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なぜFacebookのデータはスマートスピーカーAmazon Echoを超えることができるのか?

http://www.adweek.com/digital/gregg-johnson-invoca-guest-post-facebook-data-smart-speakers/

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もしスマートスピーカーが母親へ送るプレゼントを提案してくれ、誕生日に忘れずに電話をかけることをリマインドしてくれたらどうだろうか?もしスピーカーが、あなたの最も関心のあるコンサートを知っていたら?そして友人の中でそのコンサートに行きたがっている人をスピーカーが知っていたらどうだろうか?

Amazon社、Google社もしくはApple社がそのようなスピーカーを製品としてリリースするだろうと思ったあなたは間違っている。

このハイテク大手3社は音声認識AIに戦略的投資を行っているが、まだ業界に衝撃を与えるかもしれない1社がこの戦いに参加していない。少なくとも公式には。

Facebook社は、Amazon社Echoシリーズ、Google社Home speaker、Apple社HomePodと競合する製品の計画を公式に発表していない。しかし、匿名の報道、広報担当者からのヒントや最近発見されたコードによれば、Facebook社は音声アシスタントや音声対応のハードウェア製品を開発している。

Facebookは膨大なソーシャルデータ、そして人々の興味関心に関するデータを利用して音声アシスタント分野を変革すると思われる。Facebook上では数十億という消費者同士のつながりや消費者と企業とのつながりがある。 毎月20億人のユーザーがおり、また13億人は日常的にMessengerを使用し、友人や家族との連絡、そしてビジネスにもますます活用されている。

他のデジタル大手企業は、音声ソフトウェアとハ​​ードウェアに先行参入はしてはいるが、Facebook社はソーシャルグラフに関して独自かつ非常に重要な優位性を持つ。Siri、Alexa、Googleが簡単に処理できる指示や作業である、アラーム設定、洗剤の注文、銀行残高の確認などをするために、消費者は別のデバイスやアプリケーションを必要としない。

音声アシスタントを自動化するだけでなく、コミュニケーションのために使用することはまだ手付かずである。

個人的なつながりはFacebook社の精神の最も大事な部分であり、同社のハードウェア開発チームBuiding8が報道によれば音声認識デバイスを開発中と報道された。

チームを率いていたRegina Dugan氏が、Facebookポストの中で、深い「つながりの力」について語った。「ソーシャルファーストなハードウェアの進歩は、人々が互いにつながるのを助ける重要な部分である」と彼女は書いている。Bloomberg社は彼女のコメントを元に現在Building8が開発中のプロジェクトではないかと憶測している。

Amazon社はEchoを通じて音声通話とビデオ通話機能を展開しているが、Facebook社には大きな強みがある。

今年の早い段階で、Amazon社はEchoで音声通話とビデオ通話を可能とした。しかしFacebookとは異なり、Amazonにはこれらのソーシャル機能を支える独自のソーシャルグラフはない。Pew Research Centerの2016年度報告によると、オンライン上の成人の内79%がFacebookを利用しており、この数字は現在も増加しているようだ。

例えば私が、携帯電話でAlexaのアプリを開くと、約20人の連絡先がデバイスに接続されていることがわかる。しかし、メッセンジャーを開くと、何百という友人と日常的にFacebook上で話をする友人たちとの12近くの会話が現れる。

Facebook社が音声対応の家庭用機器を導入した際、「今日はあなたのお母さんの誕生日です。彼女に電話をしましょうか?」といったような提案に返事をするのは自然なことだ。

ちょうど今月、Line社は日本市場にAmazon社とGoogle社を打ち負かすため最初のスマートスピーカーClova Waveを発表した。 Lineは月間利用者数1億6,900万人とアジアで高い成長を誇ってはいるが、利用者数と収益の面ではFacebookの世界的なシェアと成長には至っていない。

人々が日常的に音声対応デバイスで会話をするようになれば、オーディオ広告を放送したり、レシピやクーポンを提供したり、質問に答えたりするだけではなく、実際に企業と消費者が自然に交流する機会があるだろう。

FacebookはすでにMessengerの中にチャットボットを設置しており、1-800-Flowers社、Sephora社、American Express社、Trulia社といった企業が顧客と会話できるような機能を持っている。これらの相互作用を「音声で可能にする」ことで、Facebook社は既存の開発者コミュニティを活用し、より迅速にAlexaのスキルに挑戦することができるだろう。

企業側は、Alexaのプラットフォーム上にある2万5千のボイススキル、数百のGoogleボイスアプリのごく僅かしか作動させていない。しかしこの状況は、企業が音声機能に徐々に慣れていくことで改善されるだろう。そしてFacebook社は自社が持つデータが利点となる。

Facebook社はまた、企業の意図を理解した上で、顧客とつながるためのオプションを企業側に提供することもできるだろう。

アウトドア用品や最高級のガイド付き旅行を販売するREI社のようなブランドを例に出してみよう。私はかなり頻繁にREIで買い物をする。そのため、Facebookのフィードには掲載されている製品や旅行経験についての記事が表示される。もし寝袋に興味があるとしたら、私は価格と顧客からの評価についての基本的な情報を調べ、ウェブサイトを通じて購入するだろう。しかし、もし私が数日間のハイキング旅行を計画しているならば、Facebook経由で予約することはまずないだろう。私は通常、もっと多くの情報を調べたいタイプであり、何より自分のフィードの広告よりも友人の勧めにより影響を受けるだろう。

FacebookのAI機能を搭載したアシスタントMは、すでに会話の内容に基づいて、音声通話やビデオ通話などを含む操作を提供している。つまり寝袋の話で言えば、Mは私にもっと多くの情報を与えることができ、購入に興味があるならば購入を許可することを要求するだろう。私が旅行について調べていれば、Mは私の友人の推薦に基づいてツアーや目的地を提案するだろう。もし私がもっと調べたい、もしくは予約する準備ができているならば、Mはより具体的な話し合いのために私とツアーガイドとをつなげるだろう。 顧客である私は企業やブランドと共により良い経験ができ、REI社はより多く私に彼らの商品を購入させることができ、そのためにFacebookは一貫してその役割を果たすだろう。

次の年にどのような機能がリリースされようとも、Facebook社の音声対応デバイスが競合状況を変えるだろう。ソーシャルネットワーキングに根ざし、より人間的なやり方で人々を互いに、またブランドや企業と結びつけることでFacebook社は、音声認識AIとユーザー体験という分野全体を進化させていくことができるのだ。