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マーケターがエクスペリエンス・エコノミーにおいて成功するために必要なこと

【出典】4/9/2019

https://www.thedrum.com/opinion/2019/04/09/what-it-takes-marketers-thrive-the-experience-economyPicture1

デジタル変革により、エクスペリエンス・エコノミーは今日におけるビジネスのニーズに変化をもたらした。かつては、ブランド側の観点で商品(サービス)の物質的な価値を決め、競合他社と差別化するためにその価値を高めてきた。しかし、最近では消費者のインサイトを重要視し、カスタマーエクスペリエンスを管理する事を率先して行っている。IBMによるとカスタマーエクスペリエンスの管理はCMO(マーケティング最高責任者)が担う役割とされ、2019年のSalesforceによる米国マーケティングレポートでは、実際に45%のマーケターが事業全体においてカスタマーエクスペリエンスを率先して行っているということがわかった。

消費者がブランド側に多くの事を求めるようになった競争の激しい今日のビジネス環境において、ブランドは全てのタッチポイントを通じ消費者にパーソナルエクスペリエンスを与える事が不可欠である。今までは、数少ない限られた顧客データでカスタマーエクスペリエンスを提供していたが、それでは不十分だった。ブランドに対する信頼度を高め、より根強い支持を得るために、ブランドは、顧客を総体的に理解することが最善の方法であると見いだした。顧客の生活、考え、価値感を探ることで、顧客の真理を見つける事が出来る。そうすることで、ブランドと顧客の価値観を一致させ、感情的レベルのつながりを築くことができる。

しかし、ビジネスにおいてどのように顧客を総体的に理解するのか。この記事の作者がFocusVisionの最高マーケティング責任者として実行した3つの戦略は以下の通りである。

スモールデータをもって、ビックデータを補う。

エクスペリエンス・エコノミーにおいて、ビックデータ、またはオンラインショッピング行動から生まれた取引データはもはや充分ではない。このビックデータは「何」を明らかにするが、「なぜ」そうなったかまでは明らかにしない。そのため、作者はより細かいことがわかるスモールデータでビックデータを補強し、顧客ひとりひとりに合わせたエクスペリエンスを作り出す事を可能にした。ビックデータは人間の行動パターンを示すが、小さなデータはなぜそのアクションを起こしたのかという、人間の行動に対する姿勢、感情、動機の洞察を表す。

マーケティング担当者はビックデータとスモールデータの組み合わせ、顧客を洞察すべきである。そうすることで、ブランド、製品、またはサービスにおける顧客の動向をだけでなく、行動や意思決定を推進する動機を理解することがでる。定性的、定量的リサーチ研究を行うことにより、ブランドは顧客を真に理解する事ができ、その結果、ターゲットが商品やサービスに興味を持ってもらうためのカスタマーエクスペリエンスを提供出来る。

サイロ(組織内の孤立化)をさけリサーチャーとの共同を容易化する

ビックデータ、スモールデータを効果的に活用するために、リサーチチームと協働するべきだ。年に1、2回の大きな研究から製品、カルチャー、ブランドなど、異なるファンクションを報告してくれる研究者は、ビジネスにおいて変革を推進するためには必要不可欠な存在である。組織内のすべての部門が、インサイトをますます必要とすることを考えると、研究者による専門知識は大きな価値をもつ。専門家によって多くの情報源から得たデータを作り出す事ができ、その優れたデータを使うことにより、マーケティング担当者や他の部署はデータに基づいた最終決定を下すことが出来るようになる。

しかし、マーケターとリサーチャーの方法論、アプローチ、考察、そして個性は非常に異なる。マーケター、マーケティングスタックやビッグデータを基に、ターゲット設定、データの処理、および顧客への発信を機械化し簡単にしようとしがちである。一方で研究者はスモールデータに目を傾け、「なぜ」という疑問を追求し、人間の行動の裏にある動機を理解しようとする。この「なぜ」という疑問こそ、マーケターにとっても必要な要因である。マーケターと研究者は、お互いに学び合い、統一された目標に向かって働く。

常時対応のアプローチを確立する

ものに対する視点、考え、忠誠心、行動が常に変わってしまうのは人間の本性である。現在の膨大な情報と素早いリスポンスが溢れる現在のデジタルの世界において、消費者のものの見方、考え方はかつてないほど速く変化する。そのため、消費者の動向を洞察することは一度だけ行えばよいのではなく、むしろそれは常に行われ続けなくてはいけない。

顧客の声に耳を傾け、顧客と関わり合うための常時対応のアプローチを確立すべきだ。それにより、随時変わりゆく顧客の感情の変動を把握し続けることが可能になる。

顧客にフィードバックを求め、定期的にそのフィードバックをチェックすることで、マーケーターは、顧客の行動の変化を予測し理解するのに役立つ定性データを構築できる。その結果、マーケティング担当者はより良いカスタマーエクスペリエンスを効果的に生み出すことができ、なおかつ顧客との関係をより深いものにすることができる。

新しい物語

会社規模でインサイトの戦略を行っていくにあたり、マーケターと研究員は、カスタマーエクスペリエンスを率先して管理していく責任がある。この新たなビジネスの背景において、ビックデータとスモールデータを基にマーケターと研究者の両方が力を合わせて推進する、常時対応のアプローチは消費者を魅力しつづけることを可能にする。

 

実店舗内にデジタル体験を組み込む方法

【出典】2019/04/08

https://www.thedrum.com/opinion/2019/04/08/five-ways-integrate-digital-store-experiencePicture1

毎日の様に、伝統的な小売企業の倒産や閉店のニュースを目にするが、それは購買体験を刷新できてないからだろうとWarby Parkerの創業者で最高責任者のDave Giboa氏は述べる。

消費者の購買習慣は大きく変わり実店舗を持つ個人商店は衰退していくとメディアは報じている。全ての商品はオンラインで購入できる。そして人々の認識ではオンラインの方が店舗で買うより安い。

だが、単純にオンラインとオフラインの戦いというわけでもない。今日、最も革新的な小売企業はデジタル技術を脅威に感じていない。実際にいくつかの企業ではうまく活用しており、買い手が本当に求めている没入型の体験が出来るブティックを作っている事例も現れている。

では、店舗内でデジタル技術を採用することで、どの様な変化が起こるのだろう。ここではいくつかの変化を紹介する。

驚くほど便利に。

デジタル技術の活用により購買体験はシームレスになるだろう。そう聞くとモバイル決済やワンタッチ決済などを想像するかもしれないが、まだまだ序の口である。McDonaldではチェックアウトのプロセスを早めることを目的にデジタルキヨスクを導入。2020年にはセルフで注文可能なキヨスクをアメリカ全土のMcDonaldで導入する予定だ。

カメラやセンサー、ビーコンなどを備えたAmazon Goストアが登場した当初、賛否両論だったが、支払いの必要のないスムーズな購買体験は新たな可能性を提示した。そして2019年は顔認識システムを利用して消費者の購買履歴や嗜好を判断するツールがブームになると考えられている。Picture1

コントロール可能に。

顧客がアドバイスやインスピレーションを求めている時は彼らをサポートする方が良い。オフラインとオンラインの融合は、小売店に顧客・商品のコントロール可能な範囲の拡大をもたらす。例えば、顧客とのやり取りや取引を容易にするためにタブレットを用意するなどである。

コミュニティーの形成。

テクノロジーにより店舗での体験が改善されたとしても、基本的に人々は店舗よりもオンラインで購入することを好む。そのため、他の来店動機を作る必要があるが、その1つの例として店舗を販売以外の場所にすることだ。店舗がブランドコミュニティのハブになり、ソーシャルにリンクすることで更に効果的になる。ライブストリーミングや教育に関するセミナー、もしくはSNSのブランドに対するツイート・ポストをデジタルウォールにアップするなど。

店舗がちょっとした劇場に。

今日のテクノロジーは顧客に対してエンターテイメント性の高いショーを提供することによりオンライン顧客をリアルな世界に引きつけることも可能になった。

VRAR360度のデジタルミラーは、店舗を画期的な展示会へと変貌させる。化粧品ブランドのCharlotte TibutyARミラーを店舗に設置しており、顔をスキャンすることでメイクの詳細を確認出来るようにしている。LEGOは何もない店舗をスナップチャットARを使用することにより商品が登場する施策を行った。予算に制約がなければ、選択肢は無限大だ。

記憶に残る経験かインスタ映えか?

【出典】1/21/2019

https://www.thedrum.com/opinion/2019/01/21/memorable-experiences-versus-instagrammable-moments-it-s-time-slow-the-scrollPicture1

アテンション・エコノミーが普通になってしまった昨今、多くのマーケターはソーシャルマーケティングを多用し何も考えずとにかく露出を増やし人々のアテンション(注目・関心)を集めようとしている。情報過多な世の中だからこそ、今ブランドはより「人間的な」アプローチを取るべきだ。

エクスペリエンシャル・マーケティングの時代がようやく訪れたのだ。ブランドと消費者が意味あるコネクションを持ち、感情的に揺さぶり長期的なブランドに対し忠実な消費者を作り出すことが最も大切だ。彼らのSNSに投稿してもらい情報を共有する手法は一時的なものですぐに過去のものになってしまう。リアルな人と人の関わりこそが重要だ。

優秀なマーケターはすでにイノベーティブな方法で彼らの消費者とつながる方法を考え、なんでもデジタルで共有する世の中とうまく融合できないか探っている。2019年ブランド側はしっかり意図を考え消費者とつながらなければならない。つながるために重要なポイントは下記に。

物理的マーケットは関係ない

グローバルで全てがコネクトされている世の中では、ブランドやコンテンツはマーケットなどあまり関係ない。デジタルメディアとSNSの発展により文化・トレンドは一瞬にして世界中に拡散される。

ブティックホテルであるWホテルが上海にオープンした時、同社はニューヨークとロンドンでポップアップイベントを開催した。VR技術を使い来場者に上海を経験してもらった。このような体験を提供することにより、上海のWホテルへの宿泊客を獲得しようという狙いがある。

意図を持ってテクノロジーを導入すること

新しいテクノロジーが登場すると、マーケターはそのテクノロジーをあまり理解せずマーケティングに導入してしまうことがある。ARやVRの使い方を間違えたイベントにあなたも参加したことがあるだろう。テクノロジーをマーケティングに組み込む場合、必ずブランドとの整合性を考えて施策すること。人々があなたの施策でVR体験をする時、長時間列に並ばされ待たされたらどうだろう?もし途中でコンピュータがクラッシュしたらさらに最悪だ。

マーケティングにおける新テクノロジー導入はブランド体験を向上するためのサポート程度だとしか消費者は感じていない。シカゴに新しくマリオット・マーキスができた時に行ったオープニングナイトでは、カクテルをドローンで客にデリバリーするという体験を提供した。ブランド側が持つ素晴らしいホスピタリティをイノーベーティブな方法で宿泊客に提供し、滞在中の満足度を向上するという施策は素晴らしい。Picture1

最後に一番効果的なのは古風なやり方

テクノロジーやインスタ映えスポットで人々を感動させることはできる。しかし今後長くブランドに価値を見出してもらうベストな方法は一体なんだろうか?それは地味だがローテクに尽きる。人々を一つのベニューに呼び、アイデアの共有やディスカッションをご飯やエンターテイメントを使って時間を過ごしてもらうことだ。最終的にはデジタル世界から彼らを引き出し、人と人の付き合いをしてコネクションを作ること。これからこのようなブランド施策はどんどん増えるだろう。情報過多でデジタル生活に慣れてしまった人々にリアルで心に残る体験を提供することが今後のマーケティング施策で重要になるのだ。

ファイア・フェスティバルのドキュメンタリーから分かるミレニアル世代について

【出典】1/21/2019

https://www.forbes.com/sites/katetalbot/2019/01/21/what-the-fyre-festival-documentaries-revealed-about-millennials/#568dfb5505dePicture1

HuluとNetflixは先日、ファイア・フェスティバルの実態に迫ったドキュメンタリーを公開した。ファイア・フェスティバルとは、2017年に行われた宿泊型音楽フェスで、当初2週間に渡りバハマの離島での開催が計画されていたが、大失敗に終わった。それぞれ『Fyre Fraud (原題・ファイア詐欺)』『Fyre』とタイトル付けられた2作品は、同フェスティバルの驚くべき全容を視聴者に明かす。元々は超豪華なアクト、旬なインスタグラムモデル達の登場、そして船上パーティー開催を謳歌していたが、実際には上記の一つも実現せず、むしろ参加者らが一刻も早く島を抜け出したいと願う結果となった。

両方の作品から共通して汲み取れるのは、ミレニアル世代の価値観についてだ。以下3つのテーマによって、なぜファイア・フェスティバルがミレニアル世代にとって2017年最もホットなイベントだったのかが見えてくるだろう。

 

インスタグラム・インフルエンサーの影響力

ミレニアル世代とZ世代の3分の1がインフルエンサーの言葉を信じる時代、SNS上のインフルエンサーや、ベラ・ハディッド、ケンダル・ジェナー等モデルが同イベントのマーケティングとセールスに大きく影響しているのは、驚くことではない。マーケティングチームは、ラグジュアリーさや贅沢さをアピールするソーシャルビデオを製作。何百万人ものフォロワーを抱える400人の大人気インフルエンサーに、一面オレンジ一色の画像と#FyreFestivalのハッシュタグを投稿してもらい、そのビデオのプロモを行なった。結果、24時間以内に3億にものぼるインプレッションを獲得した。

ソーシャルビデオとインフルエンサーを用いた空想のイベントプロモーションにより、二度とない体験と音楽フェスの最先端を味わおうとしたミレニアル世代のチケット購入に繋がったのだ。Picture1

貴重な経験

多くの人がソーシャルビデオだけを元にチケット購入を決意した理由としては、「FOMO (Fear Of Missing Out/取り残されることへの恐れ)」があると考えられる。インスタグラムなどSNS上の投稿から得るエンゲージメントの量が、ミレニアル世代の価値観を定めている時代だ。ドキュメンタリーは、ミレニアル世代が高額を費やしてでもファイア・フェスティバルに参加し、友達やフォロワーが投稿出来ないようなポストをしようとする様子を見せる。VIPチケットは最高12,000ドルで、多くのミレニアルがこの貴重な経験に参加しSNSに投稿するために巨額を投資したのだ。

絶え間無いコンテンツ製作

Netflixの『Fyre』中で、ファイア・フェスティバルの創設者ビリー・マクファーランド氏が「映像があればあるほど良い。」と言うシーンがある。これはまさに本当で、同フェス開催発表の瞬間からフェス自体まで全てが、プロによる撮影とソーシャルメディアの投稿によって記録されていた。インスタグラム・ストーリーのユーザーが4億人を超える今、ミレニアル世代は彼らの日常をリアルタイムで撮影している。豪華な食事を約束されたフェス参加者に実際に配給されたチーズサンドイッチや、FEMA(アメリカ連邦緊急事態管理庁)の緊急災害用テントを使用した宿泊施設などを、参加者がリアルタイムで投稿したことが、フェス大失敗のバイラル化に繋がり、#FyreFraud (ファイア詐欺)や #FyreFail (ファイアの失敗)と言ったダグがツイッターの急上昇ワードになった。

携帯電話使用率とSNS中毒者が過去最多である今、イベントオーガナイザーに対してインスタグラム・ストーリーが持つ影響、特にこのケースでの悪影響は、紛れもない事実である。

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ツイート訳:

@fyrefestivalが約束したSteven Starrによるケータリングは、パンとチーズとサラダとドレッシングだけ。#fyrefestival

ファイア・フェスティバルは確かに大失敗で詐欺に終わった。しかし、マーケターにとっては、インスタグラム・インフルエンサーを使用したマーケティング戦略、FOMOを感じさせるコンセプト、そしてSNS用コンテンツの製作は、商品のローンチやイベントの決行にミレニアル世代を惹きつける良い方法である。

口コミ評価の高いアリアナ・グランデ新MV『thank u, next』より、マーケターが学べること

彼女は人々から郷愁の念(ノスタルジア) を引き出し、ファンの心を掴んで放さない

【出典】2018/12/06

https://www.adweek.com/brand-marketing/heres-what-marketers-can-learn-from-ariana-grandes-viral-thank-u-next-video/Picture1

ポップスターのアリアナ・グランデがヒットチャート入りを果たした 『thank u, next』 のミュージック・ビデオ (以下MVに統一) を公開し、世界ではMTV全盛期以来と見られるほどの盛り上がりを見せている。2000年代に公開された人気ガールズ・ムービーの幾つかをオマージュしているMVは、直ぐさまYoutube内における公開後24時間の再生回数記録を更新、過去最高記録を破る形となった。現在もその記録を伸ばしている。

 

25歳の歌姫は今まで脚光を浴びてこなかった訳ではないが、『thank u, next』のMVは入念に練られたマーケティング・ストラテジーがいかに大きな結果を生み出し、どのようなカテゴリーにも対応する指針とベストプラクティスを持っているかをマーケーター達に示した。

文化的共鳴 (※Cultural resonance )は、たった一つの関連性より大きな成功をもたらす

 

『thank u, next』 の成功は著名人アリアナ・グランデへの文化的関心、そして彼女がしばしばゴシップ雑誌に掲載される人物であることからの世間的関心、その二点からもたらされている。浮き沈みのある彼女の私生活は過去何度も世間に話題を提供し、ニュースのヘッドラインからサタデー・ナイト・ライブの寸劇に至るまでがアリアナを取り上げた。

 

しかしながら、 『thank u, next』 のMV制作のみでは満足しないのがアリアナのチームだ。彼らは、アリアナを「世界にいるセレブリティーの一人」、というありふれたステータスには留めておかない。それどころか、彼らは今日のカルチャーに絶大な力を持つものを武器に、MVを作った。その武器とは、ノスタルジアである。

 

『thank u, next』 は2000年代に制作された 『チアーズ!』 や 『ミーン・ガールズ』 などの人気映画へオマージュを捧げただけでなく、現代のポップ・カルチャーを代表するような人物に出演してもらうことにより、視聴者が文化的共鳴 (cultural resonance)を覚えるような驚くべきほど意味のあるMVとなった。Picture1

ブランドのマーケター達はこれを参考にすると良いだろう。

製品選択にしろ、有名人のキャスティングにしろ、何が消費者の共感を最も呼ぶのか。また、それらをどのように活用すべきなのか。それらを理解する努力がマーケターにとって不可欠となる。

ブランドにとって重要な瞬間をイベントにすることで、人々の期待感を超えることができる。

グランデのチームはMVの公開をあたかもライブイベントのように演出した。MV公開の数日前になると、撮影の舞台裏写真やティーザー動画を小出しに世界へと発信し始めた。

彼らはMV公開へのキーとなるインフルエンサーをプロダクション・スタッフとして採用し、米映像監督Hannah Lux Davis (ハナー・ラックス・デイビス) 氏の力も借りた。この(上記)ストラテジーが効果的なのは、何もミュージック・ビデオのプレミアに限った話ではない。

新商品の発表準備をしている時も、新しいマーケティング・キャンペーンの発表が控えている時も、貴重な時間を無駄にはしていないか、それが重要なのだ。

ティーザー・コンテンツ、ソーシャル上の話題作り、その他のテクニックなどをキャンペーンが始まるまでに活用しておくのは、一早い口コミを得るためにも、オーディエンスの期待値を上げるためにも、効果的な方法となる。

あなたが消費者に正しいツールを提供すれば、彼らはクリエイターとなる

アリアナの新曲公開そのものがポップ・カルチャーの話題に盛り込まれていたが、ファンが一役買ったことは言うまでもない。

単にMVを公開するだけでなく、アリアナを支えるチームは動画配信の瞬間と同時に『thank u, next』に合わせて作られたSnap Chat用フィルター、Instagram用ステッカーの使用を可能にした。MVが公開された瞬間を祝えるようなツールをファンに提供したのだ。このようなストラテジーは、マーケターにとって価値あるケーススタディとなる。

プロジェクトの成否を決める瞬間が近付く中、ここで重要となるのは、どのようにオーディエンスを巻き込むべきか、というブランドの視点だ。マーケターが消費者に正しいツールを供給すれば、単に彼らの関心を引くだけでなく、共に話題を作ることができる。

これにより、今度はよりリアルな口コミが人々の間に広まり、ブランドと消費者の間には今まで以上の強い繋がりが生まれるだろう。

しかし、それだけではない。

『thank u, next』のプレミア以来、アリアナのチームは長期間にわたりコンテンツが生き残るよう様々な施策を行っており、一旦掴んだファンの心を離さないよう特典映像 やボーナス・コンテンツの公開を続けている。

Google ニュースの最新検索結果を見る限り、『thank u, next』と入力すれば、この曲のMVが未だにヘッドラインニュースになっていること、人々の話題に上がっていることが分かる。

以上より、アリアナの優秀なチームが今回掴んだチャンスを最大限に利用していることは傍目にも明らかだ。

ブランドごとによって異なる消費者が持つ「価値」:ナイキのコリン・キャパニックのキャンペーンをアンダーアーマーが真似してもなぜ意味がないのか?

【出典】12/5/2018

https://marketingland.com/heres-why-nikes-colin-kaepernick-gamble-wouldnt-work-for-under-armour-253044Picture1

ナイキがアメフット選手コリン・キャパニックを起用したキャンペーンがデビューして2週間で同社のオンラインセールスは31%上昇、株価も6%アップした。キャパニックを起用したことで大きく成功したが、そこにリスクももちろん存在した。広告がデビューしてすぐ、ナイキのブランド価値は一気に下がった。株価は下がり、広告に反発した者はナイキ製のスニーカーを焼き、そのビデオは一気にバイラル。ナイキに対して不買運動も起きた。ナイキは半ばギャンブルとも言えるこのキャンペーンをいかに成功することができたのだろうか?

それは消費者と「直感的」にコネクトする方法をナイキが見つけたからだ。キャパニックのキャンペーンは同社のシューズや衣服の広告という枠を飛び越え、消費者が持つパーソナルな価値観を揺さぶったのだ。消費者行動を分析するResonate社によると、このようなキャンペーンを同じスポーツブランドのアンダーアーマーが行ったら失敗すると予想している。

 

シュワルツの価値理論

ナイキのオンライン売上が一気に上昇したという結果から、我々は最近ナイキのオンラインサイトで買い物をした消費者の価値観をリサーチした。今回のリサーチにはシュワルツの価値理論というセオリーを導入した。社会心理学者シャロム・シュワルツが開発したこの理論は人間が最も大切にしている「価値観」を10類に分類、この価値観は年齢・人種関係なく誰にも応用でき、消費者の購買行動を予想するときにも使われる。ナイキのオンラインカスタマーがもつ価値観とシュワルツが提示している価値観とどれくらい関連性があるか調べていくと、ナイキのキャンペーンはとても上手に消費者へメッセージを送っていることがわかった。

 

影響(Influence

この価値観は巨万の富を築くこと、そして影響力を持つことだ。このような価値観を持った人は巨万の富を得たいと願い自身のステータスやパワーを欲しがる。物質欲が最も最優先であり、彼らにとって人生とは金と社会的地位なのだ。

キャンペーン内で使われたメッセージ

  • 「地球上で最も優れたバスケットボール選手になるな。バスケットボールより大きな存在となれ」

 

想像力(Creativity)

この価値観は新しいスキル・知識を身につけたり、新しいアイデアを考える、クリエイティブでいることにフォーカスしている。この価値観を持った人は個人主義、適応力があり想像力がある。彼らにとって人生とは探検であり、新しいことを学びクリエイティブでいることが最も大切なのだ。

キャンペーン内で使われたメッセージ

  • 「自分の夢がクレイジーかもしれないと疑うな。自分が十分にクレイジーか疑え」

 

達成(Achievement)

この価値観は自身の能力を見せたい、そして人々から尊敬されたいという価値観にフォーカスしている。このような価値を持つ人物は、成功したいと思い皆から賞賛されたいと思っている。彼らにとって人生とは人よりも一足早く前に出て勝ち人々を感動させることである。

キャンペーン内で使われたメッセージ

  • 「学校や世界で一番早いランナーになりたいと思うな。歴史上最も早いランナーになりたいと思え」

 

独立(Independence)

この価値観は自由と自己決定による意思を重んじる。このような価値観を持った人々は自発的で独立的、他人を頼らず己自身で問題解決をする。彼らにとって人生とは自分でコントロールするものなのだ。

キャンペーン内で使われたメッセージ

  • 「あなたは誰かのようにならなければならない、なんてことはない。」

ナイキのキャンペーンに込められたメッセージとシュワルツの価値理論によって出されたナイキのオンラインカスタマーが大切にしている価値が非常にマッチしていることがわかる。過去6か月間で合計9400万人のアメリカ人がナイキのオンライン・実店舗全てを含めたチャンネルで買い物をしている。そして約1億5000万人のアメリカ人が上記4つのうち一つまたはそれ以上の価値観に同意している。そのことからわかる通りナイキは既存のナイキファンだけでなく、将来ナイキのファンになるかもしれない同社と同じ価値観を持った潜在顧客にもアプローチすることができたのだ。

そして同じキャンペーンをアンダーアーマーが行っても失敗する理由は下記だ。

アンダーアーマー顧客の大切にする価値観をリサーチするとナイキ顧客と全く異なることが明らかになった。多くのアンダーアーマーの顧客は自身に対する評判を大切にし、社会的に尊敬されたいと思っている。よってこれらの顧客に対して、「良い市民であること。不名誉を避けるここと」をメッセージ化した方が良い。そしてアンダーアーマーのオフライン消費者は伝統と自身で何かをやり遂げることに対し価値を見出している。よってナイキとアンダーアーマーで唯一共有できる価値観は「達成=Achievement」のみだ。

ナイキによるコリン・キャパニックの起用は間違いなく物議をかもすことはわかっていた。(国歌斉唱時の抗議)伝統と社会的尊敬を価値とするアンダーアーマーの顧客に対してアンダーアーマーが彼を起用したら間違いなく衝突が起こるだろう。すでに承知の事実であるが、昨今の消費者はブランドに対し商品・サービス以上の価値を求める。ナイキは自社の消費者のことをしっかり理解していたからこそ、今回賭けに出ることができたのだ。ナイキは顧客とエモーショナルな絆を今回のキャンペーンで築き上げ、多くのアメリカ人に同社が大切にする価値を共有することができたのだ。

異なるブランドが似たような商品を扱っているからといって、同じ顧客がサポートする訳でないことがわかった。だからこそブランドは自身の顧客がどんな価値を大切にしているかしっかりと理解する必要があるのだ。

 

 

スポンサードコンテンツは果たして効果的なのか?

【出典】12/5/2018

https://adage.com/article/opinion/paid-endorsements-sell-product/315807/?utm_source=Opinion&utm_medium=feed&utm_campaign=Feed:+AdvertisingAge/OpinionPicture1

インフルエンサーマーケティングが果たして本当に効果的なのか?マーケティング業界内では、インフルエンサーマーケティングを支持する者もいれば、逆に消費者はスポンサードコンテンツに惑わされず効果がないと考える者もいる。

 

後者は間違いだと筆者は感じている。

なぜならば、ミレニアル世代はSNSにスポンサードだろうがオーガニックだろうが気にせずコンテンツを共有、そしてしっかりとエンゲージしているからだ。

 

ではオーガニックとスポンサード投稿ではどのくらい効果が違うか、#sponsoredがついた投稿約15000万件を6ヶ月に渡り1)フェイスブック、2)ツイッター、3)インスタグラム、そして4)YouTubeの4プラットフォームで分析した。そしてそのようなポストを行なっている投稿者を12ヶ月に渡って調査、最終的にインフルエンサー(一般ユーザーではない)が投稿した814000ポストを分析、そのうち7%(59000ポスト)がスポンサードだった。

 

今回の調査で分かったことは「インフルエンサーマーケティングは有効」ということだ。

 

インスタグラムは4つのプラットフォーム中で一番エンゲージメント率が高い。平均エンゲージメント率は25%。YouTube7.7%で次に高く、ツイッターは一番低い0.41%だった。

 

果たしてスポーサードコンテンツはエンゲージメント率に違いは出るのか?オーガニック・スポンサードであろうとインスタグラム上で結果は変わらなかった。一方YouTubeではスポンサードコンテンツの方がエンゲージメント率が高いことが明らかになった。(おそらくYouTubeのスポンサードコンテンツはある程度高予算を使えるからだろう)そしてスポンサード、オーガニック問わずコールトゥアクションまたはタグされたURLに対してのコンバージョン率はお互いさほど変わらなかった。

 

コンテンツがスポンサードまたはオーガニック関わらず同じ結果をもたらすことがわかったが、もしインフルエンサーのフォロワーがフェイクであったり、ネガティブなコメントをする傾向のあるフォロワーだった場合、結果はネガティブとなる。よってインフルエンサーマーケティングを行う場合は彼らをフォローしているオーディエンスをしっかり理解し彼らにあったサービス・商品を選ぶことが重要だ。Picture1

トラヴィス・スコットのキャリアにおける長期戦法とその成功

【出典】12/3/2018

https://www.complex.com/music/2018/12/how-travis-scott-played-the-long-game-and-wonPicture1

ラッパーのトラヴィス・スコットの「Sicko Mode (feat. Drake) 」が遂にビルボードHot100チャートの1位の座を勝ち取り、自身初のナンバー1シングルとなった。「Sicko mode(無敵な気分)になるような楽曲をつくるのが製作時の目的だった…ナンバーワン以外何が”sicko mode”だっていうんだ!?」と、トラヴィスはビルボード誌に

語った(Sickoはスラングで、ドレイクの仲間たちをさす)。 これをきっかけに8月にリリースされた彼のアルバム『ASTROWORLD』はビルボードTop 200チャートの1位に返り咲き、シングルの1位獲得は時期的に最高のタイミングだった。リリースから暫く経った後に両チャートトップを飾るのは少し無理な話にも聞こえるが、よく考えてみると、トラヴィスは初めから長期戦を見込んでいたのだ。

アリアナ・グランデが過去の恋愛を歌う大人気シングル「thank u, next」がリリース以来3週連続で首位をキープし続けるなかで、トラヴィスの「Sicko Mode」がトップに躍り出るのはなかなか難しいように思えた。(懐かしい映画へのオマージュで話題を呼ぶアリアナの「thank u, next」のミュージックビデオが最近公開されたことで、トラヴィスは首位をキープし続けられないかもしれないが、それはまた別の話である。)

 

8月リリース時、『ASTROWORLD』はビルボードTop 200で首位デビューを果たし、2週間その座をキープした。最近の首位返り咲きは、業界のシステムを上手く操り、より多くの獲物を引っかけるという彼の態度に起因していると言える。その戦略の一つは、多くのファンが欲しがるグッズをアルバムとセットで販売することだ。8月のアルバムリリースの際と、今回の2回に分けてこれが行われた。ビルボードによると、リリース以降17週連続トップ10をキープした同アルバムが1位の座についたのは、自身のグッズ販売サイトでサイバーマンデーのキャンペーンを行ったのが理由の一つである様だ。それはキーチェーン、キャップ、Tシャツ、パーカーなど全てのアイテム購入の際『ASTROWORLD』のデジタルコピーが付いてくるというものだ。

 

同じくラッパーのニッキー・ミナージュはラジオ番組「Queen Radio」において、8月末にトラヴィスのアルバムの売り方に対する不満を語った。「オートチューンで声を変え、パーカーと一緒にアルバムを売った様な人に、誇らしくアルバム50万枚を売り上げたとなんて言わせない。」ミナージュに反論することもなく、トラヴィスは彼の販売戦略を突き通し、彼のキャリアの絶頂期に突入したのだ。Picture1Picture1

ニッキー・ミナージュのツイート訳「トラヴィスはこれを50万枚以上売り上げた。アルバムを買わさせずに!ツアーの発表もなし。私は彼と話たけど、彼自身ナンバー1アルバムでは無いと思っている。私はアルバムを全米ナンバー1にしてくれるファンを愛してる!これについては#QueenRadioで話すわ。アルバム4作、86カ国でナンバーワン❤️」

トラヴィスはファンのおかげで自身のキャリアが成り立っている事をもちろん理解しており、全身全霊でお返しをしようと、ファン達が一生忘れない様な体験を届けている。ASTROWORLDツアーが11月8日にボルチモアで開始したが、その直前にトラヴィスはComplex誌に対し、ツアーで最も楽しみにしている事を明かした。「やっと全てのアイデアを頭の中で一つにすることができた。会場内ではファン達が強烈な熱気を放ち、十分に暴れられる。」

ツアー最初の会場であるマディソンスクエアガーデンの公演は、チケット販売開始直後に完売になった事を受け、追加公演が発表されたほどだ。初日公演時、トラヴィスは「Sicko Mode」で締めたが、その際のMCで彼はこの曲で1位を狙っている事を話した。まさにその次の日にはスクリレックスによるリミックスがリリースされ、それが原曲のストリーミング再生回数の急増に繋がったとビルボードが報じた。

予測不能なツイートや、思いつきの様だがアツいステージ上でのスピーチなど、トラヴィスの自由奔放さは、実は全て彼の計算の内である。彼は慎重に自身のキャリアを積んできたのだ。

ASTROWORLDツアー本拠地を彼の故郷ヒューストンに置いたことは、とても勇気のいる行動だ。11月中旬に行われたトラヴィスの初の試みであるAstroworldフェスティバルに出演し、ヒューストン出身のラッパーで最も讃えられると言われるヒップホップデュオUGKのBun Bは、彼と一年前にたった一度だけしかあったことがないと言う。Bunはトラヴィスについて、「以前トヨタセンターで彼がライブをおこなった時初めて、ゆっくり座って話をした。とても謙虚なやつだよ。彼が成功することは間違いないと感じた」と話した。

2000年代初期の音楽業界に突如頭角を現したSlim Thugや、Mike jones、Paul Wall、Chamillionaire もAstroworldフェスティバルに出演した。Slim Thugは、トラヴィスのコラボレーターとしての強みが彼のキャリアに大きく影響していると言う。「ヒューストン育ちの人々の多くは独立的なので、世界中の注目を浴びることはないだろう。同時に、我々がヒューストンに帰って来て皆で何かムーブメントを起こせば、人々はとても理解的なのだ。私はヒューストンが一丸となる時が大好きだ。」

UGKがヒューストン・ヒップホップというジャンル復興のきっかけを作ってから数十年、そしてそのジャンルが全国的に広まってから数年経った今、ASTROWORLDのアルバムとフェスティバルは地域再興に繋がった。Fat Pat, Big Hawk, Big Moe, そしてScrewed Up Clickの創設者 DJ Screwなど、伝説的アーティストらを取り入れたこのアルバムは、トラヴィスのファンが今日の彼を作り上げるアーティストを知るきっかけとなる作品なのだ。「DJ Screwが魂のような存在なのと同じ様に、トラヴィスは今この街の心臓の様な存在だ。彼のおかげでこの街が存在する様なものだよ。」と、街を代表するアーティストとしてのトラヴィスをBun Bは大絶賛していた。

2018年トラヴィス・スコットに注目し、彼の名誉がこれ以上高まることはないだろうと考えている人がいれば、それは間違いだ。

マーケターが気になった今月の出来事

【出典】2018/11/28

https://adage.com/article/cmo-strategy/burger-kings-dog-bone-biz/315755/

犬対象の宅配サービス開始

おそらく、チェーン展開しているすべての飲食店は自社かサードパーティ利用して宅配サービスを実施しているだろう。そこで、バーガーキングは他社との差別化を図る新たな方法を思いついた。Picture1

ワッパーにも匹敵するDogpper(ドッグパー)は、同社によると、直火焼きの味がする骨の形をした犬向けのおやつだ。

ワッパーを購入すると、犬のおやつとして無料でDogpperがもらえる。このサービスはバーガーキングの実店舗ではなく、オンライン宅配サービスでワッパーをオーダーした場合のみ適用される。

気の毒なサイバーマンデー

ブラックフライデーを超えて過熱するバーゲンの傾向は、今年も多くの小売店が数え切れないほどの商材を提供することにより続く結果となった。

しかし、いくつかの企業のセールは当初計画していた戦略とは異なり、代わりに技術的なトラブルが生じる結果となった。J. Crew とShutterflyの両社は顧客に対してサイバーマンデーにおける不具合を謝罪し、セールを火曜日まで延長するお詫びの文書を送った。

「お待たせして申し訳有りません。私たちは一部のお客様が今週末に当社のサイトで現在も続く技術上のトラブルに直面されたことを存じ上げています」とJ. Crewから文書が送られ、先日、同社のCEOとCMOが辞職した。

サイバーマンデーにおいて老舗企業がオンライン通信販売サイトの正常運転に苦戦しているように、過去数年、多くの技術的トラブルが見受けられる。

しかし、専門家は、このようなweb上のトラブルは現在のテクノロジーに精通した環境の中、容認できるものではなくなってきていると述べる。

「このホリデーシーズンの悲劇はwebサイトが落ちることだ」とForrester ResearchのアナリストのBrigitte Majewskiは語る。「2018年において、それは許され難いことである」これは痛い。

ダンキンがSaquon Barkley選手をCM起用Picture1

ダンキン・ドーナツはすでにニューヨークジャイアンツの公式コーヒーとして認定されている。

今、ダンキンは若手選手であるSaquon Barkley選手との契約を獲得し、1800以上の店舗を構えるニューヨークの地下鉄圏内を彼の広告で埋め尽くした。

先日同社がリニューアルしたエスプレッソのプロモーションをジャイアンツのユニフォームを着たBarkley選手が行う映像で、1年間のキャンペーンの実施が始まった。

Barkley選手は過去にダンキンのキャンペーンとして抜擢されたジャイアンツの選手のOdell Beckham Jr.やニューイングランド・ペイトリオッツのスターRob Gronkowskiの足跡をたどることになる。

これを買いますか?Picture1

タコベルはファッション通販サイトTipsy Elvesとの共同開発で製作した、ホットソースのパッケージから着想を得た着ぐるみと同社をイメージした不恰好なスウェットを販売している。

新たな顧客経験:AIはどのようにマーケティングを変えていくのか

【出典】2018/11/27

https://adage.com/article/ibm-watson-marketing/ai-changing-marketing/315686/Picture1

1956年の夏、10人の科学者と数学者がニューハンプシャー州に位置するダートマス大学に、助教授のJohn McCarthy氏が「人工知能」と名付けた新たな概念の考えを出し合うために集まった。

研究プロジェクトの当初の計画によると、ハーバード、ベル研究所、IBMから仲間の研究者を連れて、McCarthy氏は言語を用いて、時の経過とともに人類が進歩しているのに対し、人々の問題を解決するプログラミング機械の概念を探求したかったとの記載がある。

この夏のワークッショップは高尚な目標が達成される数年前のことになるだろう。しかし人工知能(AI)分野への着手はワークショップの功績である。

それから60年経った今、認知科学者、データアナリスト、UXデザイナーをはじめとする数え切れないほどの人々がAI研究の先駆者である科学者が望んでいたもの、それ以上のものに取り組んでいる。 ディープラーニングを用いることで、企業はサイバーセキュリティーからマーケティングにおよぶ様々な産業において並外れた進歩を遂げることができる。

人間の認知能力を機械化したものとしてAIを考えてみてほしい。

これらの機械は人間と自然に交流できる能力を持っていて、複雑な概念を把握し、与えられた情報からインサイトを抽出できる人間のようなものだ。

人工知能は理解し、学び、解釈し、推論することができる。違いは、AIはこれらのものをより早く、さらに大きなスケールで処理できることだ。「ビッグデータの時代、私たちはすべての情報を掘り起こす必要性があり、人間はもはやそれを一人で成し遂げることはできない」とIBM Watson Marketingのオファリングマネージメント、バイス・プレジテントのMark Simpson氏は述べる。

「AIはより豊かでかつよりパーソナライズされたデジタル経験を顧客に応じて創り出す能力をもち、顧客のますます高まるブランドへの期待を満たすことができる」

企業がAIを用いることで得られる知識は際限がないだろう。

医療において、医療従事者はAIを患者のデータ分析、実験結果の説明、多忙な医者へのサポートに応用している。

警備産業においては、AIは悪質なソフトウェアのように企業の脅威となる恐れがあるものをリアルタイムで発見する手助けをする。

一方で、マーケターはAIをデータの総合的な扱い、鍵となるターゲットやそのインサイトを特定する際に活用できる。こうして、彼らのキャンペーンは、より戦略的でかつ独創的な発想へと解放されるだろう。その他にもAIが優れていることは、企業と顧客との関係性を向上することができる点である。

「最も早い繰り返しにおいても、AIは企業がどのような人間であるべきかをより理解するのを手助けした。」と作家兼、ブランド戦略・マーケティング戦略を専門とする経営コンサルティング会社Prophet におけるデジタル分析グループAltimeter でアナリスト長を務めるBrian Solis氏は語る。

皮肉なことは、非常に前進したテクノロジーは企業にどのように顧客と交流するべきか異なった考え方をさせる。過去50年の間、音声技術や自動応答、バーチャルアシスタント、ウェブサイトのような進歩は顧客との接点を増加させている一方で、企業と顧客のつながりの間に亀裂を生じさせている。

しかし、AIはこの格差を埋める可能性を持っている

AIが情報収集を行い、新しい顧客層を特定し、よりマーケティングと分析を統合した仕組みを作り出してマーケターの手助けすることで、今までに存在していなかった方法での顧客の緻密なパーソナライズを図ることができる。ウェブサイトやSNSのような情報源から顧客データをつなげることで企業は顧客の現在のニーズにより適したマーケティング手法を作り出すことができる。

AIはユーザー一人一人に対してよりパーソナライズされたカスタマージャーニーを形作り、購買決定に影響し、ブランドロイヤリティを形成する広告経験を届ける。

IBM’s Watson MarketingはAIが提供すべき全てのものの使用を可能にするプラットホームの管理を先陣を切って行っている。

Customer Experience Analyticsのような製品はマーケターにカスタマージャーニーを視覚化させ、顧客が直面する可能性がある不具合を特定させる。企業はより完成されたカスタマージャーニーの見解を得ることでき、顧客との接点や換算率を改善し最大限に活用出来るにようになる。

1つの統合されたインターフェースを通して届けられることにより、 IBM Watson Customer Experience Analyticsはブランドにとって実現可能な知能、円滑な過程を増進する。市場調査を専門とするTechNavioによると、米国におけるAI市場は2021年までに現在の成長率に加え、その約50%成長率を足したものになると予想されている。

2017年のレポート『“Artificial Intelligence: The Next Digital Frontier?”』ではthe McKinsey Global Instituteは企業に「前進するデジタルの旅」特にAIへの投資に出遅れないようにと促している。

「それは新しいマインドセットやパラダイムを創る、新しい方法でのAIの利用方法を理解した人であり、以前に存在していない競争優位を生むだろう」とSolisは語る。私たちは深層学習の時代に突入しており、人類の導きとともに、AIはついに本来の能力を発揮している。今日、McCarthy氏とその同僚が1956年に夢みた技術はWatson Marketing.のようなAIのプラットフォームの形態となって現れている。

そして今がまさにAIの力を利用する時であり、ビジネスの成功のために活用すべきである。あなたの顧客理解を手助けするインサイトをWatson Marketingがどのように発掘しているかを知るために、このガイドを読むといいだろう。