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2018年に何か喜ばしいことが起こる、という確信を持つことはそう簡単ではない。だが、 Eコマースの戦争が激化するにつれ、そこに注目する余地は十分ある。2017年はEコマースが支配した年だった。AmazonはWhole Foodsを137億ドルで買収し、 Google HomeとWalmartは提携してGoogle Expressを介し、ユーザーに商品を発送した。オンラインファッションブランドのエヴァーレーンは、誰もが予想もしていなかった最初の店をオープンした。
これらの重要な瞬間に、AI(人口知能)とAR(拡張現実)が影響を与え続けたのは、人々やEコマースの会社が、どのようにスマートフォンを使い自分たちの求めているコトのために利用するか、ということだ。ここに、良い知らせがある。 2018年に到来するほとんどのトレンドは、消費者をこれまで以上により幸せにすることにフォーカスしている。
1.あなた自身とあなたのあらゆるニーズを見つけるための探求
2018年のトレンドとして、「パーソナライゼーション」というのがある。その一部は、AIとモバイルによってもたらされる。Walker & Company Brandsの創設者であるTristan Walker氏によるブランドFORM Beautyは、 毎日の個人に合わせたヘアスタイルをつくることに焦点を当てている 。そのことは、パーソナライゼーションの高まりを示している。 「私たちのブランドは、人々のライフスタイルに沿ったパーソナライズ化された製品である。」 「それぞれの人が持つユニークな違いをリスペクトしたい。」とWalker氏は語る。
パーソナライゼーションには、モバイル上やAIを通じて他の形式も採用されている。セールスフォース・コマース・クラウドの企業戦略とインサイトのヴァイス・プレジデントであるRobert Garf氏によると、AIのようなテクノロジーは、消費者をより良い製品に導き、消費者に商品の大きさを思い出させるのに役立つという。 「本当に大事なのはAI活用を可能にするためには、小売業者は消費者データの収集に本気で取り込む必要がある。」とGarf氏は語る。
Garf氏によれば、モバイル上で、パーソナライゼーションは購入プロセス、適切な製品の表示や過去の購入を提示するナビゲーションや、購入したアイテムのサイズなどを表示する。 「これは、どのように小売業者が消費者データを入手しようとしているのか、という部分に帰属する。」とGarf氏は語る。 「消費者がショッピング履歴、サイズ、その他の属性にリアルタイムでアクセスできるようになる。」
2.ポップアップ店の増加とより良い顧客経験
小売は完全に死んでいない(まだ)。ただ、私たちが慣れ親しんだ小売店は、ポップアップ店、SNS、IoTデバイスなど、別の形で存在している—消費者がどこにいようとも 。 Garf氏は、「これは実際には、すべてのオペレーション技術を家の中にいる消費者に情報を知らせることに関連付けている企業にとって、根本的な変化を生み出す。 」と述べた。
またこれは、小売業の再設計を意味し、いくつかの大手小売業者やブランドが既に行っていることである。モバイル決済会社であるRaiseのCMOであるGaurav Misra氏は、それを最も上手に行っているブランドを共有した。美容に関するプログラムを持つSephora、商品ピックアップにおける戦略を試行錯誤しリデザインされた Target、スタイリストやネイリストなどによるコンシェルジュサービスを提供しているNordstrom Localなどがある。
3.ボイスショッピングの時代が到来
「声」によるシンプルで日常的なアイテムの注文は、2018年に増加するだろう。広告主にとってこれは、追加の広告投下先としてユニークな機会となる。「ラジオの広告に似たようなことだ」と、Crystoのチーフ・ストラテジー・オフィサーJonathan Opdyke氏は話した。
Amazon EchoやGoogle Homeのような音声アシスタント製品も、ブランドに消費者とつながる機会を与える。 「パーソナルアシスタントの台頭により、エンゲージメントが絶対的に増加し、消費者がより快適になるにつれて、商品購入や日々のタスクを達成するためのテクノロジーにより頼るようになるだろう。」とFiverrのCEOであるMicha Kaufmanは述べる。「パーソナルアシスタント(アマゾンスキル)との関係性をつくりだすブランドが増えれば、個々の消費者にとって倍以上の効果が生まれる、というようなネットワーク間の影響が起こる。」
この状況をまだ信じていない人は多い。 「しかしこのドラマチックな時代においては、小売業者がそのことをどう扱うかを理解する 必要はないと思う。」とRaiseのMisra氏は語った。 「そんなことを考えるのは意味がない。」それにもかかわらず、そのことついて「誰もが注目をしていて、それについて膨大なことを学びたいと思っている」とOpdyke氏は述べた。
- ARによってアップグレードされるショッピング体験
ポケモンGO、イケア、アニモジはすべて、人々がさまざまな目的でARに興味を持っていることを示している。いくつかは楽しくコミカルで、Ikea Placeのようなサービスは便利である。そのため、小売業者はARをショッピングに取り入れ、 活発にそのプロセスを作り始めている 。
「ビデオと同様に、VRとARは、消費者が購入前にできるだけ“実際の生活”に近い製品を体験できるようにし、ECのブランドにとって大きな機会を提供する。」とShopifyのマーケティングディレクター、Arati Sharma氏は述べている。これには、「バーチャル試着室と室内の製品の視覚化」が含まれまれる、とTradesy創設者のTracy DiNunzio氏は話した。
また、音声によるショッピングが増えていると思う人もいるが、人々がウェブサイトやアプリで見ていることはまだ 重要である。 「オンラインで商品を購入する消費者が増えているため、商品をよりよく見せるための方法を探ることが売り上げにとって非常に大事。 」とSharma氏は語った。ARのような機能は確かにそれを強化する一つの方法である。
- やっと訪れる「多様性の年」
Tristan Walker氏はずっと前に、なぜ企業が多様性を信じ、そしてより一様でない職場にしていく必要があるのか、ということを説く事実上のスポークスパーソンになった。Walker氏は、毎年徐々に多様性がトレンドになってきていると 考えているが、2018年がようやく「多様性の年」になると信じている。なにがそうさせるのか? セクシャルハラスメント・不適切な言動や行動・その他の主張にあるような 、仕事場の有毒な男性に関するすべての話である。 「人々は多様性が何をもたらすのかを理解するだろう」とWalker氏は語る。 「2018は本当に現実になる。 」
Walker氏の2つのブランド、BevelとFORM Beautyは人々の多様性を意識してつくられている。Walker氏は企業が多様性を常に心にとめておけば、「彼らはより多くの人々に、より良い製品を提供する」と考えている。彼にとって、製品を作るための論理的な重要ポイントだ。
Walker氏は、「人々は実際に、多様性が必要であるという結論に至るだろう。 」と語った。「人は、他の人がいなければ生きていけない。」
2018年を目前にして 、2017年のレッスンの1つを覚えておいてほしい。「トレンドをしっかり追え。そうでないと、時代遅れになる。」
「一度消費者が何かのトレンドを決定すれば、それは非常に速く動く」とOpdyke氏は語る。 「もしあなたがそこにいなければ、瞬く間に過ぎ去っていくだろう。」