月別アーカイブ: 2019年3月

新たな働き方ギグエコノミーを主導する企業のIPO次々に控える

【出典】 2019/03/29

https://www.wired.com/story/lyft-ipo-filing-ridership-revenue-losses-costs-charts/Picture1

329日にライドシェアサービスを運営するLyftNASDAQへの上場を果たした。公開価格72ドルに対し初値は87.24ドル。終値は78.29ドルを付け公開価格より8.7%もの上昇を見せた。その結果、時価総額は264億ドルで交通機関を担うUnited and American AirlinesHertzAvisをも凌ぐ巨大企業が誕生した。

一方で、今回のIPOへの市場の熱狂具合はUberAirbnbPinterestなどIPOを控えている他のテック企業にとっても吉報となるだろう。Lyft最大のライバルであるUberは昨年の8月に760億ドルのバリュエーションが付いており、IPO時には1,200億ドル程度の評価を求める可能性が高い。IPOに向け書類提出は完了済み。

しかしながら、両社ともに黒字化までの詳細は明かしてない。

3月上旬にLyftが証券取引委員会に提出した財務情報からは、順調な売上高に対し黒字化までの道のりは前途多難という印象を受けざるを得ない。

Lyftに登録しているドライバーは過去2年で急速に増加。2016年の終わりには660万人だったが2018年の終わりには1,860万人まで増えている。Lyftによればアメリカの成人人口の9%Lyftを利用していると言う。更に、今年の12月には前年比47%増のドライバーを見込んでいるとのことだ。

利用者数は2016年の終わりには5,260万人だったのに対し2018年終わりには17,840万人を突破した。2018年には前年売上11億ドルから2倍の22億ドルを売り上げており、劇的な成長を遂げている。

Lyftでは、過去3年間の成長はUberのブランディング面での失敗も少ながらず影響しているのではないだろうかと考えている。2017年の第一四半期と第二四半期の1アクティブユーザーあたりの収益が大きく増加しているが、ブランドとバリューがドライバーに浸透してきていることで、競合に代わりLyftを選んでもらえるようになってきていると成長の理由を説明する。また先述の通り、トランプ政権の指定国への旅行禁止令や難民受け入れ禁止令へのUberのコメントがトランプ政権に賛同していると取られ、アカウント削除を促すムーブメントDeleteUberやエンジニアのSusan Fowler氏が投稿した性差別問題などのUberの失敗がLyftに影響したのではないかと分析している。

Lyftが投資を緩める事はなく、2016年の2倍程度にあたる8400万ドルを新規ドライバー/顧客獲得の為に費やしている。

その結果、昨年には91,110万ドルもの莫大な損失を計上。競合のUberでは18億ドルの損失を報告している。2社にとってIPOは黒字へと転換させようとしている最中に必要以上に注目されることを意味する。

Adobeがリアルタイムで車の情報を得られるアプリケーションを開発

【出典】2019/03/27

https://mashable.com/article/adobe-analytics-summit-sneak-auto-maintenance-app/?utm_campaign=hp-r-27&utm_source=internal&utm_medium=onsite#viuLenuoJsq5Picture1

 

Photoshopなどクリエイター向けのソフトウェアを提供するAdobeが、自動車オーナーのストレスを軽減させることを目指している。

Adobeがバッテリーやエンジンの動作状況など車の統計情報をトラックする新たなアプリケーションを開発した。車に搭載することで情報が獲得できる本アプリケーションは、毎年ロサンゼルスで開催されるAdobe SummitProject Car Smartsとして発表された。

AdobeColin Morris氏は、データトラッキングが車の所有者やメーカーにもたらす便益について説明し、情報を獲得出来る事で車のより良い乗り方を知れるだろうと語った。

テレマティックトラッカーを使い接続された車の診断情報を得ることで、ドライバーの運転技術のパフォーマンスに与えている影響などを確認できるダッシュボードの作成が可能となる。将来的にはバッテリーが危険な状態に陥れば、警告を発することでドライバーに知らせる機能など様々な機能が実装されるだろう。Picture1Picture1

Morris氏はどのように事故を防止するかを説明し最適なスピードやブレーキの使い方について語った。乗車体験の満足度を向上させ、ドライバーの車に対する知識を広げることを狙っている。

他方で、自動車メーカーは何年にも渡り自動車に纏わるデータを収集しているが現状は上手く活用できていないとMorris氏は加える。特定の潜在顧客に向けてのマーケティング分析に注力する代わりに、顧客の車の乗り方や実際に発生している問題を知るべきだ。SUVのエンジンはセダンのエンジンと比べて故障しやすいのか?SUVは週末によく乗られているのだろうか?通勤の道路混雑でセダンのバッテリーを減少してないだろうか?

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データは匿名で集められ、特定の都市や車のタイプごとに起こる問題など全体の情報を得ることが出来るだろう。それにより道路上での実際の動きを元に、どこの改善を進めていくのかなどの意思決定を可能にする。

北米最大のeスポーツアリーナがフィラデルフィアに建設予定

March 2019 Report 3

スポーツ運営会社のComcast Spectacorと不動産会社のThe Cordish Companiesが55億円かけフィラデルフィアにeスポーツアリーナを今夏建設することを発表した。

Fusion Arenaと呼ばれる施設は西半球最大のeスポーツアリーナになる予定でシート数は3500席、外観はゲームコンソールをイメージしている。

シートエリアには2つのバー、クラブシート、VIP向けのスイートルームを備える。そして他にはトレーニング施設、放送スタジオ、チームオフィスができる予定だ。

MacDonald、パーソナライゼーション・ツールを提供するDynamic Yieldを買収

【出典】 2019/03/25

https://techcrunch.com/2019/03/25/mcdonalds-acquires-dynamic-yield/

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ファストフード店を運営するMcDonaldが、パーソナライゼーション・ツールを提供するDynamic Yieldを買収したことを発表した。

買収金額は非公表だが3億ドルはくだらないだろうと言われており、ファストフード店の買収では過去20年で最大級のディールとなった。Dynamic Yieldでは、Eコマースや旅行、ファイナンスなど幅広い領域のサービスと提携し、Amazonの様にパーソナライズされたオンラインコンテンツを生み出すツールを開発している。

天気や店舗の混み具合、トレンド商品に応じて自動的にドライブスルー用のメニューを変更することが可能になる。そして消費者がオーダーを始めると、その消費者の過去のオーダー履歴をもとに追加の商品をレコメンドしてくれるようになる。

2018年にはアメリカのいくつかの店舗でテストが行われており、2019年中にはアメリカで本格的に開始され将来的には世界中の店舗でも展開される予定だ。当然ながらレコメンド機能だけではなくセルフサービスの売店やモバイルアプリの様なデジタルプロダクトに本技術を導入することも視野に入れている。

McDonald CEOSteve Easterbrook氏は、今回の買収についてこう語る。

「より良い体験を提供することで顧客満足度を向上させ、会社を急成長させようとすればテクノロジーを軽視することはできない。今回の買収によりテクノロジー業界での存在感を高め、顧客毎にパーソナライズされた体験を提供するという我々のビジョンの達成に向けて動いていく。」

Easterebrook氏の計画は20173月に初めて公にされ、モバイルアプリや未来型店舗などの例だけに留まらず、テクノロジーに注力することを明言している。Dynamic YieldではMacDonald以外の会社にも引き続きサービスを提供することが明らかになっており、パーソナライゼーション・テクノロジーの技術開発も引き続き行う。

スタートアップデータベースのCrunchbaseによれば、Dynamic Yieldは現在までで合計8,330万ドルを投資家から調達している。(投資家:Innovation EndeavorsBessemer Venture Partners and Marker CapitalNaver BaiduThe New York TimesBaiduThe New York Times)

Dynamic Yieldの共同創業者でCEOLior Agmon氏は、顧客志向の企業になることでパーソナライゼーションに根ざした事業創造が出来ると信じて7年前に創業した。McDonaldの様なアイコニックな企業に参画できる事は刺激的であり、実店舗を通して顧客の日常生活に影響を与えることができるのはとてもエキサイティングな事だと語っている。

 

Jordan Peele監督の新作『Us』オープニング興収7,000万ドルを記録

【出典】2019/3/24
https://variety.com/2019/film/box-office/us-movie-box-office-opening-weekend-jordan-peele-1203170926/Picture1

成功の後には、成功前よりも求められるものが多くなるだろう。

Jordan Peele監督の2作目『Us』が好調なスタートを見せている。本作は北米の3,741館で公開され、週末興行収入7,000万ドルを記録。『キャプテン・マーベル』が1.53億ドルで首位を獲得しており『Us』は2位につけている。公開前の予測オープニング興収は3,800〜4,500万ドルだった。

本作は2018年に公開された『クワイエット・プレイス』を凌ぐ週末興収を稼ぎ出しており、オリジナルのホラー映画としては最大のロケットスタートとなった。さらに、R指定映画という括りでは『テッド』に次ぐ成功を収めている。

世界では47の地域で公開され興行収入1,670万ドル、全世界で8,695万ドルに達した。UniversalJordan Peel監督のプロダクションMonkeypawは本作の制作費として2,000万ドルを投じており、1週間も経たないうちに予算の4倍以上の売り上げを叩き出した。

サウス・バイ・サウスウェストで初公開されてから熱狂的な口コミを獲得し続けている本作だが、ホラー映画としては珍しくRotten Tomatoes94%という高評価を獲得。Jordan Peele監督の能力の高さが感じられ、観客に考えることを促す作品に仕上がっている。Lupita Nyong’oWinston Dukeが夫婦役として主演を務める。

2019年は記録的なペースでヒット作が生まれた2018年と比べると興行収入は伸び悩んでいるにも関わらずUniversalではヒット作が続く。2019年のオープニング興行収入ランキングの2、3、4番目にUniversal作品がランクインしており、『Us』($7,000万)『ヒックとドラゴン3』($5,500万)『ミスター・ガラス』($4,000万)と続く。

『パシフィック・リム:アップライジング』が北米でオープニング興収トップに輝いた2018年の同時期と比べると、『Us』の想定以上のスタートにより15%以上も国内チケット売上が伸長している状況だ。業界全体では昨年比のチケット売上が17%ダウンしている状況だが、『キャプテン・マーベル』と『Us』の成功が市場を改善させるだろうと市場分析を行うComscoreは評している。

Us』の公開を見越し敢えて同タイミングで公開するスタジオが無かったため、国内興収チャートはおとなしかった。Paramount Pictureのアニメーション映画『Wonder Park』は3位を獲得しているが若い映画ファンからの受けは良くなく、コスト回収に向けて子供の観客を獲得する必要に迫られている。

 

嚢胞性線維症を患う10代の男女が恋に落ちる映画『Five Feet Apart』のチケット売上は850万ドル。本作はオープニング興収から34%ダウンしたが、トータルで2,600万ドルを稼ぎ出し制作費が700万ドルということを考えれば大きな収を得たと言えるだろう。

5位にはUniversalDreamWorksの『ヒックとドラゴン3』がランクイン。5週目には650万ドルを稼ぎ、国内での興行収入は1.45億ドルに達した。評論家達が本作に賞賛を送る中、2010年と2014年に公開された前作/前々作と比較するとわずかに遅れをとっている。

Bleecker Streetの『Hotel Mumbai』はニューヨークとロサンゼルスの4つの映画館で公開され興行収入89,492ドルを記録。一館あたり21,623ドルを稼ぎ出している計算だ。Dev PatelArmie Hammerが主演を務めインドのTaj Mahal Palace Hotel2008年に起きたテロの生存者を追った内容となっておりニュージーランドでは315日に起こったクライストチャーチ銃乱射事件が発生したことが原因で公開の中止が取り決められた。

Pokemon Goのクリエーターが考える「ARの可能性」

March 2019 Report 5

ARという技術はまだ始まったばかりだ。

Pokemon GOを2016年に送り出したナイアンティック社は順調に成功している。同社CEOのジョン・ハンケ氏はテクノロジーに対する彼の哲学を、先日行われたゲーム・デベロッパーコンファレンスで語った。 「マイクロソフトのARデバイスであるHololens 2が発売される予定などARが多くの関心を集めているが、一番重要なのはAR技術が電話の登場と同じくらい革新的なデバイスになることだ。ARには多くの可能性が秘めているが、革新的なデバイスはまだ未来になるだろう。」
ナイアンティックはもともと社内事業から始まり、グーグルマップやグーグルアースの開発を手助けしたあと、同社が得たロケーション技術を使いゲーム事業にスピンアウトした。
スマホのGPS情報を利用したゲーム「イングレス」を同社は開発し、そこで得た技術&経験を元に開発したのがPokemon GOだ。アプリはすでに150カ国合計10億インストールを達成、2000億円以上の売り上げを出している。ゲームのリリース後、ハンケ氏はARに対する見方が変わったという。「ARという技術を使い、リアルな世界に新たな要素を追加することができるが、それだけではなく追加することにより我々の住むリアルな世界に新たな考え方を与えてくれる。そしてその世界は他の人々と共有し同じ体験をすることができるのだ」とハンケ氏は語る。

ハンケ氏によると、ARの可能性を最大限に引き出すためには3つの技術的要素をクリアしなとならないそうだ。AR向けに地図を作成すること、ARに地図をちゃんと解釈させること、そしてARを共有可能な体験にすることだ。

「我々は自分自身に問わなければならない。何億も通してやるべき事なのか?我々の生活を大きく変えることができるのか?AR技術を使った未来がどのようになるのかを考えることが重要なのだ。」

AR 使った地図作成ではGPS情報だけでは足りない。地球上にある全てのもの(移動する車や人など)も情報として入れなければならない。

「我々がグーグルアース、グーグルマップを開発したことにより人々が迷子にならなくなった。我々が現在、機械向けにARマップを開発している。映画「ターミネーター」のような世界の話だが人々の生活が向上するサービスを作っている」

ハンケ氏は世界を丸ごとバーチャルで作り上げようとしているが、その世界をプロセスできるデバイスとネットワークが存在しないと意味がないと語る。ハンケ氏はARに使用するマップはディープラーニングにより、そのバーチャル世界にあるオブジェクトを全て理解する必要があると考えている。仮にテーブルと椅子がある空間でARを使用したとする。そしてそこにピカチュウを配置する。もしARがテーブルや椅子というオブジェクトを認識していなかった場合ピカチュウは椅子に座ることもできない。今後のARでの地図作成には存在する全てのオブジェクトの意味をARが学習する必要があるのだ。

そしてARの未来は「ソーシャル」であるとハンケ氏は続ける。これはナイアンティックが自社で開発したゲームのユーザーからのフィードバックでわかっていることだ。プレイヤーは新しい人と出会うことや誰かと一緒にプレイすることをポジティブに捉えている。

「私はARという技術を使って人々にポジティブな価値を提供できると考えている。」

2018年、ケーブルTVを追い越したストリーミングサブスクリプション

デジタルエンターテインメントの支出は、映画館への支出をも上回った

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ケーブル会社はストリーミングサービスについてしばらくの間、神経質になっていた。しか現在、神経質になる、特定の「良い理由」がある。IHS Markitのデータを引用したMPAAのレポートによると、2018年のオンラインビデオサービスへの加入数は6億1,330万であり、ケーブルTVの登録数の5億5,660万を上回っている。ストリーミングサービス加入数に関しては、2017年と比べると27%増加している。IPTVも衛星放送を追い越し、全体的にデジタル分野への移行が大きく進んでいることを示している。

 

 

そのデータはまた、人々が映画館で支払う金額よりも、自宅でのデジタルビデオにもっとお金を費やしていたことを示した。2018年、人々が映画館で費やしたのは、昨年と比べわずかに増えて411億ドルであったが、世界中の人々はストリーミング、ダウンロードおよびビデオオンデマンドに合計426億ドルを費した。その間、DVDなどのディスクは131億ドルまで落ち込んだ。この数字は、2014年のちょうど半分程度である。

 

これはオンラインビデオにとって決定的な勝利ではない、少なくとも、まだ。ケーブルTVと衛星放送を組み合わせた場合は、ストリーミングよりもまだ大きい割合を占めているからだ。さらに重要なことには、必ずしも利益ではないにしても、収入に関してはケーブルと衛星は依然としてトップだ。2018年のケーブルの収入は、62億ドル増加の1,180億ドルに達した。これは、ケーブルにこだわった人々がこれまで以上にお金を払っていたことを示唆している。 MPAAのレポートは、インターネットサービスに加入している人々のほとんどが従来のテレビも保有しているとし、コードカッターの数はあなたが思うほど多くはないことを示唆している。

 

それにもかかわらず、これらはインターネットビデオにとって大きなマイルストーンだ。今やそれはサブスクリプションという点で最も人気のある個々のテレビフォーマットであり、可能な限り広いリーチを望んでいる会社は注意を払う必要があるかもしれない。同様に、映画スタジオやアワード関連の団体は、ストリーミングのリリースをもっと真剣に受け止めなければならないかもしれない。従来のテレビや映画館はなくなっていないが、変曲点に達したかもしれない。

世界的に興行収入が低迷する一方で、Netflixやサブスクリプションサービスの登録者は増化している

March 2019 Report 21 A

『ブラックパンサー』や『インクレディブル・ファミリー』といった大ヒット作のおかげで、2018年のアメリカ国内の興行収入は再び上昇した。アメリカ映画教会 (MPAA)の新たなレポートによると、アメリカのチケットセールスは7%増加し、過去最高である119億ドルに達した。更には、ヨーロッパやラテンアメリカでの海外市場の興行収入低下をも回復させ、世界での興行収入を411億ドルに押し上げ、前年比で1パーセント改善させた。

 

MPAAの調査は、エンターテインメント業界の業界団体によって作成されており、映画業界の全体的な状況を包括的に把握することを目的としている。

 

 

MPAAの調べによると、興行収入に加えて、世界のホームエンターテイメント事業による収益は16%増加し、557億ドルに達した。これは主に、デジタルレンタル、デジタルセールス、およびNetflixなどのストリーミングサービスへの加入が増加したことによるものである。米国におけるデジタルホームエンターテイメントの支出は、175億ドルを記録し24%増加、また、国際的には、34%増加し251億ドルを記録した。この、増益はDVDとBlu-rayの販売とレンタルの大幅な売り上げ減少によるダメージをもカバーした。ディスクの売上は、米国内では15%減少し58億ドル、国際的には14%減の73億ドルであった。4年前、米国のDVD市場の売上高は103億ドル、国際的に149億ドルであった。このデータから、DVD市場が急激に落ち込んだことがわかる。一方で、同じ期間に、デジタル市場の売り上げは世界全体で170%増加した。その上昇の多くは、Netflix、Amazon Prime、およびその他のサブスクリプションサービスの人気によるものである。世界全体で、デジタルサブスクリプションサービスの利用登録者は27%増加し、6億1,330万件人を記録した。2018年には、初めてオンラインビデオのサブスクリプション数がケーブル契約数を上回った。ケーブル契約数は5億5,600万件と2%減少した。

 

DVDセールスが衰退しているため、スタジオは消費者が映画や番組のデジタル版を購入し続けることを促進している。顧客は観たいデジタル動画を一つずつ購入するのではなく、単にNetflixでコンテンツをストリーミングすることを好むため、デジタル版の購入はそこまで上手くいっていないようにみられる。2018年にはサブスクリプション支出は28%増加して133億ドルとなり、デジタル販売とレンタルは5%減少して100億ドルとなった。この成長する市場から利益を得ることを期待して、WarnerMedia、Disney、Comcastなどの大手メディア企業がそれぞれ独自のサブスクリプションサービスを準備しているときに、このレポートは発表されている。

March 2019 Report 21 B

Netflixの人気は、映画館主にとって、悪いニュースである。映画館主は動画のストリーミングサービスにより、人びとが映画館に行かずに、家で映画を見ながらお酒や食事を楽しむようになることを恐れている。同社は、映画の伝統的な劇場公開モデルを遵守することを拒んでいるため、映画館主の不安をさらに悪化させてきた。『ローマ』や『Triple Frontier』のようないくつかのNetflix映画は、Netflixのサービス上で公開される数週間以内前に映画館で上映された。

 

劇場ビジネスは、少なくとも月に1回映画を見に行く熱狂的な映画ファンに大きく依存し続けている。こういった熱狂的映画ファンは米国とカナダの人口のわずか12%であるにもかかわらず、全てのチケット販売の49%を占めている。全体として、米国とカナダの人口の75%が、2018年の1年のうち一回は映画館を訪れた。また、チケット購入者の51%は女性であり、男性がその他の49%を占めている。

 

12~17歳と18~24歳の年齢層が最も映画館で映画を鑑賞しており、昨年は一人あたり平均5.1本の映画を見たという統計がある。また、25~39歳、60歳以上の年齢層を除くすべての年齢層の劇場鑑賞数が増加した。最も劇的な伸びは、40歳から49歳までの年齢層で、前年の一人当たり平均3.6本の映画を劇場で鑑賞したという記録に対して、平均4.3本と増加した。March 2019 Report 21 C

民族ごとの統計では、ラテン系アメリカ人とアジア人のオーディエンスが最も映画館で映画を鑑賞しており、昨年は、一人当たり平均4.7本(ラテン系)と4.5本(アジア系)の映画を鑑賞したという統計がでた。アフリカ系アメリカ人の映画館で映画を鑑賞した本数の一人当たりの平均は、毎年の3.4本から、2018年には3.7本に増加した。『Black Panther』は、黒人のオーディエンスの間で、特に人気であり。彼らのチケット購買が、マーベルの大ヒット作のチケット販売の35%を占めた。

 

海外では、中国が主な映画市場の成長要因であった。中国でのチケット売上は12%増加し、90億ドルを記録した。日本は20億ドルの収益を持つ2番目に大きな海外市場であり、英国は17億ドルで3番目に入っている。

GoogleのStadiaはストリーミング業界で必要なムーンショットになる

【出典】 2019/03/20

https://www.engadget.com/2019/03/20/google-stadia-game-streaming-moonshot/Picture1

ゲーム業界の中でGoogle社によるStadia の発表は歴史的な瞬間になる可能性が高い。いつのまにかGoogle社は今まで見たことがないような野心的なゲームストリーミングサービスの計画を立てていた。Stadiaは今までにないグラフィック性能、すぐにゲームを立ち上げられること、最新のゲームをどの画面でもプレイすることができると約束しました。Googleの発表が続くにつれ、今までコントローラに対してあった苛立ちがなくなり、ゲームが水のように自由に流れる未来の世界について焦点があてられた。

しかし、まだ多くの疑問が残っている。Stadiaの価格、そしてGoogleのサーバー(少なくともProject Streamのベータ版には問題なかった)に数百万もの人が接続したときにどのようなパフォーマンスをするかわからない。多くのゲームストリーミングがスタートダッシュで失敗している中、Stadiaはうまく成し遂げられそうな大胆なスタートを切り出したと感じる。ゲーム業界にあまり介入していない企業がいいスタートをしているのは驚きかもしれない。しかし、歴史的には多くの業界において大きな転換は新参者によって築かれている。SonyはPlayStationを通してカートリッジの代わりにCDを使用した。MicrosoftはXbox Liveでオンラインサービスの重要性を見せた。これらの企業はそれぞれ専門知識を応用し、ゲーム業界を進化させたこともあり、今回の場合Googleがストリーミングで成功するのはもっともだ。ストリーミングではインターネットに関する豊富な知識、さまざまな機器に複雑なサービスを提供する経験値が必要になる。

数年かけて、インターネットを介してゲームストリーミングを行うことは夢のまた夢だった。10年前にOnLiveが扉を開けたものの数年後には閉ざされることになった。(その後SonyがOnLiveの特許をいくつか取得)Gaikaiが直接的な競合相手だったが、Sonyが買収し、PlayStation NowとRemote Playの技術に応用した。ここ最近ではNVIDIAがGeForce Now(しっかりとできたサービスだが永続的にベータ版になっているもの)の代わりになると思われる。BladeやParsecのような小規模な企業も健闘している。一方Microsoftはゲームストリーミングの解決策となるProject xCloudに取り組んでいる。これに関してはE3で詳細が知らされる予定。

これらのサービスのすべてが(インターネットを介してリモートサーバー上でゲームをストリーミングするという点で)基本的に同じようなことをしているなか、Stadiaの範囲は他とは段違いのレベルにある。Googleは、NVIDIAのGTX 1080 Tiと同等の、10.7テラフロップス対応のカスタムCPUとAMD GPUを搭載したサーバーを搭載すると発表した。反対に今現在最も優秀なコンソールであるXbox One Xは6テラフロップスを持っている。同社はStadiaが毎秒60フレームで最大4KのHDRをサポートすると主張している。これは今日のゲーム用PCでしか達成できないことである。また、今日のゲームではサポートされていない8K 120+ FPSも対応できるように取り組んでいる。より要求の高いゲームに対応するために、Stadiaは複数のサーバーとGPUを境目なく使用できるようになる予定である。そしてそれはまたサーバークラスのSSDに頼ることになるので、コンソールよりも速くローディングされる。簡潔にいうと、スペックについて心配する必要はない。Picture1

もちろん、性能が良くてもサーバーが遠く離れているためゲームプレイが遅れても性能の良さ大した意味を持たないが、Googleは世界中に7,500のサーバーロケーションを設置する予定だ。以前のストリーミングサービスのサーバー数に関する統計は見たことがないが、人気の高いOnLiveでさえ、Googleほど簡単にデータセンターを展開することはできなかった。これはまた、BladeやParsecのような中小企業が競争に苦労することが分かる。

Googleはまた、コンソールと比べよりネットにつながった体験ができるサービスを作ろうとしている。Stadiaコントローラのボタンを押すと、すぐにYouTubeであなたのゲームがストリーミングし始めるだろう。別のボタンを押すとGoogle Assistantにアクセスでき、YouTubeにあがっているビデオを自動で表示しゲームの攻略ガイドになる。Googleは、複雑なネットワークはすべてクラウド上で行われるため、Stadiaもマルチプレイヤー対戦に遅れなくつながると語った。

Stadiaコントローラは他の観点でもユニークだ。コントローラがWiFi経由でインターネットに接続するため、サーバと直接通信することを可能にした。今まですべてのゲームストリーミングサービスに共通してあった問題だった入力したときの遅延を減らす賢い方法だ。以前は、コントローラのボタンを押すと、ローカルデバイスを経由してサーバに接続し、結果が画面に表示された。Picture1

Stadiaはゲームストリーミングに関係する問題のほとんどに対処していると同時に、今日のコンソールに比べて大きな利点を提供している。大規模なサーバ設置と強力なハードウェアでGoogleは5秒以内にゲームを開始できると述べています。ダウンロード、インストール、更新することを心配する必要はない。 (30分間プレイしたあとに大幅なアップデートに邪魔された回数は数えきれない)拡張可能なグラフィックは、必要としている品質に合わせて拡張できることを意味する。

うまくいった場合、StadiaはNVIDIAやMicrosoftのような競合相手に自社の製品をステップアップさせることができるだろう。まだあいまいなことが残っているが、Stadiaは次世代のゲームで今まで見た中で最も大胆なゲームになるだろう。

サブスクリプションの疲労:米国の消費者のほぼ半数は、ストリーミングサービスの増加・躍進に苛立ちを感じている

March 2019 Report 14

ストリーミング・エンターテイメントは、消費者が複数のサービスの中から選択することに対するパラドックス、また複数のサービスを登録することに対する消費者が支払うコストにぶつかっている。

 

Netflix、Hulu、Amazon Prime Video、HBO、CBS All Access、Showtime、およびYouTube Premiumなどの各社によるサブスクリプションストリーミングサービスのブームにより、これまで以上に多くの選択肢が消費者に与えられている。さらに、Apple、ディズニー、ワーナーメディア、NBCUniversalなど、その大々的な競争への参入を約束している企業がさらに増えている。

 

デロイト社による年次デジタルメディアトレンド調査第13版によると、米国の消費者の半数近く(47%)が、見たいコンテンツを視聴するのに必要なサブスクリプションサービスの増加に苛立ちを感じている、と答えている。さらに重要なのは、57%の消費者が自分のお気に入りのテレビ番組や映画の権利が期限切れになりコンテンツが消えたとき、不満を感じていると述べた。

 

 

デロイトの副会長であり、米国の電気通信・メディア・エンターテインメント部門のリーダーであり、この調査を監督しているケヴィン・ウェストコット氏は、次のように述べている。 「私たちは“サブスクリプションの疲弊”の時代を迎えようとしている。」

 

今日、米国の平均的な消費者は3つのビデオストリーミングサービスに加入している。デロイトの調査によると、43%が有料テレビとストリーミングサービスの両方に加入している。ウェストコット氏は、事実上、複数のプロバイダからの独自のエンターテインメントバンドルをまとめていると述べた。

 

繰り返しになるが、コンテンツオプションの広がりは頭痛の種なのだ。デロイトの調査によると、消費者の半数近く(49%)が、SVODで視聴可能なコンテンツの量が膨大であるため、視聴するものを選択するのが困難になっているという。一方、消費者は69%の割合で何を見たいのかを正確に知っているというが、48%は複数のサービスでコンテンツを見つけるのが難しいと答えている。また49%は、数分以内にコンテンツが見つからなかった場合、そのコンテンツの検索をやめる傾向にある。

 

デロイトの調査によると、SVODサービス—全世帯の69%が現在1つ以上のチャンネルを購読している—およびストリーミング音楽サービス(41%)が急成長している。有料テレビは比較的横ばいに推移し、米国の65%の世帯がケーブル、衛星または電話会社のテレビに加入している。

 

デロイトの調査からの他の結果:

 

オリジナルコンテンツがサブスクリプションを促進:高品質のオリジナルコンテンツはストリーミングビデオの成長を左右する主要な要素であり、現在の米国のストリーミング消費者(71%が22-35歳のミレニアル世代)の57%は、オリジナルコンテンツの視聴のために、ストリーミングビデオサービスにアクセスしている。

 

テレビ広告への不満:消費者の75%が、広告が少なければ有料TVサービスに満足していると答え、77%が有料テレビの広告は10秒未満にすべきだと答えた。回答者は、1時間の番組あたり8分の広告が妥当な上限であると述べたが、1時間あたり16分以上がコマーシャルだと、視聴をやめることになるとも述べている。

 

データのプライバシー:消費者は、企業が自分のデータをどのように処理するのかをますます警戒しており、82%は、企業が自分の個人データの保護を十分に行なうとは思えないと答えた。回答者の7%が、政府がデータ保護の役割を果たすべきだと考えている。

 

音声アシスタント:音声対応のホームスピーカーの所有者数は2018年に前年比140%増加し、総普及率は15%から36%に上昇した。音声対応デジタルアシスタントの上位5つの用途は、音楽の再生、情報の検索、道順の確認、電話をかけること、およびアラームの設定だ。しかし、消費者の半数は、音声対応のデジタルアシスタントをまったく使用しないと答え、毎日使用していると答えたのは18%だけであった。

 

ビデオゲーム:米国の消費者の41%が少なくとも週に1回ゲームをプレイしている。 Gen Z(14-21歳)世代の消費者の間では、54%がそれに該当する。テレビや映画のコンテンツのストリーミング(46%)、オンラインコンテンツの視聴(42%)、インターネットの閲覧(34%)、音楽のストリーミング(25%)、eスポーツのストリーミング(11%)などのエンターテイメントのベースとして、ゲーム機が多く使われている。

 

eスポーツ:米国の消費者の3分の1が少なくとも週に1回eスポーツを見ている。Gen Zに限ると、54%である。

 

デロイトのデジタルメディア動向調査の第13版の米国のデータは、2018年12月から2019年2月までに行われた2,003人の消費者に関するオンライン調査から収集されたものである。