The Onion、スポンサー付きのコンテンツを読んでもらうには笑い物にするのが一番である

The Onionにとって重要なビジネス

【出典】2015/5/26

http://adage.com/article/media/onion-people-read-sponsored-content/298745/

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先日、The Onionはフェイスブックに「鼻と口の間を剃り忘れた間抜け野郎」という見出しの記事を載せた。既にお気づきかもしれないが、この間抜け野郎というのはあえてひげを生やしている人のことだ。このフェイスブックに掲載された記事は13,000回以上の「いいね」を獲得し、2,200回近くも共有され、大量のコメントが投稿されたという。さらにこの記事は、SchickのXtreme3 razor(カミソリ)というスポンサー付きの投稿なのだ。The Onion独特の口調で「我々は悪魔に魂を売りながらこんな広告を制作している。このスポンサー付きコンテンツをお楽しみください」というタグ付きで広告されている。

これほど高いシェア率を得るためであったら自分の魂を売ってもいいという広告営業担当者も出てくるだろう。最近様々なブランドがスポンサー付きコンテンツを製作するだけでなく、多くの視聴者がそれを見る機会が増えてきている。「コンテンツスにおいて配信というのは製作と肩を並べるほど重要なことである」とDigitasLBi North Americaで最高コンテンツ責任者を務めるScott Donaton氏は述べた。

The Onionは自社の方針に関して自社らしい立場を保っている。「我々はただスポンサー付きコンテンツという概念を笑い物にして、それによって利益を得ているだけである」とThe Onionのマーケティング担当副社長であるHassan Ali Khan氏は述べた。

同社の社長Mike McAvoy氏によると、The Onionにとってスポンサー付きコンテンツとは、広告事業のおよそ90%を占めるほどの重要なビジネスなのだ。シカゴを拠点とする出版社であるThe Onionは、さらに子会社のOnion Labsというクリエイティブ・エイジェンシーを所有しており、Energy BBDOの元幹部、Rick Hamann氏により運営されている。

Ali Khan氏を例にあげると、彼はThe Onionに入社する前Anomalyで1年勤務していた。The Onionで所属するKhan氏のチームは、先程のSchickの記事のような広告主が購入する記事や動画の高視聴率を保証するという重大な責任を担っている。

Khan氏のチームが手がけた、読者を記事に誘い込む見出しの例を一つ紹介しよう。

  • The Onionはスポンサー付きコンテンツ読者という役職に18〜35歳の方を募集しています。無給 。

このツイートは、「あと4ブロックで家に着くのに靴ひもを結ぶなんて面倒くさい」という見出しの記事のリンクがついており、ReebokがPumpスニーカーをPRするためにスポンサーを務めたコンテンツらしい。この記事は120回リツイートされ、240回お気に入りに追加されたという。

「商品にまつわるカルチャーの面白みのある部分を指摘することがコツである」とAli Khan氏は述べる。「スポンサー付きコンテンツのエンゲージメント率は我々が手がける他の投稿とほぼ同等である」とも付け加えた。

The Onionの行ったキャンペーンのエンゲージメント率にReebokは満足だったようだ。「多くの読者を誘き寄せた大きな要因の一つが、このキャンペーンだった」とReebokの米国内メディアとデジタルの主任Jessica Ruscito氏は明かした。コメディの要素は必ず視聴者から良い反響を得るということからRuscito氏はThe Onionに仕事を頼んだという。「The Onionの見出しは読み手の注意を惹きつける力がある」とRuscito氏は話した。

The Onionは完全なるデジタル出版社となるため、二年近く前に週刊新聞の発行を中止した。そんなThe Onionは、一見普通のニュースサイトのようなフォーマットを導入し、ニュースを風刺した。しかし、これに続きたいニュースサイト(New York Times、Washington Post、Atlantic等)の多くは、スポンサー付きコンテンツをフェイスブック上で宣伝していないというのが現状である。Voxのようなごく少数の出版社が、フェイスブック上でのそのような投稿をスポンサー広告であると見なしているのだ。

「他の出版社がThe Onionから学べることはある」とContentlyというブランデッド・コンテンツのマーケティングを手がける会社で副社長を務めるSam Slaughter 氏は述べた。「The Onionのスポンサーするコンテンツは、風刺に富んでいる。例えば、ある出版社の特徴が思慮深さと豊富な情報量であったりユーモアとゴシップなのであれば、コンテンツもこれらの特徴を反映しなければならないのだ」と。

これは、ソーシャルメディア上でスポンサー付きコンテンツを宣伝する時にも当てはまる事である。「一貫性を持ち、情報を透明に保つことが重要なのである」と彼は締めくくった。