フェイスブック、ついに月間アクティブユーザーが20億人に

情報インフラとして責任も重大に

【出典】2017/6/27

https://techcrunch.com/2017/06/27/facebook-2-billion-users/

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フェイスブックの最高プロダクト責任者を務めるChris Cox氏は、同社の新たな記録についてTechCrunchのインタビューに答え、「ソーシャルメディアは可能なかぎりポジティブな力であるべきです。それを実現するため、フェイスブックはあらゆる努力を払っているか慎重に検討すべき規模に成長してきました」と述べた。このサービスはスタートしてから13年、ユーザーが10億人を超えてから5年経つ。今やフェイスブックは、20億人の月間アクティブユーザーを擁している。

フェイスブックはこの記録を祝うために、ユーザーごとにカスタマイズされた「Good Adds Up」という動画を用意し、共有することを勧めている〔日本版では『小さな積み重ねを大切に』というタブが用意されている〕 。一方、共同ファウンダー兼CEOのMark Zuckerberg氏もさりげなく短いメッセージを発表するに留めているようだ。

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ユーザー20億人というのはログインを必要とするソーシャルメディアとしてはYouTubeの15億人を上回って世界最大だ。他のソーシャルメディアをみると、WeChatは8億8900万人、Twitterは3億2800万人、Snapchatは推定2億5500万人だ(2015年12月の1日当たりユーザー数1億1000万人、月間ユーザー1億7000万人をベースに外挿)。10億を超えているのは、YouTubeとフェイスブックグループだけである。フェイスブック傘下のWhatsAppとFacebook Messengerはともに12億人、Instagramは現在7億人を越えてさらに急成長しているので近く10億人クラブに加わるだろう。

最近5年間のフェイスブックの成長は主として途上国ユーザーの増加によるものだ。同社は途上国の低い通信速度と格安のAndroid向けに大胆に機能を簡略化したアプリを提供している。その結果、ユーザーが10億人を突破した後、アジアその他の途上国地域で7億4600万人の新たなユーザーを獲得している。その間アメリカとカナダでのユーザー増加は4100万人だった。

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フェイスブックの規模と年数を考慮すれば17%の成長率というのは驚くべきもので、事実2012年以来最速の成長だ。しかもエンゲージメントも低下していない。フェイスブックの月間アクティブユーザーの66%が毎日このサービスを利用している。この回帰率はユーザー10億人のときには55%だった。フェイスブックは創立10年以上になっており、北米の現実の10代達には特にかっこいいサービスだとは思われていないようだが、こうした数字を記録しているのだ。

しかし、数字や統計よりもはるかに重要なのは、フェイスブックが持つ巨大な社会的インパクトだろう。Zuckerberg氏は「コミュニティづくりを応援し、人と人がより身近になる世界を実現する(Give people the power to build community and bring the world closer together)」というフェイスブックの新たな使命を発表した。

「これには、間違いなく重大な責任を伴います」とChris Cox氏は述べる。つまり、Mark Zuckerberg氏が世界を飛び回り様々なユーザーから直接話を聞いている理由はこれなのだろう。以下のように、「大統領戦に出る準備だろう」と皮肉めいたことを言う人々もいるようだが、この意見はもちろん本人によって否定されている。20億人のコミュニティを作ったのであれば、シリコンバレーを出てこのサービスが人々の生活にどんな影響を与えているか見て回ることは必然であると言えるだろう。

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Facebook Liveでの自殺者や大統領選でのフェイクニュースなどはマスコミが取り上げやすい派手な話題だ。しかし、フェイスブックのようにほぼ遍在的なソーシャルメディアとなれば、はるかに複雑で微妙な問題を検討しなければならない。ソーシャルメディアは人々をインターネットに依存させ、現実の人のつながりを希薄化するのだろうか。フィルター効果によって自分の好む意見だけをやり取りするグループを作り、社会の分極化を進めるのだろうか。フェイスブックは事実上ライバルを駆逐してしまったが、これは現代社会におけるソーシャルメディアの役割について対処する余裕が生まれたという見方もできるかもしれない。

Chris Cox氏は、フェイスブックが採用した重要な戦略について、「人類全体に影響するような非常に複雑なシステムについて検討する場合、現在何が起きているかについてオープンでなければなりません。その結果、例えば自殺やいじめのような問題が起きているのであれば、それらの問題の専門家と協力して調査を進め、どういう対策が最善かを考えなくてはならないのです。そして、そのことを世界に向かってはっきりと告げる必要があります」と述べる。

ユーザー10億人までは、製品を作り上げる努力だった。20億人の大台に乗ってからは、確固たるユーザーコミュニティを作ることが目標となるだろう。フェイスブックは、我々ユーザー間に共感を与え続けることで30億人の世界へ向かうのだろう。