バーチャルリアリティで視線追跡技術、もうすぐそこまで来ている

【出典】2016/2/24

http://www.cnet.com/news/eye-tracking-vr-headsets-future-mwc-virtual-reality-oculus-samsung-gear/

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視線だけで自分の周りに影響を与えることができるような力に憧れたことはないだろうか。最近のバーチャルリアリティでこれが実現しそうなのだ。バルセロナで今週開かれたMobile World Congressで、OculusとSamsung Gear VRヘッドセットが視線追跡機能を搭載させて登場した。

バーチャルリアリティでは、視線追跡というテクノロジーがトレンドとなっている。デモ版としてここ数ヶ月で数回紹介されており、視線で物を動かすという子供の頃の夢が現実となったようなテクノロジーがバーチャルリアリティの分野で開発中であり、早々にも市場で出回る可能性が出てきた。

視線追跡技術の開発には何年も費やされてきたが、バーチャルリアリティによって新たな可能性が見えてきた。この技術はコンテンツと新しい形で触れ合うことができるだけでなく、セキュリティやプライバシーの面でも利点がある。バッテリーの寿命を延ばしたり、検討しなければならない重要な案件をスマートフォンによって起動するSamsung Gear VRのようなヘッドセットにも活用したりすることにも検討されているようだ。

バーチャルリアリティの熱狂的なファン達は、Oculus VRとHTC Viveという噂を呼ぶ2社のヘッドセットが店頭に並ぶこともあり、2016年がバーチャルリアリティにとってとても大きな年になると期待しているようだ。また、ゲームのデモ版はバーチャルリアリティジェットコースターやフェイスブックCEOのMark Zuckerberg氏のバーチャルリアリティの可能性についての講演等によって、注目が集まっている。しかし、視線追跡技術というような専門的な技術は、すでに次世代のヘッドセットに目を向けているようだ。

バーチャルリアリティゲームにおいて、視線追跡技術というのはゲームにさらに深みを与えるきっかけになる。Oculus Riftを使うゲームのデモ版において、Eye Tribeからのテクノロジーを採用し目を向ける所全てを赤色に目立たせることができるようになったことで、瞳孔を追うことができるようになった。バイキングを遠くから視認し凝視することでバイキングは怒り出し、近づいてきて斧を振ってくるのだ。

また、Gear VRを使ったSensoMotoric Instrumentsのデモ版は、視線を送りヘッドセットの横についているコントロールパネルをタップするだけで操作できるモグラ叩きゲームである。

Gear VRのようなモバイルヘッドセットをモバイル端末で使うとなると、端末のバッテリーはあっという間になくなってしまう。この問題を解決するにあたり、「Foveated Rendering」という技術が開発されている。これは、FOVE特有の視線追跡機能を利用して、ユーザーの見ているところのみを高解像度にレンダリングすることで、端末の処理を大幅に軽くすることができる技術である。

この技術は、見ているところ以外は解像度が低いものの、焦点を当てている部分の解像度が高いので全てが同じ解像度で見ているように見えるというところが鍵となっている。

他のバーチャルリアリティアプリケーションとしては、Eye Tribeが開発している認証技術が挙げられる。視線追跡技術を用い、バーチャルリアリティヘッドセットが使用者を判別し、どういったコンテンツを見せるべきかを瞬時に判断することができるようになるかもしれない。

Eye Tribeはスマートフォン(やスマートウォッチ)内部に技術を搭載することに数年間を費やしてきたが、バーチャルリアリティヘッドセットでの可能性が最も濃厚であると判断しているようだ。テクノロジーの精度は、目から実際に遠ざかるにつれて落ちてくるが、センサーをバーチャルリアリティヘッドセットに搭載させることで、こういったエラーを減らすことができるからだ。

バーチャルリアリティ分野に投資している大規模な投資家達が、視線追跡技術を次世代のヘッドセットに採用することを検討しているかどうかは定かではない。OculusもHTCも、現在のところこれに関するコメントを控えている。