タグ別アーカイブ: Music Streaming

Pelotonが、新たな音楽ビジネスNeurotic Mediaを買収

https://techcrunch.com/2018/06/27/peloton-acquires-music-startup-neurotic-media/Picture1

ストリーミング配信されている授業をユーザーが受けられるという、エアロバイクのビジネスを展開するPelotonが、初めて買収を行なったと発表した。当社が買収したのはNeurotic Mediaという、楽曲の収集とストリーミングサービスを行うBtoB企業である。

アトランタに拠点を構えるNeurotic Mediaは、2001年にShachar “Shac” Oren氏によって創業された。彼は、Pelotonの副社長になり、Pelotonの音楽部門の部長Paul DeGooyer氏の下で働くことになる。Neurotic Mediaの社員とオフィス全体はアトランタに留まり、サードパーティーのクライアントに対応する独立子会社として営業を続ける。

Neurotic Mediaは、流通とマーケティングのホワイトラベルプラットフォームで、人気の音楽を通して、ブランドが顧客を動かし、引き込むのを手助けする会社だ。元々当社は、ブランドと、そのブランドの使命に沿った人気の楽曲を繋げるという仕事をしている。

ここにあるのは、音楽は運動に不可欠だというアイデアだ。Pelotonが、ユーザーの自宅の落ち着いた環境(やスタジオの一つ)にハイクオリティなエクササイズを取り入れることにフォーカスしているうえで、音楽は大きな役割を果たす。しかし、大抵は1)経験もしくは2)十分な資金がなければ、音楽産業に手を出そうとはしない。

以下は、DeGooyer氏が、用意された声明の中で述べた言葉だ。

「私たちの顧客は、音楽というものをPelotonでの顧客体験の中心として抱き続け、一貫してブランドの最重要の側面として位置付けている。Shacと彼の素晴らしいチームがPelotonに加わることで、顧客が気に入るだろうと思われるユニークなイノベーションの数々とともに、彼らが求めていると分かっている新しい楽曲を急速に発展させることができるだろう。」

Pelotonは現在変化のさなかにある。当社はPeloton Digitalという拡張されたiOSアプリを開始し、秋からはイギリスとカナダにまで広げる計画を発表した。さらに、Pelotonは新たなエアロバイクスタジオをニューヨークシティにオープンしたが、来年にはマンハッタン西部に巨大なマルチスタジオスペースもオープンする計画である。

Peloton2012年に創設され、合計44470万ドルの売上を上げてきた。取引条件は公開されなかった。

Spotify、利用者200万人が広告ブロックのために不正なアプリを使用していたことを明らかに

【出典】http://variety.com/2018/digital/news/spotify-2-million-users-hacked-apps-fraud-advertising-1202734407/Picture1

Spotifyは2017年の来月の新規公開株に向けて2017年度の主要利用状況総計値を訂正し、200万人ものユーザーが音楽ストリーミングサービスの無料版に、広告をブロックする無許可のアプリを使ってアクセスしていたことが判明したと伝えた。

「2018年3月21日に、我々は、2017年12月31日までのおよそ200万人のユーザーが料金を払うことなく、広告をブロックしていたことを検出した」とアメリカSEC(証券取引委員会)にて発表した。

Spotify は4月3日に予定しているニューヨーク証券取引所での新規株式公開(通常のIPOではなく、新たな資金調達をせずに株式を直接登録する「直接上場」)に先だってこの情報を公にした。この不正を働いた200万人は前回公表された全てのユーザー数の1.3%に該当するという。

今月初めに、Spotify 無料サービス利用中の広告をブロックする無許可アプリの使用について取り締まると発表した。このアプリによって、楽曲の間の広告のブロックや前の曲に戻るアクセスが可能になる。これは、9.99ドル払って使用できるSpotify プレミアムのサービスの特色になっているものだ。この不正行為によって、2017年の終わりにはひと月当たりのアクテイブユーザーの数が1億5900万人から1億5700万人になったという。この数字は7100万人ものプレミアム有料会員も含まれる。

さらに、会社は2017年のコンテンツの総ストリーミング時間の1.2%が不正利用が原因だった。以前Spotifyはユーザーが去年、403億時間をオーディオとビデオ利用に費やしたと発表していた; 現在はユーザーはコンテンツ利用に398億時間費やしていると訂正した。

Spotifyは「現在我々は2017年1月1日よりも前の業績評価指標とその他の指標を調整するための必要なデータを持っておらず、この先持つこともない。そのため結果として、その期間における業績評価指標とその他の指標は誇張されているかもしれない。」と語った。

IPOを進める中で浮き上がってきたリスクファクターに関し 、Spotifyは「人工的なストリーミング回数の操作によるリスクと、 ストリーミングの不正行為を効率的に管理して正すのに失敗することは、我々のビジネス、営業成績、財務状態に不利な影響を及ぼす。」と述べた。

火曜日に、Spotifyは31% の発行済株式(約1億7800万の内5570万)を保有しており、取引の初日に売買可能であると発表した。SpotifyのCEOであるDaniel Ek氏は1580万の株式を売る準備がある。

Spotifyは Apple Music を主要ライバルと認識している。Appleは先週3800万人のApple Music有料加入者がいると発表し、2017年度末にSpotifyの発表した加入者数の過半数に上る。

【調査結果】音楽の好みは10代で形成

好きな曲がリリースされた時の平均年齢、男性は14歳で女性は13歳

https://www.theverge.com/2018/2/12/17003076/spotify-data-shows-songs-teens-adult-taste-musicPicture1

Spotifyのデータをニューヨーク・タイムズが分析したところ、10代で聴いた曲が、成人になった時の音楽の好みを形成することがわかった。

男性の場合、音楽の嗜好性を形成する最も重要な時期は、13歳から16歳の間だ。男性は平均して、14歳の時にお気に入りの曲がリリースされる。女性に関しては、最も重要な時期は11歳から14歳で、13歳の時が、好きな曲が発表される最も可能性の高い年齢だ。また、 男性よりも女性の方が幼児期の影響を受けやすい 傾向があり、嗜好性形成の重要なキーとなる年は思春期の終わりに結びついていることがわかった。

ニューヨーク・タイムズは、1960年から2000年の間にリリースされたすべてのビルボードの上位チャートの曲を分析した。同紙はRadioheadの「Creep」を例に挙げ、この歌が38歳の男性の中で最も人気のある曲であることを発見した。これらの男性は1993年に歌がリリースされた時点で約14歳だっただろう。 「Creep」は、前後10年間に生まれた人の中ではトップ300曲にも含まれていない。また、The Cureの 「Just Like Heaven」は1987年にリリースされた曲で41歳の女性に人気があり、曲のリリース時に11歳だった。

Picture1

図:ニューヨークタイムズ
音楽と年齢の関係
成人の音楽嗜好性はいつ決定するのか?女性は13歳、男性はそれより少し遅い14歳だ

このデータは確かに信憑性がありそうだ。私の好きな曲は、Stereophonicの 「Dakota」とArctic Monkeysの「505」だ。私はいまだに高校時代に聞いていたGreen DayとLinkin Parkを聞いている。また、20代前半に聞いた音楽は10代で聴いた音楽に比べ、嗜好性の決定に半分の影響しか与えない、ということも興味深い。

さらにここで言及しておきたいことは、ニューヨーク・タイムズが報じたバレンタインデーに聞きたい人気ソングは、30歳にとってはBeyonceの 「Crazy in Love」、45歳ではVan Halenの 「It’s Love」、60代ではMarvin Gayeの「Let’s Get It On」であることだ。

7000万人ユーザーとリスキーなIPO、Spotifyの今後にどう影響を与えるのか

http://variety.com/2018/music/features/spotify-ipo-wall-street-music-industry-1202674266/

Picture17

ニューヨーク、マンハッタン区チェルシー地区は2010年以来、Spotifyの本拠地であるが、それはもう長くは続かない。

今年中に、音楽配信会社Spotifyはニューヨークを拠点としている1200人の社員の引っ越しを計画している。引越し先は、活気を取り戻してきた経済地区にある4ワールド・トレードセンターの14階だ 。15年の賃貸契約で、ニューヨーク市は約10億1千万円にも及ぶ賃料の減額を、 州内での800個以上の仕事と1000人の雇用創出を引き換えに認めている。

Spotifyは2018年、マンハッタンの下部で新たに動き始めようとしている。来月、新しい本社の数ブロック先にあるニューヨーク株式市場において、今までにないスケールで、直接上場という型破りのIPO を開始する予定だ。

Spotifyとウォール街だけが動向を見守っている訳ではない。音楽業界もだ。その利益は業界トップのSpotifyに大きく依存している。Spotifyが失敗すれば、そのパートナーである主要レコードレーベルにもしっぺ返しがくるだろう。

「Spotifyの世界における影響力の大きさを考えてみてほしい。」とCapitol Music GroupのCEO  Steve Barnett 氏は語った。「ニールセン社の最近の調査によると、アメリカ人は 1週間に32時間も音楽を聞くことに時間を費やしている。ここ2年間で、23.5時間から増加した。これは業界が長い期間誤ってきたことが、正されたということだ。」と語った。

SpotifyはライバルであるAppleとAmazonに負けず成長を続けてきたが、直接上場によって他のデジタルメディアの寵児、スナップ社などが最近直面している混乱を体験する可能性がある。

「それは悪いシナリオだ。」と長年Spotifyと働いてきたあるミュージックレーベルの重役は語った。「音楽業界は勢いを取り戻してきている。そして “今一度音楽業界に投資してみよう”という投資家の声を聞くことが出来る。もしうまくいかなければ、ウォール街と投資会社たちは “このチャンスもダメだった。”と感じ、被害をうけたと考えるだろう。」と続けた。

Spotify広報は、同社の重役たちは直接上場や会社のビジネスプランを議論することがSEC (証券取引委員会)によって禁じられていると語った。

Picture18

Spotifyは爆発的に成長している 。スウェーデンで2006年に創業、ヨーロッパで2008年、アメリカで2011年にローンチし、1月で7000万人の有料加入者と1億4000万人のアクティブユーザーを獲得した。現在サービスは61ヶ国で利用可能だ。

同社は多くの音楽レーベルを倒産から避けることに成功してきた。その方法は、様々なレベルでパートナー関係を築くこと、そして利益を彼らに分け与えることだ。調査によると、それは会社の利益の18パーセント程度だという。ある情報筋によると、それは 実際“ かなり少ない”そうだが。

近年言われてきているキャッチフレーズ “音楽業界全体は、Spotifyにかかっている”は、真実になってきている。ストリーミング配信の成功により、音楽ビジネスは3年連続の成長に入った。この成功は15年に及ぶ、違法ダウンロードによる破滅的な大損失 – IFPI(国際レコード産業連盟)によると、業界は1999年の23.8億ドルから2014年には14.3億ドルに利益を落とした − からの脱出でもあった。今日、Spotifyの推定市場価値は9月の約160億ドルから現在、約190億ドルに上る。「まさに “立役者”だ。音楽業界の『スター・ウォーズ』だ。」と Manhattan Venture Partners社のリサーチ部会長で、Spotifyの動向を見てきた Santosh Rao 氏は語った。

もしこの成功の立役者がいるとしたら、それはSpotifyの共同創始者でCEO Daniel Ek 氏に他ならない。著名な投資家であるSean Parker氏や、ジャスティン・ビーバー、アリアナ・グランデらのマネージャーのScooterDaniel氏らからも注目を集めている。 彼の控えめな物腰は彼の華やかな生活から(彼のイタリア・コモ湖での2016年の結婚式にはクリス・ロックが司会を務め、マーク・ザッカーバーグが出席し、ブルーノ・マーズがパフォーミングした)は想像できない。

しかし、Spotifyの拡大戦略にはコストも高くついた。ストリーミング配信の巨人は年間何億ドルものお金を失っているのだ。その純損出は2016年には約6億ドルに登り、その前年には約2億ドルであった。2016年での利益額は5億ドルでしかなかった。 市場独占への大胆なラッシュはスタッフ、マーケティング、プロダクト開発、前述の新オフィスへの移動へのおしみない投資によって加速されてきた。アーティストとソングライターはSpotifyの低いロイヤルティー率に不満をもらしてきた。会社は音楽出版社、やソングライターからの訴え—今月初めに行われた約1億6000万円規模のWixen Music Publisher からの裁判を含む—に悩まされてきた 。そうして2018年に入る5日前、驚くことにSpotifyのチーフコンテントオフィサーを3年間務め、主要音楽業界との交渉を担当し、動画事業への参入を牽引してきた Stefan Blom氏が、辞職を発表した。

Spotifyは伝統的なIPOを申請するのではなく、12月に秘密裏に直接上場の申請をしたが、既存の投資家たちと内部の人間は株を公開市場においてトレードできる。このあまり使われない新しいプロセスは、 キーとなる機関投資家たちによって毎週行われる“ロードショー的な甘い話”を、Spotifyがスキップすることを可能にする。また銀行に引受公募のための協力と支払いをする必要もない。さらに、長年の社員とシェアホルダーは上場株式の売却禁止に抵触しないことを意味する。初日から、彼らは株式を取引できるということだ。

その一方で、前述した従来のIPOはSpotifyに新たな資金を調達することを禁じている。そして事態を収集してくれる株式引受人たちがいなければ、会社は短命なものになる。Revolution Venturesのマネージング・パートナーの David Golden氏がアプローチに懐疑的なのもそれが理由だ。 「これは問題を探している解決策のようなものだ」「IPOはお金ではなく、より多くの安全性を提供してくれるだろう。」と彼は語った。同氏は “Spotifyはウォール街の目に指を突っ込もうと躍起になっている”と考えている。

これに対し全員が同意したわけではなく、「もしこれを成功させる会社があるとしたら、それはSpotifyだ。」とSharesPostのマネージング・パートナーを務め、このサービスに携わってきた Rohit Kulkarni氏は語った。「Spotifyは株式を公開している会社のように長年事業を展開してきた。」と続ける。ルクセンブルクで法人化し、会社は細かい財政レポートを毎年地元の取締官に公開してきた 。

「Spotifyはかなり抜け目がない。」と業界第二位の主要レーベルの重役で、Spotifyと長年一緒に働いてきた人物は語った。「彼らの株式公開は普通ではない。しかし、長年観察してわかったことは、人々はビジネスを良く知っていること、そしてかなり高度の視野と興味を投資コミュニティに持っているということでだ。」と述べた。

SpotifyはAmazonのような、パブリック・カンパニーとなった最初の数年で数億ドルもの損失を出した会社からインスピレーションを得たかもしれないが、投資家は株式投資を渋っている。なぜならe-tailer(インターネットを利用して商売する小売業者)は毎四半期ごとに成長しているからだ。その反対にTwitterとSnapchatは金銭的損失でつまづいたのではなく、ユーザーの増加数が失速したからだ。

Picture19

(チャート解説:2012年からの有料加入者たちの図。2012年時点で100万人しかいなかった加入者が2018年1月時点で7000万人に上昇している)

「マーケットを支配し、株式を取得し、未来に投資することは21世紀の常套手段です。」と業界第2位の音楽レーベル重役は語る。「常に投資家による“収支決算書を見せろ”という型にはまった文句があった。しかしそれは、近年では成功する会社にとってのルールではなくなっている。」

投資家たちは Spotifyに数年で利益を出すことを強いてはいないが、利益を上げる道に繋がるという確証が欲しいと考えている。。一つの道はレーベル会社とより良い取引をすることだ。そのビジネスモデルは収益の約70パーセントをロイヤリティに支払うことだ。

情報筋がVarietyに伝えた所よると、Spotify社がある一定の加入者と利益を手に入れたとき、ロイヤリティー率が低くなる。そしてその3大音楽グループとの2017年の合意は低い利益率との交換に、フリーミアム・サービスから最新曲の配信をSpotify上で遅らせることで同意した。SharesPost の見積もりによれば、この新しいレートはSpotifyの利益を2016年の15パーセントから、2017年半期で22パーセントに上げることに成功した。

しかし、主要レーベルではない多くの権利保持者がSpotifyの利益率は不公平で低いと言っている。 – 明確な数字は明かされなかったが、会社は ストリーム毎に0.006 ドルから0.0084ドルの支払いがあると明かした。 – これはスーパースターのアーティスト達にとってはとても良い取引である。

「我々は毎日の支出に注目している。そしてそれは膨大な量だ。」とSpotifyの クリエイター・サービスの国際部長で、レディガガとメーガン・トレイナーの元マネージャーのTroy Carter氏は語った。「支払いシステムは複雑だと思う。:アーティストが大規模なプラットフォームにオーディエンスを持っていない、もしくは配給会社やレーベルとの取り決めがうまくいっていないということは、レーベルからの利益がアーティに入っていないということだ。。約数十億円規模の利益を産み出しているアーティストがいるが、そこでは、お金は支払われている。 – 利益をを誰が受け取るのか、と言うのが問題なだけだ。」と語った。

そしてSpotifyとメジャー会社が利益率、条件、利益分配について度々争っている間、去年会社は新たなライセンスの取引を3つ全てのメジャー会社と、独立系レーベルのMerlinと締結した。Spotifyは2016年に約100億円規模のローンを確保し、12月には中国のインターネット大手Tencent社の音楽部門と株式交換をすることを発表した。これは追加資金の蓄えになることを約束するだけでなく、2つの会社が地理的に補い合うということだ: Spotifyはヨーロッパとアメリカで強く、Tencentはアジアを支配しているためだ。

Picture20

(解説: 2016年12月からの(左から)1億回以上再生されたヒット曲たち)

しかし、Spotifyは利益率を上げるための他の道を探さないといけない。一つの明らかなのは、今まであまり利益をあげていない広告ビジネス領域だ。もう一つはインフラである。Spotifyは2016年初頭にグーグルのサーチエンジンのクラウドサービス利用を巡っての多重の取引に息詰まっていたが、再度交渉時、その費用構造をわずかに改善することが出来るだろう。情報筋はさらにVariety紙に、Spotifyはそのデータを収益化する道を積極的に模索していると伝えた。

最後に、Spotifyは収入を増やすために音楽ロイヤルティーに頼らない他のソースを探すだろう。これが2016年に動画事業に乗り出した理由の一つだった。しかしながら、そう簡単ではないことだとをすぐに気づき、動画事業を一年後に伸ばした。9月にはディズニーの重役 Courtney Holt氏が、事業の再スタートのために呼ばれた。

Spotifyはまだ動画のフォーマットに試行錯誤しており、ポッドキャスト事業に賭けに出ている。Kulkarni氏はもしSpotifyが徐々に、音楽オーディオではない別の形式のビジネスを取り入れても驚かないと語った。しかし彼はこれらのサイドプロジェクトにあまり注意を払わないことだ、と警告する。まだSpotifyにとってストリーミングは実験段階の収益源だからだ。と語る。

投資家たちはSpotifyのユーザー数が順調な限り、Spotifyの失速は心配する必要がないかもしれない。

Spotifyのユーザーは、アメリカでの音楽ストリーミングの購読者の全ての加入者の80パーセントを占めている。BuzzAngleによると、有料加入者数では、競合サービスの4000万人も上回っている(Apple Musicは3000万人)。

音楽ビジネスはSpotifyにあやかっているように見える。音楽に対する米国の支出は、2017年前半に約17%増の40億ドル近くになり、そのうちストリーミングは48パーセントにも上る。ストリーミングは音楽業界の収益全体の半分を占めている。

全ての情報筋が基本的に 、重役の言う“もしSpotifyが失敗したら、業界全体が失速する”に同意する。 「これは究極的に、音楽業界が脱線するという意味だろうか?いや、 “失敗するには大きすぎるのか” という質問に限って言えば、ノーだ。Spotifyの航海は、消費者のクラウドサービスへの大きな移行というメガ・トレンドによって、最終的には順風満帆だ。今Netflixの成長を促進しているものとメディア中を騒がせているものと同じものだ。」と語った。

あまり納得いっていないのが音楽業界の弁護士の Chris Castle氏だ。「IPOしてはいけない会社がいくつかある。Spotifyもそのうちの一つだ。」と語った。「彼らは少ない資金を元手に大きくなり、彼らの主な売上を占める内容はは考慮すべきものだ。さらにコストをコントロール下に収めることに何の提案もない。もし彼らがワールドトレードセンター内の高級オフィスなしには彼らの採算合うビジネスができないと言うのなら、それでもいい。しかし、ロイヤルティー率のことで泣きついて来ることはしないでくれ。」と述べた。

ミレニアル世代、アプリのロイヤリティは低いが、コンテンツの消費量は高い

スマートフォンを毎週780億分利用
【出典】2017/8/21
http://www.adweek.com/tv-video/millennials-have-little-brand-loyalty-when-it-comes-to-apps-but-are-consuming-huge-amounts-of-content/

Picture1

モバイル端末にインストールできるアプリは無数に存在するが、ミレニアル世代はそのどれにもロイヤリティを示していないようだ。

Nielsenがミレニアル世代と彼らのデジタル音楽やコミュニケーションについて行った調査によると、特定のメディアに定着するということが他の世代と比べても少ないが、毎週莫大な量のコンテンツを消費しているということがわかった。

Picture1

特に18歳から34歳と35歳から49歳の人々は、何がしかのデバイスを使っている時間が起きている時間の大半であり、寝ている時も電源を入れたままのスマホを身近に置いているというのだ。

2017年の第1四半期では、18歳から34歳のミレニアル世代がアプリとウェブで毎週平均780億分もスマホを使っているというのだ。これは、ミレニアル世代一人当たりに換算すると、毎週平均約1,062分である。35歳から49歳の層も毎週平均730億分スマホに費やしているようだ。

ミレニアル世代の約70%が2つ以上のメッセージアプリを使っていると回答している。一方で、35歳以上の消費者の内2つ以上のメッセージアプリを利用している人は42%しかいないようだ。また、グループメッセージアプリを使うミレニアル世代も8%いるという。

このNielsenのレポートには、世代別のデジタル音楽消費量も掲載されている。しかし、デジタルコンテンツの消費量の増加が増えているからといって、従来のラジオを聴く人が減っているというわけではないようだ。2016年にラジオを聴いている18歳から34歳の人々は7200万人もおり、ミレニアル世代の93%が毎週ラジオを聴いていると回答しているからだ。

同レポートでは、エンゲージメントはリーチと同じくらい重要なものであるということにも触れており、ミレニアル世代は従来のラジオを聴く時間も毎週10時間14分と昨年からほぼ変わってないようだ。

さらに、オンデマンドストリーミングサービスは昨年増加傾向にある。オーディオストリーミングの消費は昨年から76.4%も増加しており、その内のほとんどがミレニアル世代であるようだ。そうしたミレニアル世代の内60%は2つ以上の音楽ストリーミングサービスを併用している一方、35歳以上の消費者は利用するストリーミングサービスやアプリが1つであることが多い。

Nielsen曰く、Podcastsはミレニアル世代のエンゲージメントを稼ぐ絶好のツールであるという。ミレニアル世代の約37%が週に少なくとも一度はpodcastを聴くと回答しており、毎日聴くと回答した人も13%もいたというのだ。

Picture1

つまり、ミレニアル世代は総じてメディアとの接点は高いが、一つのメディアに固執するというよりも、高いクオリティのコンテンツを探してきて消費する人が多いということだ。

ミレニアル世代は、一つのサービスやアプリに対してロイヤリティが高いということはないが、だからといって消費するコンテンツ量が少ないというわけではない。ただ、現存する多くのデジタルサービスの中から取捨選択して視聴するコンテンツを選んでいるだけなのだ。

Spotify、ユーザー数6,000万人を突破

【出典】2017/7/31
http://variety.com/2017/digital/news/spotify-milestone-60-million-subscribers-1202511049/Picture1

世界規模の巨大デジタル音楽配信サービスSpotifyが、また新たな偉業を成し遂げた。7月に発表された報告では、2008年にスウェーデンで設立された同社の登録者は現在6,000万人を超え、6月時点でのアクティブユーザー数は1.4億人となっている。

Spotifyは、音楽配信プラットフォームにより過去4ヶ月間で1,000万人の登録者を獲得し、3月時点でのSpotifyユーザー数は5,000万人となり、Apple Musicなどの競合サービスを追い越し世界最大手になろうとしている。年末にはIPOを予定しており、ニューヨーク証券取引所に直接上場するとみられている。

Spotifyは世界60か国で利用することができ、保有する楽曲数は3,000万曲以上である。また、人気プレイリストの数は2億を超えている。

イギリス、先週音楽ダウンロードよりアナログレコードの方が高い利益を獲得

ストリーミングが大半を占めるが、アナログレコードも不滅

【出典】2016/12/6

https://www.engadget.com/2016/12/06/uk-vinyl-sales-beat-music-downloads/

%e5%90%8d%e7%a7%b0%e6%9c%aa%e8%a8%ad%e5%ae%9a

2016年も第46週目を迎えたが、消費者は音楽ダウンロードに210万ポンド注ぎ込んだ一方、アナログレコードにも240万ポンドを注ぎこんでいるようだ。去年の同時期は、デジタルダウンロードに440万ポンド、アナログレコードに120万ポンドだったことを考えると、劇的に変わっている。Black Fridayのような買い物イベントやクリスマスギフトの売り上げが落ちていることに加え、Sainsbury’sやTescoのようなレコード会社が店にレコードを出し始めたこともこの現象に拍車をかけている。

これは、アナログレコードファンや音楽業界全般にとっていいニュースである。イギリスで、音楽業界は、購入する代わりにSpotifyのようなストリーミングサービスに移行しているというのが現状である。先週末、音楽アーティストThe WeekndはSpotifyのこれまでの記録を破り、リリース初日で4000万回再生され、リリース第1週目で2.23億回再生された。

また、アナログレコードがダウンロードよりも断然割高であるというのも考慮すべき点だろう。BBC Newsは、先週最も売れたアナログレコードはKate Bushの三枚ディスクアルバム「Before The Dawn」(52ポンド)であると告げた。同アルバムは、アマゾンにて13ポンドで提供されている。しかし、同アルバムはダウンロードでの購入で29.5万ダウンロードを記録したのに対し、アナログレコードは12万枚とダウンロードをはるかに下回っている。

最近の調査では、アナログレコードを購入する人の中にも実際に聴くために購入している人は少ないという。アナログレコードの収集家のうち7%はレコードプレーヤーすら所有していないというのだ。自分の好きなアーティストをサポートする目的で購入したり、家のデコレーション目的でアナログレコードを購入する人も多いのだろう。

業界を大きく変える可能性を秘めたYouTube Musicが登場

【出典】2015/11/12

http://www.theverge.com/2015/11/12/9723496/youtube-music-app-offline-background

Untitled

 

YouTubeは動画プラットホームのパイオニアであり、世界最大かつ一番人気の動画オンラインプラットホームである。しかし、YouTubeはプラットホームであるというだけでなく、親会社Googleに次ぐ世界で二番目に大きな検索エンジンデアもある。またコンテンツのほとんどが動画であるのにも関わらず、SpotifyやAppleが曲やアルバムをYouTubeから取り入れていることから、音楽ストリーミング業界でも世界で一番大きいプラットホームなのだ。

この世界最大の動画プラットホームが新たなアプリYouTube Musicを発表した。音楽ストリーミング業界を牽引していくと考えられるこのアプリは、広告付きの無料サービスと最近発表された有料ストリーミングサービスYouTube Redの登録者が利用できるサービスの二種類を提供している。

YouTube MusicとGoogle Play Musicは、どちらも無料でYouTube Redに登録している人は様々な機能を使うことができるようになるという点でとても似通っている。しかし、今回のYouTube Musicというアプリはフェイスブックからフェイスブックメッセンジャーアプリが独立したように、YouTubeから音楽の分野が独立したものと考えると分かりやすいだろう。YouTubeから独立した分野は、これまでにYouTube Kids、YouTube Gaming、YouTube Musicと3分野ある。

YouTube Musicは一般の音楽アプリと同じように、アーティストや曲、アルバムを検索することで使うことができる。約3000万もの楽曲のライセンスを有しており、ライブコンサートからの映像やカラオケバージョン、楽器用に編曲されたバージョン等、他の音楽ストリーミングサービスにはないコンテンツも取り扱っているのだ。

「YouTubeで『call』という単語を検索すると、『Call Me Maybe』と『Call of Duty』が引っかかる」とYouTubeで音楽製品の企画を指揮しているT. Jay Fowler氏は述べる。チームは昨年、Music Key Betaというこのサービスをテストし、音楽ストリーミングサービスを最大限有効活用できるようユーザーからフィードバックを得た。新しい音楽アプリの検索機能を使うと、音楽に関係する結果が表示される。一番上はアーティストやアルバムのオフィシャルページであり、その下に、オフィシャルミュージックビデオやそれに関連するコンテンツが表示されるようになっている。「通常の検索エンジンに似ているが、ブラウザと検索機能をミックスしたような構造になっている」とFowler氏は述べる。

YouTubeに来る前、Fowler氏はライバルとは全く異なるベクトルで音楽サービスを築こうとしていたMOGの設立をサポートしていた。Fowler氏は「このMOGは、いわゆる音楽ストリーミング業界の『ベータマックス』であった。彼はこのアプリを活用して、より広いオーディエンス、特にまだどの音楽ストリーミングにも加入していない人たちに楽曲を聴いてもらえる環境を整えようとした。「他の音楽ストリーミングサービスが新機能を発表したからといって、それと同じ機能を付加するようなサービスにはしたくなった。YouTubeとは全くことなるものを開発したかったのだ」とFowler氏は続けた。

このアプリはGoogle Play Musicのすべての機能を複製するということはしていない。例えば、プレイリストを作成する機能がなかったりする。その代わりYouTube Musicがこれまでに聞いた楽曲や、そこから想定される好きかもしれない楽曲を選んで、プレイリストを作成してくれるのだ。また、広告付きのサービスでよければ無料で検索機能と試聴機能を使うことができる。YouTube Redに登録しているユーザーなら、無広告で自動再生やオフライン再生等より高度な機能を利用することもできる。

目標は地下鉄等ストリーミングサービスが使えない環境でも使えるアプリになることであるとFowler氏は述べる。「YouTubeを検索ツールのように扱っている人も多いが、ユーザーもっと楽しめるひと時を提供することを願っている。このYouTube Musicは、YouTube Redのユーザーなら電波環境やWiFi環境に関わらずどこでも使えるアプリであることをユーザーの人達に理解してもらいたい」と。

このアプリは、あなたの音楽の好みに合わせてジャンル別のプレイリストも提供してくれる。例えば、Fowler氏の今朝のプレイリストはポスト-パンクのミックスだったそうだ。昔ミネアポリスのレコードショップで店員をしていた時にLowというバンドが好きだったが、Rihannaが彼らの曲「Stay」をカバーしたことをその時まで知らなかった。そのRihannaのカバー曲の画面では、Rihannaのオリジナルソング、その下にLowの他の曲やライブコンサートの音源が表示された。「Rihannaの曲が聴きたい人だけでなく、Lowの曲が聴きたい人にも、こう言った情報は嬉しいだろう」とFowler氏は述べた。

アーティストのページでは、SpotifyやApple Music同様そのアーティストのアルバムや曲が表示されるようになっている。アルバムを全曲聞くことができ、動画もあれば見ることができる。YouTube Redのユーザーであれば、音楽をBGMでオーディオ再生することで、バッテリー消費を軽減することもできる。

特に聴きたい曲がない時にRihannaの楽曲を開くと、Rihanna専用のラジオのようにRihannaに関わる曲を次々とストリーム再生してくれる。YouTube Musicにはこういった素晴らしい機能が多く備わっている。Rihannaや彼女に関係するアーティストの曲を多く再生しているラジオ局を選ぶこともできるのだ。

当然のことながら、動画が全盛期を迎える以前に流行ったアーティストのページにはほとんど動画がない。例えば、Harry Nilssonの全てのアルバムが再生できるようになっているが、ページには動画がなくアルバムのカバーが表示される。YouTubeにはNilssonの「Everybody’s Talking」のライブパフォーマンス映像が存在するが、YouTubeがレーベルとライセンス契約を結んでいないことから、曲とは同期しないようだ。

YouTubeはSpotify同様、個人に合わせて楽曲を選択する機能やおすすめ機能に特化している。過去10年にわたり、ユーザーの何億ものプレイリストを集め、YouTube独自のアルゴリズムを使用することで、ユーザーがどんな曲を求めているのかを判断するのだ。音楽のレーベルに限らず「検索エンジンとしてウェブ全体から個人のデータを収集することが可能なのだ」とFowler氏は述べる。

Untitled

 

YouTubeには、実際にキュレーションを行うスタッフもいる。彼らの仕事はプレイリストを作成することだが、アルゴリズムが正常に作動し、ユーザーに満足してもらえるプレイリストを作成しているかを確認することも彼らの重要な役目の一つである。Fowler氏も「プレイリストの質というのはとても重要である。ユーザーに頼りにされるようなプレイリストを作ることができるようになることを目標にしている」と述べた。

個人に合わせたプレイリストの他にも、アプリにはYouTubeで最も人気を得た曲や人気上昇中の曲やアーティスト、キュレーションチームが選んだ将来人気が出るであろう曲やアーティストを表示するタブがある。Fowler氏曰く、ユーザーに現在の文化を正確に認識してもらうことができるようなアプリを目指すという。

私がYouTube Redを使い始めて数週間になるが、月額10ドルを支払うだけの価値があるものだと実感している。毎朝地下鉄に乗る前に幾つかの動画クリップをダウンロードし、地下鉄でそれらの動画を無広告で見ることができるのだ。また、BGM再生機能を使い家で他のことをしながら私が気に入っているゲーマーの動画をオーディオ再生することもできる。

Untitled

 

 

YouTube Musicで唯一かけている機能があるとするならば、それは自分で好きなプレイリストを作成する機能だが、それがあまり気にならないと言う人も大勢いるだろう。YouTubeがその気になればプレイリスト作成機能を追加することなど造作もないのだろうが、Fowler氏がもっともシンプルで新しい形の音楽ストリーミングアプリを追求したことから、この機能は追加されなかった。

現在音楽ストリーミング業界に必要なのはおすすめ機能とディスカバリー機能であることを、YouTube Musicは充分理解している。Fowler氏は、人間とアルゴリズムの両方が行うというこのキュレーションシステムが音楽業界に新たな風を吹かせると信じている。「何十年もこの業界で働いてきて、数々の音楽サービスを立ち上げてきたが、全ての楽曲にアクセスできるというのは素晴らしいことである。YouTube Redを利用することで、また音楽が好きになり、自分が好きな曲をどんどん発見できることを心から望んでいる」と。

毎月のユーザー数が全世界で10億人に及ぶYouTubeも、このアプリが成功することに全面的に協力している。Fowler氏も「人気の音楽というのは、それぞれの土地で異なる。例えば、オーストラリアでは30%の音楽が90年代のオルタナティブロックであり、これは他のどの地域でも見られない現象である。こういった現象を考えると、人の手で全てキュレーションを行うというのは馬鹿げている。全ての地域で何が流行っているかを知っているキュレーターなど存在しないからだ。そういう時、アルゴリズムでのキュレーションは大いに役立つ」と述べている。

音楽専用アプリのローンチにより、YouTubeは音楽ストリーミング業界を大きく変動させることになるだろう。過去2年間は、月額9.99ドルで3000万楽曲に無制限でアクセスできるというサービスが主流だったが、これからは月額10 ドルで世界最大の動画ライブラリから無広告かつオフラインでも利用出来るストリーミングサービスが流行ることになるだろう。

データが音楽を救う日

【出典】2015/2/17

http://techcrunch.com/2015/02/17/data-will-save-music/

Untitled22

 

 

 

 

 

 

 

その兆候があるのは明らかだ。

音楽業界は廃れ始めている。

音楽を買うものがいなくなっている。

険しい時代に突入している。

 

最後の内容は事実に近いかもしれない。

しかし、他は実はそうでもないのだ。

 

西部劇の撃ち合いで、生死を左右するのは、引き金をより早く引くことができる度量と度胸をもつ者だ。音楽業界も同じようなやるかやられるかの世界になっている。

 

音楽(そしてエンタメ)業界の運命は、科学と芸術を融合させることができるが否かにかかっている。

 

革新なくして進化はなく、多くの場合、革新の裏には多大なデータ分析が行われている。

 

芸術と科学のバランスは非常に難しい。アーティストが中心の音楽業界では、他のコンテンツ業界より芸術や感性を重要視する傾向があるのは頷ける。しかしその考えを改める時代が来た。芸術を批判しているわけではない。私は科学を取り入れることで芸術を高めることができるのではないかと感じている。

 

音楽業界を特別視せずに他の業界を見習って欲しい。他の業界はデータを科学的に分析することで革新を起こしている。音楽業界もデータを取り入れる時がやってきたのだ。

 

データは業界に大きな変化をもたらすことができる。アルバムのリリース日、リリース地域や国、そしてリリース自体をするか否かの判断ができるようになるからだ。ストリーミング配信も同時に行った方がいいのか?いや、店頭販売のみの方がいいのでは?あるいは、無料配信を行い口コミ効果を狙うべきか?アルバムのリリースは火曜と相場で決まっているが、このアーティストに限っては別日がいいのでは?等、考え出すと切りがない。

機密情報を守るのは重要だが、情報開示を拒み過ぎてもいけない。音楽業界には、エージェント、レコードレーベル、マネージャー、アーティスト、販売、配給、商品販売、プロモーター、ライセンス販売など音楽業界に携わっている会社は尽きない。これに加えて、ソーシャルメディアのデータも存在する。

Untitled23

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オンライン会社の中には、非常に有意義な情報を開示してくれるところもある。例えば、Spotifyは曲名をターゲット別にデータ化してくれる。Shazamは視聴環境(視聴日時、場所、方法、そして理由まで)をもデータ化してくれる。YouTubeは検索数や再生数から特定の曲の成長曲線をデータ化してくれ、InstagramやVineも音楽の広がりに貢献している。これらのサービスはアーティストの売り上げに貢献していることを証明したいため、データを開示してくれることが多い。

 

一部の情報にアクセスできる人がほとんどだろうが、全ての情報にアクセスできる人はいないだろう。それはなぜなのか考えたい。

 

今が変化の時である。進化するためには情報の共有が必要不可欠なのだ。

 

映画業界はデータを有効活用している。データに基づき国内外の売り上げを算出し、制作費用を抑え収益率を上げるために工夫している。また開発段階からターゲットに合わせて脚本を作ることでヒットの確率を上げようと試みてもいる。

 

音楽業界は、その点データ活用法に疎い。メジャーレーベルでさえもデータ分析の専門家を雇い始めたのは数年前からの話である。しかしデータ分析に投資を行ったレーベルはきちんとその分の収益を確保しているのだ。

 

大手レコード会社のA&R部門(アーティストのスカウトと成長を担当する)の方から成功率を尋ねた時、50曲のうち5曲がヒットチャートの一位に入ると言っていた。無論野球の世界だったら一軍に留まれないほど低い打率だ。

 

ある有名な音楽プロデューサーにデータを信用しているかと聞くと、「当たり前だ」という返事が返ってきた。ビートが入るタイミングや頻度、曲のキー、そして前奏の時間などは全てデータ化されていると言う。歌詞もターゲットやジャンルに合わせてコントロールすることがあると話をしていた。

 

個々ではデータの活用に力を注いでいる会社もあるが、業界全体で見ると情報の行き来は未だ少ない。水門を開放したかの如く多くの情報を開示することができるようになると、音楽業界は進化するであろう。

 

素晴らしいアーティストが素晴らしい音楽を作るということは疑う余地もないが、芸術と科学の融合が音楽の新世代を築くことということもまた確かなことである。願わくば、50回の内15~20ヒットは実現させたい。あるいは、新曲の成功率を事前に算出して、リリースする曲数うまい具合に絞り込んでいきたい。

 

芸術性に価値がなくなったわけではない。実際、芸術性の価値は上がっているといっても過言ではないのだ。技術がマーケティング等の分野で汎用される世の中では芸術が広まる速度が尋常ではない。真のタレントやスターは、これらのツールを用いて自らの声を広める必要が出てきたのだ。

 

音楽は未だ需要ありきのコンテンツ作りに徹しており、これは変わっていない。ストリーミングサービスが生まれたことでiTunesの曲数は減る一方にあり、5年から10年後には音楽を聴く体系ががらりと変わっているかもしれない。

 

過去のやり方やしがらみにいつまでも取り憑かれていてもしょうがない。この新たな世界で、業界としてどうやって生き残るかを模索するべきである。音楽業界もこの情報化社会でデータというツールに慣れることができれば、盛り返すことができるかもしれない。

分析:なぜグーグルはSongzaを買収したのか?

【出典】 2014/07/02

http://www.hollywoodreporter.com/news/why-did-google-buy-songza-716350

googlelogoa_a_l_copy

インターネットラジオサービスのSongzaの買収取引を発表したグーグル。ここ9ヶ月間の中で、大手テクノロジー企業がインターネットラジオ事業に参入したのはこれで三回目である。Songzaは、グーグルにおいて、アップル社のiTunes RadioとアマゾンのPrime Musicと同等のウェブキャスティングサービスとなる。

なぜインターネットラジオ業界に買収の申し出が殺到しているのだろうか?

エジソンリサーチとトライトンデジタルの調査によると、インターネットラジオはすでに主流となっているようである。Songzaは5%の消費者のみにしか認識されていないが(グーグルの傘下に入りその値を上げている)、 最も認識されている音楽ストリーミングブランドはインターネットラジオサービスのパンドラ(70%)、iHeartRadio(48%)とiTunes Radio(47%)などが挙げられる。 オンデマンドサービスは低いブランド認識にあり、Rhapsody (40%), Spotify(28%)とGoogle Play All Access (24%)である。

月間に7,700万人のユーザーを持つ、他と比べて抜きんでているのはパンドラである。その他のインターネットラジオは基本的にほかの製品やサービスと共に使用される。アップル社はiTunes RadioをエンターテイメントサービスとiTunes Music Storeを補う形で利用している。アマゾンはPrime Musicによって同社のプライムサービスの価値を上げ、さらなる同社のバーチャルストアでの売り上げをあげようとしている。

グーグルは、Songzaを持ってテクノロジー会社が求めている大多数の若い消費者を引きつけるサービスを得ることができる。エジソンによると、ネットにプラグインしているアメリカ人の約半数になる、約1億2400万人が月間に音楽ストリーミングサービスを使用しているそうだ。特に若い年齢層のグループほど、これを使用している。 12歳から24歳までの年齢グループの約4分の3、25-54歳のグループは50%、そして55歳以上のグループは21%が音楽ストリーミングサイトを毎月使用している。

もしインターネットラジオが自動車業界で主流化すれば、年齢層が高い層をも引きつける機会となる。自動車で音楽ストリーミングサービスを使用しているのは12-24歳層の約43%、25-54歳の層の約27%、55歳以上の層の約10%である。

最後に、無料ラジオサービスは人々が群がることが予想できる。グーグルの買収は、アップルのビーツミュージック(Songzaが専門とするキュレーションとプレイリストなどがある課金音楽サービス)買収の影響とも見られる。しかしながら、一番類似しているサービスはスポティファイの携帯アプリであり、(スポティファイ)は無料サービスもあるが会費によってデマンドなど全機能が使用できる。スポティファイ、ビーツミュージックやほかのグーグルプレイオールアクセス会費制サービスと競争するには、Songzaのアプローチは二次的で付帯的なものである。