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サウジアラビア:前途多難な映画事業

【出典】2019/5/15

https://variety.com/2019/film/news/saudi-arabia-plows-ahead-film-plans-human-rights-criticism-1203212958/

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サウジアラビアはかつて中東の映画首都になるという大きな野心を持っていたが、ジャーナリストJamal Khashoggi氏の殺害により、実現が大変困難になった。Mohammed bin Salman皇太子が暗殺に関与していると疑われている報告の中で、サウジの指導者を改革者として歓迎していた多くのメディア企業は混乱に陥った。

その劇的な態度の変化は、今年のカンヌ映画祭でも明確にあらわれた。1年前、サウジアラビアはこの映画祭をスタジオや映画会社を勧誘するために利用した。サウジアラビアの地にハリウッドの作品を引き付けるため、初の国営パビリオンをつくり、現地での撮影費用の補助をアピールした。しかし、今年サウジアラビアのテントはなく、約束されていたたインセンティブはも実現していない。そして、Khashoggi氏殺害やサウジ政府のさまざまな政策が、映画界において、サウジアラビアへの広範にわたる反発を引き起こし続けている。

ImaxのCEO、Rich Gelfond氏はカンヌで開かれたイベントで「Khashoggi氏暗殺事件により、映画業界はサウジアラビアへの進出にためらいをみせた。しかし、人びとは再びこの市場への進出に切り出そうとしている。」と語った。

王国が指揮を執るサウジアラビア治安部隊による、Khashoggi氏の残忍な殺人により、一部の企業は王家、特に国王によって厳しく管理されている国でビジネスをすることを断念した。Endeavourはサウジアラビアのソブリンウェルス・ファンドから借りた4億ドルの投資を返却し、ViacomやUberなどの企業は、Bin Salman氏の近代化の取り組みを強調することを目的とした「Davos in the Desert」と呼ばれるサウジ会議から退会した。(サウジアラビアのファンドは、Varietyの親会社であるPenske Media Corp.への投資を続けている。)

しかし、一方で若い裕福な消費者の人口を誇る市場に参入する計画を進めていくことを決定したハリウッドのプレイヤーもいる。MKMパートナーズのアナリスト、Eric Handler氏は、「政治状況にきちんと目を向けなくてはいけない、そしてそれに騙されてはいけない。でもこの市場は非常に有益である」述べた。

サウジアラビアでは2018年まで映画館が禁止されていたが、急速なペースで映画館がオープンしており、中東を拠点とするVox Cinemasは順調に運営を進めており年末までに100以上のスクリーンを所有するとみられる。世界最大の映画館会社であるAMCは、今後5年間で最大50の劇場を開く予定ある。 Imaxは、ライセンス契約を通じて2つの劇場を運営している。また大手スタジオは、「Avengers:Endgame」などの映画をサウジアラビア国内でリリースし続けている。

「サウジアラビアには多くの複雑な道徳的問題があることは間違いない。」とGelfond氏は述べた。「世界の規範や道徳規範に違反した行為を行う政府がいる一方で、国が近代化していくこを望む人びとがいる。この問題に対しての私たちの立場は理想主義的であり、何も関与せず傍観することもできる。しかし、それが国の人びとにとって正しいことなのかはわからない。」

政権への批評家たちの中には、その論理を支持していない人もいる。Khashoggi氏殺害への関与の疑いがあるのに加えて、サウジアラビア政府は西洋の会社にサウジアラビアとのビジネスを躊躇させるべきであるという方針を貫いている。イエメンでの国主導の軍事介入は、人道的災害を引き起こしたと非難されている。また、国は女性に関して抑圧的な法律を制定しており、最近ではようやく女性が運転することが許可されるようになったが、この権利を求めた活動は投獄されている。それに加え、4月には大規模な処刑が実行され、37人の男性の首がきられた。

Codepinkの共同ディレクター、Medea Benjamin氏は、「サウジアラビアの文化活動と国が築き上げようとしている映画産業は、信じられないほど抑圧的な政府を無視できない試みである。」と語った。さらに彼は 「サウジアラビア政権は世界で最も混沌とした、不寛容な政権の一つである。サウジアラビアは膨大な資金を所有しているが、なぜアメリカの会社がサウジアラビア政権を黙認するのか理解ができない。」とつけ加えた。

カンヌでは、サウジアラビアのコンティンジェントが今年は控えめな姿勢を保っている。しかしこの映画祭には、新しい紅海国際映画祭のゼネラルマネージャーに任命された元ドバイ映画祭の執行役員Shivani Pandya氏も参加していた。この紅海国際映画祭の開催はJeddah氏の野望であり、来年から始まる予定である。

ドバイを拠点とするプロデューサーのFadi Ismail氏は、「初期段階では、多くの問題点が生じているのだ。しかし、着実に事態は進行している。」と述べた。サウジが管理するドバイを拠点とする放送局MBCの制作部門の元ゼネラルマネージャであるIsmail氏は、サウジの知的財産に基づいたプロジェクトで、自社を立ち上げようとしている。

カンヌでは、アブダビを拠点とする制作大手Image Nation、MBC、Vox Cinemasが、アラビア映画とテレビのプロジェクトを共同制作し、配信するためのパートナーシップを発表した。しかし一方で、この地域の以外では、Khashoggi氏の殺害によりサウジアラビアの当初の目論みであった、国際的な繋がりをもって映画制作を行い、トップタレントを引きつけることがほぼ不可能になった。映画スターを紅海祭に参加させるのは困難であろう。中東の著名な映画監督は、「ドバイで開かれる映画祭にスターを招くことは困難であろう。」と述べ、さらに「サウジアラビアに対する現在の認識はさらに厳しくなるだろう。」と付け加えた。ハリウッドのメジャーなプロダクションはサウジアラビアが制作費の莫大な援助を申し出しているが、サウジアラビアでの撮影を一切予定していない。

「サウジアラビアの映画業界について話をすると…ゼロから始めるようなもので、意味のあるものを構築するのはかなり長いプロセスになるであろう。」と研究会社IHS MarkitのDavid Hancock氏は述べた。

『ウォーキング・デッド』 新シーズン公開直前の日曜、ゾンビがNYで荒れ狂う

【出典】2018/10/05

https://www.adweek.com/tv-video/zombies-are-running-amok-in-new-york-ahead-of-the-walking-deads-sunday-return/

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新シーズンの公開直前、AMCのウォーキング・デッド・トラックがニューヨーク周辺を駆け巡り、市内最大のランドマークでゾンビを解放する。

2010年のウォーキング・デッドのシリーズ初演では、ゾンビ達がアトランタの都市を席巻した。 そして次の彼らのターゲットはニューヨークシティだ。シーズン9プレミアに先駆けて、AMCはウォーキング・デッドのアクティベーションとしてウォーカーと呼ばれるゾンビらをタイムズスクエア、グランドセントラル駅、エンパイアステートビル、ユニオンスクエアなどの市内最大のランドマークで解き放つ。

ニューヨーク・コミコン開催と同日の木曜日から日曜日にかけて、ウォーキング・デッドデザインのトラックがニューヨーク周辺を走り、多くの人で混雑する場所を中心にウォーカーを配送する予定だ。AMCは、特定の配送場所はまだ未公開だが、土曜日の夜コミコン開催中にマディソン・スクエア・ガーデンからトラックが出るだろうと語った。

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「NYCCパネルは秋プレミア前夜のため、私たちにとってスーパーボウルのようなもの」とAMCとSundance TVのマーケティング担当であるジャスティン・マンフレディ氏は述べている。 「これはファンを喚起し、思い出深くユニークな方法で『ウォーキング・デッド』とのエンゲージメントを高めることができる機会だ 。」

Season 9のキャンペーン企画中、マンフレディチームは、このイベントがファンの間で最大のインパクトを生み出すと考えた。

マンフレディ氏は「私たちは、人々にとって自身の社会的なレンズを通して好きなものを共有することが、最も有意義であることを知っている。昨今、世界中すべてがインスタ映えの瞬間となる中で、今作新シーズンを迎える上で、世界で最も大きなランドマークを背景にNYCでウォーカーが暴れ回ることよりも良い方法は何だろうか?」と語った。

AMCがこのようなショーPRを行うことは今回が初めてではない。以前は、ウォーカーに囲まれたタイムズスクエアに巨大なゾンビの手を置いた。新シーズンのカウントダウンとして毎日指が落ちる仕組みとなっていた。また他にも、ウォーカーは地下鉄でそばを歩くニューヨーカーを驚かした。

マンフレディ氏は「今週末のNYCはウォーカーと自撮りをする様子が絶えないことは間違いない。」と述べた。

ウォーキング・デッドのシーズン9とスピンオフの『フィアー・ザ・ウォーキング・デッド』シーズン4の後、チームは今年7月サンディエゴのコミコンで行ったフィアスピリット・ウォーカー・スライダー(Fear-spirited walker slider) のようなウォーカーをテーマとしたアクティベーションのアイデアを出し尽くしていない、と述べた。

マンフレディ氏は「毎度より楽しく、より魅力的で、より見応えのあるものにしようとすることに重点を置いている。もしそうでなければ、それは表面的なとっかかりくらいにしかならない。」と述べた。

ウォーキング・デッドは、テレビで最も人気のある番組の1つで、昨シーズンでは平均1180万人の視聴者を記録した。

 

夏の興行収入ヒットによって、AMCの利益がトップの予測

【出典】 2018/08/01

https://variety.com/2018/film/news/amc-earnings-top-estimates-thanks-to-summer-box-office-hits-1202892003/

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興行収入もホットなこの夏、世界最大の劇場チェーン、AMC Entertainmentは記録的な入場料と飲食収益を達成し、当社の2018年第二四半期の利益は大きく増加した。

当年第二四半期の総売上高は、前年同期の12億ドルから20%増の14.4億ドルまで上昇した。希薄化後の一株当たり利益は、前年同期の一株当たり1.35ドルの純損失と比べ、17セントに増加した。これはウォール街の予想を打ち破る結果となった。アナリストは、一株当たり利益は8セント、収益は14.3億ドルと予想していた。

『インクレディブル・ファミリー』や『ジュラシック・ワールド/炎の王国』などのヒット作のおかげで、より多くの人々がAMCシアターに足を運んだ。入場料売上は、前年同期の76140万ドルに比べて、17.7%増の89630万ドルとなった。来場者はまた、夏のヒット作を見るにあたって、ポップコーンや炭酸飲料にもよくお金を費やした。飲食収益は、前年同期の37410万ドルから比較して、19.2%増の44580万ドルであった。

映画館の来場者数増加の恩恵を受けたと予想されるのは、AMCだけではない。2018年第二四半期の米国の興行収入は33億ドルを突破し、2017年夏の振るわない結果からは大きな改善が見られた。

AMCの税引前利益は、前年同期の28610万ドルの損失と比べ、3570万ドル増加の1960万ドルとなった。前年同期の損失は、National CineMediaという映画広告会社への投資が原因であった。

そしてAMC731日火曜日、自社劇場での定額映画見放題サービスA-Listが、開始5週間で181,790人の有料会員を獲得したと発表した。映画産業はこのサービスを、MoviePassの潜在的な脅威として見ている。ここでは、IMAX3D映画を週に3本、わずかに高い価格で見ることができる。当サービスはまた、近頃のMoviePassの業績不振の恩恵も受けている。

強固な業績によって、AMCの株価はぐっと押し上げられた。株式市場開始前の取引において、株価は2.15%増の16.65ドルであった。

AMCのCEO: A-Listムービーチケットプログラムをお祝い

【出典】 2018/08/01

https://deadline.com/2018/08/amc-adam-aron-stubs-a-list-movie-ticket-program-saudi-arabia-europe-1202438016/

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アメリカ最大の映画館チェーンAMC EntertainmentのCEOであるアダム・アーロン氏は、同社が新たにスタートした映画チケットサブスクリプションサービスAMC Stubs A-List(月額19.95ドルで週最高3本まで鑑賞できるサービス)に関し「この新しいサービスが生まれたことを誇りに思う。今後の成長が楽しみだ」と語った。同社の第二四半期は予想を上回る売り上げで、興行収入成績が振るわなかった昨夏と比べて今季はバラ色だ。

 

アーロン氏は同プログラムがローンチされて5週間以内で18万人の加入があったことを強調した。そしてそのうち40%は新規の加入である。(残りの60%は既存のロイヤリティプログラムからのアップグレード)

 

アーロン氏は「(競合である)Moviepassは1年間で300万人の加入があったが、毎月A-Listに15万人加入させることは不可能だ。しかし先日は4日間で3万人の加入があったことを考えると、市場には同サービスに対し需要がまだまだあることがわかる。」と続けた。同氏は月額19.95ドルという値段設定は妥当であると考えている。競合のMoviepassは半額の10ドルで提供しているが、AMCのA-Listは着実に加入者を増やしている。

 

「我々は自分たちが何を行なっているかしっかり理解しており、利益はしっかり考えている。Moviepassに対抗した処置なのではないかと考えている人もいるが、このサービスは永続的に続く予定だ。」

AMC がMoviepassのようなサブスクリプションサービスをスタート

【出典】2018/6/20

https://www.theverge.com/2018/6/20/17482918/amc-subscription-moviepass-stubs-a-list

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アメリカ最大の映画館チェーンであるAMCシアターは新たにサブスクリションサービスを開始すると発表した。同社のサービス内容は月額$19.95で1週間に3本まで(月に最高12)映画を鑑賞することができる。すでに同社ではロイヤリティプログラムを提供しているが、それの拡張サービスとして626日からスタートする。

同社のプレスリリースによると、このサブスクリプションサービスは1日で複数の映画や同じ映画を鑑賞することが可能だ。オンラインで映画チケットを予約するときの手数料はゼロ、映画館での飲食物に関してはディスカウントが適応される。そしてIMAXや3Dなど特殊なスクリーンも鑑賞可能、オンラインで席の事前予約を同時に3回行える。(ライバルのMoviePassは映画館に行って予約しなければならない。)

AMCのサービスはMoviePassのサービス料より2倍するが、映画館に月に2回以上行く映画ファンにとってメリットのあるサービスだ。

AMCシアターの担当者は「MoviePassと比較されるかもしれないが、我々は自分たちのプログラムと映画業界にとって最も信頼できるサービスを作り出すことに力を入れている。このサービスはシンプル、シームレス、そして映画を見るには最適な方法だ」と語る。

 

AMC社長、アダム・アーロンが今後の映画業界について語る

【出典】http://deadline.com/2018/04/moviepass-netflix-adam-aron-amc-saudi-arabia-1202375952/

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AMCシアターのCEOであるアダム・アーロンにとって、今年のシネマコンで一番気になっていることは、サブスクリプション制映画チケットサービスMoviePass(ムービーパス)についてではなく、3年連続で110億ドル以上の国内興行収入を得ている「好況な」映画業界についてだ。また、第1四半期中に『ブラックパンサー』、そして『スターウォーズ:フォースの覚醒』の公開週末記録(247.9百万ドル)を6月末までに破りそうな『アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー』の公開もあって、2018年は前年の上半期を上回るだろう。

昨年のサマーシーズンの興行収入成績は過去10年で最低だったにもかかわらず、劇場での映画鑑賞が新聞メディアと同じように衰退するという考えは「単に間違っている」と、アーロン氏は話した。そして我々Deadline誌は、劇場鑑賞は衰退していないことを知っていた:2017年の最初の4ヶ月間に映画に夢中になっていた人々が、その後突然映画を見なくなるとは考えづらい。 9月、12月、そして2018年の2月の記録的興行収入がそれを証明している。映画業界は商品主導のビジネスであり、去年の夏にはいくつ興行収入的に失敗した作品もあった。20年間入場者数が減少していることに対し同氏は「私たちは来場者数を数えているのではない、ドルを数えているのだ。」と語る。

アーロン氏は、消費者が映画館かネットフリックスのどちらを選ぶか、究極の選択を迫られているわけではないと語る。 「ネットフリックスは2月(『ブラック・パンサー』公開月)もビジネスをしていたし、『アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー』が公開される時も問題なくビジネスを運営しているだろう。アメリカと世界の消費者は、これら全てのコンテンツをバランスよく視聴することができる。 様々なフォーマットでコンテンツが登場したとしても、良い状態で生き残ることができるのだ。」と同氏は語る。「11月中旬以降、当社の株式は59%上昇しているので、人々は業界が再び健全であることを認識している」とアーロン氏は付け加えた。

そして、ムービーパス以外のサブスクリプション制映画チケットサービスが、シアター側とメジャースタジオ間で導入されていることについてどう思っているのだろうか?

アーロンは、スタジオとシアター両方が相互に合意できるモデルがあると考えている。

「現在AMCはヨーロッパで同じサービスを行なっているしCineworld(映画シアターチェーン)も同様だ。Cineworldは10年間こういったサービスを続けているし、Odeonは3年間続いていて成功を収めている。私は10年にわたりスキーリゾート事業に携わり、シーズンパスを大量に販売した。そして2年間NBAチームを運営し、6年半(76ersの)マイナー株主だった。NBAでは多くのシーズンチケットが売れている。サブスクリプション制は良いモデルだと考えているが、スタジオ、シアター両方が適正だと考えるサービス価格を考える必要がある。」と語る。

最近映画上映が解禁されたサウジアラビアに関して、アーロン氏は月曜日のCinemaConのパネルに出席した主要スタジオのパネリストらと比べてそれほど心配していないようだ。彼らは25%の税率と検閲の可能性について騒いでいたが、 アーロン氏は、検閲は問題ではないと考えている。当然のことながら、成人向けのコメディー映画にとっては厳しい戦いになるだろうが、「我々はサウジアラビア唯一の映画館で公開される映画を賢明に選択するし、その国の誰に対しても攻撃的でない多くのハリウッド作品を公開できる。」と考えている。

現在AMCはサウジアラビアで唯一営業許可が与えられた米国の映画シアターチェーンである。同社は、今後5年間にサウジアラビアの約15都市で30〜40の映画館を開設し、2030年までにサウジアラビアの約25都市で合計50〜100の映画館を開設する予定だ。

なぜ同氏が検閲についてあまり心配していないのか?彼は、サウジアラビアの皇太子が同国の大半を占める30歳未満のグループとうまく調和していると考えているからだ。アーロン氏は、「過去9カ月間に生じた変化は過去20年間よりさらに多くの変化が生じている。映画業界の人たちによる不安は、同国についてよく知らない人々から来ていると思う。」と述べた。

そして、その25%の追加税についてアーロン氏は、「(オープン初日のチケットは)45秒で完売した。税がなければ35秒で売り切れていただろう。」と言った。

 

サウジアラビア派遣団、ハリウッドの投資家にエンターテインメント産業の野心的な計画をピッチ

【出典】http://variety.com/2018/film/news/saudi-entertainment-authority-summit-1202743933/

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サウジアラビア当局の代表団は、ハリウッドの大手金融機関など約250人の代表者を中心に、エンターテインメント業界を基礎から構築するという野心的な計画を発表した。

カリフォルニア州ビバリーヒルズのフォーシーズンズホテルでのサミットでは、サウジアラビアの投資および民間部門のリーダーたちが、アメリカによる投資とパートナーシップを自国で促進するためのサービスの構造に関する約束をした。このイベントは、新たに創設されエンターテインメントの拡大を任命されたサウジアラビア総合エンターテイメント局(GEA)が主催した。 アリアンナ・ハフィントン氏は、生活の質の向上を含むさまざまなテーマに触れた3つのサミットパネルでモデレーターを務めた。

すでに、いくつかの取引が確定している。 AMCは、中東諸国で初めて映画館を運営するためのライセンスを取得したと発表。この取引は、35年にわたる映画上映禁止を解除することによって可能になった。

シルク・ド・ソレイユのCOO、ジョナサン・テトロート氏は、今年後半に初めてサウジアラビアの国民の日にショーを行う予定だと語った。ナショナル・ジオグラフィック・エクスプローラ社は、同社の没入型ウォークスルーアドベンチャーである「オーシャンオデッセイ」のために、リヤドに2019年にオープンする施設を含め10の新しいロケーションを建設する予定だ。

フロリダ拠点のライブツアー会社フェルド・エンターテイメントは、「ディズニー・オン・アイス」、「ディズニー・ライブ」、「マーベル・エクスペリエンス」、「モンスター・ジャム」など、国際的なイベントを開催するためにGEAと長期的な関係を結んでいる。このパートナーシップは、サウジアラビア人にプロのパフォーマーとしてのトレーニングを受ける機会を与えることを目的としている。

発表された取引は、限られたエンターテイメントしか与えられていない国民3200万人(内70%が30歳以下)への、アメリカによる安定した投資に対する、サウジアラビア当局の期待の第一歩である。

ハリウッドの重要役員の間で取引を行った一つは、WMEの親会社であるエンデバーである。サウジ公共投資基金は、エンデバーの少数株主持分を取得する契約を締結しており、これは4億ドルから5億ドルの価値がある。

Bafarat,氏はさらに、同国は初のウォーター・テーマパークを建設する計画もあると述べた。映画制作は、サウジアラビアのモハメド・ビン・サルマン皇太子が発表したビジョン2030計画で焦点となる予定だ。国の経済を多様化し、インフラを構築することを目指したこの計画は、近代化のための野心的な目標を数多く定めている。

ビン・サルマン皇太子は、米国の複数都市ツアーに参加し、ワシントンD.C.、ニューヨーク、ボストン、シアトル、ロサンゼルスを訪れた。皇太子と代表団のメンバーは、ディズニーCEOと会長のボブ・イーガー、ワーナー・ブラザーズのケビン・ツジハラ氏、フォックスのステイシー・スナイダー氏などのスタジオのトップや、自宅でディナーを開いたルパート・マードック氏のようなメディア界の権力者をはじめとする、重要人やビジネスリーダーと面会した。

この石油の豊富な国は、経済成長のため石油資源への依存から離れることを試みている。サウジアラビアで映画やテレビの制作業界を成長させる目的の1つは、 公共部門外の雇用を創出することだ。

新しい皇太子のもと、サウジアラビアは、女性に運転の権利を与えるなど、いくつかの社会改革を発表した。女性は今やスポーツイベントに参加することができ、サウジアラビアの当局者は、伝統により身体と顔の大部分を覆い隠し、男性の付き添いを伴わなければならなかった女性に対するドレスコード制限を緩めている。

ビン・サルマン皇太子は、より緩和された形のイスラム教を促進し、自国が中東の主要な国家として浮上する事を望んでいる。

バラク・オバマ大統領のもとでイエメン大使を務めた中東研究所の専門家ジェリー・フィアスタイン氏は、「この国は多くの根本的な部分で変化を遂げてきている国で、様々な形で、今まで以上に現代的で活気のある社会になってきている。」と述べた。

ハフィントン氏は一つのパネルにおいて、サウジアラビアの投資を合理化する計画は前例のないもので、当局がビジネスの許可などをいかに迅速化する予定であるかを説明した。サウジアラビアの投資幹部は、48時間以内にビジネス上の許可や処理関連を手早く片付ける予定だと話し、「これはロサンゼルスよりも速い」と冗談を言った。

AMCがVRスタートアップを買収、劇場公開を狙いDreamscape に2000万ドルを投資

【出典】2017/9/26
http://deadline.com/2017/09/amc-invests-20-million-in-dreamscape-vr-expands-theatrical-rollout-1202177023/

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映画館チェーン北米最大手AMCエンターテイメントは、ハリウッドの大スター達の支援を受けてVRのスタートアップであるDreamscape Immersiveに2,000万ドルを投資している。

AMCはシリーズBの投資ラウンドに1000万ドルの投資、VRコンテンツに向けてさらに1000万ドルの投資を行っている 。同社はまた、今後18ヶ月間にかけて、北米と英国にある最大6つの劇場の引き受け、開演、運営を援助する予定である。Dreamscapeに投資したモールデベロッパーのWestfieldは、改装されたロサンゼルスのセンチュリーシティーモールの中に、2018年初頭に旗艦店をオープンする予定だ。 VRを体験することができるいくつかの場所は、既存のAMC系列の映画館内にできる予定だ。その他は、単独的に展開される。

Dreamscapeの共同会長はWalter Parkes氏とKevin Wall氏だ。 CEOはBruce Vaughn氏(元Walt Disney Imagineeringのトップ)。AMCの視点から見ると、このパートナーシップは、新しい技術的手段によって、人々の劇場離れを救う希望の光となるだろう。

「Dreamscape Immersiveは、仮想現実の中で刺激的な新世界へと導き、先駆的で全身を覆っているように感じる技術によって、私たちは21世紀を本当に生きているということに気づくだろう。目を見張るような未来が迫ってきているのだ。」と、AMCエンターテイメントのCEOで社長のAdam Aron氏は、プレスリリース内で語った。

Parkes氏は、このパートナーシップは、VRと映画館など劇場の世界を橋渡しするのに役立つだろうと語った。また、彼は 「Dreamscapeの没入型技術はデジタル世界の最先端を代表するものだが、その心と魂は映画の共通言語にしっかりと収まっている。よって最初の主要な商業パートナーが世界最大の映画館主となったことは、ものすごくワクワクすることだ。」と述べた。Vaughn氏は 「AMCと協力して、映画鑑賞でのみ可能だった想像的な世界に実際に入り混み、体験する機会を提供することを楽しみにしている。」と付け加えた。

同社の技術は、スイスの研究機関Artanimによって開発されたボディマッピングツールを使用。Artanimは参加者に、 アバターとして仮想世界の中に存在している感覚を与える。 Dreamscapeは、デバイスやコンピュータに依存する他のVRプラットフォームとは異なり、参加者が現実世界と同じように最大6人のユーザーを同時に探検し対話するソーシャル体験を提供する。

Dreamscapeのトップクラスの出資者には、Warner Bros.、Fox、MGM、Imax、Steven Spielberg氏が含まれている。その顧問のリストにはアドバイザーとして映画製作者のGore Verbinski氏、作曲家Hans Zimmer氏、元ディズニー・COOのTom Staggs氏が名を連ねている。

 

 

BBC・ITVとAMCがチームを組み’BritBox’というSVODサービスをアメリカで開始

【出典】2016/12/13

http://deadline.com/2016/12/bbc-worldwide-svod-itv-britbox-amc-networks-eastenders-new-blood-faulty-towers-emmerdale-holby-city-1201869449/

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BBCの商業部門であるBBC WorldwideはITVと提携し、’BritBox’と呼ばれる新しいSVODサービスをアメリカ市場で開始します。

このストリーミングサービスは2017年の前半には利用可能になる。AMC BBC AmericaというBBCとのJVの株主であるAMC Networksは議決権のない非支配株主としてサービスに投資した。BBC WorldwideとITVは過半数の株を同数ずつ分担して持っています。

BritBoxは、アメリカでは非公開だったイギリスのドラマ、作家Anthony Horowitznoの “New Blood”、”Tutankhamun”、”The Moonstone and In The Dark from Ordinary Lies writer Danny Brocklehurst”などの広い作品を公開していきます。”Cold Feet”と”Silent Witness”のシーズン初演やイギリスの人気昼ドラの”Eastenders”、”Emmerdale”と”Holby City”もイギリス放映の24時間後には見ることができます。

ITVとBBC の名作、”Brideshead Revisted”、”Pride and Prejudice”、”Inspector Morse”、”Keeping Up Appearances and Fawlty Towers”などもまたこのサービスで視聴可能です。

BritBoxはiOS、Android、Roku、Apple TVとChromecastの媒体で使用可能になります。価格はサービス開始時に発表され、世界市場に広げていくという展望があります。

アメリカ市場でのSVODは2016年度末までに8億ドルに達し1億1000万登録者を見積もっています。

広告業界を分析:「ウォーキング・デッド」

マーケター、身の毛もよだつようなシーンで自社商品のアピールに挑戦

【出典】2015/03/16

http://adage.com/article/media/anatomy-ad-break-guts-glory/297613/

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マーケターにとって最もグロテスクなテレビドラマとされる「ウォーキング・デッド」で何かの商品のPRを行うのは至難の業だろう。

登場人物がゾンビに襲われるシーンではよく内臓が出てくるが、ファーストフードレストランの一社Burger Kingが果敢にもこの直後にチキンナゲットとディップソースのPRを行っているのだ。

これと同じように、同番組のシーズン3では内臓が見られるシーンの直後にKFCが自社特製ソースを紹介している。

もちろん、このようなファーストフードブランドのPR活動は、「ウォーキング・デッド」の視聴者層である若者をターゲットにしたものである。Nielsen曰く、このドラマの18歳から49歳の視聴率は7.4%に上り、テレビシリーズで最高視聴率を記録している(これは18歳から49歳までの間で940万人が番組を見ていることを意味している)。

Pizza HutやTaco Bellは番組内に自社商品を、マクドナルドは地域ごとにCMを流すといった風に、「ウォーキング・デッド」にはファーストフードブランドの広告が至る所に散りばめられているが、これは何もファーストフードの分野に限ったことではない。前回のエピソードでは、ドクターペッパーのCMが二回も放送されていたし、Infiniti等の自動車メーカー等もよく登場する。

その他にもState FarmやApartments.com 、Ram等の広告が放送されてきた。

業界によってはCM放送回数に制限がかかっているものもある。例えば、AMCは全国で放送される自動車メーカーのCMは1度のCMスポット内で1社と制限しており、前回のエピソードではMini Cooperの15秒CMが8回目のCMスポットで使用された。

前回のエピソードでCMが放送された自動車メーカー8社のCM時間を合わせると3分45秒であり、17分40秒あったCMスポットの約22%を占めている。テクノロジー系企業のCMが次に多く、Apple Watchの60秒CMやMicrosoft Surface Pro 3タブレットの3回に渡るCMを含め7回も登場した。

AMCはまた局内の番宣も欠かさず行っており、全体のCMスポットの内2分を「Better Call Saul」や「Turn: Washington’s Spies」、「Talking Dead」等の番宣に費やしている。

残りのCMスポットは、通信事業や保険会社、映画、ビデオゲーム、そして局外からCWの番組「iZombie」で埋められた。幅広い分野のCMが番組中に放送されており、「ウォーキング・デッド」が若者からどれだけ注目されマーケティングにとって如何に重要なテレビドラマであるかが伺える。

昨年秋のデータから予想すると、番組中のCMは30秒スポットで41万5千ドルと破格の値段であると推測される。これを基に計算すると、前回のエピソード内で放送されたCMだけでAMCは1250万ドルも利益を得たことになるのだ。