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ワーナー・ブラザース:今夏の興行収入成績の振り返り

【出典】 2018/09/04

https://variety.com/2018/film/news/star-is-born-aquaman-crazy-rich-asians-sequels-1202925639/

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「ダークナイト」、「マッドマックス:怒りのデスロード」、「ワンダーウーマン」などで過去夏のボックスオフィスを席巻したワーナー・ブラザースにとって2018年夏は通常と異なる年となった。

スーパーヒーロー映画が不在の中、同社は「オーシャンズ8」、「MEGザ・モンスター」、「クレイジーリッチ!」などが興行収入的に成功。「タグ」、「ライフ・オブ・ザ・パーティー」の成績は芳しくなかったが最終的に黒字になる見通しだ。大手スタジオがフランチャイズ映画ばかり制作している中、同社はオリジナル作品に力を入れていることは感動すら覚える。「オーシャンズ8」のみ10年以上前ジョージ・クルーニー主演で製作された「オーシャンズ11」のスピンオフとなる。

ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ・グループのチェアマン、トビー・エメリッヒ氏は「映画ビジネスがますます大変な時代になってきているが、それでもオリジナル作品制作はリスクはあるが必要なビジネスだ」と語る。ケヴィン・クワン原作「クレイジー・リッチ!」は原作で続編が2作も出版されており、フランチャイズ化は決定だろう。Picture1

今年からチェアマンになったエメリッヒ氏によると、今夏は成功したが、年始は失敗を犯したと話す。同社がワインスタイン・カンパニーから購入した「パディントン2」は批評家から大絶賛されたにもかかわらず、北米での興行収入成績はわずか、42億円。海外では合計190億円近くを売り上げたが、同社は海外配給権を入手していなかった。

「もしセカンドチャンスがあるならば、公開時期を遅らせマーケティングに時間をもっと費やしていただろう」とエメリッヒ氏は語る。

同氏は社内のマーケティング部門による「MEGザ・メグ」のマーケティングキャンペーンも非常に評価している。同じ“サメ”映画である「ジョーズ」の怖い路線から離れコメディ路線にキャンペーンをシフトしたことが正解だった。映画ポスターに「拡大公開!」と書かれたコピーの背後に大きく口を広げたサメの写真を使うなどネタ風になっている。そして「ジュラシックワールド/炎の王国」や「インクレディブル・ファミリー」など大作のリリース後である8月後半に公開したことも成功の鍵となった。

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「MEG ザ・メグ」は世界合わせ530億円を稼ぎ出している。

ハリウッドで「多様性」が必要される中、ケイト・ブランシェット、アン・ハサウェイ、サンドラ・ブロックなど女性キャストで構成された「オーシャンズ8」、アジア人キャストで構成された「クレイジーリッチ」両作品とも300億円、200億円と大成功を収めた。

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「人々は自分たちの世界と同じような環境をスクリーンの中でも見たいと思っている。だからこそ多様性は必要なのだ。」とエメリッヒ氏は述べる。女性は家族やカップルでどんな映画を観に行くか決定権を持つことが多いことから、「オーシャンズ8」のような女性向け作品が必要なのだ。

AMC がMoviepassのようなサブスクリプションサービスをスタート

【出典】2018/6/20

https://www.theverge.com/2018/6/20/17482918/amc-subscription-moviepass-stubs-a-list

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アメリカ最大の映画館チェーンであるAMCシアターは新たにサブスクリションサービスを開始すると発表した。同社のサービス内容は月額$19.95で1週間に3本まで(月に最高12)映画を鑑賞することができる。すでに同社ではロイヤリティプログラムを提供しているが、それの拡張サービスとして626日からスタートする。

同社のプレスリリースによると、このサブスクリプションサービスは1日で複数の映画や同じ映画を鑑賞することが可能だ。オンラインで映画チケットを予約するときの手数料はゼロ、映画館での飲食物に関してはディスカウントが適応される。そしてIMAXや3Dなど特殊なスクリーンも鑑賞可能、オンラインで席の事前予約を同時に3回行える。(ライバルのMoviePassは映画館に行って予約しなければならない。)

AMCのサービスはMoviePassのサービス料より2倍するが、映画館に月に2回以上行く映画ファンにとってメリットのあるサービスだ。

AMCシアターの担当者は「MoviePassと比較されるかもしれないが、我々は自分たちのプログラムと映画業界にとって最も信頼できるサービスを作り出すことに力を入れている。このサービスはシンプル、シームレス、そして映画を見るには最適な方法だ」と語る。

 

『ハリー・ポッター』シリーズ監督、名作ホラーゲーム『Five Nights at Freddy’s』(ファイブナイツアットフレディーズ)の監督予定

https://www.polygon.com/2018/2/12/17004382/five-nights-at-freddys-movie-director-chris-columbus-blumhousePicture1

クリス・コロンバス(『ホーム・アローン』、『ミセス・ダウト』、『ハリー・ポッター』シリーズ2作を監督)がスコット・カウソン(アメリカ在住のゲーム・クリエイター)が作ったホラーゲーム『Five Nights at Freddy’s』(ファイブナイツアットフレディーズ)の長編映画版の脚本、監督をする予定となった。ブラムハウス・プロダクションズ(『ゲット・アウト』、『インシィディアス』、『パージ』などの低予算ホラー映画の製作で有名)がTwitterで発表した。

Deadlineによると、スコット・カウソンはこの映画をコロンバス監督と映画プロデューサーのジェイソン・ブラム(『スプリット』、『ゲット・アウト』、『ハッピー・デス・デイ』等を制作)と共同制作する予定だ。ブラムハウスは昨年ワーナー・ブラザーズ傘下のニュー・ライン・シネマから権利を獲得した。

『Five Nights at Freddy’s』(ファイブナイツアットフレディーズ)を原作とする長編映画制作の発表は2015年に初めて行われた。ワーナー・ブラザーズは初めにこのフランチャイズの権利を保有しており、ギル・ケナン(『モンスター・ハウス』、『ポルターガイスト』)が監督として予定されていた。

カウソンは2014年から『Five Nights at Freddy’s』(ファイブナイツアットフレディーズ)のメインのフランチャイズとして6本のゲーム(スピンオフのRPGゲーム一本を加えて)をリリースしてきた。このゲームシリーズはプレーヤーがピザ屋の警備員となって、襲い来るアニマトロニクス(マスコットキャラを模した着ぐるみを着たロボット)から生き残るというものだ。

ムービーパスが今までよりさらに安くなった

https://mashable.com/2018/02/10/movie-pass-price-drop/?utm_campaign=Mash-Prod-RSS-Feedburner-All-Partial&utm_cid=Mash-Prod-RSS-Feedburner-All-Partial&utm_source=feedly&utm_medium=webfeeds#DNVj4M0Jxkqh

Picture1もしあなたが友人たちの声を無視して、未だにMoviePassに加入しておらず、その理由が安い加入金額がさらに安くなると考えているからだとしたら、あなたは正しい。
MoviePassは今までの月額10ドルから7.95ドル(19.95ドルの手数料あり)という破格の値段に値下げする、驚くべき期間限定サービスをスタートした。今まで通りこのサービスで提携している映画館で1日1本までの映画が見れ、同僚や友人たちと見た新作映画について語り会える。MoviePassの広報担当は「我々は期間限定サービスを時々行います。今回のサービスの終了時期はまだ決めていない」と語った。
今回の特別価格は映画配信サービス Fandorとのパートナーシップで誕生した。期間中にサービスに加入すると、なんとFandorの数千もの映画を無料で視聴することができるのだ。
MoviePassの人気はNetflix共同設立者のMitch Lowe氏が最高経営責任者として入社し、加入額をかなり安くしてからこの半年で絶好調である。先月には、200万人以上の加入者獲得を100万人の加入者獲得を突破してわずか1ヶ月あまりで成し遂げた。MoviePassはユーザーから集めた利用データを収益化する計画で、さらに映画の権利まで購入を始めている。

スナップチャットユーザー:全米の映画チケットの半分を購入していることが明らかに

http://variety.com/2018/digital/news/snapchat-movie-ticket-sales-case-study-1202691199/Picture1

ハリウッドはスナップチャット社のことが好きで仕方ないだろう。アメリカにおける映画チケットのセールスの50%がスナップチャットのユーザーが占めており、同社のプラットフォームに広告を出した映画は最高39%もアウェアネスが上昇するとスナップチャット社の親会社であるスナップインクが発表した。
映画ファンの35%がスナップチャットのユーザーで、全米の映画チケットのセールスの50%を同ユーザーが占めるというデータは、ナショナル・リサーチ・グループ社(NRG)によって調査された。パーセンテージに差があるのは、スナップチャットのユーザーが、非ユーザーより映画を頻繁に観ているからとのことだ。
「スナップチャットのユーザーは大の映画ファンであるが、テレビ・ラジオなどの従来メディアではリーチしづらいグループだ。そしてスナップチャットはダイレクトにこのグループの日常にコンテンツを提供可能だ」とNRG社のCEO Jon Penn氏は語る。
Penn氏の会社では2015年以降に公開された映画375作品をリサーチ、スナップチャップに出向した映画広告が興行収入にどれほど影響を及ぼしたが焦点になった。そしてリサーチ中に明らかになったのが、スナップチャットに広告を載せた映画は公開日を認識しているユーザーが23%上昇したとのことだ。
この変化は作品規模・ジャンルに関わらず上昇が見られ、通常より多めの広告費用を投入された映画の公開日認識率は最高で39%も上昇した。
他にも同社で広告が出されている映画は、同じ週末に複数公開される映画の中でも一番目のチョイスと選択する可能性が22%上昇。ARを使用した広告では、公開日の認識率と一番目のチョイスと選択する可能性が両方とも34%まで上昇した。
「この調査結果は映画ファンとスナップチャットユーザーのグループが重複していることを表している。そしてスナップチャットのプラットフォームを使い本当に効果的なキャンペーンを作ることができるのだ。」とスナップ社のエンターテイメント測定部門のヘッドCheryl Idell氏は語る。

『ゲーム・オブ・スローンズ』シリーズ・クリエーター、新たな『スター・ウォーズ』シリーズの制作及び脚本を執筆

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HBOのテレビシリーズ『ゲーム・オブ・スローンズ』クリエーターのデイヴィッド・ベニオフとダニエル・ブレット・ワイス(D・B・ワイス)が『スター・ウォーズ』の新しいシリーズの脚本と制作を担当することになったとディズニー社が発表した。

この新シリーズは『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』から始まるメインのスカイウォーカー家の物語(2019年に公開予定の『スター・ウォーズ エピソード9』で一旦幕を下ろす予定)とは関連のないものになるという。さらに、去年アナウンスされたライアン・ジョンソン監督がスタートする新3部作からも独立したものになる。

「デイヴィッドとダニエルは現役で最高のストーリーテラーです。」とルーカスフィルム社長のキャスリーン・ケネディは声明で語った。「彼らの語る複雑なキャラクター、ストーリーの深さ、神話性の豊かさは新天地を開き、大胆な『スター・ウォーズ』を作り出してくれることでしょう。」と同氏は続けた。
ベニオフとワイスにとってのタイミングも最適だ。二人の手がけた大長編テレビシリーズ『ゲーム・オブ・スローンズ』のHBOでの放送が2019年で終了するからだ。このシリーズはケーブルテレビ加入者に大変好評で、さらにオタクや批評家などからも歓迎され、その壮大な物語と渦巻く政治の世界の融合によって大ヒットした。『ゲーム・オブ・スローンズ』はジョージ・R・R・マーティンの小説『氷と炎の歌』シリーズを原作としたテレビシリーズである。

ベニオフとワイスの両氏は以前HBOの新しいテレビシリーズ 『Confederate(原題)』を準備しているとアナウンスしていたが、そのストーリーを巡って激しい論争を呼び(アメリカ南北戦争で南軍が勝利し、奴隷制が合法のままという、パラレルワールドが舞台)、批判を受けた。HBOはこのシリーズの制作状況についてのコメントを拒否している。

「1977年の夏(『スター・ウォーズ第1作公開日)、私たちは “はるか彼方の銀河系”を旅しました。あの時以来、この日が来るのを待ち望んでいました。」と共同声明で語った。「素晴らしい機会を与えていただき非常に光栄に思っていますし、責任の重大さに少し恐れてもいます。そして『ゲーム・オブ・スローンズ』最終章が終わり次第すぐに制作を開始できることにとても興奮しています。」と述べた。

2012年にディズニー社は『スター・ウォーズ』シリーズを作り出したルーカスフィルムを4億ドル以上で買収した。その日以来、スタジオは投資を最大限に活かすことができ、スカイウォーカー家の話からさらに”遥か彼方の銀河系”に行ける新たな道を探していた。新3部作(エピソード7〜9)によって懐かしいキャラクター達(ルーク・スカイウォーカーのような)と新しいジェダイの騎士たちを結束させることができることに加えて、スタジオは『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』や来年夏公開予定の『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』のようなハン・ソロの若き頃を描くスピンオフ映画にも力を入れてきた。

ディズニー社はこのベニオフとワイスの新しいシリーズがいつ劇場で公開されるかを明かしていない。投資家向けの収支報告において、ディズニー社CEOのロバート・アイガー氏は二人が少し前にあるアイデアについて話に来たと明かした。二人の名前は『ゲーム・オブ・スローンズ』の成功によって有名になったが、彼らは小さなテレビ画面向けに何かを制作することに何の興味も示さなかったと同氏は語った。

彼らの興味は『スター・ウォーズ』を元にした連続した映画のシリーズを制作することだったのです。」とアイガー氏は語った。「私の知る限りでは、テレビシリーズについて彼らが興味を示したことはありません。」と続けた。

アイガー氏は二人が『スター・ウォーズ』神話の時間軸のある一点にフォーカスした作品になるという情報以外は詳細を明かさなかった。

英国の映画&TVへの制作費が40億ドル超えへ

http://variety.com/2018/film/news/spend-on-film-production-in-the-u-k-hits-a-record-high-1202682607Picture1

英国映画協会(BFI)が発表したデータによると、2017年は英国の映画制作の当たり年で、製作費が前年比11%増の28億4000万ポンド(40億ドル)を記録した。

BFIによると、映画制作費は19億ポンド(27億ドル)、テレビは9億3800万ポンド(13億ドル)だった。映画館の入場者数は1億7100万人に達し、チケット収入は3.7%増の14億ポンド(20億ドル)となった。

特に、『スター・ウォーズ:最後のジェダイ』『美女と野獣』『ダンケルク』『パディントン2』の5本の最高収入映画のうち4本はイギリスで製作された。また『パディントン2』『T2 トレインスポッティング』と『ベイビー・ドライバー』はインディペンデント映画のトップタイトルだった。

映画制作に費やされた記録的19億ポンドの記録は、前年に比べ12%の上昇であり、それは全体の数字のうち1億9000万ポンド(2億6900万ドル)は130本の英国映画が占める。 2017年に国内のインデペンデント作品は、イドリス・エルバ監督作『Yardie』やマイク・リー監督作『Peterloo』などがある。 『パディントン2』を中心に、インデペンデント作品の市場シェアは昨年の9.5%で、2016年の7.4%から上昇した。
BFInのチーフAmanda Nevill氏は、「我々の産業は成長し続けており、その成長は常に加速している」と述べ、成長が「イギリスと同国が持つクリエティビティがパワフルでグローバルプレイヤーであることを示す」と語る。

BFIは、映画やテレビ番組制作に費やした対内投資が記録的であったと語った。映画への投資額が16億9000万ポンド(24億ドル)で23%増だった。政府の税制優遇措置により、テレビドラマへの投資は27%増の6億8400万ポンド(9億6700万ドル)となった。

2017年の対内投資作品はティム・バートンの『ダンボ』、ロン・ハワードの「ハン・ソロ:スター・ウォーズ・ストーリー」、ガイ・リッチーの『アラジン』、デヴィッド・イェーツの『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』 『ファントム・スレッド』、クリストファー・マッカリーの 『ミッション:インポッシブル6 フォールアウト』、リドリー・スコットの 『オール・ザ・マネー・イン・ザ・ワールド(原題)』である。

一方テレビでは、昨年英国で制作されたTVドラマは 『ゲーム・オブ・スローンズ(シーズン8)』、『Philip K. Dick’s Electric Dreams』、『Dark Crystal:Age of Resistance』が含まれる。

BFIは、英国の才能、クルー、VFX、制作サービス、ロケーション、そして税控除がその数字を押し上げたと語った。

『スター・ウォーズ』から『ザ・クラウン』まで、英国は数多くの受賞歴のある映画や世界の何百万もの人々が楽しんでいる番組を開発するためのクリエイティブなパワーハウスだ。」と英国政府のデジタル・創造産業担当大臣Margot James氏は述べる。 「我々には、世界スタンダードのスタジオ、有能な労働力、税控除措置があり、これらの素晴らしい結果は、スクリーン業界への投資が活況を呈していることを示している。」

英国映画委員会とフィルム・ロンドンのCEO Adrian Wootton氏は、「英国は最高水準の作品を提供している。」と述べたが、片付けるべき問題もあると指摘した。 「世界的な競争は依然として激しく、景観は変わり続けているのだから、業界とそれを支える高度に熟練した労働者を支援するという面では、この栄冠に満足する暇は私たちにはないのだ。」

ハリウッドの仕事を引き受けるも、慎重さが目立つ中国企業

http://variety.com/2018/biz/asia/chinese-companies-hollywood-1202681998/Picture1

空前の買収案件を期待するハリウッドの中堅企業や、莫大な資金調達を期待する映画スタジオの視点からすると、最近の中国は期待外れであるようだ。

太平洋を横断し買収を行うことで多額の利益を得る行為は1年以上前、中国政府によって中止された。 Dick Clark Prods.、Voltage Pictures、Vizio社の買収のような取引は崩壊した。中国のワンダ社はレジェンダリー・エンターテイメントの産み出した2年間に渡る多額の損害に落胆、ユニバーサル社はオリエンタルドリームワークスの株式を手放そうとしている。

しかし中国に背を向けたハリウッドの経営幹部は、エンターテイメントが伸び、テクノロジーが活発になり、海外のパートナーシップにさらに関心が高まっている中国の現状を知って驚くだろう。中国の興行収入は2016年の一時的な減速の後、昨年上昇を再開した。その減速期間は15年間の映画の強気市場では一瞬にすぎなかった。中国の小さな町で映画館建設が続いている事などから、2020年頃には中国の劇場市場が北米を追い越すとの見込みがさらに強まっている。

ビレッジロードショーと中国のパーフェクトワールドピクチャーズのパートナーシップであるパーフェクトビレッジの社長兼CEOで、ベテランの北京拠点プロデューサー、Ellen Eliasoph氏は、「元気な空気がまた戻ってきて、とても心地がいい。新しいビジネスを求め人々がまた訪れている」と話す。

中国の国内映画事業は多様化・深化している。中国で8億6000万ドルの収益を上げたメガヒット『戦狼 ウルフオブウォー』のプロデューサーらが製作した他7本の映画もそれぞれが1億ドル以上の収益を上げた。 『ダンガル きっと、つよくなる』は中国で公開されたインド映画は前例のないスマッシュヒット、 タイの『バッドジーニアス』の中国内興行収入は4100万ドルを記録した。

中国はまた、ストリーミングビデオと興行収入ビジネスが両方伸びている非常に少数市場の一つである。 Tencent Video社とiQiyi社はそれぞれ約5,000万人の有料加入者を持つという。 (ネットフリックスは7月にやっと全世界で1億人を超えた。)中国の大手ビデオメーカーは、西洋メーカーと同じ意気込みでオリジナルコンテンツの制作に取り組んでいる。

「ストリーミング会社は今まで、中国の映画業界にとって有益な力を発揮してきた」と、最近Emperor Motion PicturesのCEOの席を離れたAlbert Lee氏は言う。 「彼らはより大きな補助市場を作り出しており、製作が実現しなかったかもしれない映画にも、時には彼らが育てる新しい才能を使って投資することができている。」

iQiyiのような中国のエンターテインメントテクノロジー企業は、もはや西洋企業の模倣者であると非難されなくなった。発展途上国向けストリーミングプラットフォームiFlixのCEO、Mark Britt氏は「投資、研究開発またはイノベーションを検討しているかどうかにかかわらず、中国は非常に力強い市場だ。エンジニア能力が高く、新しいイノベーションを導く中国系トップ企業の能力は、驚異的だ。iQiyiやYouku Tudouのような企業は、中国のテレビ視聴の性質を劇的に変えている。」と語った。

また、北京の規制とワシントンの中国に対する疑惑が広がっている中で、海外エンターテイメントへの戦略を立てることは、2012-15年のゴールドラッシュ時よりも厳しくなっているが、中国投資家は依然として技術、メディア、エンターテイメントに熱意を向けている。

香港ではこのような機運がますます高まっている。この場所は多くの中国企業や外資系企業が上場を考えている。中国の家電メーカーであるXiaomi社は2000億ドルの評価が報じられ、AlibabaハリウッドのSTX エンタテイメント社は複数の投資家がついている。

2016年中頃から2017年中頃までの中国の興行収入の収縮と、ハリウッドに拠点を置く中国エンターテイメント企業の期待以上に急な学習曲線は、確かに、国内外のリスクのあるベンチャー企業を痛めつけることになった。しかし、彼らはスマートな方法で海外パートナーと関わることに興味を持ち続けている。

元アリババ社幹部のAlex Zhang氏は、元China Film Group社ヘッド、Han Sanping氏とJX社を立ち上げている。リスクのバランスを図るために、JX社は映画とテレビにまたがり、成長する中国市場だけでなくグローバルな英語市場にも重点を置くデュアルトラック映画戦略を追求する。

Zhang氏は、ハリウッドにおいても賢明に選ばれたプロジェクトとは喜んで仕事をする。しかし過去に見られた話題性のある取引ではあるが必ずしも良いビジネスセンスとは言えない取引からは手を引いた。

Zhang氏はさらに、「米国から、中国企業は、豊富な資金を持ち、迅速な意思決定を行われると思われていたが、今は慎重だ。 中国と米国の協力はまだ有効だが、これからはプロジェクトベースの協力になるだろう」と述べた。

オスカーの夜までにオスカー候補作品たちはどれだけの結果を残せるか?

http://deadline.com/2018/01/the-shape-of-water-the-post-greatest-showman-oscar-nominees-box-office-boost-2018-1202268847/Picture1

3月4日のオスカーの日まで、有力候補作品たちは現在も映画館で公開され、今年のノミネート作品が火曜(1/26)に発表されてから1億5000万ドルの興行収入を稼ぎ出している。

20世紀フォックスとフォックス・サーチライト・ピクチャーズが製作した作品2作を加えた5作品:『シェイプ・オブ・ウォーター』(13部門ノミネート)、『スリー・ビルボード』(7作品)、『グレイテスト・ショーマン』(1作品)、 『フェルディナンド』(1作品)、 『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』(2作品)の興行収入はこの数字の65%に迫ろうとしている。

メディアは中規模の予算のドラマとコメディ作品はストリーミング配信に負けると頻繁に報道している。しかし、オスカーは私たちにまだ映画館に足を運ぶ人がいるということをいつも思い出させてくれる。主要な映画チェーンであるAMCシアターズ, リーガル・エンターテインメント・グループ、シネマーク・シアターズはオスカーにノミネートされた作品の今後5週間上映する計画で、映画ファンたちは作品賞にノミネートされた映画を全て見ることができる。

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大抵の場合、配給会社はオスカー候補決定のニュースを利用し、スクリーン数を増やすことによって、利益を出してきた。フォックス・サーチライト・ピクチャーズの『シェイプ・オブ・ウォーター』は全米1854ヶ所で拡大公開され、毎週ごとに売り上げを伸ばしている(+181% or $590万ドル)。『シェイプ・オブ・ウォーター』は今年最多のオスカー獲得が予想されている。サーチライトは9週間、賞候補の映画たちが同じ映画館で上映できるよう、長期に渡り予約しており、ギレルモ・デル・トロの海の怪物とラブストーリーは良い成績を収めている。

映画リサーチ会社 ComScore社のPostTrakによると、『シェイプ・オブ・ウォーター』は女性の間で高評価で84%のスコアを獲得し、そして全体の観客のスコアは80%と好意的だった。観客のうち25歳以上の女性が40%を占め、25歳以上男性が36%だった。しかし、このR指定映画は最初の2週間の上映では、25歳以下の若い男性(全ての映画ファンの12%を占める)からの高い支持は集められなかった。

しかしながら、興味深いことに、オスカーノミネート作品群の中で今季一番高い興行収入をあげると言われている20世紀フォックス製作の『グレイテスト・ショーマン』とドリームワークス、パーティシパント・メディア共同製作の『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』はオスカーのノミネーションが少なかった。

P・Tバーナムのオリジナル・ミュージカルの『グレイテスト・ショーマン』について言えば、この映画の成功はヒュー・ジャックマンとザック・エフロンの歌に熱狂してくれるファンたちにかかっている。Picture1

『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』はタイミングが非常に良く、スティーヴン・スピルバーグのスリラー・ストーリーテリング:ニクソン政権のベトナム戦争の陰謀を巡るワシントン・ポスト紙の戦いを描いた本作は現在の扇動的なトランプ政権に “フェイク・ニュース”と糾弾されているメディアを想起させ、多くの観客の心に届くだろう。これと似たような興行収入の現象は3年前の『アメリカン・スナイパー』で起きた。しかし、共和党支持の強い中部アメリカでは映画は成功した。このクリント・イーストウッドの監督した映画は作品賞を含む6つのオスカーノミネーションを受賞した;多くの人々がこの映画の愛国主義に感動し、アメリカ国内だけで3億5000万ドルを稼いだ。

フォックス・サーチライト・ピクチャーズは『スリー・ビルボード』の可能性を信じており、フランシス・マクドーマンド、ウディ・アレルソン、サム・ロックウェルらのタフなキャラクター達が、共和党と民主党両支持者にウケると狙い強力に宣伝している。マーティン・マクドナーが監督したこの女性の改革運動を描いたドラマは4度目の拡大公開を行い、1457ヶ所で公開、週末ごとに380万ドル売り上げ、収益は100%UP、アナリストはオスカーの夜までに4500万ドルを稼げるだろうと予測している。Picture1

タイミングのことについていえば、次の興行収入で成功しそうな冬季オリンピックの季節に合う映画はNeonと30WEST共同製作の『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』だ。この映画は編集を含む3つのオスカーノミネーションを獲得した。マーゴット・ロビーは、2回オリンピックに出場し、さらに汚名を着せられたトーニャ・ハーディングを演じる。161館から960館、さらに現在は1500館にまで拡大公開した。このクレイグ・ガレスピーが監督した映画はNeonと30WESTが権利をTIFF(カナダ拠点の映画スタジオ)から500万ドルで獲得、オスカーの夜までに3000万ドル稼ぐと見られている。

A24製作の『レディ・バード』とフォーカス・フィーチャー製作の『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』を見ていない人たちは疑いなく映画館に駆けつけ、映画は多くの観客を獲得するだろう。『ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男』は、オスカーのノミネーションを6つ獲得し、ゲイリー・オールドマンの最優秀主演男優賞ノミネートで、第二次世界大戦でのイギリス首相ウィンストン・チャーチルを演じるオールドマンの演技が光り、作品賞にもノミネート、ジョー・ライト監督の作品の中で一番の興行成績を上げ、彼のオスカー受賞映画(作曲賞受賞)『つぐない』の興行収入を超えた。(興行収入5090万ドル)Picture1

しかしながら、いくつかの映画賞協会や評論家はフォーカス・フィーチャーズ製作でポール・トーマス・アンダーソン監督の『ファントム・スレッド』が作品賞、最優秀男優賞(ダニエル・デイ=ルイス)、助演女優賞(レスリー・マンヴィル)、監督賞などの主要部門などのノミネートを受けて、オスカーの夜に躍進するのではないかと予想している。Deadlineのアナリストによると、この多数のノミネートは映画のチケットの売り上げを促進し、3月4日までに2000万ドルを超えることができるだろう。Picture1ライバルたちはソニー・ピクチャーズ・クラシックスの『君の名前で僕を読んで』の興行を酷評してきた。このゲイ・ロマンス映画はかなりの利益を生んだと考えられており、秋にはゴッサム・インディペンデント映画賞(ティモシー・シャラメがブレイクスルー俳優賞、そして作品賞をそれぞれ受賞)、ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞も受賞し名声を得た。ライバルたちはソニー・ピクチャーズ・クラシックスは拡大公開の時期が遅かったと判断している。
しかし、オスカーの後押しは全てがオーガニックではないということだ。配給会社はオスカー候補作品に平均約3000万ドルの広告宣伝費を出す。もしスタジオが1億ドル以上費やそうとしたら、彼らは4000万ドルを払うだろう。ソニー・ピクチャーズ・クラシックスは昔から、費用対効果が高い作品にしか投資をしないことで知られている。彼らのオスカー受賞作品の中で1億ドルの大台を突破したのは18年も前の『グリーン・ディスティニー』の一作品だけだ(興行収入1億2800万ドル)
ワーナー・ブラザーズの『ダンケルク』(アメリカ国内興行成績約1億8800万ドルと8部門ノミネーション、作品賞含む)とユニバーサルとブラムハウス・プロダクションの『ゲット・アウト』(約1億7500万ドルと4ノミネーション、作品賞含む)が映画館で再上映されているが、両作品ともDVDがすでに発売されているのに総売上は少ない(ジョーダン・ピールのホラー映画はすでにHBOでも放映されている)。今回の彼らのオスカーのノミネーション効果ははホームビデオ市場に影響が出るだろう。『ゲット・アウト』は今週末で471館で公開し、16万5000ドルしか稼いでおらず、ワーナー・ブラザーズの『ダンケルク』は売り上げた額を公開していない。Picture1

テンセント社が映画制作会社スカイダンス社の少数株を取得:中国市場へ進出

http://deadline.com/2018/01/skydance-media-tencent-strategic-investment-movies-tv-china-1202269479/Picture1

中国のコングロマリット、テンセント社はデイビッド・エリソン氏が立ち上げた映画制作会社スカイダンス社の少数株を取得した。金額は明らかにされていないが、関係の話によると投資額は12〜15億ドル近くと考えられる。

この新たな投資により、企業としてのスケールアップを可能とさせるが、映画制作の戦略の改定は行われない。昨夏、パラマウント社との提携を発表しており、スタートレックシリーズ、G.I.ジョー、ミッション・インポッシブル、ターミーネーターシリーズの制作が控えている。映画以外にはアニメーション、テレビシリーズ、ゲームなどのプロジェクトも進行中だ。

テンセント社の投資によりスカイダンス社は、アジアのゲーム市場にアクセス、中国でのプレセンスを高めることができる。そして今回の投資により両者は戦略的提携を可能とし、テンセント社はスカイダンス社の映画に出資、中国内でのマーケティング、配給、マーチャンタイズも行う予定だ。その中にテレビ、ゲーム、VRも含まれる。

スカイダンス社は現在までに長編15作品のプロデュース、出資を行なってきた。全てを合わせた世界興行収入成績は50億ドルにも及ぶ。

スカイダンス社のテレビ部門のスカイダンスTVが2013年にスタート、今までに合計8作品の出資・制作を行った。ネットフリックスで公開されている「Grace and Frankie」、「Altered Carbon」やアマゾンの「ジャックライアン」やAMCの「Dietland」などを制作。ゲーム部門であるスカイダンス・インタラクティブはVRゲームの「Archangel VR」、近日中に「ウォーキング・デッドVR」が登場予定だ。

テンセント社は2015年に映画部門であるテンセント・ピクチャーズをスタート。本、コミック、アニメシリーズ、ビデオゲームを原作にした映画化が進行中。2017年9月、同社は合計43個のプロジェクトが進行中だと発表した。今回の投資のスカイダンス側のアドバイザリーはゴールドマン・サックス社とレイサム&ワトキンスが担当。テンセント側は、ポール・ワイス・リフキンド・ワートン・ギャリソンが法律アドバイザーとして担当した。