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初めからセカンダリ・オーディエンスを想定しよう

【出典】04/25/2019

https://www.cision.co.uk/2019/04/opinion-jack-lamacraft-think-secondary-audience-first-to-realise-experiential-potential/

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多くのマーケターが、現実世界でブランドと消費者をコネクトし、個性的・魅力的で記憶に残る体験を提供することがどんなに重要かを理解しているが、未だ「エクスペリエンシャルマーケティングはコスパが悪く非効果的」と感じている人々もいる。

その原因の一つが、エクスペリエンシャル企画と他のマーケティング戦略とのリーチの規模が比較されやすいことにある。消費者との深いコネクション作りを強調できても、実際にエクスペリエンシャルを体験する人が1,000人ならば、同じバジェットで100,000人のリーチを獲得できるデジタル広告の方が効果的だという考えだ。しかし、しっかりとしたプランニングを行えば、実際に企画を体験した消費者を能率的に活用することができる。

マーケターにとって、ブランド体験の最大化は特別新しいトピックではないはずだが、後回しにされやすく、結局良い成果が反映されないことがよくある。エクスペリエンシャルをただのイベントではなく、一つのマーケティング企画として見るべきなのだ。

検討すべき事:

デジタル戦略

デジタル化によって人々へのリーチが広がったことは確かだが、その全ての人が広告や企画に興味を示すわけではない。他人が楽しむ姿をFacebook Liveで見たがる人はなかなかいないだろう。デジタルの世界でも人々が楽しめる体験を企画するべきである。

参加者を有効活用

キーワード:体験の共有。人々は自分の体験がユニークな体験であればあるほど友達やフォロワーと共有したがる。どんな体験が「マスト・シェア」になるかを考え、参加者が必ずその瞬間を体験できるように企画するべきだ。

オーガニックなリーチの最大化

ただ単にメディアと提携するのではなく、メディアが扱いたくなるような体験を企画することが大事だ。ターゲットもしっかりと絞り込み、様々なプラットフォームに対応できる適切なコンテンツが制作できるようイベントの実施前から手を組むとよい。

企画実施後のコンテンツ

イベントの様子を収めた動画をクールな音楽にのせて格好良く見せるのは時代遅れだ。撮影した振り返り動画を参加できなかった人々に見せつけるのは、はっきり言って鬱陶しい。オーディエンスが真剣に捉えるような、ストーリー性のあるコンテンツを作るために、適切な監督やライターを起用すると良い。

企画開発の時点から、実際にエクスペリエンシャルを体験できなかったセカンダリオーディエンスのことも念頭に置いておけば、ラッキーな少数の参加者だけでなくそれ以外の人々にもリーチを広げ、ROIの最大化を図ることが可能だ。これによりもっと多くのマーケターがエクスペリエンシャルの魅力と可能性を気づけることを願う。

マーケターがエクスペリエンス・エコノミーにおいて成功するために必要なこと

【出典】4/9/2019

https://www.thedrum.com/opinion/2019/04/09/what-it-takes-marketers-thrive-the-experience-economyPicture1

デジタル変革により、エクスペリエンス・エコノミーは今日におけるビジネスのニーズに変化をもたらした。かつては、ブランド側の観点で商品(サービス)の物質的な価値を決め、競合他社と差別化するためにその価値を高めてきた。しかし、最近では消費者のインサイトを重要視し、カスタマーエクスペリエンスを管理する事を率先して行っている。IBMによるとカスタマーエクスペリエンスの管理はCMO(マーケティング最高責任者)が担う役割とされ、2019年のSalesforceによる米国マーケティングレポートでは、実際に45%のマーケターが事業全体においてカスタマーエクスペリエンスを率先して行っているということがわかった。

消費者がブランド側に多くの事を求めるようになった競争の激しい今日のビジネス環境において、ブランドは全てのタッチポイントを通じ消費者にパーソナルエクスペリエンスを与える事が不可欠である。今までは、数少ない限られた顧客データでカスタマーエクスペリエンスを提供していたが、それでは不十分だった。ブランドに対する信頼度を高め、より根強い支持を得るために、ブランドは、顧客を総体的に理解することが最善の方法であると見いだした。顧客の生活、考え、価値感を探ることで、顧客の真理を見つける事が出来る。そうすることで、ブランドと顧客の価値観を一致させ、感情的レベルのつながりを築くことができる。

しかし、ビジネスにおいてどのように顧客を総体的に理解するのか。この記事の作者がFocusVisionの最高マーケティング責任者として実行した3つの戦略は以下の通りである。

スモールデータをもって、ビックデータを補う。

エクスペリエンス・エコノミーにおいて、ビックデータ、またはオンラインショッピング行動から生まれた取引データはもはや充分ではない。このビックデータは「何」を明らかにするが、「なぜ」そうなったかまでは明らかにしない。そのため、作者はより細かいことがわかるスモールデータでビックデータを補強し、顧客ひとりひとりに合わせたエクスペリエンスを作り出す事を可能にした。ビックデータは人間の行動パターンを示すが、小さなデータはなぜそのアクションを起こしたのかという、人間の行動に対する姿勢、感情、動機の洞察を表す。

マーケティング担当者はビックデータとスモールデータの組み合わせ、顧客を洞察すべきである。そうすることで、ブランド、製品、またはサービスにおける顧客の動向をだけでなく、行動や意思決定を推進する動機を理解することがでる。定性的、定量的リサーチ研究を行うことにより、ブランドは顧客を真に理解する事ができ、その結果、ターゲットが商品やサービスに興味を持ってもらうためのカスタマーエクスペリエンスを提供出来る。

サイロ(組織内の孤立化)をさけリサーチャーとの共同を容易化する

ビックデータ、スモールデータを効果的に活用するために、リサーチチームと協働するべきだ。年に1、2回の大きな研究から製品、カルチャー、ブランドなど、異なるファンクションを報告してくれる研究者は、ビジネスにおいて変革を推進するためには必要不可欠な存在である。組織内のすべての部門が、インサイトをますます必要とすることを考えると、研究者による専門知識は大きな価値をもつ。専門家によって多くの情報源から得たデータを作り出す事ができ、その優れたデータを使うことにより、マーケティング担当者や他の部署はデータに基づいた最終決定を下すことが出来るようになる。

しかし、マーケターとリサーチャーの方法論、アプローチ、考察、そして個性は非常に異なる。マーケター、マーケティングスタックやビッグデータを基に、ターゲット設定、データの処理、および顧客への発信を機械化し簡単にしようとしがちである。一方で研究者はスモールデータに目を傾け、「なぜ」という疑問を追求し、人間の行動の裏にある動機を理解しようとする。この「なぜ」という疑問こそ、マーケターにとっても必要な要因である。マーケターと研究者は、お互いに学び合い、統一された目標に向かって働く。

常時対応のアプローチを確立する

ものに対する視点、考え、忠誠心、行動が常に変わってしまうのは人間の本性である。現在の膨大な情報と素早いリスポンスが溢れる現在のデジタルの世界において、消費者のものの見方、考え方はかつてないほど速く変化する。そのため、消費者の動向を洞察することは一度だけ行えばよいのではなく、むしろそれは常に行われ続けなくてはいけない。

顧客の声に耳を傾け、顧客と関わり合うための常時対応のアプローチを確立すべきだ。それにより、随時変わりゆく顧客の感情の変動を把握し続けることが可能になる。

顧客にフィードバックを求め、定期的にそのフィードバックをチェックすることで、マーケーターは、顧客の行動の変化を予測し理解するのに役立つ定性データを構築できる。その結果、マーケティング担当者はより良いカスタマーエクスペリエンスを効果的に生み出すことができ、なおかつ顧客との関係をより深いものにすることができる。

新しい物語

会社規模でインサイトの戦略を行っていくにあたり、マーケターと研究員は、カスタマーエクスペリエンスを率先して管理していく責任がある。この新たなビジネスの背景において、ビックデータとスモールデータを基にマーケターと研究者の両方が力を合わせて推進する、常時対応のアプローチは消費者を魅力しつづけることを可能にする。

 

実店舗内にデジタル体験を組み込む方法

【出典】2019/04/08

https://www.thedrum.com/opinion/2019/04/08/five-ways-integrate-digital-store-experiencePicture1

毎日の様に、伝統的な小売企業の倒産や閉店のニュースを目にするが、それは購買体験を刷新できてないからだろうとWarby Parkerの創業者で最高責任者のDave Giboa氏は述べる。

消費者の購買習慣は大きく変わり実店舗を持つ個人商店は衰退していくとメディアは報じている。全ての商品はオンラインで購入できる。そして人々の認識ではオンラインの方が店舗で買うより安い。

だが、単純にオンラインとオフラインの戦いというわけでもない。今日、最も革新的な小売企業はデジタル技術を脅威に感じていない。実際にいくつかの企業ではうまく活用しており、買い手が本当に求めている没入型の体験が出来るブティックを作っている事例も現れている。

では、店舗内でデジタル技術を採用することで、どの様な変化が起こるのだろう。ここではいくつかの変化を紹介する。

驚くほど便利に。

デジタル技術の活用により購買体験はシームレスになるだろう。そう聞くとモバイル決済やワンタッチ決済などを想像するかもしれないが、まだまだ序の口である。McDonaldではチェックアウトのプロセスを早めることを目的にデジタルキヨスクを導入。2020年にはセルフで注文可能なキヨスクをアメリカ全土のMcDonaldで導入する予定だ。

カメラやセンサー、ビーコンなどを備えたAmazon Goストアが登場した当初、賛否両論だったが、支払いの必要のないスムーズな購買体験は新たな可能性を提示した。そして2019年は顔認識システムを利用して消費者の購買履歴や嗜好を判断するツールがブームになると考えられている。Picture1

コントロール可能に。

顧客がアドバイスやインスピレーションを求めている時は彼らをサポートする方が良い。オフラインとオンラインの融合は、小売店に顧客・商品のコントロール可能な範囲の拡大をもたらす。例えば、顧客とのやり取りや取引を容易にするためにタブレットを用意するなどである。

コミュニティーの形成。

テクノロジーにより店舗での体験が改善されたとしても、基本的に人々は店舗よりもオンラインで購入することを好む。そのため、他の来店動機を作る必要があるが、その1つの例として店舗を販売以外の場所にすることだ。店舗がブランドコミュニティのハブになり、ソーシャルにリンクすることで更に効果的になる。ライブストリーミングや教育に関するセミナー、もしくはSNSのブランドに対するツイート・ポストをデジタルウォールにアップするなど。

店舗がちょっとした劇場に。

今日のテクノロジーは顧客に対してエンターテイメント性の高いショーを提供することによりオンライン顧客をリアルな世界に引きつけることも可能になった。

VRAR360度のデジタルミラーは、店舗を画期的な展示会へと変貌させる。化粧品ブランドのCharlotte TibutyARミラーを店舗に設置しており、顔をスキャンすることでメイクの詳細を確認出来るようにしている。LEGOは何もない店舗をスナップチャットARを使用することにより商品が登場する施策を行った。予算に制約がなければ、選択肢は無限大だ。

記憶に残る経験かインスタ映えか?

【出典】1/21/2019

https://www.thedrum.com/opinion/2019/01/21/memorable-experiences-versus-instagrammable-moments-it-s-time-slow-the-scrollPicture1

アテンション・エコノミーが普通になってしまった昨今、多くのマーケターはソーシャルマーケティングを多用し何も考えずとにかく露出を増やし人々のアテンション(注目・関心)を集めようとしている。情報過多な世の中だからこそ、今ブランドはより「人間的な」アプローチを取るべきだ。

エクスペリエンシャル・マーケティングの時代がようやく訪れたのだ。ブランドと消費者が意味あるコネクションを持ち、感情的に揺さぶり長期的なブランドに対し忠実な消費者を作り出すことが最も大切だ。彼らのSNSに投稿してもらい情報を共有する手法は一時的なものですぐに過去のものになってしまう。リアルな人と人の関わりこそが重要だ。

優秀なマーケターはすでにイノベーティブな方法で彼らの消費者とつながる方法を考え、なんでもデジタルで共有する世の中とうまく融合できないか探っている。2019年ブランド側はしっかり意図を考え消費者とつながらなければならない。つながるために重要なポイントは下記に。

物理的マーケットは関係ない

グローバルで全てがコネクトされている世の中では、ブランドやコンテンツはマーケットなどあまり関係ない。デジタルメディアとSNSの発展により文化・トレンドは一瞬にして世界中に拡散される。

ブティックホテルであるWホテルが上海にオープンした時、同社はニューヨークとロンドンでポップアップイベントを開催した。VR技術を使い来場者に上海を経験してもらった。このような体験を提供することにより、上海のWホテルへの宿泊客を獲得しようという狙いがある。

意図を持ってテクノロジーを導入すること

新しいテクノロジーが登場すると、マーケターはそのテクノロジーをあまり理解せずマーケティングに導入してしまうことがある。ARやVRの使い方を間違えたイベントにあなたも参加したことがあるだろう。テクノロジーをマーケティングに組み込む場合、必ずブランドとの整合性を考えて施策すること。人々があなたの施策でVR体験をする時、長時間列に並ばされ待たされたらどうだろう?もし途中でコンピュータがクラッシュしたらさらに最悪だ。

マーケティングにおける新テクノロジー導入はブランド体験を向上するためのサポート程度だとしか消費者は感じていない。シカゴに新しくマリオット・マーキスができた時に行ったオープニングナイトでは、カクテルをドローンで客にデリバリーするという体験を提供した。ブランド側が持つ素晴らしいホスピタリティをイノーベーティブな方法で宿泊客に提供し、滞在中の満足度を向上するという施策は素晴らしい。Picture1

最後に一番効果的なのは古風なやり方

テクノロジーやインスタ映えスポットで人々を感動させることはできる。しかし今後長くブランドに価値を見出してもらうベストな方法は一体なんだろうか?それは地味だがローテクに尽きる。人々を一つのベニューに呼び、アイデアの共有やディスカッションをご飯やエンターテイメントを使って時間を過ごしてもらうことだ。最終的にはデジタル世界から彼らを引き出し、人と人の付き合いをしてコネクションを作ること。これからこのようなブランド施策はどんどん増えるだろう。情報過多でデジタル生活に慣れてしまった人々にリアルで心に残る体験を提供することが今後のマーケティング施策で重要になるのだ。