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インフルエンサー探し?:B2Bブランドの成功の手法

【出典】 2019/05/21

https://contentmarketinginstitute.com/2019/05/looking-industry-influencers/

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インフルエンサーを用いたマーケティングと聞いて、どんなブラントが思い浮かぶか?旅行、ファッション、テクノロジーがまず挙がるだろう。

溶接、木工、鍛冶はどうか?違うって?ぜひこのまま読み進めてほしい。Craig Coffey氏とLincoln Electricのチームが行ったことは、まさしくインフルエンサーマーケティングに他ならないからだ。

インフルエンサーがいない?問題ない。

最初は困難からのスタートだった。Lincoln ElectricのマーケティングディレクターのCraig氏は、溶接用具の製造会社でインフルエンサーマーケティングプログラムを立ち上げようとしていた。

しかし、溶接と良いコンテンツの制作方法の両方を知っている人材のタレントプールは小さかった。「考えてみてほしい。世界の0.1%の人しか溶接方法を知らない。0.1%だ。悲観的な人はなんて難しいんだと思うだろうが、私は楽観的なので、『つまり99.9%の人がターゲト市場だ。』と考える。だから、もし少しでもその0.1%を伸ばすことができれば、それはとても大きなことだ。」

Craig氏はSpring Makeを活躍中のインフルエンサーとゲストスピーカーをLincoln Electricのエリアに招き、クリエイターがビジネスゴールに到達する助けとなるような授業を提供することで、プロのクリエイターを目指す木工、溶接工、蹄鉄工クリエイターたちを呼び集めるためのイベントだと捉えている。特に、自身のブランドのインフルエンサーとして採用するのにポテンシャルのあるコンテンツクリエイターをターゲット層とした。授業の内容としては、例えばオンラインプレゼンスの向上方法、インフルエンサーとして自身を売り出すためのプレスキットの作り方、Lincolnを含むインフルエンサーを探しているブランドの目に止まるようなクリエイターとしての技術の育成が挙げられる。

この春の二日間のイベントは木工、溶接、鍛冶作業から始まった。スポンサーとインストラクターは、有給のイベント参加者たちの技術向上を促進した。

Crow Creek Designs のオーナーであるJess Crowは、アラスカからクリーブランドまでこのイベントのために飛んだ。彼女はインスタグラムやフェイスブック、最近では短い動画を制作しシェアできるプラットフォームのTik Tokで活動している。

「Tik Tokから、『インスタグラムでの活動が気に入ったため、我々のDIYキャンペーンにぜひ参加してほしい。』と言われた。 プロジェクトの内容や価値のある情報を12秒にまとめるのは困難だったが、面白い試みだし、そのうちコツをつかめる。」

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Jessにとって、Spring Makeの利点は以下の2点だ。

インフルエンサーを探しているブランドと繋がること

実践的なトレーニングをエキスパート達から学び、新しい道具や機材を試すこと。

JessはSpring Makeのクリエイターをインフルエンサーにする試みにおける、135名の招待された参加者のうちの一人だ。

自分のブランドではなく、業界に焦点を当てる

Spring Makeを見てみると、Lincoln Electricは強い存在感を放っていた。ノベルティバッグ、溶接ワークショップにある機材、Lincolnのロゴとともに展示された販売用の溶接機材。しかし、Lincoln Electricは唯一の参加ブランドではなく、他にもRidgid Tools、Jet Tools、PFERD、その他機材や時間、人材を投資したスポンサーたちも参加していた。スポンサーブースは、制作エリアの外に設立されていた。

この二日間はLincoln Electric にとってセールスピッチのための時間ではなく、成長中のタレント、関係やコネクションを築くこと、何か新しいことを学ぶためのものだった。

業界内の有名企業からの質の高いサポートによって、イベントに影響力と信頼性が付いた。Jessによると、「インフルエンサーの成長を手助けしてくれるこういったブランドに対しては甘くなってしまう。『Lincoln Electric』と、ブランドの名前が書かれているのを見ると、このイベントが特別でハイエンド、そして専門的なものなのだと感じさせてくれる。」

「ここに来ている会社は一流だ。そういった会社はここで働いている人たちにしっかり投資をし、会社がスポンサーとなったり、話したりしているのを見ると、イベントが素晴らしいものになるのは明確だとわかる。長い間業界にあり続けている会社を見ればわかる。」

強化する

溶接(Lincoln Electricの業界)のみならず、業界を超えて視野を広げた。これによって、観客の増加や、自身の作品のために他の工作業界について学びたい溶接クリエイターの勧誘、新たなスピーカーや人材の発見の機会を得ることができた。

「さらに、溶接というのは矛盾した工作ではないことを示したい。」とCraig氏は語る。「溶接は様々なものとうまく組み合わさる。織物であれば、金属を溶接して作られた椅子にかかったレザーのスリングシートを思い浮かべてみてほしい。木材であれば、上の部分が木製で足が金属でできたテーブルなど、まだまだある。しかし、多くの人は「どうやったらこれらが上手く合わさるか」を考えるのではなく、別のものだと分けて考えがちだ。

「木工作業場が溶接作業場の近くに意図的に設営されてあった。参加者にこのことを伝えたかったんだ。『よし、君の木材を使ったプロジェクトをここに持ってきて。次はこの金属のストラップを周りにつければ、完成だ。』」

Craig氏は、旅行や仕事を通じて知りあった人々をゲストスピーカーやインフルエンサーとして招いた。中にはクリエイターコミュニティを繋げている人物とも言える、デザイナーでクリエイターのJimmy DiRestaを含む。その他スピーカーやソートリーダーは、成功までの道のりやアドバイス、どのようにビジネスを成長させたかについて話した。

Crafted Workshop のJohnny Brooke氏は、どのように注目を集めてスポンサーを獲得するのかについて話した。インフルエンサーがどのようにプレスキットを作り、アクセスを解析・分析してポテンシャルのあるスポンサーと交渉するのかについて話した。

Ugly Duckling House のSarah Fogle氏は、借りた土地に家を建てるなという概念について解説した。この考えはしばしばCMIの創設者であるJoe Pulizzi氏が用いている。メールマガジン登録数とウェブサイト訪問者数を伸ばすべきか、アルゴリズムのなすがままにSNSに集中すべきかについて語った。

Fix This Build That のBrad Rodriguez氏は、ソーシャルプレゼンスについて参加者に語った。何が上手くいき、何が改善できるのか、そして参加者のメディアと業界両者へ向けてベストプラクティスについて語った。

汚れよう

インフルエンサーマーケティングのビジネス面について理解することは重要だが、このタイプのクリエイターは実際にすることが好きだ。Craig氏、イベントチーム、スポンサー、専門家はワークショップを行った。クリエイターの流儀に従い、自由で、自主的に進めることができる機会を作り、それぞれの専門分野における著名人をファシリテーターとした。専門家は手順、道具などについて時間をかけて解説をした。実際に手を動かしながら学ぶことが、観客を引き込むための鍵だ。

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楽しむ

Spring Makeは体験型イベントだった。プログラムやワークショップの他に、以下のイベントを開催した。

Spring Make やスポンサーブランド普及のためのTシャツやノベルティを扱ったショップ

参加者の使用、SNS掲載用の写真撮影のための無料ステッカー、ポストカード、ペン等の配布

カメラマンを用意した撮影スタジオでは、ヘッドショットなどの写真を無料で撮影することが可能

参加者、スポンサー、登壇者が繋がるためのネットワーキングイベントが可能だ。

参加者は以下の新しい知識を得ることができる。

  • インフルエンサーマーケティングの技術
  • ブランドとの関係構築
  • 最新オンラインプレゼンスに関する資料
  • コネクションとさらなる連帯意識

関係を深める

イベント後の盛り上がりが冷めてきたら、その次は?Spring MakeはLincoln Electricとは別のコンテンツブランドへと進化した。多くの写真がインスタグラムやツイッターの投稿されている。コンテンツはクリエイターやインフルエンサーが制作をし、Spring MakeのSNSが拡散をする。こうして、Spring Makeのイベントチームは、会話を途切れさせないよう再利用することが出来て、2020年のSpring Make参加促進にも使える1年分のコンテンツを獲得することが出来たのだ。

うまくいくのか?

Craig氏は、100台以上の機械を販売すること(イベント参加のための費用と同じ)ができれば成功と呼べると語る。

「このイベントから儲けを出すことは考えていなかった。それは意図ではない。もし、セールスに今日以前と今日以降で違いが生まれるとすれば、それは自信を持ってこのイベントと直接的に関係していると答えるだろう。」

Craig氏はもう一つの利点について説明した。「たくさんの人たちが私の元へ来て『Lincolnでの君は、社会的影響力の点で、他の競合者のはるか先を行っていたよ。レーダースクリーンでも捉えられないほどだ。』と言ってくれて、私は非常に元気つけられた。」

「だから、今はこの差を維持したいと考えている。そして、競合他社が追いつけないように、もしくは、デジタル空間においてクリエイターについて考えた時にLincolnと溶接が同義になるよう

前に進み続ける。0.1%の成長を見せる、大きな可能性のある市場に集中するつもりだ。

そして、このようなインンフルエンサーたちの支援は、成功へと繋がるだろう。」

活動の成果を見る

インフルエンサーマーケティングで素晴らしい点は、インフルエンサーの活動の様子を見ることができるところだ。Spring Makeの開催期間中は、多くのインフルエンサーがLincoln Electricに関するコンテンツを丁寧かつ具体的にSNSでシェアした。

Jimmy DiRestaはインスタグラムのストーリー機能を使い、自身の名前とビジネスをプロモーションする一方で、Lincoln Electricの溶接機材を実際に使っている様子を紹介した。

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Jess Crowは、Lincoln ElectricのPOWER MIGという商品について話題に出す一方、どの道具や機材を買いたいか質問をするなど、24,000人以上ものインスタグラムのフォロワーと会話をした。公開時には「いいね」が1,542まで伸び、コメント数は114を超えた。

ブランドはもっと社会的影響を重要視すべきだ

Lincoln Electricが0.1%の成長に焦点を当てている一方で、多くのB2CやB2Bブランドは業界の数字に注目するべきだ。結局、インフルエンサーマーケティングは流行ではなく、今の時代やらなければいけないことだ。Spring Makeでは、Craig氏が全ての業界においてSNSの影響力の必要性と価値を示すべく、以下の7の統計をシェアした。

  • 40%の顧客が広告ブロックを使用している(Marketing Land)
  • 70%のミレニアル世代はセレブではないブロガーが指示する商品を好む(Collective Bias)
  • インフルエンサーマーケティングは、従来のマーケティングと比べて11倍ROIが高い(Invesp)
  • 94%の優秀なマーケターは社会的影響力に投資している(Invesp)
  • 48%のマーケターは社会的影響に焦点を当てたキャンペーンの予算を高く設定する(Invesp)
  • 2020年までに、50%のコンテンツがマーケティング外から制作される(CMO Kathleen Shaub)
  • 71%のマーケターはアンバサダープログラムが最も有効なインフルエンサーマーケティングだと考えている。

ペプシ、クリスシー・テイゲン、DJキャレドがこの夏インスタグラムのフィードをジャック

【出典】 2019/05/20

https://www.adweek.com/brand-marketing/pepsi-chrissy-teigen-and-dj-khaled-want-to-be-all-over-your-instagram-feed-this-summer/

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ブランド戦略はUGC(ユーザー生成コンテンツ)、AR、セレブリティインフルエンサーに頼っている。ブランドはユーザーにユニークな体験をしてもらいたいと考えている。

ペプシコのコーラのマーケティング部門役員と、Adweekの貢献者であるTodd Kaplan氏は、アメリカで二番手の炭酸飲料を未だチャレンジャーブランドとして捉えている。そしてこの夏、彼のチームとエージェンシーパートナーが、アメリカで急成長中のソーシャルメディアであるインスタグラム上で、最大のバズを巻き起こす。

そのために、Facebookのアプリ開発チームや、DJキャレド、クリスシー・テイゲンといったトップインフルエンサーと協力し、#Summergramというキャンペーンを行った。

「秋にこのビジネスに戻ってきてから、ペプシというブランドをさらにカルチャーと関連づけ、ターゲットコンシューマーの心にリーチしたいと考えていた。そして、ペプシブランドは最盛期だというチャレンジャー精神に再び火を付けたかった。」と、Kaplan氏はAdweek で語った。

「我々は狂ったように顧客と彼らのカルチャーに関連した手法で繋がることに焦点を当てた。」と、ペプシコのコーラマーケティングVPであるTodd Kaplan氏は語る。

ペプシとインスタグラムは、約250もの様々なARフィルターやステッカーを制作した。「長い日々とショートパンツ」「RVはまだ?」「最高の夏」のような、夏らしい言葉が特徴的だ。2億本以上のペプシ、ダイエットペプシ、ペプシゼロのボトルにこのようなキャッチコピーとQRコードが印字されており、ユーザーはそれをスキャンすることで様々なARフィルターにアクセスすることができる。さらに、ペプシのパートナー組織では、約3000万にも及ぶカップにもこのQRコードが印字される。

以下のスクリーンショットでは、前述のフラミンゴやカニ、ユニコーンといった様々なキャラクターが登場するフィルターを披露している。同様のキャラクターたちが、ニューヨーク、ロサンゼルス、マイアミ、シカゴで開催されるペプシ提供のプップアップイベントで巨大風船となって登場する予定だ。

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Spotifyがテストを進める新機能Storylineとは?

【出典】2019/05/14

https://techcrunch.com/2019/05/13/spotify-is-testing-its-own-version-of-stories-called-storyline/

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Spotifyが、SnapchatやInstagramに実装された後にFacebookやYoutube,WhatsAppなどのアプリにまで普及した機能であるストーリーのテストを行っていることが判明した。

Storylineは、制作過程のインサイトやインスピレーション、ディテールなど音楽の背景に注目した機能になると言う。

本機能は既存のBehind the Lyricsに非常に近いが、楽曲再生中にポップアップカードが表示されることはなく、先述したストーリーの体験に近い。ユーザーが自分のペースでスクリーンをタップし、画面トップでいくつのStorylineが視聴可能かを確認することができる。

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Behind the Lyricsでは提携先のGeniusから情報を引用しているが、全てが正しい情報とは限らない。過去には 歌手のHayley Williams氏がTwitterでBehind the Lyricsでの情報が最新ではないと投稿し問題になっている。彼女のツイートが拡散された後にGeniusは彼女に謝罪している。その他にも21 Pilotの『Jumpsuit』やTravis Scottの『Yosemite』のBehind the Lyricsでも間違いがあったことを指摘されている。

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これらの解決策の1つとしてアーティスト側で内容に制限を加えながら、ストーリーのフォーマットを採用することが考えられる。テストはiOSとAndroid版のみであり、PC版では行われていない。アメリカやその他の市場でテスト中であるが、テスト対象者に関しては非公表。

テストユーザーであれば、ディスプレイ下部の表示をスワイプアップすることでStorylineが現れ、タップすればスタートする。Storylineでは歌詞やテキスト、画像コンテンツが含まれる。

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当面の間は、アーティストやマネジメントサイドでStorylineを直接作成/編集する権限はなく、Spotifyによって行われている。しかしながら、将来的には機能としての有用性が実証されればアーティスト側のダッシュボードで操作することも可能となるだろう。

権限の付与は、Spotifyに対してのオリジナルコンテンツの提供を意味する。Spotifyでオリジナルビデオの作成を行っていた過去もあるが、期待した結果に至っていない。日頃、ストーリーを利用している若いユーザーに利用してもらうのが最善だろう。

あなたのフィードに侵出するCGインフルエンサーについて知っておくべきこと

【出典】05/07/2019

https://mashable.com/article/cgi-influencers-instagram-what-you-need-to-know/?utm_source=feedly&utm_medium=webfeeds

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ベラ・ハディッドやケンダル・ジェナーなどのインフルエンサーの立場が危うくする存在がいる。それは、バーチャルインフルエンサーだ。

今の世の中、CG画像がインフルエンサーの仕事を全うしている。もちろん、CGインフルエンサーの裏には、投稿のキャプションを考えたりコンテンツ自体を制作する人間が存在するが、それが誰なのかは明かされない。お金の流れも不明瞭だが、分かっているのは、確かに誰かがCGの人間を使って稼いでいるという事だ。

CBSによると、デジタルインフルエンサー業界は今後2年で20億ドルに到達する見込みである。恐ろしいことに、これらの人工インフルエンサーがとてもリアルであることだ。メディア会社のFullscreenの調べによると、CGインフルエンサーのフォロワーの42%が、本物の人間でないことに気がつかなかったという。

以下は私がCGインフルエンサーのことを理解しようと、またどうして存在するのかを探ろうとした結果のレポートである。その間には彼らとの絡みや、実在しない人物に既読無視されたことに対する不思議な気持ち、また彼らが何か隠してるのではないかという疑いまで生まれた。

Lil Miquela, 1.5 million followers

Lil Miquela (リル・ミクエラ) 150万フォロワー

リル・ミクエラ、本名ミクエラ・ソウザはカリフォルニア州ダウニー出身の19歳という設定だ。彼女はインスタグラム上の成功に不可欠なものを全て兼ね備える—優れた外見、華やかな洋服、底をつかない(いや、実在しない)銀行口座、そして積極的なアクティビスト。投稿のキャプションは、彼女がボットであることを忘れさせるような、機知に富んでいて共感しやすい内容。「まじで、90年代に生まれてたらよかったのに…」という、なんとも人間らしい希望を語る。それが彼女の人気と不気味さの理由の一つだ。

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去年、ミクエラはビジー・フィリップスやローガン・ポールと並びタイム誌の最も影響力のある人物25人の中に選ばれた。(人間以外で選ばれたのは彼女のみ。)ボット機能の主流化が始まったと言っても過言ではない。インフルエンサーだけでなく、歌手でもありグッズ販売も行うミクエラには、Spotifyで約52,000人のマンスリーリスナがいる。実在しない人物にしてはなかなかの数字だ。リル・ミクエラの高級すぎるブランドClub 404の靴下は1足$30ドルで販売されている。

なぜCGインフルエンサー?

新世代アバターをもっと紹介する前に、なぜこういった存在が現れたのかを理解する事が重要だ。

ミクエラの存在する理由はBrud社というロサンゼルスのテックスタートアップにある。同社は自らを、「デジタルキャラクターが作り出す世界を生み出すトランスメディアスタジオ」と企業概要が意味不明だ。その他の詳細は無く、分かっているのはSara DeCouとTrevor McFedriesという二人が設立者ということ。二人には取材を拒否された。

Cain Intelligence社は更に不思議な存在だ。実在するかしないかも不明のDaniel Cain氏という人物によって設立された、別のスタートアップ。「AIの一種で、人間が自社の特殊ロボットと自然な形・言語で触れ合う事を可能にするConscious Language Intelligence(CLI)業界のリーダーだそうだ。彼らのウェブサイトは暗く殺風景で、スパイ映画の悪役が作りそうなイメージだ。(ちなみにトランプ支持者。)

これを読んでいるあなたが混乱していたら、それこそが狙いだ。リル・ミクエラやブローコ(Blawko)というまた別のCGインフルエンサーはBrud社に作られた。バミューダという他のインフルエンサーはCain Intelligence社が制作。しかし、バミューダのインスタグラムのバイオにはBrud社のアカウントがタグ付けされており、隣に「よく見て。」と書かれている。ということは、Cainは、バミューダをローンチするためのマーケティング用の架空会社のようだ。Brud社によるCGインフルエンサーの世界に注目を集めるための戦略として、よくできている。

この3人のCGインフルエンサーに関して話を聞く上で、唯一私がコンタクトが取れたのは、Huxley社というクリエイティブエージェンシー所属のJemma Litchfield氏、3人の代理人だ。Eメールで、彼女は「ミクエラの世話をした」と話す。また、インタビューには答えないが、私が希望すれば記事の事実確認をしてくれるとのことだった。Brud社とCain Intelligence社に関して明確にはしてくれなかったが、初稿に訂正を加えてくれた。

もしかすると、Brud社とCain社がCGインフルエンサー達の早期成功の理由なのかもしれない。今日、不思議に思ったことはググられやすい。しかし、自分の知識以上の情報が見つからないと、逆に興味を惹かれる。あるいは、苛立ちを引き起こす。

とりあえず、ミクエラの仲間達バミューダとブローコを紹介しておく。

Bermuda(バミューダ)133,000フォロワー

デジタル界を揺るがすブロンドヘアのバミューダは、トランプ大統領の支持者で自ら「ロボット至上主義者」を名乗る。また彼女はミクエラのインスタグラムをハックしたこともあり、その結果両者のフォロワーが急増、100万人を越え、デジタルインフルエンサー業界に大きな変化をもたらした。例えば、超有名デザイナーとの破格なブランド契約などだ。現在バミューダとミクエラは一緒に出かけたり、ランチをしたり、メイクを施し合う仲だ。

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ブローコ(Blawko)135,000フォロワー

ミクエラやバミューダがゾッコンのBrud社出身インフルエンサー、ブローコも、2人と同様で奇妙なほど偽りのない性格を持つ。彼はゲーマーで、デートに出かけ、部屋の片付けをしない。ミクエラとバミューダとの三角関係については…まさか、いやらしい妄想をさせるのが彼らの目的なのか?真相は不明!

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Brud社出身ではないCGインフルエンサーも紹介する。

Lil Wavi (リル・ウェイヴィー)12,100フォロワー

インスタグラムユーザー@lil_wavi も、一見、よくいる駆け出しラッパーで、最新ストリートウエアを纏うタトゥーだらけのハイプビーストに見える。しかしよく見てみれば、彼もまた一人のデジタルアバターだとわかる。2000年代のビデオゲーム「ザ・シムズ」を思い出させる容姿だ。本人曰く、彼はコンピューターの世界に生きるので、最高にクールで高額のデザイナーファッションアイテムなど目玉商品を簡単に手に入れることができるそうだ。リル・ウェイヴィーのアカウントの管理者はマッシャブルへのメールで、「革新とクリエイティビティ、既存の枠にとらわれない思考を奨励することが私の全てだ。ファン達にはそういった面で影響を与えたい。ポジティブさを発信していくことが、自分にとって一番重要なことだ。」と語る。

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Noonoouri、279,000フォロワー

このインフルエンサーはブランドパートナーシップやファッションショー出演の経験あり。CGキャラクターがどうやって実在のイベントに出演できるのかは不明だが、彼女のページを見ると、イベント出演の様子が多々伺える。そして彼女はインフルエンサー通しての役割を全うしている。例えば、Vogueオーストラリアがお気に入りの化粧品が何か訪ねた際、彼女は「KKW Beautyのコントアー・ハイライターが好き。とてもいい商品!」と回答。彼女は過去にYouTubeとインスタグラムにおいてKKWの商品の広告キャンペーンを行なったことがあるので、その商品を話題に持ち出すのは特別なことではないかもしれない。ただ、驚きなのは、ピクサー映画から出てきたようなキャラクターがコスメを使用し儲けているということだ。

Noonoouriの製作者Joerg Zuber氏は、彼女のデビュー以前も長年かけて製作に励んだ。彼女のインスタグラムのページには最近がアフリカでファッション系イベントへの多数出演した様子が載っている。また彼女はフランスのパリ出身だそうだ。マッシャブルに対するEメール内で彼女は「私は私。この時代私たちは独り占めせずなんでもシェアするべきだ。」と言う。

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Shudu (シュードゥ) 172,000フォロワー

「世界初のデジタルスーパーモデル」と名乗るシュードゥは、ビューティーフォトグラファーのCameron James Wilson氏のアートプロジェクトとしてローンチされ、リアーナのコスメブランド「フェンティービューティー」のインスタグラムページに投稿されて人気沸騰。その写真では、話題の同ブランドのリップ商品をまとった彼女が力強い眼差しでこちらを見ている。インフルエンサーではなくモデルだが、彼女の人間らしさも売りの一つである。人格といったものはないが、それはWilson氏がまだシュードゥに相応しい人間を見つけていないからだ。「シュードゥのストーリーを語り、彼女に人間らしさを与えることは、彼女と似た人だけにしかできない。」とWilson氏はメールで述べた。また彼はもっと多くのデジタルモデル製作を進めるのに積極的であり、「3Dアートプログラムを勉強し使用できる人なら誰でも、身長180cmのスーパーモデルになれる!」と言う。

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バービー
チャンネル登録者数620万人

見たことのある顔の登場だ。大人気バービー人形はデジタル界にも存在し、そこではVブロガーとして活躍している。彼女の初めての動画は2015年に公開され、その中で彼女は自己紹介を行い、ウィスコンシン州出身(初耳!)で姉妹がいることなどを話す。「色々なことに関心がある。」と言う彼女のその目は人間のユーチューバーのように瞬きをする。それ以来、マテル社のYouTubeチャンネルに75本以上のVログを投稿しており、妹のスキッパーや彼氏のケンがよく登場する。数えきれないほどの職種を経験し、どの職も楽しむバービーは、元祖インフルエンサーと言える。そのアイデアから彼女をインフルエンサー化するのは、全く驚きではない。

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バレンシアガのデジタルモデル

スペインのファッションブランド「バレンシアガ」の、サイズ変更可能なデジタルモデルは、2019年春季コレクション披露のためアーティストのYilmaz Sen氏によって作られた。同ブランドのインスタグラム動画に見られるデジタルモデルたちを見ていると、将来のファッション業界における技術の進化について考えさせられる。クールな髪型だったり、エルサやルベンといった名前だったり、彼らの全てが高級ファッションを連想させる。しかし、ランウェイを歩く実在のモデルらと違い、このモデルたちはその場で静止していると思いきや、ゴム製の物体のように体を変形させる。曲芸氏のようなCGモデルがオートクチュールを着こなすのだ。

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今後の行方

デジタルインフルエンサーのページを探ると、奇異とまでは言わないが面白い未来の技術とそのポップカルチャーにおける役割が見えてくる。これらボット達の信憑性や魅力、そして目的に意義のある人もいる。もしかしたらこれはパフォーマンスアートと言えるのかもしれない。それとも、消費者活動を利用する手の込んだ行為なのか。確かにユーチューバーのShane Dawson氏がリル・ミクエラの本性を暴こうとする動画は、人気を集めている。その中でDawson氏は彼女に電話をかけてみるが、電話先の人物はオートチューンで声を変え、どんな質問にも慎重に答え本性に関するヒントを全く与えなかった。

テック専門家のLiz Bacelar氏はフォーブスに対し、すべての人がデジタルアバターを持つ日がやってくるだろう、と話した。そして、広告目的またはセキュリティ目的でガソリンスタンドなどありふれた場所に顔面認識機能が設置される今、Bacelar氏の語る世界は遠くないだろう。自動運転の自動車に乗るアバター達が人間の私たちに割引コードを使わせるような世界を想像してみてほしい。『レディ・プレイヤー1』や『ウォーリー』などSF映画にみられるように、人間の代わりにデジタル版の私たちを育てるようになるかもしれない。

あなたの新しくできたCGの友達を、ピクセル状の開拓者だと想像してみてほしい。人間は元々使えないものとしてレンダリングされた存在なのかもしれない。とりあえず今我々にできることは、インスタグラムに一目置いておくことだけだ。

なぜ人びとはインスタグラムの卵の画像にそんなに関心を持ったのか?

目新しいものへの関心は人間の生存本能が関係

【出典】2019/5/2

https://www.adweek.com/creativity/why-did-people-care-so-much-about-an-egg-on-instagram-because-biology/

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数ヶ月前、一つの卵の画像がインスタグラム上で投稿され、瞬く間にLikeの数を伸ばし注目の的となった。この卵の記録はマーケティング予算、データポイントの全てにおいて記録的なものであった。Instagram上での広告への起用に多くの費用がかかるインフルエンサーや、かつてLike数の世界一位の記録を持っていたカイリー・ジェンナーよりも記録的に上回った。

一体、なにがあったのか?それには人間の性質が関係している。

人々は、結局のところ、目新しいものが大好きである。実際、人々はそのことに気づかない程、正直な生き物である。研究者たちが人間の脳をMRIでスキャンしてわかったことは、目新しいものに対する脳の反応と、中脳で起こる報酬処理であるドーパミンの放出との間に一貫した重複を発見した。何もしていない状態であっても何か新しいものに気づくと、ドーパミンが刺激を受け活性化させられる。

この脳機能は人間の生存本能に起因する。進化生物学でわかっていることは、普通ではない事象に敏感に気づく人間が自然界で生き残れると脳にインプットされているのだ。数千年前、我々の先祖は常に死と隣り合わせにおり、何か今までと違う「斬新さ」―それは「火」の発見などを理解できる種のみが生存競争を勝ち残ることができた。そしてInstagramがトリガーとなり我々の生存本能が呼び起こされているのだ。

Instagramの上で、この卵の斬新さに勝るものはない。

大失敗に終わった音楽フェスFyre Festivalのドキュメンタリーが現在2作品制作されネットフリックスとフールーで公開されているが、どちらの作品もFyre Festivalが用いた強力なソーシャルメディアの活用について言及している。SNS上でのPRには素敵な離島で優雅に過ごす美しい人びとが映し出されていた。しかし実際、人々の関心を引いたのは写真に写る美しい人々ではなかった。それはオレンジ色の正方形のロゴであった。

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目新しさ。それは人びとの注目を集めるのだ。

膨大なInstagram上での投稿の中から、卵(またはオレンジの正方形)に人びとが気づく理由が斬新であるとしたら、なぜそれがネット上で莫大に広がり、人びとを巻き込んでいくのか。繰り返しになるが、これは人間の本質的な性質である。なぜ美しい人たち全員がオレンジ色のタイルを投稿しているのだろうかという疑問は、斬新なだけではなく、強力なアイデンティティのシグナルでもあった。美しいインフルエンサー達の社会的な影響力は周知の通りである。それにより、何百万というインスタグラマーのドーパミンが刺激され、Fyre festivalのマーケティングのコンテンツはオーディエンスの心をつかんだのだ。

なぜ我々の脳はコミュニティの形成し団結することに価値を感じるのだろうか?人々の「斬新さ」に対する行動が生物学に起因するのと同じで、我々の生存競争に関連している。人間は社会的動物なのだ。人々は単体で行動するのでなく、コミュニティに属することにより生存率を高めているのだ。コミュニティを団結させる能力が重要なのだ。我々は他の人々に対し自身のアイデンティティやどのコミュニティに属しているかをアピールし、自身が属したいコミュニティに対しては寛容的になるのだ。

全ての事象が生物学に基づく。人類がはじめてコミュニティを作るようになってから何千年もたった今、私たちはこの時と同じ基本的で強力な原動力によって支配されている。人間には普遍性がある。マーケティング担当者と広告主の両方にとって良いニュースである。なぜなら人間の本質は、データサイエンティストがアルゴリズムを調整しても変わらないからだ。

Adidasとビヨンセ氏の契約はブランドにとってどんな意味があるのか?

【出典】2019/3/4

https://www.complex.com/sneakers/2019/04/what-does-adidas-signing-beyonce-mean-for-brand

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Adidasはエイプリルフールに「4月4日に新たな始まりがあるであろう」と発表したが、嘘ではなかった。中にはポケモンとのコラボコレクションの発表であるだろうと予想した人もいた。Adidasの熱狂的なファンは、AdidasがZXキャンペーンを再開するのであろうという予想について様々な議論がなされた。更には、イングランドのサッカープレミアムリーグのチーム、ウルヴァーハンプトン・ワンダラーズのためのスエードスニーカーの発表であろうという、情報に欠けた結論をももたらすなど、世間では様々な憶測が飛び交った。しかし、この実際のアナウンスは、黄色い背景に黒の三つのストライプの画像と共に投稿されており、今振り返ってみれば、蜂、もしくはビヨンセ氏の愛称のBeyをモチーフにしたデザインであったとわかる。

 

このビヨンセ氏とAdidasとの提携は、AdidasのInstagramでの投稿ビデオにより、4月4日公式に発表された。CNBCの記者Jess Golden氏は、「Adidasとビヨンセ氏の双方は4月4日マルチレイヤー・パートナーシップを結んだ事を発表した。ビヨンセ氏は、ブランドのクリエイティブなパートナーとなり、新たに優れたフットウェアとアパレルを生み出し、そして彼女の手がけるブランド、Ivy ParkをAdidasとの提携をもって再起動させるであろう。」と語った。

 

プレスリリースにおいて、ビヨンセ氏は、「これは私にとって一生のパートナーシップである。Adidasはクリエイティブの境界を広げることに多大なる成功をおさめてきた。私たちは、創造性、成長、そして社会的責任を果たす事がビジネスにおいて一番大事な事であるという哲学的考えを共通して持っている。多大なる実績をもち、ダイナミックな業界のリーダーと共に、Ivy Parkを再起動させ、世界規模で拡大することを楽しみにしている。」と語った。

 

Adidas側も今回の提携においてビヨンセ氏と同じ考えをもっている。Adidasのグローバルブランド担当エグゼクティブボードメンバーであるEric Liedtke氏は、「クリエーター・スポーツブランドとして、Adidasは現状に挑戦し、そのオープンソースアプローチを通して創造性の限界を押し広げる。」とのべた。「ビヨンセは象徴的なクリエイターであると同時に、既に功績が認められているビジネスリーダーでもある。この二つが一緒になる事で、私たちは変化を引き起こし、次世代のクリエイターに力を与えることができる。」

 

それはAdidasにとって大きな動きであり、特に女性はこの話題にとても注目している。ここ数年の間、カイリー・ジェンナー氏、ケンダル・ジェンナー氏姉妹との間でブランド・アンバサダーとしての契約を結んでいる。そしてカイリー氏とコラボしたスニーカーAdidas Falconを発売している。しかし、ジェンナー姉妹はスニーカーのコラボのみで自身のラインはローンチしていない。彼らはブランドのために商品を実際に着て外出したり、キャンペーンに出演、インスタグラムにブランドに関する投稿する以外で特に目立った活動はしなかった。Picture1

Adidas Yeezy BoostsのZebraを履くカイリー・ジェンナー氏。インスタグラムより。

 

ビヨンセとアディダスのディールはジェンナー姉妹との提携よりはるかに大きい。彼女は自分のスニーカー、服を着て、そしてAdidasのサポートのもとで彼女のIvy Parkのスポーツブランドを再起動する。

 

去年はIvy Parkにとって激動の年であった。TopshopのオーナーであるPhilip Green氏は、2016年にビヨンセと提携を結び、Ivy Parkを立ち上げた。しかし、2019年にGreen氏は人種差別、セクシャルハラスメントで告発され、会社から退いた。その後、ビヨンセ氏はIvy Parkの所有権を取得した。

 

自身のファッションブランドを独自に経営する事は難しく、またAdidasのインフラストラクチャと技術を使用することはIvey Parkで使われる素材の品質を向上させることができる。さらにIvey Parkブランドの生産、品質管理はAdidasによってより向上することができる。

 

ビヨンセ氏がスニーカーコミュニティの中では大きな力を持っていなが、それは対して問題ではない。彼女の名前は十分な重みをもつ。とにかく、人びとは彼女の着ているものにこだわる。ビヨンセは世界で4番目に裕福な歌手としてランクされており、その純資産は約5億ドルだ。この純資産は今後、このAdidasとの契約でさらに上がることは間違いないであろう。

 

Adidasは近年、女性の市場を近年より積極的に取り入れようとしている。Adidasは3月、女性専用Instagramを立ち上げた。女性向けの靴を製造することになると、女性の消費者はフットウェアブランド特有の、男性用商品のサイズを小さくし、ピンクに塗り替えるだけというアプローチに不満を抱くことがよくあるが、ビヨンセのような人はそれをも変えうる。たとえ、ビヨンセがアディダスのスニーカー「スーパースター」よりヒールを普段履いていることで知られていたとしても、女性達が尊敬する理想的な人物によってデザインされた、あるいは少なくとも承認された女性スニーカーと服を販売し提供することは、女性達の購買意欲を刺激し、ブランドの繁栄につながる。

 

Adidasの大きな成功の1つは、有名人とのコラボだ。1986年にこのブランドがRun-DMCと提携し始めてから、カニエ・ウェスト、ファレル・ウィリアムス、ミッシー・エリオット、プシャ・Tなどのアーティストがコラボした。カニエ・ウェスト氏のYeezyラインは、2014年に提携して以来、今やブランドビジネスの一部として成長している。

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JAY-ZのPumaのスニーカーを履くビヨンセ氏。ビヨンセ氏のHPより。

ビヨンセ氏の夫JAY-Z氏がPuma Basketballのクリエイティブディレクターを務めているということをここで触れるのはタブーである。彼が保有するRoc Nationレーベルとスポーツ・エージェンシーもプーマとの継続的なパートナーシップを持っており、そして彼の長年の友人でありビジネスパートナーであるEmory Jones氏も9年間Pumaとの契約をむすんでいる。何故、ビヨンセがPumaと契約せず、同社の操業依頼からのライバルであるAdidasと契約したのか。おそらく、金銭面の問題か、ただ単に契約が上手くいかなかったのか。

ビヨンセ氏とAdidasがパートナーシップを結んだことは、やはり興味深い。彼女の夫と最高の関係を築いていたカニエ・ウェストのラインYeezyは大人気、Adidasがブランド力を取り戻すことに大きな貢献をしたと賛評されている。ビヨンセ氏はカニエ・ウェスト氏の妻、キム・カーダシアンと長年の親交をもっている。彼らが同じスポーツウェアブランドと提携を結んでいると考えると興味深い。

カニエ・ウェストとビヨンセが同じ政治的意見を共有していないことも興味深いことの一つである。ドナルド・トランプ大統領と会い、Make America Great Again(アメリカ合衆国を再び偉大に)の帽子かぶったこと、保守系の専門家であるCandace Owens氏を支持したことで知られている。ビヨンセ氏とは政治的意見ではでは反対の立場である。彼女は米国上院議員に立候補したBeto O’Rourke氏を支持したが、彼はそれを共和党の現職のTed Cruz氏に負けてしまった。さらには、彼女と彼女の旦那はバラク・オバマ前大統領とミシェル・オバマ氏とも親交がある。

Adidasがカニエ・ウェスト氏の保守的な考えがブランドのイメージとして、結びつかないようにするためにバランスを取ろうとしたならば、今回のビヨンセを契約相手として選んだ事は正しかった。プレスリリースの場で使われた、「社会的責任」という言葉をみると、次のことが汲み取れる。洋服やスニーカーはあらゆる人々によって意味を持って身に着けられている。Adidasは今回のビヨンセ氏との提携には隠れた左翼的な政治的考えを持つ人びとに向けたメッセージがあり、彼らを取り入れようとしている。ビヨンセは政治的な行動を起こし、そのときにAdidasとのコラボ洋服を着ていくであろう。政治的見方、世論の見方からみても、Adidasにとっていいマーケーティングである。

純粋にスニーカーが好きな熱狂的なファンの一部は、お気に入りのブランドの主要アンバサダーにビヨンセ氏がなることに眉をひそめているだろうが、この提携は彼らのための物ではない。大衆向けのものである。スニーカーオタクではない人々をブランドに結びつけるために創られている。ビヨンセ氏の音楽を好んで流している人びとは、それに合ったスニーカーも好むであろう。Reebokは最近Cardi B氏と契約した。この力強い動向は、Adidasが世間の注目を集めスニーカーを売り出すためだけでなく、彼らが真剣なブランド戦略を持ち、Nikeよりも進んだブランドである事を証明するためのものである。

 

2019年、予想される5つのデジタルマーケティングのトレンド

https://www.forbes.com/sites/theyec/2019/02/19/five-digital-marketing-trends-to-expect-in-2019/#2bcbf9d95d43

Picture1昨年は、ソーシャルメディアでの成功への鍵が、「社会的に意識されていること」にあったという教訓があった。またそれは、画像は1000語の価値があり、ビデオは100語の価値があることを含めて、だ。2019年も新しいトレンドが生まれるだろう、特に広告代理店業界では。2019年にマーケティング担当者の目を引く(そして対処する)だろう、いくつかの重要なトレンド予測を紹介したい。

インフルエンサーの継続的な成長

問題は、ブランドがインフルエンサーを説得すべきかどうかではなく、どのようにインフルエンサーマーケティングを最も効果的に実行するか、である。2018年を通して、私の所属している広告代理店では、クライアントの希望する規模と予算に基づいて確実な方法でオーディエンスとつながるために、クライアントに関係する分野のマクロとミクロインフルエンサーを起用することの重要性を強調していた。キーになるのは、この影響力が増え続けている現象を、どのように利用するかを知ることだ。

Instagramがインフルエンサーキャンペーンの最適なプラットフォームであることが証明されている。昨年のインフルエンサーコラボレーションの93%がこのプラットフォームで行われた。ブランド固有のインフルエンサーネットワークとの長期的な関係を築くことで、最も一貫性のあるメッセージングと信頼性が得られることもわかっている。

カスタマーサービスと体験におけるAIの統合

マーケティング担当者の仕事としてボットを利用するということは一度もなかったが、人工知能(AI)の可能性は、昨年のチャットボットをはるかに超えて広がった。Alexaのような音声認識システムからAva for Autodeskのような完全に開発されたペルソナまで、仮想エージェントさえも改良されつつある。

それでも、ブランドにとっての「ワォ!」要素は、単に音声コマンドだけではない。画像認識システムは、広告主がクライアントに提案することに熱心であるべきAIの1つの側面だ。GapやTargetなどの小売業者がすでに独自のシステムを導入しているため、画像ベースのデジタル支払い、注文確認、商品検索などの可能性が見えてきている。

Instagramの)ストーリー

InstagramがSnapchatの象徴的な機能を実装した後から、ほぼすべてのプラットフォームが独自のバージョンの「ストーリーズ」を実装してきた。Z世代と若いミレニアル世代は、Instagram利用においてメイン層であるが、現在はすべての世代がそのプラットフォームとその機能を楽しんでいる。

クリックするだけでストーリーのコンテンツを1人のユーザーから他のユーザーに共有できるため、ブランドのフォロワーにとって、発売予定の新商品やコラボレーションを簡単に広めることができるのだ。[検索]タブで、キャンペーンのハッシュタグを使用して、ポストのフィードやストーリーの場所を特定することができる。そしてもちろん、ストーリーの投稿は完璧なグリッドやフィードを作る、というプレッシャーを取り除く。このライフタイムの短さは、ポスト戦略をわずか24時間で再考し、再構築することができる。

プライバシーモードに入るデータ

2018年春のFacebookの監視により、倫理的で透明性の高いデータ利用に対する、消費者の新たな要求が生まれた。ザッカーバーグ氏がPRの悪夢に対処している間、マーケティング担当者はコンテンツを開発しオーディエンスに配信する方法を再構成しなければならなかった。

私が所属している広告代理店は、カスタマイズされたコンテンツがすべての人にとってメリットがあることを知っている。それは、より良い製品を消費者に提供し、より良い投資収益をブランドにもたらす。そしてありがたいことに、消費者はそれに同意する− ブランドが彼らの力を乱用しない限り。したがって、データを完全に放棄するのではなく、信頼を失うことなく視聴者の見識を維持するためのいくつかの方法を模索することをお勧めしたい。

ライブ配信

ソーシャルプラットフォームでのライブビデオの利用は、2018年にはブランドの常識となり、2019年になっても成長し続けると予測している。Facebookのレポートによると、Facebookライブの日々の視聴数は、年間を通じて4倍になったという。また現在、Facebook上にポストされている5つのビデオのうち1つはライブビデオである。

私達は、クライアントに対し、本社での舞台裏から会議やイベント、製品のデモンストレーション、Q&A、インタビューなどのライブビデオをソーシャルメディアの運用プランに入れ込むことをお勧めしている。これらのライブで行われる会話は、ブランドと消費者の間のより個人的な接点を提供し、リアルタイムの対話と対話を可能にする。最も重要なのは、ライブビデオは無料のサービスであるということだ。物理的に一緒でなくても、消費者とブランドは密接な瞬間と経験を一緒に共有することが簡単にできるようになったのだ。

2019年の2か月が経ち、行動を起こす時が来ました。上記のトレンドを知りアドバイスを取り入れることで、あなたは今、あなたの現在のクライアントとさらに強い関係を築き、より大きく、より多様なオーディエンスの注目を集める確信を持っているだろう。

 

なぜ広告主が第53回スーパーボウルで’長い’宣伝をしたのか

【出典】 2019/02/03

https://www.adweek.com/tv-video/why-advertisers-went-long-at-super-bowl-liii/

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第53回目スーパーボウルの宣伝費が30秒に対し約5億円以上かかるのにも関わらず、幾つかの企業は長めの宣伝をする決断を下した。

今年の試合は45秒の宣伝時間が5つ、60秒の宣伝時間が6つ、90秒間の宣伝時間が3つあり、Bud Light, バーガーキング, HBO, グーグルなどの企業、また間もなく上映するFast&Furiousシリーズが紹介する Hobs&Shawや トヨタなどの企業が長めの宣伝をした。

宣伝時間の長時間化はトレンドとなりつつある。Kantar Mediaのリサーチによると、2017年の時点で60秒以上の宣伝の数が19%を占めており、次の年には31%へと増加した。また、”60秒ではない”宣伝の数は2017年では3%を占め、2018年では7%を占めた。

Kantar Media Researchによると、15秒以下の宣伝の数は今回の第53回スーパーボウルの11%を占め、6秒間の宣伝も人気があるとのことだ。

この様な事実を踏まえた上でも、2018年の試合で51%も占めた30秒の宣伝時間が最適な選択肢であるといえだろう。

「長めの宣伝時間はマーケターにとって顧客を総合的に引き込む良い手段であり、乱雑さが増す環境の中でSOV(シェア・オブ・ボイス)を生むことができる。」とMindshare North AmericaのCEO David Lang氏 は述べる。

「一般的な30秒間より長めのコマーシャルを作ることにより、先程述べた効果を生み出すことが可能になる。今夜のスーパーボウルでは正にそれが様々な方法で行われたのだ。」とDavid Lang氏は付け加えた。

Lang氏とって一番印象に残ったのはMicrosoftのXbox Adaptive Controllerを推奨する”We All Win”の60秒間の宣伝、またセックス・アンド・ザ・シティの登場人物であるキャリー・ブラッドショーを演じるサラ・ジェシカ・パーカー、ビッグ・リボウスキの登場人物デュードを演じるジェフ・ブリッジスが共演するステラ・アルトワの陽気な、長めの宣伝であった。Picture1Picture1

その上、Game of Thronesの最終シーズンをプロモーションするため1分間の宣伝時間を使ったBud LightHBOのコラボレーションはソーシャルメディアから喝采を浴び、Brandwatchの統計によると(アメリカ東部標準時間の)18時にはHBOの名前がFacebook Instagram Reddit Twitterなどのソーシャルメディア上で57000件も上がったとのことである。Picture1

それに加え、その夜Game of Thronesとのコラボレーションの放映がされた直後、BudLightのワードは何回か上がり、ソーシャルメディア上では他のどの企業よりも注目された。Brandwatchのデータによると、この60秒間の宣伝に対してのリアクションは2分間も続き、ソーシャルメディア上での登場は合計4600回となった。

Kantar Mediaによると、2008年に比べ試合中においての宣伝費用は2倍近くになり、これは普段のテレビのゴールデンアワーで放送する際にかかる費用の低下に対し反比例している。

この理由として考えられるのは、TVの視聴率が低くなりオンデマンドの需要が高まる中、TVCMだけでなくデジタルビデオ、そしてソーシャルメディアなど様々なメディアを統合したメディアバイを行なっているからである。

また、顧客側がデジタルチャンネルなどのストリーミングサービスの方に流れていっているため、宣伝側は彼らの宣伝のレーパートリーにストーリー性を加え始めている、とInnovidCTO Tal Chalozin氏は述べる。

「少し前までは、宣伝する側が使っていた技術は比較的標準的なものだったため、30秒間か15秒間、どちらかを選び、その中で顧客を笑わせるか、泣かせるかなどの選択をするのみだった。」とChalozin氏は述べる。

ストリーミングサービスを使って試合を観る者が増えいく中、Chalozin氏は「今の時代、宣伝する側もQRコードなどを使い、エンゲージメントを高めるキャンペーンを用いるなどインタラクティブな方法を取り入れる。」と述べた。

記憶に残る経験かインスタ映えか?

【出典】1/21/2019

https://www.thedrum.com/opinion/2019/01/21/memorable-experiences-versus-instagrammable-moments-it-s-time-slow-the-scrollPicture1

アテンション・エコノミーが普通になってしまった昨今、多くのマーケターはソーシャルマーケティングを多用し何も考えずとにかく露出を増やし人々のアテンション(注目・関心)を集めようとしている。情報過多な世の中だからこそ、今ブランドはより「人間的な」アプローチを取るべきだ。

エクスペリエンシャル・マーケティングの時代がようやく訪れたのだ。ブランドと消費者が意味あるコネクションを持ち、感情的に揺さぶり長期的なブランドに対し忠実な消費者を作り出すことが最も大切だ。彼らのSNSに投稿してもらい情報を共有する手法は一時的なものですぐに過去のものになってしまう。リアルな人と人の関わりこそが重要だ。

優秀なマーケターはすでにイノベーティブな方法で彼らの消費者とつながる方法を考え、なんでもデジタルで共有する世の中とうまく融合できないか探っている。2019年ブランド側はしっかり意図を考え消費者とつながらなければならない。つながるために重要なポイントは下記に。

物理的マーケットは関係ない

グローバルで全てがコネクトされている世の中では、ブランドやコンテンツはマーケットなどあまり関係ない。デジタルメディアとSNSの発展により文化・トレンドは一瞬にして世界中に拡散される。

ブティックホテルであるWホテルが上海にオープンした時、同社はニューヨークとロンドンでポップアップイベントを開催した。VR技術を使い来場者に上海を経験してもらった。このような体験を提供することにより、上海のWホテルへの宿泊客を獲得しようという狙いがある。

意図を持ってテクノロジーを導入すること

新しいテクノロジーが登場すると、マーケターはそのテクノロジーをあまり理解せずマーケティングに導入してしまうことがある。ARやVRの使い方を間違えたイベントにあなたも参加したことがあるだろう。テクノロジーをマーケティングに組み込む場合、必ずブランドとの整合性を考えて施策すること。人々があなたの施策でVR体験をする時、長時間列に並ばされ待たされたらどうだろう?もし途中でコンピュータがクラッシュしたらさらに最悪だ。

マーケティングにおける新テクノロジー導入はブランド体験を向上するためのサポート程度だとしか消費者は感じていない。シカゴに新しくマリオット・マーキスができた時に行ったオープニングナイトでは、カクテルをドローンで客にデリバリーするという体験を提供した。ブランド側が持つ素晴らしいホスピタリティをイノーベーティブな方法で宿泊客に提供し、滞在中の満足度を向上するという施策は素晴らしい。Picture1

最後に一番効果的なのは古風なやり方

テクノロジーやインスタ映えスポットで人々を感動させることはできる。しかし今後長くブランドに価値を見出してもらうベストな方法は一体なんだろうか?それは地味だがローテクに尽きる。人々を一つのベニューに呼び、アイデアの共有やディスカッションをご飯やエンターテイメントを使って時間を過ごしてもらうことだ。最終的にはデジタル世界から彼らを引き出し、人と人の付き合いをしてコネクションを作ること。これからこのようなブランド施策はどんどん増えるだろう。情報過多でデジタル生活に慣れてしまった人々にリアルで心に残る体験を提供することが今後のマーケティング施策で重要になるのだ。

口コミ評価の高いアリアナ・グランデ新MV『thank u, next』より、マーケターが学べること

彼女は人々から郷愁の念(ノスタルジア) を引き出し、ファンの心を掴んで放さない

【出典】2018/12/06

https://www.adweek.com/brand-marketing/heres-what-marketers-can-learn-from-ariana-grandes-viral-thank-u-next-video/Picture1

ポップスターのアリアナ・グランデがヒットチャート入りを果たした 『thank u, next』 のミュージック・ビデオ (以下MVに統一) を公開し、世界ではMTV全盛期以来と見られるほどの盛り上がりを見せている。2000年代に公開された人気ガールズ・ムービーの幾つかをオマージュしているMVは、直ぐさまYoutube内における公開後24時間の再生回数記録を更新、過去最高記録を破る形となった。現在もその記録を伸ばしている。

 

25歳の歌姫は今まで脚光を浴びてこなかった訳ではないが、『thank u, next』のMVは入念に練られたマーケティング・ストラテジーがいかに大きな結果を生み出し、どのようなカテゴリーにも対応する指針とベストプラクティスを持っているかをマーケーター達に示した。

文化的共鳴 (※Cultural resonance )は、たった一つの関連性より大きな成功をもたらす

 

『thank u, next』 の成功は著名人アリアナ・グランデへの文化的関心、そして彼女がしばしばゴシップ雑誌に掲載される人物であることからの世間的関心、その二点からもたらされている。浮き沈みのある彼女の私生活は過去何度も世間に話題を提供し、ニュースのヘッドラインからサタデー・ナイト・ライブの寸劇に至るまでがアリアナを取り上げた。

 

しかしながら、 『thank u, next』 のMV制作のみでは満足しないのがアリアナのチームだ。彼らは、アリアナを「世界にいるセレブリティーの一人」、というありふれたステータスには留めておかない。それどころか、彼らは今日のカルチャーに絶大な力を持つものを武器に、MVを作った。その武器とは、ノスタルジアである。

 

『thank u, next』 は2000年代に制作された 『チアーズ!』 や 『ミーン・ガールズ』 などの人気映画へオマージュを捧げただけでなく、現代のポップ・カルチャーを代表するような人物に出演してもらうことにより、視聴者が文化的共鳴 (cultural resonance)を覚えるような驚くべきほど意味のあるMVとなった。Picture1

ブランドのマーケター達はこれを参考にすると良いだろう。

製品選択にしろ、有名人のキャスティングにしろ、何が消費者の共感を最も呼ぶのか。また、それらをどのように活用すべきなのか。それらを理解する努力がマーケターにとって不可欠となる。

ブランドにとって重要な瞬間をイベントにすることで、人々の期待感を超えることができる。

グランデのチームはMVの公開をあたかもライブイベントのように演出した。MV公開の数日前になると、撮影の舞台裏写真やティーザー動画を小出しに世界へと発信し始めた。

彼らはMV公開へのキーとなるインフルエンサーをプロダクション・スタッフとして採用し、米映像監督Hannah Lux Davis (ハナー・ラックス・デイビス) 氏の力も借りた。この(上記)ストラテジーが効果的なのは、何もミュージック・ビデオのプレミアに限った話ではない。

新商品の発表準備をしている時も、新しいマーケティング・キャンペーンの発表が控えている時も、貴重な時間を無駄にはしていないか、それが重要なのだ。

ティーザー・コンテンツ、ソーシャル上の話題作り、その他のテクニックなどをキャンペーンが始まるまでに活用しておくのは、一早い口コミを得るためにも、オーディエンスの期待値を上げるためにも、効果的な方法となる。

あなたが消費者に正しいツールを提供すれば、彼らはクリエイターとなる

アリアナの新曲公開そのものがポップ・カルチャーの話題に盛り込まれていたが、ファンが一役買ったことは言うまでもない。

単にMVを公開するだけでなく、アリアナを支えるチームは動画配信の瞬間と同時に『thank u, next』に合わせて作られたSnap Chat用フィルター、Instagram用ステッカーの使用を可能にした。MVが公開された瞬間を祝えるようなツールをファンに提供したのだ。このようなストラテジーは、マーケターにとって価値あるケーススタディとなる。

プロジェクトの成否を決める瞬間が近付く中、ここで重要となるのは、どのようにオーディエンスを巻き込むべきか、というブランドの視点だ。マーケターが消費者に正しいツールを供給すれば、単に彼らの関心を引くだけでなく、共に話題を作ることができる。

これにより、今度はよりリアルな口コミが人々の間に広まり、ブランドと消費者の間には今まで以上の強い繋がりが生まれるだろう。

しかし、それだけではない。

『thank u, next』のプレミア以来、アリアナのチームは長期間にわたりコンテンツが生き残るよう様々な施策を行っており、一旦掴んだファンの心を離さないよう特典映像 やボーナス・コンテンツの公開を続けている。

Google ニュースの最新検索結果を見る限り、『thank u, next』と入力すれば、この曲のMVが未だにヘッドラインニュースになっていること、人々の話題に上がっていることが分かる。

以上より、アリアナの優秀なチームが今回掴んだチャンスを最大限に利用していることは傍目にも明らかだ。