署内のケーブルテレビ部署か、又はモバイルとウェブを総括するデジタル部署かのどちらかのうちの、1チームか2チーム編成でおこなわれている。デジタルチームはプログラミングやクリッカビリティー、ビューアビリティ、インタラクティビティーといった観点から考えることができ、これらの観点は売り上げに影響する。

一方、TVチームはGPR(延べ視聴率)で評価をし、プログラムに基づいたツールより伝統的なインサーション・オーダー(広告掲載申込み)を用いる。  OTTではこの全く異なった二つの技術(テレビチームサイドとデジタルチームサイド)両方を持つことを必要としているが、この二つの間の考え方は全く異なっているため、お互いが邪魔をしている状況だ。

代理店にとって、これらOTTで必要な技術の両方のセットを現代の代理店に組み込むなど、全てを行うことはやりすぎのように思われるだろうが、1960年代の代理店内で最初のテレビ部門が創設された時同じくらい大切な事だ。大胆な発言に聞こえるだろうが、なぜそれが必要であるか、掘り下げていこう。

依然として伝統的なテレビは強い。今年度の世界的なテレビ収益は2000億ドル以上のピークになると予想される。しかしながら、収益はピークを迎えた後に失速するともいわれている。 OTTの使用率は上昇している。メディアリサーチグループのKaganは OTT ストリーミングデバイスの供給率は来年中に10パーセント上昇し、2021年までに28パーセント上昇すると予測した。

スマートテレビや他のOTTデバイスは、広告主の立場からすると伝統的なテレビ番組から離れていっている視聴者をつかむ絶好の機会となる。これに加え、デジタルで利用できるデータは、ターゲティング能力の強化となる。広告主は視聴者をより的確に把握することができ、ターゲット圏外の広告を買うリスクが減らせる。パブリッシャー側にとって、このハイスペックな視聴者の把握は、広告主は的を絞った広告にお金をさらに払うという事もふまえて、貴重なものとなるだろう。

メディアの消費の仕方が変わっていく中、代理店はOTTで広告を打つためにそれぞれデジタルと伝統的な番組データをつながった環境で収集し、そのデータに従って行動をするなど点と点を結んでいく必要があるだろう。

革新的なプレイヤーはすでにこの問題を解決するために動いている。たとえば、Samba TVでは、OTTの購買者のデータから伝統的な世帯データまでを集め、広告主がデータを見ることができ視聴者をより把握することができるようにしている。

OTTのこの広大なチャンスを利用すべく、準備を行い代理店はデータを効果的に使う技術を装備することになるだろう。OTTの到来は伝統的なテレビと世代交代するべきというわけではないが、新参者はさらに人気が出て、全体的に波に乗っている。そしてクロススクリーン・マーケティングは広告主が出した広告を視聴者がどこででも見ることができる。市場がこのように進む中、 社内にOTT部門を創設した代理店は今後ビジネスを続けて行く上で大きなメリットとなるであろう。

Zone TVの有料放送局へのピッチ:VODの定額契約で痒いところに手が届く

【出典】2017/09/25
http://variety.com/2017/digital/news/zone-tv-pay-tv-cord-cutting-subscription-vod-1202569692/

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定額契約のVOD(ビデオオンデマンド)チャンネルのラインナップは、ケーブルテレビや衛星放送の運営側が登録者の大流出を食い止めることを助けるのか。もしくは、悪化するのだろうか?

例えばコムキャストは、NetflixやYoutubeをX1(コムキャストのエンターテイメントオペレーションシステム)の、トップガイドに設定した。ケーブル会社大手コムキャストの希望としては、それらのコンテンツの集約は登録者たちが、コムキャストを最上位のビデオプロバイダーとして認識し、契約し続けるのを説得するのに役立つだろう、ということだ。

そして新しく、Zone TVが登場する。Zone TVは、ニッチなエンターテインメントやライフスタイルのチャンネルを追加するために、有料テレビの運営側と交渉をしている。同社は28のSVOD(サブスクリプション・オンデマンド)チャンネルを持っていて、月4ドルから6ドルぐらいの価格である。子供向けの話から歴史のドキュメンタリー、武術映画やギターとドラムのレッスン動画まで揃っているのである。

「消費者は、有料放送のSVODモデル(定額制のVOD)を気に入っている。それは自分のお金を価値あることに使っていると感じるようさせるのだ。」とZoneTVのCEO Jeff Weber氏は述べた。

しかしHBO(アメリカの大手ケーブルテレビ会社)やNetflixのような一般的なエンタメSVODのサービスと比べると、ZoneTVのコンテンツラインナップは、ターゲット層が非常に狭い。例えば、「Lion Mountain TV」(アフリカの野生動物にスポットを当てたチャンネル)なんかに対して、何か有意義な意味を持ちお金を払って登録するほどの需要があるのだろうか。

「ハイクオリティーである限り、私はニッチなコンテンツに心地よさを感じている」とWeber氏は言う。「それらのチャンネルはそれぞれ、強いフォロワーがいる。」また、ZoneTVのプラットフォーム上の番組プロバイダーのほとんどは、オンラインでもコンテンツをアラカルトですでに売っていることにも注目に値する。しかしウェバーは、有料放送の運営者たちは顧客の既存のセットトップボックス(テレビ の上に置ける程度の小型補助装置)と月一度の1種類の請求書を通してコンテンツを配信することによって、付加価値を生み出しているのだと主張する。

ZoneTVは14つのブランドのSVODを持ち、テーマやライフスタイルのカテゴリー(例えば男性、子供、スタイル、料理、特別な競技など)を中心に、数十のパートナーから集められたコンテンツが14チャンネルある。ZoneTVのビジネスモデルでは、SVODチャネルから生成された収益をコンテンツプロバイダーと分割し、運営パートナーに約30%の収益分配率を与える。広告はなく、視聴者にとっての価値提案の一つは、すべて広告なしで視聴できるということである。Weber氏はこれとは正反対の立場にあった。以前はAT&Tのコンテンツと広告部門の社長を務め、U-verseの番組制作を担当していて、通信会社とその前身の会社の長年の幹部だった。

Weber氏は2015年10月にZone TVに加わった。以前は“Electronic Systems Software Solutions”でES3と呼ばれていた。同社は2002年にトロントで、ZoneTV向けの製品開発を率いる締役会長Doug Edwards氏によって設立された。今日、ZoneTVには38人の従業員がおり、カリフォルニア州サンタモニカとトロントにオフィスがある。同社はエEdwards氏、Weber氏およびその他の個人投資家が所有している。現在ゾーンTVのカタログには14のSVODチャンネルがある。

  1. TumbleBooks TV:幼い子供のための読書と視聴のインタラクティブ体験
  2. PlayKids:8歳以下の子供向けの教育用ゲームとビデオ
  3. TouchFit TV:総合格闘技専門家 Georges St-Pierreによるフィットネスプログラム
  4. All Warrior Network:軍事エンターテイメントチャンネル
  5. Motorland TV:オートバイ、ホットロッド、レーシング、オフロード車、クラシックカーのビデオを搭載したギヤヘッド用ネットワーク
  6. Gone TV:狩猟や釣りの番組、釣り競争から製品のレビュー
  7. DocCom TV:“惑星の最高の物語をあなたに伝える”ドキュメンタリーチャンネル
  8. Blackbelt TV:“キック、フリック、お嬢さん”でベストを提供する武術映画のコレクション
  9. XiveTV:科学、自然、歴史、超常現象、戦争、旅行、アドレナリンスポーツなどに関するビデオ
  10. Pro Guitar Lessons:トップのプロからの音楽指南
  11. Quark:宇宙探査、地球、技術、解剖学、機械などをテーマにしたドキュメンタリー、ショートビデオ、シリーズに特化
  12. Magellan TV:世界史、古代文明、宗教、軍事史に至る歴史に焦点を当てたドキュメンタリーとシリーズ
  13. Stephen’s Drum Shed:パーカッションの専門家による音楽チュートリアル
  14. Lion Mountain TV:アフリカの野生生物の番組

今日まで、ZoneTVの最も成功したオンデマンドチャンネルは、『Santa Tracker(サンタトラッカー)』であり、クリスマスの音楽、映画、物語の読み語りやカジュアルゲームが含まれている。同社はこの分野で拡大し、他の祝日や著名な国内イベントのためにVOD番組を追加する予定である。

解約が止まらない:アメリカの成人2200万人がケーブル及び衛星テレビを2017年末までに解約

【出典】2017年9月13日
http://variety.com/2017/digital/news/cord-cutting-2017-estimates-cancel-cable-satellite-tv-1202556594/

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ケーブルTVと衛星チャンネル局にとって冬の時代が到来となる。
調査会社のeMarketerによると、米国の消費者は従来の予想よりもはるかに早い速度で従来の有料テレビサービスを解約しているという。

2017年には、アメリカ人2220万人(2016年の1670万から33%増)が、ケーブル、衛星、または電話の契約を解約する予定と予測されている。これは、2017年末までのeMarketerの推定1540万台の解約よりも大幅に高い数字となった。一方、「有料テレビに加入したことのない消費者」の数は、今年5.8%増加し3440万人となる見通しだ。

eMarketerのアナリストであるChris Bendtsen氏は「より若い視聴者はネット上などで映像を見ているだけでなく、無料のTVという選択肢と組み合わせて視聴するようになってきている」と述べた。 「昨年、オリンピックとアメリカ大統領選でさえ、若い視聴者が有料テレビを放棄することを防げなかった」とも。

全体ではeMarketerの2016年の予想より2.4%低い減の1億9630万人のアメリカ人が、今年も有料テレビ(ケーブル、衛星または電話)を継続して利用するだろう。2021年までに、その数字は1億8160万人に低下すると言われており、2016年から見るとほぼ10%の減少とななる。55歳以上の有料テレビ視聴者は今後4年間にわたって増加し続けるが、他のすべての年齢層では加入者数が減少すると見られている。

2021年までに解約するであろう利用者の数は合計で8100万人となり、有料TVを一度も使ったことのない人の数に相当する。 eMarketerの改訂された予測に従うと、アメリカ人の約30%がその時点で従来の有料テレビを利用しないということとなる。

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実はこれらの数字には注意が必要である。 eMarketerの有料テレビ視聴者の推定数には、ディッシュネットワークのSling TV、AT&TのDirecTV Now、Huluのライブテレビサービス、YouTube TVなどの「バーチャル」インターネットテレビサービスは含まれていない。しかし、業界アナリスト達によれば、今までのところ、それらの映像配信サービスへの加入は、従来の有料テレビの低下を埋め合わせてはいない。さらに、より安価な映像配信サービスはチャンネル数が少ないことが多いため、「痩せこけた」TVサービスの成長は多数のケーブルネットワークによる損失を暗示している。

これらの前兆を考慮して、いくつかの放送局は消費者向けの直接オンライン配信サービスをすでに開始、もしくは準備中である。 2014年にCBSはオールアクセスというオンデマンドサービスを開始し、ディズニーは2018年初めに、ケーブル不要のESPN 配信サービス(NFLとNBAの試合を除く)を始めた。さらに、A + E Networks、Viacom、Discovery、Scripps Networks InteractiveおよびAMC Networksの5社のメディア企業が、スポーツ以外のストリーミング・ケーブル・プログラミング・バンドルをつくりだし、月額20ドル以下で販売することになったと伝えられている。

テレビ業界にとっては、人々が従来のテレビをあまり見なくなってきているという別の心配もある。これまでになかったことだが、2017年のアメリカでの平均テレビ視聴時間は1日当たり4時間を下回るだろうとeMarketerは予測する。

アメリカ人(成人)のテレビ(デジタルを除く)の平均視聴時間は3.1%減少し、今年は3時間58分である。一方、デジタルビデオの消費は増加を続けており、eMarketerによると、2017年(ソーシャルネットワークでのビデオ視聴時間を除く)で1日当たり平均1時間17分のデジタルビデオを視聴しており、eMarketerによれば前年比9.3%の増加となった。

米国の有料テレビの加入者数が予想より早く崩れてきており、平均視聴時間も落ちているため、eMarketerは2017年の TV広告費の予測を下方修正し10億ドルとした。

今年のテレビ広告は、わずか0.5%増の716億5000万ドルとなる(前回の727億2000万ドルの予測に対し)。その結果、テレビ業界の米国の全体メディア広告支出総額に対する割合は34.9%(2016年は36.6%)に低下し、2021年までに30%を下回ると見込まれている。

ストリーミングTVの視聴者、動画広告の98%を見るという調査結果

【出典】2017/8/7
http://www.adweek.com/tv-video/streaming-tv-viewers-complete-98-of-all-video-ads-according-to-new-study/

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ComcastのAdvertising Solutionsチームの一部であるFree Wheel は、OTTテレビが動画視聴環境の中で優勢な存在になったという新たな調査結果を発表した。

OTT視聴者は、若くて経済的な余裕がある傾向にあるようだ。FreeWheelの調査結果によると、OTT視聴者の平均年齢は一般テレビ視聴者の平均年齢より23歳若く、OTTストリーミングを利用している家庭の年収入も一般テレビ視聴家庭より1万ドル以上の収入を得ているようだ。

OTTサービスは、視聴者にはストリーミングによるカスタマイズされた視聴経験を、出版社には一般のテレビ番組を視聴しない人にまでリーチするプレミアムプラットフォームを、そしてマーケターには関心度が高い視聴者をターゲットできるという利点を提供している。

「日々変わっていく消費習慣を満足させるようなコンテンツを配信する能力を持つプレミアムサービスは、より視聴者と親密な関係を構築し、結果的にクライアントにもメリットとなりえます」とOmnicon Media Groupの代表Jon Anselmo氏は述べる。

「OTT等に集中されている関心は、クライアントがすでにこの未来に対して準備ができたということなのです」と彼は付け加える。

FreeWheelの調査によると、OTT視聴者は動画広告を平均98%も視聴しているという。もう少し細かく分けると、タブレットユーザーは動画広告を平均91%、スマホユーザーは平均86%も視聴しているというのだ。

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OTT視聴者の方がプログラムを視聴する時間が長いため、動画広告をより多く見る可能性も高いというのが現状である。OTT視聴者の36%が1時間以上の視聴をしており、その60分間は全てライブストーリミングコンテンツを視聴することに費やされているようだ。

こうした全ての数値が、ブランドの向上に繋がっていると言えるだろう。OTT視聴者はデスクトップやモバイルユーザーに比べ、より高いブランド認識と好感度を見せている反面、モバイルユーザーの方がもっと高い購入意思を見せているのだ。

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「OTTやリビングでのよりダイナミックな広告機会の向上は、 クライアントがOTTなどを含むために視聴習慣を多様化させている視聴者の攻略に繋がります」とPublics Media Exchangeで動画ヂレクター兼SVPを務めるJonathan Bokor氏は述べる。

「TVの未来は、基準が安定した OTTと有線とデジタル放送の組み合わせとして、その時にはブランドマーケターを向かってポテンシャルが発揮されるはずです。測定基準が変化しているにもかかわらず、OTTは成長する価値とリーチを象徴しています。今後もクリエイティブな解決方法で視聴者との距離を縮めたいと考えています」と。

FreeWheelの他の調査結果によると、OTT視聴者は終日ストリーミングTVを視聴している傾向にあり、ピークはニュース視聴時間の朝とゴールデンタイムだった。

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FreeWheel Advisory Servicesは、デスクトップとモバイルで統計が行われているため、95%のOTTに関する印象を象徴するクライアントを選定し、その結果をNielsenのDigital Ad Ratingsのデータと組み合わせてこのレポートを作成している 。