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マイケル・B・ジョーダンにとって『ブラックパンサー』は「自分の在り方に誇りを持たせる映画」

【出典】12/3/2018

https://variety.com/2018/film/news/michael-b-jordan-black-panther-impact-actors-on-actors-1203068985/Picture1

2月の公開以来、『ブラックパンサー』は世界現象を起こしているが、悪役エリック・キリモンガーを演じたマイケル・B・ジョーダンは、本作がカルチャーに与える衝撃など全く予期していなかったと言う。

バラエティ誌による番組でジョーダン氏はシャーリーズ・セロンに対し、「あの映画は素晴らしかった。制作中にはなかなか気付かなかったが、後になって実感したよ。」と映画の影響力について語った。

同作に関連する多くのギャグやソーシャルメディアの投稿などを目の当たりにし、彼は『ブラックパンサー』が現代の若者の共感を呼ぶ作品であったと言うことに気づいたそうだ。水性ペンでヒゲを描きキリモンガーになりきる子供や、映画の舞台ワカンダの女性特殊部隊ドラ・マラジェに仮装した女の子たちをたくさん目撃したと言う。

何よりも、人々が映画を支持しようと行動を起こしたことが最も意味のあることだ、とジョーダン氏は言う。教会の団体やコミュニティーセンター、学童、問題を抱える若者をサポートする団体など多くの場所で、同作の上映会を希望する声が上がった。黒人キャストの多数起用や、ケニヤのマサイ族や南アフリカのズールー族といったアフリカ系文化の描写に対して、映画批評家も観客も大いに称賛した。Picture1

「記者たちが伝統衣装を纏って取材に来て、映画が彼らのルーツを再確認し初心に戻るきっかけになった、などの話を聞くと、本作が観客に誇りを与える作品だということに気付かされる。そして、『これは世界的な作品なんだ』と気付いたよ。」とジョーダン氏は述べた。

『クリード2』にも出演するジョーダン氏は、『ブラックパンサー』が人種や文化関係なく誰もが共感出来る作品だと付け加えた。「アフリカ系だけに限られた体験ではない。誰にとっても自己発見のきっかけとなる映画だ。この事実があってこそ本作の影響を身にしみて感じる。」

ハリウッド関係者が語る、映画業界多様化の試みとその長い道のり

【出典】11/13/18

https://variety.com/2018/voices/columns/hollywood-diversity-efforts-erwin-more-1203027859/

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私はハリウッドで働く白人だ。生まれ育ったのは20世紀フォックスとMGMのスタジオに隣接したロスの一角にあるビバリーウッドという街で、住人の多くがユダヤ系で白人だらけ、特に私の小学校には黒人の生徒は一人しか居なかったほどだ。

ハリウッドにおいて多様性というと、出演者や舞台裏の雇用機会均等化だけでなく、個性的で多種多様のストーリーを語ることにも関係する。タレントマネージャーである私自身、少数派の苦労や、長い間無縁で最近やっと垣間みえてきた機会をめぐる役者の戦いを、この目で見てきた。また多様性について私は、自分と異なる人種の人々から学んだ。こういった境遇もあって、私はハリウッドにおける多様性について書かずにはいられないのだ。

私はUCLAの学生であった18歳の時、『All in the Family』『Good Times』『Sanford and Son』『The Jeffersons』などの70、80年代のコメディードラマの制作会社TAT Communicationsや、Norman Lear氏とBud Yorkin氏によるTandem Productionでバイトをするという素晴らしい経験をした。それはまるでクリエイティビティの天国に招き入れられたようだった。UCLAに通学してはいたが、私にとって本当の教育とはTandemやTATで過ごした5年半で得た経験だ。Norman氏とBud氏の仕事ぶりを間近で見れたこと、エンタメ業界で最も洗練されたエグゼクティブと出会い、仕事を観察する機会を持てたのは幸運なことだった。Disneyの現社長Alan Horn氏やユニバーサルケーブルプロダクション プログラミング部門の現ヘッドJeanie Bradley氏らと共に働いたこともあった。二人とも親切心と知識に溢れた人物であり、私は彼らに生涯感謝するだろう。

あの環境は「クリエイティビティの工場」と呼べるような魅力的な環境で、多様性溢れる独特な文化を持つ場所であった。女性のエグゼクティブが昇格したり、脚本家が人種多様性や文化同士の衝突などをトピックとして扱うことで、テレビ番組の歴史を変えて行くのを、目の当たりにしたものだ。

大学と共にTandem/TATを卒業後、私はLarry A. Thompson Organizationでタレントマネージャーとしてのキャリアを開始した。Larryは現在でも偉大なTVパーソナリティで、私がエンタメビジネスの一員として学び成長するきっかけを与えてくれた人物である。また偶然にもクライアントの一人であったアカデミー賞・エミー賞受賞女優のシシリー・タイソンに、私は魅了された。威厳のある彼女は、以前の私には想像もつかなかった方法で役作りに励む情熱の持ち主であった。長い間私はタレントエージェントとして彼女の信頼を預かっていたが、その頃は「多様性」という言葉はハリウッドにまだ浸透していなかった頃で、マイノリティへの過小評価と不公平な雇用機会は話題にもならなかった。

彼女のような才能、名誉、受賞歴の持ち主であっても、黒人女性が役に就くことは極めて稀だということは、彼女と働き始めてすぐ学んだ。彼女の長年のキャリアの間には、仕事不足に悩む時期も多々あった。うまくいけば人種や文化の壁を破ることができるかもしれない様な機会を追求し続けること、そして威厳を保つことの重要性を彼女は教えてくれた。しかしこういった苦難を公に口にすることはなかった。代わりに、様々な目線から描かれる黒人女性の役(『サウンダー』、『ジェーン・ピットマン/ある黒人の生涯』『南部の風・南軍兵士の妻が語る100年の物語』『フライド・グリーン・トマト』『ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜』)を演じることによって、人種差別を世界に訴え、多くの人に影響を与えた。そんな彼女は私を、黒人関係者が多く集まるイベントにも招いてくれた。

何年も前の月曜日、偶然にもキング牧師記念日であったその日オフィスにいた私に、彼女から電話があった。「キング牧師記念日になんて働いてはいけません。私と一緒に来なさい」と言って私を連れて来たロスのサウスセントラル地区にあるその場所では、ローザ・パークス氏の大統領自由勲章授与式が行われていた。当時の大統領ビル・クリントン氏とシークレットサービス以外で白人なのは私とほんの数人のみであった。大統領だけでなく、小柄ながらにも精力にあふれたパークス氏と面会するという、大変恵まれた機会であった。

シシリー・タイソンと過ごした時間の中で、私はアフリカ系アメリカ人の文化に少しだけ触れることができた。多くの場合私がイベント参加者唯一の白人だったので、よく人生についての話を全く違う角度から聞き学んだものだった。

そんな経験から、私は様々な文化に対する独特の見解を授かった。会話や観察を通して不正義や不寛容さについて学んだ。残念ながら現在でも人種差別について見聞きする。沢山のユニークな経験や見解を共有してくれる、人種多様なクライアントたちの寛容さに私は大いに感動している。

気づけば私は様々な人種の才能溢れたクライアントに囲まれていた。映画製作者で女優のサリー・リチャードソンやソーニャ・ソーン、脚本家のTrey Ellis、俳優のReno Wilsonやダニエル・ヘニー、女優のCarla Quevedoや女優兼若手脚本家Joyful Drakeなど、多様な素晴らしいタレント達の代理人であることは非常に喜ばしいことである。アメリカでマイノリティとして生きることの複雑さは衝撃的だ。しかし人種差別は確かにこの国に存在し、私のクライアントのような勇敢なタレントらは、変化と状況改善のために戦い続けている。私は彼らとのこういった関係があるからこそ、差別社会の闇に気づくことができているのだ。

そういえば、90年代中頃のある日ニューヨークシティホテルにて、私はシシリー・タイソンと旧Premire誌の記者とのミーティングを設定したことがある。その記者は映画界においてマイノリティの立場がいかに改善されているかについて聞きたがっていた。その日の天候は嵐で、タイソンは雨に濡れた状態でホテルに到着した。郵便物を送るためホテルのフロントに向かった彼女は、発言する間も無く「配達は裏口へ回れ。」と告げられた。つまり彼女の濡れた服装と小包を見たフロントスタッフは、彼女をホテル客ではなく郵便配達人と捉え違えたのだ。威厳を持ち直した彼女はそのままホテルのダイニングルームに向かい、改善とは程遠い人種差別の現状についてインタビューに応えたのであった。

人種差別解決への道のりは険しいものだということに気づかされる彼女との経験は、リマインダーとして私の心に刻まれている。

 

ワーナー・ブラザーズの会長兼CEOのケビン・ツジハラ氏「多様性はビジネスに良いことをもたらす」

【出典】2018/10/30

https://variety.com/2018/film/asia/warner-boss-kevin-tsujihara-diversity-is-good-for-business-1203015792/

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ワーナーブラザーズの会長兼CEOのケビン・ツジハラ氏は、火曜日に行われた米国の中国のエンターテインメントガラディナーで「ビジョナリーリーダーシップ」賞を受賞した際、職場の多様性を支持する声明を発表した。

「我々の関連性と創造性を維持するために、我々は新しい人たちからの意見を聞く必要がある。スクリーンに登場するキャストからスクリプトやセットまで、グローバルな視点を反映した物語を伝えるためだ。」とアジア系アメリカ人初のハリウッドスタジオを率いるツジハラ氏はこう語った。 「我々は、女性、人々の肌の色、LGBT コミュニティ、障害者、など普段取り上げられる機会が少ない人々を含めることを確実にしなければならない。我々はそれが正しいことだと理解しているし、それが機能することも知っている。」と彼は述べた。 ツジハラ氏はロサンゼルスでアジア社会主催の2018年米国・中国エンターテイメントサミットで、「ビジョナリーリーダーシップ」賞を受賞した。

同氏は、中国との共同製作「MEG ザ・モンスター」と、キャストの全てがアジア人であることで話題を呼んでいる「クレイジー・リッチ!」など数々な興行的成功を得ており、「多様性は良いと感じるだけでなく、それは最終的に一番肝心なことである」と辻原氏は語った。

「観客は素晴らしい物語に飢えている」と彼は語った。 また「キャストが黒人、白人、アジア系、ラテン系、男性、女性、同性愛者、ストレート、トランスジェンダーなどということは問題ではない」と述べた。ツジハラ氏はワーナー・ブラザーズの「多様的方針」に注目して、彼らが「私たち(アジア人)のコンテンツと人々の多様性の重要性、価値、そして力を認識している」と述べた。

しかし、それにはもっと多くの作業が必要だ。

「プロスポーツ、ソーシャルメディア、音楽、その他のジャンルのすべてのグローバルエンターテインメントメディアには、人種の壁を超えてアーティストが活躍しているのを頻繁に目にする。レディー・ガガ、ビヨンセ、アークワフィーナはすべて、国境を越えて、またレーベルを超えて人々を魅了しているが、映画ではその飛躍を遂げることがまだできていない」と辻原氏は語った。「あるジャンルの映画がうまくいかない、あるいは国際的な観客が多様なリードに開放されていないと関係者はよく話す。エンターテイメント業界全体において重要なことは、自己中心的欲求を抑え、世界中の視聴者に多様なコンテンツを発信するための創造的な方法を考えることだ。….なぜなら我々は、この変化の時代に、共通の人間性を共有しているからだ。」とツジハラ氏は述べた。

 

ワーナー・ブラザース:「インクルージョン・ライダー」(包摂条項)をビデオゲームへ対応

【出典】 2018/09/08

https://www.polygon.com/2018/9/8/17832968/warner-bros-media-inclusion-rider-video-games-diversity

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ワーナー・ブラザースエンターテイメントの親会社である、ワーナーメディアが、エンタメ大手企業の中で初めてインクルージョン・ライダー(包摂条項)をポリシーに含めることを発表した。同社グループ全体に適応することが今回のポリシー導入のゴールだとのこと。

インクルージョン・ライダー(包摂条項)は2018年のアカデミー賞でフランシス・マクドーマンド氏が受賞スピーチ時に発言したことで話題になった。この用語は 俳優が出演契約を結ぶ際に付帯条項(rider)の追加を要求し、職場の包摂性(inclusion)を確保することが目的だ。

ロックバンドがツアーを行う時の契約書に、「楽屋に〜を絶対にストックするように」など付帯事項に加えるようにハリウッド俳優も付帯事項を加えることがよくある。フランシス・マクドーマンドはパワーのあるハリウッド俳優が作品内に「多様性」を持たせるよう付帯事項に加えることで様々な人種がスタッフやタレントとしてキャスティングされることを狙いとしている。

同社のポリシーはマイケル・B・ジョーダン、ブリー・ラーセン出演の「Just Mercy」という映画で初めて導入される予定だ。ワーナー・ブラザースエンターテイメントCEOのケビン・ツジハラ氏によると、このポリシーは映画以外の様々なメディア・フォーマットにも適用されるとのこと。

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「ポリシーはテレビ、映画、デジタルプロダクション、そしてゲームと全てに適応される予定だ。この対応が観客が今望んでいることであり、正しい選択だと考えている。そしてビジネス的にも良い判断だ。」とツジハラ氏は語る。

どのゲームに同ポリシーが導入されるかまだ未定だ。

なぜ今アドテク業界に「多様性」が大事なのか

【出典】2018/08/14

http://adage.com/article/opinion/diversity-ad-tech-important/314560/

最近マーケティング業界で多様性についての会話をする時、「良いことだ」という風潮から「いい会社には絶対に必要だ」と変化してきた。業界内で頑なに多様性を拒んできた代理店でさえも、変化を遂げ始めている。

 

今こそ、この勢いに乗ってアドテクにおいての多様性の重大さ、そしてなぜ多様性が業界の問題を治すために必要不可欠なのかを話し合うべきだ。過去6、7年間でマーケティング業界を変革してきた創設者や取締役は、ベンチャーキャピタリストによって作られた偏見的なイメージを元に、性別の偏ったエンジニア達で構築されてきた。

 

1)彼らのイメージではアドテクの創立者やリーダーは選ばれし名門大学卒業の比較的若い白人男性。しかしには実際に顧客となる人達の反映はされていなかった。

 

2) ベンチャー会社は何かしらの人工知能が必要で、マーケティング業界の実用的テクノロジーの価値を重要視していなかった。

 

その結果混乱が生まれた。人工知能の様々な技術を比べようとするマーケティング担当者に聞いてみたらわかることだろう。

 

3) VCは崩壊的で拡張性のある、「ソフトウェアをサービスとして提供するビジネス」が欲しかったのだ。SaaSビジネスを好むベンチャーキャピタリストを満足させる為、創立者たちは自社の機能を制限しがちになっていた。

 

 

これらのルールは多くの場合女性、社会的少数派、年齢の高い創設者などを排除してしまった。また、複雑で腐りきった現在の機能を軽減できたはずの多様性を業界から奪っていった。

 

資金提供を受けていたアドテク業界の取締役は、周りに境界線を描くVCのルールに従っていたのだ。結果多くのアドテク企業がプライバシーや広告主の予算において顧客から信頼を寄せられる存在にはならなかった。GDPRからインプレッションまで、様々なアプローチに挑戦する為に今こそアドテク業界に多様性が必要なのだ。

 

現在業界が様々な障害を持つ中で私たちが一番簡単に、かつ有効的に出来る事といえば、新しい風を吹かせる事だ。例えば、人種少数派、女性、年齢の高い創設者で構成されている企業に予算を配分することなどはとても良い試みだ。あと必要な事といえば、現在の業界の獲得方法を広告担当者・代理店両方のサイドから修正を加える事だ。

 

例えば、ブランドは最低限の予算を少数派のベンチャーに要求したり、多様性の目標を達成したベンチャーにはインセンティブを支払うなど。一つの新しいアイデア、テクノロジー、プロセスがあるだけで、業界全体の再建を加速できるのだ。

 

スクリーン上の「多様性」に対しハリウッドは行動を起こさず、口だけである

【出典】 2018/07/31

https://deadline.com/2018/07/hollywood-is-more-talk-than-action-when-it-comes-to-on-screen-diversity-claims-usc-annenberg-study-1202437106/

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ハリウッドでは「多様性=ダイバーシティ」や「インクルージョン=包括性」などの単語がよく使われており、ようやくハリウッドも変化しつつあると思われていたが、人気作品の多様性に関して統計上ではまだ変化が現れていないようだ。

南カリフォルニア大学コミュニケーション学部教授、Stacy L. Smith氏によると、女性、マイノリティ人種、LGBT、そして障がい者などのキャラクターの登場はまだまだ少ない。今回のリサーチでは2007年〜2017年にかけて公開されたトップのアメリカ映画1100本(各年興行収入成績トップ1〜100まで)に登場した48757人のキャラクターを調査した。

過去11年の中でセリフ有りの女性キャラクターが登場したのは全キャラクターの30.6%でLGBTのキャラクターに関しては1%未満だ。

2017年、黒人女性が登場しない作品は43本、アジア人女性が登場しない作品は65本、ラテン系キャラクターが登場しない作品は64本だった。そして2014〜17年に公開された400作品のうち、トランスジェンダーのキャラクターは1名しか登場しなかった。

2017年に公開された100本のうち33本は女性が主役または男性とのダブル主演だった。そのうちの4人の主演女性キャラクターはマイノリティだった。しかし残念ながらこの数字は2016年から変化していない。

「もっと劇的に改善されると期待した人にとってこの結果は残念だ」と語るのは同大学のアネンバーグ・インクルージョン・イニシアティブディレクターのSmith氏だ。「ハリウッドはインクルージョンに関し話題にするだけでアクションを起こすまでに至っていない。そしてスクリーン上だけでなく、製作者側も改革が必要だ」と加えた。

11年間で起用された1223人の監督のうち、4.3%が女性、5.2%が黒人、3.1%がアジア人という結果だ。そしてマイノリティ女性が一番採用されづらく、1100作品のうち4作品が黒人女性が監督を務め、アジア人女性が3名、そしてラテン系女性は1名のみだった。

そして作品の中で扱わられる女性に対する描写は男性キャラより肌が露出した服装や魅力的に扱われる場合が2倍以上だ。

ミラ・クニスとケイト・マッキノンがダブル主演している「The Spy Who Dumped Me」やアジア人オールキャストの「Crazy Rich Asians」はインクルージョンの結果というより例外だと考えた方がよいと調査結果は述べている。

 

「変化したい気持ちだけではなく、実際にアクションを起こしていかなければならない」とSmith氏は語った。

 

有色人種のテレビ脚本家データベースを、CAAが開始

https://variety.com/2018/tv/news/caa-amplify-database-1202860582/

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CAA(Creative Artists Agency)が雇用機会増加のため、有色人種のテレビ脚本家についての、検索可能なデータベースを開始したと発表した。

公になっている様々な情報源から集められた、通称Amplify Databaseには、過去5年間でテレビ放送、ケーブルテレビ、もしくはストリーミング放送作品において最低一回でも脚本でクレジットされた脚本家800名以上が記載されている。そこには代表者情報も含まれる。CAAは、データベースに載っているアーティストたち全員を代表しているわけではない。

「我々は当初、Amplify Databaseは、クライアントやバイヤーが番組のニーズに寄り添って、最大限の情報をもとに最も包括的な決断を下せるよう手助けするリソースとして認識していた。」と、CAAの多文化経営企画部長であるChristy Haubegger氏は語った。「市場が過去最高に幅広い要望を求めたため、このリソースにさらなる秘められた価値を感じ、これをエンタメ業界にシェアすることで効果を最大限に引き出そうと決めた。」

このオンラインデータベースは、今日よりネットワーク、スタジオ、ショーランナー、その他産業における重要な意思決定者たちが利用可能になる。

ここへはhttp://www.amplifydatabase.com からアクセスできる。このデータベースに係る登録料やその他費用は一切かからない。登録したユーザーは、性別、国籍や、直近もしくは最も高い役職経験によってデータベースを絞り込み、ユーザーの必要に応じたリストを作り出せるようになる。脚本家や代表者は、情報の更新、訂正、削除の要請をAmplifydatabase@caa.comに送信することができる。

 

マイノリティを無視したマーケティングはブランド構築の失敗につながる:研究結果発表

http://www.adweek.com/agencies/neglecting-minorities-in-marketing-efforts-is-a-major-branding-blunder-says-new-study/

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ニールセンの最新の試算によると、アフリカ系アメリカ人は2020年までに総額1兆4,000億ドルを経済に費やすと予想されているが、広告主は未だに多様な人種をターゲットとしたマーケティングを行っていない。クリエイティブショップStreamLinedが最近立ち上げたデータ重視の多文化コミュニケーションエージェンシー、Bold Cultureは、それを変えようとしている。

「The Black Paper」は、Bold Cultureが発行した最初の白書で、あまりにも空気が読めていない広告や、文化の盗用、多くの広告代理店に存在する白人主義、男性主導などの業界の問題を扱う。これらの問題は社会的に問題があるだけでなく、ビジネスに精通していない、と同紙は主張している。

Bold CultureのCOO Biana Bakman氏はAdweek紙に対し、「The Black Paperの調査では、出版物に埋もれていた素晴らしいデータがたくさん見つかった。」と話す。彼らは、経営幹部から新人社員までの誰もが 理解しやすいように、それらのデータの重要なインサイトをすべて引き出すことを目指した。

最新の国勢調査によると、米国には1150万人のアフリカ系ミレニアル世代がおり、それは全人口におけるミレニアル世代層の14%を占める。このグループこそが、ソーシャルメディア上でターゲットとすべき最も重要な人口である可能性があることをBold Cultureは発見した。一例として、#BlackLivesMatterのような拡散キャンペーンをリードした”Black Twitter”の影響力を例に挙げた。

同紙はまた、アフリカ系アメリカ人のミレニアル世代の55%がソーシャルメディアに一日1時間以上、うち29%は3時間以上をも費やしていることを明らかにした。さらに、黒人の消費者が商品購入時にセレブリティからの宣伝に影響される可能性は白人の消費者よりも高く、96%にのぼるという。

これらの結果が示唆するのは、ブランドは黒人のインフルエンサーとの提携を検討すべきであるということだ。 2017年のゴールデングローブ賞にてベステレビドラマ賞を受賞したFXシリーズ『アトランタ』の受賞スピーチにて、Adweek のYoung Influentialsの一人、Donald GloverがラップグループのMigosと「Bad&Bougie」を披露した。レポートによると、翌日には曲が人気急上昇、最終的には音楽チャート1位に達した。Bold Cultureは、この事例は「潜在的影響力の一例であり、マーケティング担当者はこれを覚えておくべきだ。」という。

いまだに、PepsiやDoveのようなブランドは、若い黒人の視聴者へ声を届けるのに苦戦中だ。前者は昨年、白人のリアリティTVスター、ケンダル・ジェナーを起用した広告で、ブラック・ライヴス・マター運動の反感を買った。また後者は昨年10月、黒人女性が自分の肌の色のシャツを脱ぐと白人女性が現れるというFacebookビデオをリリースし反発を受けた。

Bold Cultureによれば、代理店やブランドが誤ったステップを避けるための1つの方法は、より文化的に多様な才能を雇い、彼らを意思決定プロセスに参加させることだという。オブザーバー )達は、近年繰り返してこのような提案をしてきた。

Bold Cultureの創設者兼CEOであるDarren Martin氏はAdweekに対し、彼のグループは多文化な消費者をターゲットにし、また多様な人材を確保するために、ブランドや代理店と協力していると話す。同社は Netflixなどのようなブランドへのクリエイティブ面での協力を行いながら、「The Black Paper」のような多様性と包括性に関する教育ツールも提供している。

「リーチし、共鳴させる、それを維持するのが私達のやり方だ。」とMartin氏は語る。

彼曰く、「The Black Paper」はBold Cultureが計画した多くのレポートの1つにすぎない。彼の次なるトピックはラテン系文化である。Bold Cultureはこのようなレポートが格差問題に関する話題のきかっけになることを望んでいる、とBakman氏は付け加えた。

多様化に焦点を当てた映画・TV批評サイトが登場

【出典】 2019/09/29
https://www.theverge.com/2017/9/29/16380126/film-tv-diversity-representation-poc-lgbtq-wonder-woman-atlanta-westworld

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映画やテレビは長い間、様々な人種を平等に描写することに対し問題を抱えていた。Mediaversityというウェブサイトは様々な映画やテレビの批評を行い、人種・LGBTQ・女性などが正しく描写されているかを測定する。

Mediaversityは今年の4月、ニューヨーク在住のビジュアルデザイナーLi Lai氏始めたプロジェクトだ。サイトの構成は、80%が人気映画やテレビの批評、残りの20%がインデペンデント作品の批評となる。Lai氏の家族は台湾出身で、彼女の持つ社会的意識を持ったきっかけは「32年間アジア系として暮らし周りの友人がLGBTQだから」という。

このサイトの批評は根拠に基づいてはいるが、主観的であることも。しかしそれは通常の映画やテレビの批評と同じである。寄稿者は5点満点でカテゴリーごとに採点される。カテゴリーは「脚本の質」・「性別」・「人種」・「LGBTQ」だ。5点中3点の採点がつけられた場合、マイノリティの人々の描写はされていたが、割かれた時間は少なくキャラクター描写も乏しいという意味になる。そして数値スコアを平均化し全体スコアとしてA~F判定を行う。

「力強い女性を見るだけではもう物足りない」

Lai氏は寄稿者の主観的な評価になってしまうことが多いことは認めている。彼女は読者にも自分たちの採点スコアを公表することを奨励している。「我々は読者にも映画やテレビを鑑賞する際、我々と同じような方法で批評することを勧めている。」そしてMediaversityは驚くべきスコアを算出することもよくある。テレビドラマ「Atlanta」はB+、「Master of None」はA-など、一般的にはマイノリティに対する描写に対して賞賛されていたとしてもパーフェクトスコアにはならない。Lai氏は恐れずどんな映画・テレビに対しても欠点があれば明確に指摘を行う。

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例えば、映画「ワンダーウーマン」は多様性のカテゴリーでA判定を受けなかった。それは単純にアマゾンに住む「強い」女性しか描写されていなかったからだ。そしてさらにLai氏は脚本家が全て白人の男性で構成されていること、マイノリティの女性キャラクターに対し名前がついていないこと、そして ワンダーウーマンがバイセクシュアルであるという設定を無視したことを取り上げている。(コミック原作ではバイセクシュアルという設定)そしてLai氏はガル・ガドット演じるワンダーウーマンが「完璧」すぎて本当の女性像を弱体化させてしまっていると指摘する。「力強い女性を見るだけではもう物足りない。男性スーパーヒーローのようにもっと複雑で欠陥があり共感できるべきだ」

HBO制作の超人気TVドラマ「ウエストワールド」このサイトで唯一「F」判定を受けている。Lai氏によると、「ウエストワールド」は様々な人種のキャラクターを描いているが、マイノリティのキャラクターの殺され方やレイプの描写が実際のマイノリティの人々に対し非常にネガティブで危険なステレオタイプを植え付けると考えている。「我々は黒人社会に対する暴力を日常的に見ている。ウエストワールドのような番組はステレオタイプを植え付けてしまう」と話している。

しかし誰もがこの「ウエストワールド」の採点に対し同意しているわけではない。そして特筆すべきなのは、多くのサイトがある中でMediaversityのみが唯一「ウォーキング・デッド」や「ゲーム・オブ・スローンズ」より視聴者数が多かった「ウエストワールド」に対して批判を行なっているのだ。

いくつかの採点は問題があるかもしれないが、このような話題を誘発することは非常に大切だ。全ての視聴者は映画やTVを取り巻く環境を改善するべきであり、批判なしに行うことはできない。Mediaversityはその役割を担う準備ができているようだ。