カテゴリー別アーカイブ: バーチャルリアリティ

HTCがVR向けゲームサブスクリプションサービスを開始

March 2019 Report 4

HTCが4月2日からVRサブスクリプションサービス「Viveport Infinity」を開始予定だ。月額$12.99または年間$99の2つの料金オプションがある。

「数多くのVRコンテンツが開発され、もっと多くのユーザーにVRコンテンツを触れてもらうベストな方法としてこのサービスを開始する。現在抱えているタイトルは600アプリ以上だ。」とViveportのプレジデントRikard Steiber氏は述べる。
同社はVRサブスクリプションは2年前にHTC Viveヘッドセット向けにスタート、現在は競合のオキュラスリフトからもサービスを使用することができる。新たなゲームデベロッパーを取り入れるべく同社はアプリからの取り分を30%から20%引き下げ、この配分率は2019年終わりまで続く予定だ。

オキュラス・クエストはVRをさらに一般に普及、2019年に100万台を出荷予定

【出典】2018/10/19

https://variety.com/2018/gaming/news/superdata-oculus-quest-outsell-rift-2019-1202983263/

一体型VRセット、オキュラス・クエストは来年、100万台を出荷し、VRを一般普及、アナリストグループである「スーパーデータ」は最新のレポートで予測している。同グループはまた、クエストの売り上げが最初の1年間でオキュラス・リフトに比べ3倍以上になると予想している。

アナリストは2019年をバーチャルリアリティ業界の「運命を左右する」年と呼び、最新の四半期レポートでは、オキュラス・クエストはVRをさらに主流に持ち上げる可能性があると指摘している。スーパーデータの分析から、オキュラス・クエストとオキュラス・ゴーの販売は、VRの収益を一気に押し上げ、2019年には世界で販売台数が約250万台に達する見込みである。

さらに、スーパーデータは、モバイルARの収益が年々倍増し、2018年末までに20億ドルに達すると予測している。2021年には、170億ドル以上のVRの市場シェアを超える可能性がある。一方、自立型VRアトラクションや自宅型のアーケードなど、ロケーションベースのエンターテインメントの市場規模はわずか3年間で2倍になることが予想されている。これにより、以前の4億3,700万ドルから2021年には8億4,500万ドルに増加する予定だ。

 

Magic Leap カンファレンス開催:俳優のアンディ・サーキス、Weta WorkshopやAT&Tの代表者など参加

【出典】9/24/2018

https://variety.com/2018/gaming/news/magic-leap-announces-leapcon-2018-1202954297/

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拡張現実のスタートアップ会社である「Magic Leap」は、初めてのL.E.A.P会議(またの名をLeapcon)を10月9日から10日にかけてロサンゼルスで開催する予定だ。当日は、「開発者がMagic Leapの経験豊富なパートナーから、複合現実の世界への理解を深く掘り下げて学ぶことができる」と同社は最近のブログ記事で発表した。

Weta Workshopの共同設立者であるリチャード・テイラー氏とAT&T コミュニケーションズのCEOであるジョン・ドノバン 氏と共に、俳優のアンディ・サーキス氏(『ロード・オブ・ザ・リング 』、『ブラック・パンサー』)がイベントに参加する予定だ。Magic Leapはさらに、今後数週間にわたって追加のスピーカーを発表すると語った。

一方、Wingnut ARやFunomenaのようなスタジオは、「複合現実感コンテンツを構築するための設計上の考慮点と、さまざまなバーティカル プロジェクト(特定分野に特化したプロジェクト)に空間コンピューティングを統合することの重要性」を強調する予定だ。

「L.E.A.Pの究極の目標は、人々を教育することとインスピレーションを与えることだ」とMagic Leapの担当者は語った。また、「我々は開発者に、“Magic Leap One Creator Edition”にむけて、魅力的で新しい体験を作り出すことを楽しんでもらいたい。これが、我々がクリエイティブ面とテクニカル面のプロセス両方をカバーするブレイクアウトセッションを開催する理由だ。当イベントでは、クリエイティブは、複合現実を構築するために必要な設計、創造性、設計上の考慮事項をカバーする。そして、テクニカルはすべての技術に焦点を当て、Magic Leap One Creator Editionで利用可能な開発ツールを模索する。」とMagic Leapは述べた。

セッションに参加した人は、今後のコンテンツを垣間見ることができ、Epic、ILMxLAB、Sigur Ros、The New York Times、Unity、Wayfair、Weta Workshopなどのクリエイターとチャットすることもできる。

Magic Leapを体験してみてMRの素晴らしい潜在能力と欠陥を目撃した

【出展】2018/08/08

https://www.theverge.com/2018/8/8/17662040/magic-leap-one-creator-edition-preview-mixed-reality-glasses-launch

最近増加しているバーチャルリアリティーヘッドセッドのことを話すとなると、まず不可能なことから話さなければならない。例えば、パステルカラーの恐竜がフロリダのオフィス内をドスドス歩き回っているなど。Picture1

この恐竜はこぶし大のキャンディーの様なブロックで作られており、オフィスはMagic Leapという過去7年間秘密主義を貫いたベンチャーである。この恐竜はMagic Leap Oneのレンズから見える世界に存在している。Magic Leapは今後この商品が私たちが日常で使用する携帯、コンピューター、ハイテクスクリーンなどの代わりになることを望んでいる。

通常、製品のデモを試した場合Magic Leap Oneがどれだけ素晴らしく、不可能と思っていた世界を私に見せてくれたと感動すべきなのかもしれない。しかしそのようなことは起こらなかった。

実際にはMagic Leap Oneから見る恐竜は確かに3Dだが、近づくと部分的に切れてしまう。人が恐竜の後ろを通ると、その人が透けて見えてしまう。私のヘッドセットは相対距離を考慮していなかったので、恐竜に近づくことは不可能だった。

それでも今まで私が見てきたヘッドセットの中では一番質がよく、ARをiPhoneスクリーンで見るよりは格別によかった。しかしMagic Leapが何年間ももったいぶった割には画期的(または魔法の様な)な体験ではなかった。私が今まで体験してきた中で、まぁまぁ良いバージョンという感じで、まだまだ修正を重ねていく必要がありそうだ。

Magic Leap One Creator Editionはアメリカにて2,295ドルで販売されており、ライバル社のMicrosoft HoloLensと比べ、機能的、デザインもよく設計されている。私はMagic Leapはコンピューター業界の未来を垣間見せてくれたと思うが、Magic Leapが果たしてこの業界のパイオニアになれるかはまだわからない。

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Magic Leapは自称「空間コンピューティング会社」だが、実際に作り出しているのはホログラムの様な物体を3D空間に映し出すARやMRの世界だ。現代のスマホが備えるMRは初期バージョンで、Microsoft HoloLensはさらに進化した技術が搭載されている。

Magic Leapは「AppleやFacebookに勝てる日常用のMRメガネを生み出す」という野心を持っている。現在、目標に到達するためにGoogleからJPMorganまで、様々な主要の投資家たちから23億ドルもの資金を調達した。

通信企業大手AT&Tが今年の後半に一部の店舗で消費者に向けてデモをオファーすることも発表された。

「皆さんのための商品実用化はもうすぐだ。」とMagic LeapのCEOであるAbovitz氏は述べた。

「パソコンでもテレビでも携帯電話でもない、これこそがコンピューティングのあるべき姿だ、というのをMagic Leap Oneを使って皆さんにわかってもらいたい。」

Magic Leap Oneには3つのパーツがあり、Lightwearと呼ばれるヘッドセット、ウェアブルコンピュータであるLightpack、そしてハンドコントローラが含まれている。ヘッドセットは周りの環境を把握するためのカメラや、目の動きを把握するカメラが内蔵されている。

薄暗いレンズにはphotonics chipsと呼ばれる小さなガラスの導波管が差し込まれている。このチップはモトローラ社の工場が昔あった場所に設立されたMagic Leap本社で製造されている。Abovitz氏が言うにはMagic Leapは何百万ものチップの製造を問題なくできるらしい。ヘッドセットはサードパーティが製造しているらしいが、会社名製造場所は非公開だ。

Lightwearは多くのMRデバイスで採用されているバイザースタイルを避け、代わりに大きな丸いレンズを使うことで「サイバーパンク」感を出している。「あなたが2つの丸を描いて他の人たちが「あっ、それMagic Leapだね!」と言われるまでになるのが目標だ。」とAbovitz氏は述べた。

システムにはイヤホンプラグがあるが、耳の近くに設置された小さな内蔵型スピーカーが音をだす。普通のメガネを着用しながらMagic Leap Oneの使用はできないが、ヘッドセットに取り付け可能の度入りレンズは購入可能だ。Lightpackに多くの電子製品を内蔵しているため、Magic Leap Oneは比較的軽く、つけ心地の良い商品になっている。

この小さなコンピューターは常にヘッドセットと繋がれており、Nvidia Tegra X2チップ、8GBのメモリー、128GBの容量、最高3時間使用可能のバッテリーが含まれている。

Abovitz氏によるとMagic Leapは「biomarker」というツールキットをリリースする予定。このキットはマイクとカメラを使用し、息遣い、声のトーン、瞳孔の変化、脈拍数を分析することができる。だが標準のインターフェースは「totem」という1つのコントローラーを使用する。このコントローラーは前方に引き金、その上にバンパーボタン、上に丸いトラックパッド、その後ろに小さなホームボタンが含まれている。このコントローラーはヘッドセットのカメラでトラックされているので、様々な動きが可能になる。バーチャルな手を手に入れたとまでは言わないが、多彩なシステムなのは確かだ。

他のMR会社のように、Magic Leapはどこでも使える実用的なメガネを作りたいのだろう。

今の所ヘッドセットはインドアでの機能は確実で、ブルートゥースとWi-Fiが含まれているが、携帯のデータオプションは含まれていない。AT&Tが今後の新しいバージョンを使用し無線データプランを売り出すことを発表したが、Abovitz氏によると外で使用するのは「自己責任」だという。

私はMagic Leap Oneを外へ持ち出さなかったが、直射日光の当たる場所・暗闇などではどこまで機能するのか定かではない。私がデモを行った場所は角などを把握しやすい家具などがたくさんあり、よく日光の当たった広いスペースだった。

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Magic Leapはそのハードウェアが一番知られているが、この1500人規模の会社は大規模なソフトウェアチームも備わっており、Magic Leap OneはOSシステムやアプリケーションスイートなどが搭載されている。

LinuxがベースのLumen OSを採用。Helioというウェブブラウザ、ホログラフィックチャットシステム、Magic Leap Worldというアプリストア、写真ギャラリー、バーチャルスクリーンを見るためのシステム、ニュージーランドの特殊効果スタジオWeta Workshopの「Dr. Grordbort’s Invaders」デモなどがプリインストールされている。Magic Leap WorldではNBAのMRアプリ、Createという絵のアプリ、バンドのSigur Rósと協力して制作したTonandiという音楽体験型ゲーム、など様々な体験版を提供している。

全体的な画像のクオリティーはHoloLensに似ている気がした。映し出される物体は3Dだったが薄めだった。文字がぼやけて見え、時々物体が透明になったりしていた。トラッキングは比較的良かったが、物体が時に震えたり突然移動してしまう。など

ここまで批判的に聞こえてしまうが、明確にしておきたいのが、市場に出回っているMRヘッドセットと比べて実に優れているということだ。商品のつけ心地なども入れると、Magic Leapは今までの中で一番のMRハードウェアだと思う。

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Abovitz氏はMagic Leap Oneと初代のMacintoshコンピューターを比較して、「カラーじゃなくても、全ての「機能」がなくても良かった。それでも私にとって新しい世界の扉を開けてくれたんだ」、と彼は述べた。

「こんなに無限大の可能性があるのだ。」と。

可能性を最大限に見せる代わりにMagic Leap Oneアプリのデモはテクノロジーの弱点を何回も見せる形になってしまった。問題点はテクノロジーの限界だけではなく、その限界を踏まえた上でアプリが上手く作られていなかったように思えた。残念ながらアプリ自体に奇抜さ、面白みがなかった。

Microsoft、Meta、Avegantの様な会社も似た商品を開発しており、Apple、 Google、 Facebookは今後MRヘッドセットをリリースする予定だ。

 

 

メディア&エンターテイメントの未来を構築していく5つのトレンド

【出展】2018/07/11

https://www.cmo.com/features/articles/2018/6/12/5-industry-trends-shaping-the-future-of-media-and-entertainment.html#gs.D7fiXDY

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メディア&エンターテイメント業界はいち早くデジタルの混乱の波を乗り越え成長してきた業界だが、彼らの変身はまだ終わりを迎えてはいないようだ。PwCの「2018 Media & Entertainment Outlook」での調査によると、業界の利益は2017年の6,669億ドルから2022年には7,923億ドルまで上がるそう。

 

PwCアメリカ社テクノロジー・メディア・テレコミュニケーション部のリーダー、Mark McCaffrey氏によると、「プリントとデジタル、ビデオゲームとスポーツ、無線と有線インターネットアクセス、有料TVとOTT(オーバー・ザ・トップ)、など現在と今後のメディアの境界線が日に日に薄れてきている。」との事。

「これから業界で生き残っていく為には、各企業が自分たちが何を得意とし、それをどうやって遂行していくか考え直さなければならない。」 消費者にとってコスパの良いテクノロジーやプレミアム・コンテンツを提供できなければならないという事だ。

下記ではPwCの調査結果を元に、今後業界を構築していく5つのトレンドを紹介。

利益が急成長中のセグメント

PwCは、2017年から2022年の5年間でVR、OTT、インターネット広告が業界内で一番利益をもたらすと予想した。VRはエンターテイメント性と生産性の高い市場に変化してきている。USA Today、Washington Post、The New York TimesもVRジャーナリズムの新しいトレンドに賛同している。アメリカはVR先進国で2017年には例年より250%アップの15億ドルの利益を獲得。2020年までには総計72億ドルに達する見込みだ。

2017年、アメリカでHBO Go, Hulu, NetflixなどのOTTがもたらした利益は例年より15.2%アップの201億ドルだった。PwCによると成長率は市場が成熟していくとともに下がっていくが、それでも2022年には306億ドルの利益をもたらす、と予想した。

インターネット広告においてもアメリカは市場を先導する役割を果たしていて、2017年の利益は880億ドルに及んだ。調査によると市場はこれからも成長するらしく、2017年から2022年の5年間でCAGR(年平均成長率)が7.7%増加し、利益が1,274億ドルに達すると予測している。

業界内でのコンバージェンス

PwCによると、コンバージェンスは今後5年間のメディア&エンターテイメント(M&E)のテーマになるらしい。

現在ストリーミング配信、テレビ局、SNSなどが従来のスポーツとeスポーツ両方の権利に関し競争している事を例にあげている。

そしてテレビ局、テレコム、テック企業、OTTオペレーター、映画製作会社などはTVコンテンツ競争の輪に入っている。

ラジオ局、ポッドキャスト・カンパニー、配信サービスはラジオとポットキャストのコンテンツ競争を行なっている。

ブランドもその輪に入ろうとしている模様で、現在M&E業界と同じターゲットのニーズにあったコンテンツ製作をしている。

McCaffrey氏によると、「現在様々な業界のコンバージェンス化が増加、今後多くM&Aなどにより統合化がされていく」とのこと。「コンテンツの消費者とダイレクトに関係を築いていける商品を製作することで、ユーザーエクスペリエンスとロイヤリティにフォーカスしようとしている。」

コンテンツを進化させる5G

T-Mobileが最近ビデオベンチャー会社、Layer3を買収した例を見ていただければわかるように、5Gによってアメリカ全土でインターネットからテレビ配信が可能になったのだ。スプリント社はHuluを一部のパッケージにてアクセス可能にしていたが、5Gが使用されることでさらに消費を増加できることになる。それに5GはAI、IoTの世界的展開、VRやAR、位置情報サービスなど様々な発達に応じて進化し続けている。コンテンツサイドから見てみると今後5年間、またそれ以上の期間、イノベーションをする機会は無限とありそうだ。

M&A は続く

現在M&E業界でたくさんのM&Aについての大見出し記事が出ている。

AT&TとTime Warnerの854億ドルの合併。

Disneyの21st Century Foxの大規模の資産買収も忘れずに。これらを大々的に見てみるとどうなるだろうか?これらはM&Eの今後を先駆ける例になったということだ。

「アメリカの老舗メディア会社は新参者のNetflix, Amazon Prime, Googleなどと戦うため、合併せざるおえないだろう」とMcCaffrey氏は述べた。「決断がどうであれ、合併によって業界内で数珠つなぎに様々な出来事が発生すると思う。」

データ消費率はこれからも増加していく

PwCによると、今後5年間でデータ渋滞率は年間22.3%アップ、2022年には3,978兆メガバイトに達する模様。調査によるとデータ消費率アップの理由は消費者のビデオコンテンツへの需要が増えてきたことによるものだという。5Gの発達にもより2022年にはデータ消費率の85.6%に及ぶ予想とのこと。「最終的に残るチャンスは、人々を魅了し続けるコンテントへのアクセスだ」、とCMO.comにMcCaffrey氏は述べた。

 

『レディー・プレイヤー・ワン』と現代のVRテクノロジーを比較してみた

【出典】http://variety.com/2018/digital/news/ready-player-one-vr-tech-1202739419/

映画の現実離れしたテクノロジーは、あなたが思うより現実に近い

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スティーブン・スピルバーグ監督作品『レディー・プレイヤー・ワン』は、誰もがバーチャルリアリティ(VR)で全てを行う2045年の世界に観客を誘う。この映画によって、 お気に入りの媒体が遂にメインストリームになることを願うVR愛好家にとって、映画公開はとても大きな転換点である。

そこで浮かぶのがこの疑問だ:VRの現実が『レディー・プレイヤー・ワン』が約束しているものとどの程度一致しているのか?この映画を詳しく見てみると、主人公ウェイド・ワッツがやっていることはまだ不可能ということが明らかになった。結局、これはSF映画なのだ。しかし、映画の中の現実離れした技術は、あなたが思っているよりもはるか近くにあるかもしれない。

以下は映画に登場する主要テクノロジーのいくつかと、今日のVRテクノロジーを、ネタばれ無しで比較して見たものだ:

ウェイドのワイヤレスVRヘッドセット。『レディー・プレイヤー・ワン』は、映画内で使用される機器の使用方法をすべて説明するような無駄な時間はない。ただ、ウェイドや、他のほとんどのキャラクターに使用されているヘッドセットは、本質的に豪華なスキーゴーグルのようだ。軽量でワイヤレス、外付けハードウェアなしで動作しているようであり、どこにいてもオアシスの仮想世界に送り込むことができる。

現在の世代のVRヘッドセットは、そのフォームファクタと完全に一致はしないが、近づいてはいる。 HTC ViveやOculus Riftのような高性能ヘッドセットは、VR体験の実行に外部コンピュータを必要とし、SamsungのGear VRのようなより手頃な価格のソリューションはユーザーの携帯電話によって起動する。

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しかし、ワイヤレス・オールインワン・ヘッドセットには明確な傾向がある。OculusはFacebookのf8カンファレンスでOculus Goモバイル・オールインワンをリリースする準備を進めており、GoogleとLenovoはまもなくデイドリーム・スタンドアローン・ヘッドセットの販売を開始予定だ。またOculusは現在「Santa Cruz」と呼ばれる高性能オールインワンを来年販売する予定だ。

後者はまた、外部ハードウェアを必要とせずにVRで身体の動きを現実的に中継する、インサイドアウト・トラッキングと呼ばれるものを提供する。これは『レディー・プレイヤー・ワン』のヘッドセットと似ているが、スピルバーグのバージョンはさらに進歩し、現実世界の障害物を追跡して実際の歩道を走り回っている間に、模擬VRの戦いに入ることができる。そのような環境認識はまだまだ先のことだが、携帯電話のARアプリはその可能性を既に示唆している。

触覚手袋とボディスーツ。 『レディー・プレイヤー・ワン』のVRユーザーは、ヴァーチャル・スクリーンに触れることで仮想のオブジェクトを「感じる」ことができる特別な手袋を着用する。懐に余裕のある人は、パンチや、時にはもっと心地の良い感覚に至るまで、様々な感覚を伝えることができるボディスーツに手を出す。

uSensのようなVRのスタートアップは、手袋さえ必要としない指先追跡ソリューションを構築した。触覚を感じる事ははるかに困難であるが、不可能ではない。 VRスタートアップのHapXは、特別なソフトウェアを使用してリアルタイムで圧縮および伸張する何百ものエアーポケットを統合することで、実際にVRオブジェクトを感じることの出来る触覚手袋のプロトタイプを生み出した。

結果は非常に現実的である:Variety誌に届いた最近のデモでは、HaptXは一つ一つに触れることができる花を披露した。ある時点で花びらの1つが落下した際、手袋はあなたの手の上を何かがゆっくりと滑り落ちる感覚を正確に再現した。

欠点は、手袋がまだ 外骨格の一部のような実験的な見た目で、パイプとクランプが張り巡らされていることだ。さらに、空気の流れをコントロールするために使用されている、PCのサイズの箱から 電力が供給されている。しかし、HaptXの経営幹部は、これを最終的にはよりポータブルで消費者にやさしいサイズに縮小することができると確信していた。彼らはまた、全身での体験の一部として、最終的に同じものを提供したいと意図するが、それはさらに先の話かもしれない。

VRコミュニティ。『レディー・プレイヤー・ワン』の大部分は、人々があらゆる種類のゲームをプレイしたり、遊びに来たり、巨大なクエストを競ったりする大規模なオンライン世界「Oasis」が舞台である。「Second Life」のようなオンラインの世界は長年にわたって存在しているため、おそらく映画の中で最も非未来的な部分だろう。最近では、「Second Life」の後継者である「Sansar」からMicrosoftの「AltspaceVR」に至るまで、そのような世界や体験がVRにも見られることが分かっている。

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HTC Viveのユーザーは、ソーシャルVRゲームとしてOasisの一部を体験することができる。

 

実際、これらの世界の社会的側面は『レディー・プレイヤー・ワン』が示すものに非常に近いので、多くの企業が映画との直接の関係を構築してきた。 SansarはAechのガレージ(映画のヒーローのための主要な溜まり場)をVR世界で現実化した。 ViveportはHTC Viveのユーザー向けに、いくつかのマルチプレイヤーゲームに特化した独自のバージョンのOasisを提供している。また、マインクラフトのようなPC・モバイルゲームでもあるRobloxは、その世界のなかで3つのOasisキーを見つけるためのクエストを再現した。

信じることができる没入感。これらの2018年のVR世界は、現代のVRヘッドセットに使用されているディスプレイの欠点によって、映画に描かれている2045年版Oasisと全く同じようには見えないかもしれない。よく見ると、まだピクセルが見えてしまうのだ。

『レディー・プレイヤー・ワン』では、ある主要キャラクターが実際にはまだシミュレーション中であるのにVRセッションを終了したと勘違いすることがあるように、実質的に現実と区別がつかない。その没入感のレベルは信じられないほどだ —今日のVRでさえもあなたをかなり効果的に騙すことができると気づくまでは。

位置情報ベースのVRの経験は、しばしば外部からの刺激が、現実世界ではないという疑惑を意図的に解消することができる。コンピュータで生成された世界を歩いてみると、本質的には単なるビデオゲームであることがはっきりと分かる。ただ、あなたの足の下にある本当の、揺れ動く木製の厚板と同じグラフィックを組み合わせれば、実際に立っていられなくなるかもしれない。

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バーチャルリアリティは、いくつかの物理的な手がかりを追加すると、かなり本物のように感じられる。

ウェイドの感情を常時観察

映画のあるシーンでは、ウェイドは自分のアバターが冷静な状態を保っていること確かにするため、特別な感情抑圧ソフトウェアをオンにしなければならず、そのため実世界で彼がパニック発作していることが表沙汰にならない。

あなたがパニックに陥っている事に、VR内の誰も気づくことがないということはいいことだ。これは、今日のVRが感情状態をキャプチャする事にかなり劣っているからだ。『レディー・プレイヤー・ワン』は、特別なハードウェアを使用して人々の顔をスキャンし、すべての笑顔やしかめ面を仮想世界に中継する。

現実には、モーションキャプチャは複雑なプロセスで、デジタルアニメーションに長い間使われてきたような特別なマーカーの使用がしばしば必要である。今日の仮想世界では、コントローラのボタンを押して顔の表情を変えるようにユーザーに求めているが、これは全く自然ではない。 VRヘッドセットには、単純な顔のモーションキャプチャとアイトラッキングを実現する試みがいくつかあったが、この技術のいずれかが実際に商品になるまでには数年かかるだろう。

プラハ国立美術館がVRを使い、視覚障害者に彫刻作品の名作を紹介 好きなだけ作品に触れることも可能に

【出典】http://www.adweek.com/creativity/the-national-gallery-of-prague-is-using-vr-to-introduce-the-blind-to-iconic-sculptures/Picture1

「触るの禁止!」

このフレーズは、多くの子供の気分を台無しにする。どのように芸術を鑑賞するのかを勉強するための美術館であるのに、子供たちは「自分たちは陶磁器屋にいる暴れ牛」かのように扱われてしまう。

このような状況は、視覚障害者にとってよりがっかりさせるだろう。彼らは視覚以外の感覚を使わないと芸術鑑賞ができない。それ故、プラハ国立美術館が「名作に触れる」というキャンペーンを開始し、視覚障害者に仮想空間で彫刻作品の名作に触れる機会を提供する。

このキャンペーンは、Geometry PragueとNeuroDigitalからの支援と、視覚障害者協会Leontinka Foundationの協力で作られた。この仮想現実の体験で、視覚障害者は特注のVR触覚グローブアバターを通して、ミケランジェロのダビデ像、ミロのヴィーナスやネフェルティティの胸像に触れることが可能になる。

これは誰もが経験したことのない、解剖学授業のようだ。

 

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「一般的に学校では、視覚を補い触知できる物を使って視覚障害の子供たちに芸術作品を教えるが、実在物との差は大きい。」と、Leontinka Foundation理事のBarbara Hucková氏は語った。「この新技術は素晴らしい突破口であり、生徒たちがこれまで絶対に触れられなかった物に触ることを実現した。」

映画『Ready Player One』が描いた世界のように、触覚グローブは仮想空間中の3D物体に触れることを可能にする。何かに手を触れる時、その奥行きと質感の情報は振動によって手に伝達される 。振動の技術は、 様々な種類の皮膚細胞の触覚反応を刺激でき、触れている物体の「詳細な感覚」を視覚障害者に与えるのだ 。

「好奇心、革新の追求、創造力に対する情熱を通して、我々は分かった。特注の触覚テクノロジーは、視覚障害者に対して唯一無二のアート体験を与える。」と、Geometry Pragueクリエイティブ・ディレクターのJulia Dovlatova氏が語った。「NeuroDigitalとの協業によって、触覚グローブが仮想現実の感触を通じてアート作品を『見る』ことができるようにした。」

『レディ・プレイヤー1』は眠っているVR市場を目覚めさせるだろうか?

【出典】3/12/18
http://variety.com/2018/digital/news/ready-player-one-virtual-reality-vr-market-growth-catalyst-1202724167/

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スティーブン・スピルバーグのバーチャルリアリティを扱ったファンタジー映画『レディ・プレイヤー1』は、ヒット予想を大幅に下回るVRヘッドセットの販売を促進するかもしれない。

3月29日に劇場公開予定の『レディ・プレイヤー1』は、VRゲーマーが仮想世界の支配を争うディストピアの未来のストーリーである。業界のトラッキングサービスによれば、公開日から週末4日間で4,500万ドルから5,500万ドルの興行収入が期待される。

Jefferiesの株式アナリスト、マーク・リパシス氏によると、『レディ・プレイヤー1』がVRゲームプレイを広範囲に取り入れていることから、VR市場の売り上げに繋がる可能性があると言う。言い換えれば、この映画は、一夜にしてヒットした拡張現実ゲーム「ポケモンGo」がAR市場を促進させたように、VRへの関心を高めるメインストリームカルチャーの重要なきかっけになる可能性を秘めている。

「この映画が、チップセットメーカーであるNVIDIAとAMDの高性能GPU(グラフィックスプロセッシングユニット)を必要とするVRヘッドセットの販売を促進すると信じている。」と、彼は月曜日に公開された調査ノートに記した。「『レディ・プレイヤー1』は、より没入感のあるVR体験を求める、ビデオゲームに精通したオーディエンスを魅了する可能性がある。」

しかし、スピルバーグ指揮のこの映画は、これまでVRがエンターテイメント業界で比較的小さなビジネス分野にとどまり、映画化を妨げていた大きな要因を変えることはできない、と他の観測筋は言う。これらの要因には、高価なハードウェアや、VR特有の「没入感(ユーザーがヘッドセットを装着している間はマルチタスクができないことを意味する)」が含まれている、とVRとAR技術を専門とする顧問会社Digi-Capitalの取締役社長ティム・メレル氏は言う。

『レディ・プレイヤー1』はVRシステムの短期的な知名度をあげ、消費者にVRシステムを試用させるのにはとっておきだが、VRの長期的な成長の見通しにどのような影響があるかはまだ分からない。」とメレル氏は述べた。

『レディ・プレイヤー1』の初期レビューはまちまちだ。Rotten Tomatoesでは今の所75%の批評家によるスコアである。一方、このサイト内で見たい作品リストに『レディ・プレイヤー1』を追加したユーザーの98%が実際に「見たい」と言っている。

この映画はVRシーンが豊富で、 「幻想的なファンタジーの戦闘」を 「魅惑的でかっこいい」方法で見せている、とVarietyのオーウェン・グライバーマン氏はレビューに書いた。 『レディ・プレイヤー1』は、息をのむほどの、そして比較的まとまりのある物語である。VRの成功はビデオゲームの結果にかかっているが、なによりもこの映画は、ポップカルチャーの魅力が輝いていると グライバーマン氏は書いた。この映画はSXSWでプレミア公開された。

『レディ・プレイヤー1』がどれほどの興行収入を記録するかにかかわらず、VRは初期の予測に比べて大きく期待はずれの結果となっている。これがHTCとFacebookのOculus、そしてSonyのPlayStation VRの独自VR機器の価格引き下げにつながった。昨年は、eMarketerによると、米国の約960万人(人口のわずか2.9%)が、少なくとも月に一度VRヘッドセットを使用しており、その割合は2019年までにわずか5.2%増加すると予測している。

他のアナリストのように、メレル氏はVRよりもARに対してはるかに強気だ。 Digi-Capitalは、2022年までに、ARは35億人のユーザーを抱える850億〜900億ドルの市場になると予測している。対照的に、VRは、5000万〜6000万の設置拠点を有し、2022年までには年間収入が100億〜150億ドルになる可能性がある。

VRセクターでは、ゲームや位置情報に基づいたエンターテイメントやビデオなどの長期的エンターテイメントが、全てのVRセクターの収益の3分の2を締める可能性があり、ハードウエアは、限りのあるユニット販売と価格競争により4分の1をほんの少し上回るだけであると、メレル氏は言う。

IMAX、劇場の枠を超えて新たなテクノロジーを開拓

【出典】3/8/18

http://variety.com/2018/film/features/imax-explores-new-tech-horizons-beyond-big-screen-vr-streaming-1202721123/

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IMAXは劇場を最大限に活かすことを常に行なってきたが、同社は、ブランドを劇場外に持ち出し、新しい技術や製品でその限界を超えていくことを計画している。

IMAX EntertainmentのCEOであるグレッグ・フォスター氏曰く、「新しいサウンドシステムかもしれないし、バーチャルリアリティーかもしれない。劇場での体験をブルーレイやストリーミングに適用することで、その体験の質を向上させることが可能だ。」

昨年同社は、多様な没入型コンテンツをシングルユーザー式でもマルチユーザー式でも体験することができる複数の「ポッド」(Imax独自のデザイン)が搭載されたIMAX VRセンターを、ニューヨークに2つ、ロサンゼルス、上海、トロント、イギリスのマンチェスターにそれぞれ1つずつ計6つ展開し、VR業界への進出を果たした。

これらの施設は、様々なタイプのコンテンツや料金設定モデル(尺または体験内容によってどのようにチャージするか)、および全体的な顧客満足度をテストするためのパイロットプログラムとしてサービスを提供している。

この取り組みは、 今後3年間で少なくとも25のインタラクティブVR体験に資金提供するために、IMAX並びにAcer、CAA、China Media Capitalなどの外部投資家により2016年11月に開始された5,000万ドルのファンドにサポートされている。また、ワーナー・ブラザースとも提携しており、同スタジオのテントポール作品(映画会社の屋台骨を支える作品)のリリースに基づいた3つのVR体験を共同出資・制作している。その最初の一つが11月に公開された 『ジャスティス・リーグ:IMAX VR特別版』だ。

この試験的プロジェクトが成功すれば、複合施設やショッピングセンター、観光地など世界中でVRセンターを立ち上げる予定だが、今のところ結果はまちまちである。

「ロサンゼルスのグローブ(ショッピングモール)の反対側にある施設は非常に良い収入を得ているが、他の施設は本格展開するのに必要な収入の数字を遥かに下回っている。」とIMAXのCEO、リチャード・ゲルフォンド氏は言う。

同社はストリーミングライブイベントを検討してきたが、重要なのは、それを一度限りのものとしてやりたくないということだ。」とゲルフォンド氏は言う。 「マーケティング費と固定費が多くかかるので 、実現させるならば連続性のあるものでなければならない。」

最高品質責任者のデヴィッド・ケイリー氏によると、同社は映画館でサムスンのシネマLED スクリーンに似たビデオウォールを使用する可能性も模索しているそうだ。

彼はこの技術に大きな可能性を見出しているが、過度の明るさなど解決すべき問題もある。

しかし、ケイリー氏は次のように述べる。「我々がLEDウォールを世に出せば、ビジネス業界の最高のウォールになるだろう。」

サンダンス映画祭で初の億単位の取引、CityLights社がダーレン・アロノフスキー監督のVR作品『Spheres』を購入

http://variety.com/2018/digital/news/sundance-citylights-acquires-spheres-vr-1202675662/

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サンダンス映画祭で、ダーレン・アロノフスキー監督が制作総指揮をした『Spheres』が、ニュー・フロンティア部門のVR体験ショーの一部として上映され、高額で買い取られた。『Spheres』は宇宙を舞台にした3パートシリーズからなる映像作品で、アロノフスキー監督のProtozoa Pictures社が制作し、CityLights社によって数億円規模の取引で買い取られた。

CityLights社は正確な額を発表していないが、ある情報筋によると、取引は1億〜5億円の間であったという。この億単位の規模の取引は映画祭出品のVR作品としては初となる。

『Spheres』は女性映画監督のEliza McNitt (Googleと共同で脚本、監督した『Dot of Light』で有名)が監督し、Jessica Engel, Arnaud Colinart, Dylan Goldenが制作した。シリーズの第一話「Songs of Spacetime」はジェシカ・チャステイン(『ゼロ・ダーク・サーティ』、『インターステラー』などに出演)によってナレーションが入れられた。

この作品の視聴者はブラック・ホールの中心まで旅することが出来、視覚だけでなく聴覚による感覚も旅行体験になっている 。音楽は電子バンドSurviveのKyle DixonとMichael Stein( 近年『ストレンジャー・シングス』のサウンドトラックの作曲で有名)が担当した。

McNitt監督は「『Spheres』は宇宙の曲を楽しむことができる。」と語った。「ほとんどの人は宇宙空間では音がしないと思っているが、そうではない。Citylights社の助けにより、没入できる作品を創り出し配信するパイオニアとして、世界に向けてこの体験を提供することに、ワクワクしています。」と続けた。

「我々はElizaと彼女のチームと共に働けて光栄だ。」とCityLights社共同創設者のJoel Newton氏は語り、「『Spheres』の野心と創作意欲溢れるビジョンは、大勢の観客にコンテンツを届け、VRでしか届けることの出来ない体験を与えるという CityLightsの理念とも完璧に合致する。」と述べた。

『Spheres』はOculus Riftにて来月に発売予定で、他のVRプラットホームでも視聴可能になる計画である。