デスクトップとモバイル広告収入、テレビ広告収入を初めて上回る 2016年のデジタル広告収入、2015年比22%増の725億ドル

【出典】2017/4/26

http://adage.com/article/digital/digital-ad-revenue-surpasses-tv-desktop-iab/308808/

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PricewaterhouseCoopers によって集計されInteractive Advertising Bureau(通称IAB)によって木曜日に発表された調査レポートによると、デジタル広告の収入は2015年の596億ドルから22%増加し、725億ドルとなったようだ。

直近6年は毎年記録を更新しているものの、IABの調査結果で初めてモバイル広告収入がデスクトップ広告収入を上回り、デジタル広告の全体収入でもテレビ広告収入を上回ったのだ。

以下が、今年の調査結果から読み取れる事実である。

媒体の中で最も広告費が費やされているのはテレビではないという事実

IABは、2004年にデジタル広告費の統計を記録し始めて以来、アメリカ国内においてテレビの広告費を超えたことは一度もなかった。

eMarketerによると、アメリカ国内におけるテレビ広告収入は2016年において約713億ドルであり、IABが発表したデジタル広告収入の725億ドルと僅差であった。

IPG MediabrandsのMagnaもまた、デジタル広告費がテレビ広告費の670億ドルを上回ったと発表した。Magnaの調査報告によると、企業がテレビに広告を打ち出すブランドや商品の数を減らしており、テレビキャンペーンを打ち出さない新商品も増えてきているというのだ。

デジタル動画広告収入は毎年増加傾向にあり、2016年には前年比51%増の91億ドルとなった。さらに、モバイル広告においては前年比145%増となる42億ドルを記録した。

IAB:メディア業界の複占状態(サービス供給者が2社しか市場に存在しない事態)

昨年、フェイスブックはグローバル収入が276億ドルを記録したと発表したのに対し、Googleは896億ドルと発表した。

IABで副社長兼CMOを務めるDavid Doty氏は、デジタル広告収入の成長を促しているのがフェイスブックとGoogleの2社のみであるという調査結果を「誤り」であるという。

「メディア業界が引用している調査データは正しいとは言えません」とDoty氏は述べる。「インターネットのトラフィックを獲得するための費用や、業界全体で見た時にある企業の支出が他の企業の収入となっていることを考慮していないのです」と。

Doty氏は、IABの会員会社全体の収入が2016年第4四半期で激増したという。「第4四半期の収入の73%は大手10社が独占していますが、彼らの成長率はたったの69%でした」と彼は述べる。「つまり、残りの成長率である31%は、大手10社以外から来ているということです。これは無視できる数字ではありません」と。

PricewaterhouseCoopersのパートナーであるDavid Silverman氏は、Doty氏の意見に賛同している。

「この成長は、大企業だけではなくその他多くの企業の功績と言えるでしょう」とSilverman氏は述べる。「大手10社は時が経つにつれ変わっていきます。つまり、数年前までは大手10社に入っていなかった企業も、今では有力プレーヤーとなっていることもあるのです」と。

検索機能がモバイル分野の成長を促進

調査結果によると、モバイル広告収入は2016年のデジタル広告収入全体の51%を占める約366億ドルであり、そのうちモバイル端末の検索からの広告収入は47%を占める172億ドルであったという。

デスクトップ検索からの広告収入は、2016年に初めて減少を見せ、昨年比13%減となる178億ドルであったようだ。

IABは、企業別にデジタル広告収入をまとめてはいないが、eMarketerによると、Googleは2017年までにグローバル検索からの広告業界の78%をコントロールするまでに成長しており、285億ドルの広告収入を得ているようだ。

バナー広告は、モバイル広告費の分野で38%と第2位のシェアを占めており、動画のシェア(11%)よりも多い。

デジタルラジオの到来

2016年は、IABの調査においてデジタルオーディオがカテゴリとして確率した初めての年であり、この分野での広告収入は11億ドルを超えた。

「若い世代の人々はラジオを聞きません。彼らはストリーミングサービスでの音楽の視聴やポッドキャストの利用により、従来のラジオを利用しなくなっているのです」とSilverman氏は述べる。「これは紙媒体がオンラインに移行した時に似ています」と。

RBC Capital MarketsがAd Ageと共同発表した調査結果によると、およそ40%のマーケターがSpotifyでの広告に興味を示しており、これはSnapchatの35%よりも高い割合となっているようだ。

その他

— IABによると、2016年のソーシャルメディアの広告収入は、全体で昨年比49%増の163億ドルであるという。

– 2016年の広告費の内訳で大きな割合を占めている産業は、リテール(21%)や金融サービス業(13%)、自動車産業(12%)、テレコム産業(9%)、トラベル産業(9%)である。調査報告書によると、トラベル産業の広告費は昨年の8%から増加しているが、その他の業界は変わっていないようだ。

– デスクトップ広告で成長を見せたのはデスクトップ動画のみであり、昨年比16%増の49億ドルである。