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分散型動画インフラを提供するLivepeerが800万ドルを調達

【出典】2019/6/18

https://techcrunch.com/2019/06/17/decentralized-video-infrastructure-platform-livepeer-raises-8m-series-a/

Tablet Computer Entertainment, Watching Scary Movie Screaming with Popcorn

Webメディアにおいて動画は核となるエンターテインメントである。YoutubeやTwitch、Netflixのようなプラットフォームでは膨大な数の動画が公開されており、ゲームのストリーミング化が進むにつれて更に膨張していくと予想される。

しかし、今日においてもプラットフォームの運営は多額の資金を要するチャレンジングな事業だ。現にYoutubeはAWSやGoogle Cloudに数百万ドルを費やしていながらエンコードエンジニアを数百人規模で雇用している。Epic Gamesが買収したHousepartyなどのスタートアップには手頃な選択肢がほとんど残されておらず、大企業でさえ専門のハードウェアにアクセスできないケースも見られる。

Duo Doug Petkanics氏とEric Tang氏の2人によって創業されたLivepeerでは、イーサリアムを活用したビデオエンコード用の分散型プラットフォームを提供している。初期の成功で注目を集めNorthzone主導のシリーズAで800万ドルを調達したことが発表された。

Livepeerは、本質的には供給側と需要側の間に位置するマーケットプレイスである。 ノードのダウンロード、メディアサーバーの起動、イーサリアムアカウントの作成を行うことで自社アプリにLivepeerの組み込みが可能。現段階での利用者はアーリアダプターだとPetkanics氏は述べているが、今のところ100以上のイベントがLivepeer経由で配信中である。

現時点ではLivepeerに懐疑的な目を向ける人は多いが、Petkanics氏は自社プロダクトの必要性を強く信じている。

Web上のビデオストリーミング数の著しい増加に加え、過去数年間でマイナーによって多くのGPUが購入されているが、正にユニークな市場と言えるだろう。購入されたGPUはマイニングで用いられるが、Petkanics氏によれば多くの場合でエンコードするチップ上の他の処理ユニットは休止させることが多いと言う。成長サイクルの初期段階で過剰な処理能力を用いた自動的な実行システムを構築できないかを模索している段階だ。

Petkanics氏に現状について伺うと下記の返答が得られた。

「コンピューターパワーを供給するプロバイダーを30以上抱えており供給ネットワークは機能しているが、一番気にかけていることである。」

過剰な計算能力を使う事で極めて低コストでエンコーディングが実施可能となる。他のプロバイダーと比べ10倍ほど安いLivepeerだが、来年には追加で開発がされる予定で更なるコスト削減も不可能ではない。1配信につき3ドル/時という既存の価格と比べれば、2配信でおよそ70セント/日を実現しているLivepeerの凄さが分かるだろう。(当然ながら企業の力関係などで価格は変わってくる)

他にも計算能力の使い道はある。調達した資金は、同社の新たなパートナープログラムを携えて暗号界隈以外でアプリケーションを実装し事業として成り立たせるために使われる予定だと言う。今なら、6ヶ月間無料のキャンペーンが行われている。

最終的には計算能力を提供するインセンティブとなるネットワークを形成し、顧客のニーズに応えることを目標としている。更に動画エンコーディングアルゴリズムへの需要の高まりは開発者にしてみれば会社のオープンソースに新機能を追加する動機となり、オープンソースの持続可能性を証明する新たな道に繋がる。

過去にはWildcardのJordan Cooper氏と共に働いた経験もあるpetkanics氏とTang氏。以前調達した1,000万ドルはモバイルブラウザのリデザインに使用された。その前には2012年にGrouponへ売却した開発者向けのローカル情報のデータベースを開発するHyperpublicと働いていた。現在、Livepeerには12名の従業員が所属している。