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女性のポジティブなイメージを掲げた広告キャンペーンが消費者の購買意欲と売上の向上に

【出典】6/24/19

https://www.marketingdive.com/news/positive-portrayal-of-women-in-ads-sparks-sales-lift-study-finds/557325/

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アメリカのマーケットリサーチ会社IRIと全米広告主協会の調べによると、大手CPG(消費財)ブランド6社で、女性のポジティブなイメージを掲げた広告キャンペーンが消費者の購買意欲と売上の向上に繋がったという。この研究結果は、全米広告主協会(ANA)のSeeHerイニシアチブ(メディアでのジェンダー平等を推進する運動)によって開発されたジェンダー平等指数(GEM)に基づく。参加ブランドはアンハイザー・ブッシュ、クロロックス、ハーシー、ケロッグ、クーリグドクターペッパー、ロレアルの6社である。

この研究では18のクリエイティブと、428のテレビ番組が検証され、売上の伸びが最大であった広告は最高のGEMスコアであり、またGEMスコアが100以上の広告は100以下の広告よりも売上を5倍伸ばしたという研究結果であった。また、GEMスコアの高い広告が同様のスコアのテレビ番組のスポットとして放送されると、さらに高い売上の向上が見られたという。

『Early Today』『Today with Kathie Lee & Hoda』『Blue Bloods』など売上上昇率の高いテレビ番組の70%が高GEMスコアを算出した。ケロッグ社のSpecial Kブランドによる広告「Own It」(2017年)と「Eat Special to Feel Special」(2015年)は今回の研究で売上上昇率が最高の広告キャンペーンであり、最高のGEMスコアであることがわかった。

IRIとANAによる今回の研究結果は、女性を自然体かつポジティブに描く広告がいかにブランドのマーケティングに効果的かを知る上で大いに役立つ情報であり、特にマーケティング業界が男女平等や職場でのインクルージョン、ダイバーシティというような一般消費者が興味を持つ社会問題に大いに注目する今、重要な研究結果となってくる。

ユニリーバが行なった別の研究によると、女性の40%は広告上の女性と自分を重ね合わせることがないという。また、ANAの研究に引用されるTivoの調べによれば、成人の55%はメディアが女性をネガティブに描写していると感じるそうだ。このような事実により、SeeHerイニシアチブはメディアにおける女性の描写と売上の相関性の研究を開始したのだ。

この研究に用いられたGEMスコアは、広告上の女性の描写に対する消費者の4つの反応を基に算出される。女性キャラクターの描写に対する見解、女性に敬意のある描写か否か、不適切な描写であるか、そして女性キャラクターが人々のロールモデルとなるような設定であるかを消費者が判断した。

消費者が男女平等を求める中、多くのブランドや代理店が自社の広告キャンペーンに偏見的であるか検証している。チョコレートブランドのMarsは、自社の広告に起用された男女比が3:2であったことを明らかにし、不平等さを認めた。バドワイザーも最近SeeHerと提携して、性差別的な50年代の自社の広告をリメイクするというキャンペーンを行なった。メルセデスベンツとマッテルも最近手を組んで、女の子たちに車のおもちゃを与えるCM「No Limits」を制作した。

2017年のFacebookによる研究も消費者は男女平等に対し良い印象を持つと発表し、デジタルマーケティングソフトウェアの会社Choozleも、広告でジェンダーの固定概念を変えていくことが可能だと立証した。しかし、女性を好印象に描こうとする上で、その信ぴょう性に気をつけ、いかに女性の自然体を描写するかが重要になってくる。例えばニューヨークタイムズ誌によると、ナイキはセレーナ・ウィリアムズ選手がテニス界の女王となるまでの道を描いたスポット「Dream Crazier」を放送した際、他の女性アスリートが妊娠した時に同ブランドからフィナンシャルペナルティを与えられたという報告が浮上し、批判を浴びたことがある。

女性のポシティブな描写が推進される中、正反対の事を行う広告に対する批判が最大化している。イギリスは6月14日に、”有害な”ジェンダーの固定概念を扱う広告を禁止した。ニューヨークタイムズ誌によると、差別的なジェンダー描写や言葉使いが人々の生活における不平等さに繋がるという研究結果を基に、この方針が成立したそうだ。

音楽とマーケティングが調和して機能する時

【出典】6/24/2019

https://www.thedrum.com/news/2019/06/24/when-music-and-marketing-come-together-harmony

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ブランドが自社商品への消費者の期待を更に高めるツールとして、音楽マーケティングが大きな役割を果たす。音楽は、広告キャンペーンに内在する要素で、ブランドプロモーションにおいて大きな役割を果たす。人間の脳で音楽は感情や記憶を処理する部分と同じ場所で処理されるということが研究で分かっている。それを踏まえれば、ブランドが自社のポジティブなイメージの向上を目指す際に、人気の音楽を使用してプロモーションを行うのは道理にかなう。

しかし、音楽を用いたマーケティングが多く存在する中で目立った作品を生み出すのには、クリエイティビティが必要だ。例えばレディオヘッドのヴォーカル、トム・ヨーク氏は、革新的な方法で自身のソロ楽曲のプロモを行なった。それは、「アニマ・テクノロジーズ」と呼ばれる企業の広告で、「ドリーム・カメラ」と題した夢を記憶できるサービスを宣伝するものとなっている。広告に掲載された電話番号に電話すると、奇妙な音声が会社の閉鎖を告げ、続いてヨーク氏の最新アルバムに収録される曲の一部が流れる、といったものだ。奇妙だが、記憶に残りやすいキャンペーンである。

ヨーク氏の音楽マーケティングキャンペーンが賞賛される中、別の歌手も音楽マーケティングで話題となったが、この場合は良い印象で捉えられていない。LGBTQ+の権利拡大をサポートするプライド月間の真っ只中、テイラー・スウィフトはLGBTQ+コミュニティの声を代弁する内容の最新シングル「You Need to Calm Down」をリリースした。

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動画リンク; https://www.youtube.com/watch?v=Dkk9gvTmCXY

残念なことに、この楽曲は意図せぬ理由で注目を浴びている。スウィフト氏は、プライド運動を商売目的で乱用しているとLGBTQ+コミュニティから批判を浴び、また同氏による異性愛と同性愛の描写の仕方に議論が起きている。

スウィフト氏への批判は別として、マーケティングと音楽の協働の効果は他の広告キャンペーンに明確に現れている。この記事では、記憶に残る音楽マーケティングを振り返り、使用された音楽がどのようにしてブランドの代名詞となったかを探る。

ジョン・ルイス(百貨店): クリスマス広告キャンペーン

クリスマスといえば、ジョン・ルイスのクリスマスシーズン広告を思い出す。同百貨店の代名詞であるクリスマスCMは、毎年人気アーティストによる様々な名曲のアコースティックカバーを使用し、感動的なメッセージを届ける。

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動画リンク:https://www.youtube.com/watch?v=_IaTVlOvv14

ジョン・ルイスのクリスマスCMは、クリスマスシーズン特有の子供達の興奮や利他的な感情を主に表現している。こういった柔らかいトーンのアコースティックカバーが、広告のセンチメンタルなメッセージを裏打ちするのだ。このCMは今やクリスマスシーズンの風物詩となり、CMに起用されたカバー曲はしばしばUKの音楽チャートにランクインする。2012年には、ガブリエル・アプリンが80年代にヒットしたUKバンド フランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッドの名曲「パワー・オブ・ラブ」をカバーしたが、その曲は同年のクリスマス音楽のナンバー1となった。さらにこのCMに基づいた児童書も発売された。

ジョン・ルイスのクリスマスCMの成功により、ホリデーシーズンに似たようなCMを放送するリテールが増えた。

この広告キャンペーンはadam&eveDDBが制作。

iPod x U2

2004年、アップル社はiPodローンチクアンペーンで国際的ロックバンドのU2と手を組んだ。

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動画リンク: https://www.youtube.com/watch?v=nljs4kzpebU

ミュージックビデオのようなこの広告は、U2のヴォーカル ボノだと一目で分かるシルエットが、ヒット曲の「バーティゴ」を歌い出して始まる。アップルといえば踊るシルエット、というブランドイメージを作り上げ、「バーティゴ」をアップルの代名詞に仕立て上げたほどの、印象が強いCMだ。

この広告キャンペーンはChiat/ Dayによって制作された。

ソニー ブラビア x ホゼ・ゴンザレス

ソニーは、HDカラーを誇る最新テレビの広告キャンペーンに、無名のアーティスト ホゼ・ゴンザレスがカバーしたThe Knifeの「Heartbeats」を起用した。

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動画リンク: https://www.youtube.com/watch?v=0_bx8bnCoiU&t=87s

2005年に公開されたこのCMは、沢山のカラフルなボールがサンフランシスコの坂を転がる、色鮮やかな作品だ。その映像とホゼ・ゴンザレスによる柔らかいサウンドが、視聴者を魅惑し、ソニーが色彩鮮やかな広告を継続して制作するきっかっけとなった。

このキャンペーンのクリエイティブはファロン ロンドンが担当。

菓子メーカーCadbury x フィル・コリンズ

イギリスで最も人気のCMと投票されたこのCMは、ゴリラが無人のスタジオでドラムを叩くというおかしな内容だ。しかしこのコマーシャルは同ブランドの広告キャンペーンで一番人気となり、以来Cadburyは似たようなCMを制作している。

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動画リンク: https://www.youtube.com/watch?v=TnzFRV1LwIo

このコマーシャルはフィル・コリンズの1980年シングル「Air Tonight’」をフィーチャーし、ゴリラがドラムセットを叩いていると、あの有名なドラムのソロのパートに差し掛かる。ゴリラとドラムという予想外のペア、そして不思議なコンセプトが視聴者の好奇心を捉えた。

このCMはCadburyがファロン ロンドンと共同制作を行った。

ペプシ x クイーン

2004年はポップ・ミュージックの最盛期であったが、それを率いたのは3人の女性シンガー、ブリトニー・スピアーズ、ビヨンセ、ピンクだった。ペプシはその三人を一気にCMに起用、グラディエーターに変身させ、流行に乗ったCMを制作した。

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動画リンク: https://www.youtube.com/watch?v=W7jkygJ_QNo

ペプシはCMにポップスターを起用することで有名だが、このCMはそのスターパワーと使用曲によって特別に華やかなものになった。コロシアムを舞台にグラディエーターに扮した3人の女性ポップスターが、皇帝に扮するエンリケ・イグレシアスの前でクイーンの「ウィー・ウィル・ロック・ユー」をカバーする。それに加え、クイーンのメンバーブライアン・メイとロジャー・テイラーが群衆として本人出演している。

M&S x フリートウッド・マック

2004年から2010年にかけ、イギリスのリテールMarks & Spencerは「This is not just food…(これはただの食べ物じゃない…)」と題した広告キャンペーンが有名であった。北アイルランドの女優Dervla Kirwanの官能的なヴォイスオーバーと美味しそうな食べ物のクローズアップスロも映像で、そのCMはフードポルノと呼ばれた。

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動画リンク:https://youtu.be/Tu-sbmySMG8

このCMを特徴付けたのは、フリートウッド・マックの代表曲「アルバトロス」の起用だ。滑らかで、どこか魅惑的なギターリフのBGMがこの広告を官能的な作品に仕立てた。現在では「アルバトロス」を聴いてM&SのCMを思い出さずにはいられない。ブランドのモダン化を目指すM&Sは、今年初めにこのCMのリバイバル広告を制作した。

この広告キャンペーンはRKCR/Y&R(現Y&R London)が制作。

『トイ・ストーリ−4』のブランドタイアップ

【出典】6/20/2019

https://www.thedrum.com/news/2019/06/20/which-brands-are-playing-with-toy-story-4

 

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ピクサーの大人気シリーズ『トイ・ストーリ−』のファンは6月21日に公開される期待のシリーズ4作目を待ちわびていることだろう。映画批評サイトRotten Tomatosでは、他アニメーション作品と驚異の差をつける評価を得ており、様々なセクターのブランドがこの人気に乗り込もうとしている。

第1作目の公開から23年が経つ今、トイ・ストーリーシリーズは世代を超える人気を誇る。風変わりな愛すべきキャラクターたち、多くの文化的レファレンス、そして心温まるストーリーが大勢の人々の心を掴んできた。同時に、新作の公開毎にアニメーションのスタンダードをあげる作品である。この記事では、ディズニーのブランドパートナーシップキャンペーンの中でも優れたトイ・ストーリー4の企画を紹介する。

eBay

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動画リンク: https://youtu.be/WcdJOdsy69Q

オンライン市場eBayは、イギリスのYouTuber LadBabyにチャレンジを仕掛ける。子供のチャリティーに募金するためバズ・ライトイヤーのおもちゃをeBayで売ってお金を調達する、という内容だ。そこでLadBaby (本名Mark Ian Hoyle)は妻と3歳の息子の協力を得て、バズの人形を上空5万4千フィートまで飛ばした。

バズは成層圏にたどり着いたのち、地上へ戻りeBayでオークションにかけられ、その売り上げ全額が子供ホスピスチャリティーに寄付される。

クライスラー

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動画リンク: https://youtu.be/wPJiTt31f0A

クライスラーは映画のキャラクターを起用したCMを放送した。クライスラー パシフィカ内に置き去りにされたおもちゃ達は、揃って車内で遊び始め、ダンスパーティーが始まる。ウッディがラジオをかけ、ボー・ピープがビートボックスを始めれば、バズや仲間達が自由自在に移動可能のシートを動かしダンスフロアが完成する。

GoRVing

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動画リンク:https://youtu.be/TJD3wAe3CLw

GoRVingはRV旅行のプロモーションとして、『トイ・ストーリー4』内でボニーが家族とRVで出かけるシーンを用いたCMを制作。トイ・ストーリーのデザインが施されたRVがアメリカの20都市を回り、ファンは写真を撮ったり懸賞の当たるゲームに参加することができる。

ベビーベル

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動画リンク: https://youtu.be/8-cVdryhC4s

チーズブランド ベビーベルはトイ・ストーリー4限定パッケージを販売し、その購入者は抽選で映画のグッズが当たるキャンペーンを実施している。またフランス、ドイツ、スイス、オーストリア、ベルギー、そしてイタリアのファンに向けて、同ブランドはフロリダのディズニーワールドにあるトイ・ストーリーランドへの旅が当たるキャペーンも実施中だ。

マクドナルド

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動画リンク: https://youtu.be/A9G1gZEj8_4

マクドナルドはディズニー並びにピクサーとコラボし、店舗で映画の体験をファンに届ける。ハッピー・セットのおもちゃに、トイ・ストーリーのキャラクター10種類が登場。おもちゃを集めると、映画に登場するマジカルカーニバルを作り上げることができる。

アラスカ航空

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動画リンク: https://youtu.be/UXkc6C35HjU

アラスカ航空はトイ・ストーリー4のデザインが施された機体を公開。このディズニー・ピクサーと同航空会社の提携では、限定デザインの機体の乗客に対しゲートで特別な体験が待っており、また機内で映画館チェーン シネマークのメンバーシップに登録すれば初月が無料になるキャンペーンも実施中だ。

つい財布の紐が緩む『ストレンジャー・シングス3』のブランドタイアップ

【出典】6/13/2019

https://www.complex.com/pop-culture/2019/06/stranger-things-3-tie-in-merch-upside-down

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近日公開の『ストレンジャー・シングス』新シーズンがこれまで以上に奇妙な物語になるかどうかは定かでないが、ネットフリックスは番組タイトル『ストレンジャー・”シングス”(奇妙な”物の数々”)』を真剣に捉えているのは確かだ。同社は数々の番組グッズを発売することでファンを惹きつけている。食べ物から衣類まで、7月4日のシーズンプレミアまでに楽しめるブランドタイアップを紹介する。

Burger King’s Upside Down Whopper

バーガーキング 「アップサイドダウン・ワッパー」

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『ストレンジャー・シングス』はついに食品にまで手を出した。バーガーキングはネットフリックスとコカ・コーラと協力し、番組に登場する何もかもが逆さまの異空間“アップサイド・ダウン・ワールド(裏側の世界)” になぞらえて、同チェーンの人気バーガー「ワッパー」をアップサイド・ダウン(上下逆さま)にした異色のバーガー「アップサイド・ダウン・ワッパー」を考案。見る限り、ロゴ入りのフライドポテトと飲み物、そして通常のワッパーが逆さまに置かれただけの商品のようだ。他にも、ブランデッドピンバッチやシャツ、ケチャップなどが販売される。またコカ・コーラは1985年に試験的販売を行った「ニューコーク」(違う味のコカ・コーラ)を、シーズンプレミアに先駆け限定発売するが、残念ながらニューコークはワッパーセットに付いてこない。

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バーガーキングのコラボ商品は、6月21日から11の街で限定販売される。マイアミ、ヒューストン、ボストン、アトランタ、フィラデルフィア、ダラス、シカゴ、サンフランシスコ、ロサンゼルス、ニューヨーク以外にお住いの方は、自分でバーガーをひっくり返さなくてはいけない。

Baskin-Robbins Flavors

サーティーワン・アイスクリームの限定味

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アップサイド・ダウンがテーマのミールセットの締めに最適なのは、この奇妙な世界を味わえるアイスクリームだ。サーティーワン・アイスクリームは「イレブンズヘブン(イレブンの天国)」と呼ばれる、番組キャラクター イレブンの大好きなワッフルコーンアイスのフレーバーと、チョコレート、プラリネ、キャラメルが混ざった味「アップサイド・ダウン・プラリネ」を販売。USSバタースコッチのパイントやデモゴーゴンサンデーなども発売される。番組キャラクターのスティーブが働くアイスクリームショップScoops Ahoyのアイスクリームトラックも西海岸でのみ出店する。

Nike Hawkins Gear

ナイキ ホーキンスギア

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数あるストレンジャー・シングスコラボグッズの中でダントツでクールなのが、ナイキのクラッシックデザイン コラボスニーカー。80年代へのオマージュ溢れる番組のファンにはたまらないスローバック・スタイルであり、コラボラインの中には番組に登場するホーキンス高校のロゴが配されているものもある。

H&M Capsule Collection

H&Mカプセルコレクション

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ナイキのコラボコレクションが学校生活にフォーカスする代わりに、H&Mは夏休みをテーマにする。同アパレルブランドはネットフリックスとのタイアップで、真っ赤なスイムウエアや、赤と白のロゴ入りビーチサンダル、フローラルデザインのトップスなどを発売する。

This Incredible Lego Set

驚きのレゴセット

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レゴ社はアップサイド・ダウンの世界を、クリエイティブに発展させた。地獄のような裏側の世界をレゴで作るという発想は、子供用おもちゃの開発として理想的なアイデアでないが、レゴ社は実世界とアップサイド・ダウンの世界を切り替えることができるレゴセットを巧妙に作りあげた。

Games

ゲーム

上記のようなコラボ商品が人気な理由は、番組ファンらが『ストレンジャー・シングス』の世界を実際に体験したいからだ。お気に入りのキャララクターの服装を真似たりして、架空の世界に近づくことはできたとしても、ファンがその世界にもっと没頭するためにはビデオゲームが最適だ。そこで『ストレンジャー・シングス』は2つのゲームを開発。一つは位置連動型モバイルアプリ、もう一つはニンテンドースイッチ向けのソフトだ。ネットフリックスの担当者はE3において、興奮した様子で「RPG/パズルのハイブリットゲームであり、位置情報連動テクノロジーを用いているので、自分の家の裏庭でもどこででもアップサイドダウンの世界で戦うことができます。」と語った。

ネットフリックスのクリス・リー氏は「80年代風のレトロなお茶の間アニメスタイルのゲームに、我々はゾッコンです。」と話した。

またハードコアなファン達向けには、番組内で子供達が遊ぶボードゲーム「ダンジョン&ドラゴンズ」のストレンジャー・シングス特別エディションも販売されている。

今すぐに知っておくべき5つのイノベーティブなアイデア

【出典】2019/6/7

https://adage.com/article/special-report-creativity-top-5/top-5-creative-brand-ideas-you-need-know-about-right-now-june-3-2019/2174736

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AdAgeが選定した今すぐにあなたが知っておいた方がいい5つのブランドアイデアを紹介する。

第5位 『9GAG:Happy Poo』 by LOLA MullenLowe Spain

クリエイティブ・エージェンシーのLOLA MullenLoweは、香港を拠点にコンテンツ共有プラットフォームを運営する9GAGのプロモーションの一環として、キャッチーで面白おかしいミュージックビデオを作成した。9GAGはこの動画を視聴した人が笑う事を望んでいるが、もし笑わない人がいればその人はおそらく死んでいるだろう。

https://www.youtube.com/watch?v=N-6R-b2arJ0

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第4位 『V8+Hydrate:Dr.Ken Jeong and The Center for Hangover Research』 by Edelman

医師から俳優へ転身し、『コミ・カレ!!』や『クレイジー・リッチ!』『ハングオーバー!』シリーズにも出演したKen Jeong氏。V8+Hydrateのキャンペーンでは、The Center for Hangover Reserchという架空の施設で働く外科医を演じる。動画内では馬鹿げた実験が繰り返されるが、最後には1つの治療法がKenJeong氏扮する医師の承認を獲得する。それが、V8+Hydrateである。

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https://www.youtube.com/watch?v=Nlqo9CR-d64

第3位 『Googele:The Offsite Museum』 by AKQA

サッカー史における女性の立場は、サッカー界から何十年間にも渡り排斥されていた史実や女性の貢献を軽視する傾向にある社会を背景に長い間文書化されることはなかった。今回Googleでは、オンラインミュージアムとして女性サッカー選手関連の情報を収集する。6月中にはGoogleのArts & Culture platformで開始される予定となっており、FIFA女子ワールドカップ2019の開催までには間に合わせるとのこと。

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第2位 『Coca-Cola:Recycling Billboards』 by Publicis Italy

Coca-Colaと言えばリボンのグラフィックが有名ではあるが、2008年にはダイナミックリボンから物を掴もうとする手に変えて大きな注目を得た。Publicis Italyによる最新の広告では、リサイクル用ゴミ箱を指し示す指に変更した屋外広告を展開。

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第1位 『Ikea:Real Life Series』 by Publicis Spain

Ikeaは人気TVシリーズの『ザ・シンプソンズ』『フレンズ』『ストレンジャー・シングス』に登場するリビングをIkeaで購入可能な家具のみで再現した。再現するにあたりPublicis Spainと共に数千にも及ぶ自社製品を調べ尽くした。再現された部屋はポスターやオンライン広告で展開され、中東を感じさせる部屋になっている。

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女子サッカー・ワールドカップ:スポンサー&広告キャンペーン例

【出典】2019/6/3

https://www.thedrum.com/news/2019/06/03/the-standout-womens-world-cup-sponsorships-and-ad-campaigns

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近年、女子サッカー界の関心・注目度が高くなってきている。フランスでのW杯を直前に控え、メジャーなブランドらが女子サッカーチームをサポートするべく、その力を発揮している。それにより、ここ最近のスポーツ界でも一番重要な意味を持つスポンサーシップへの投資やクリエイティブな広告キャンペーンが生み出されている。

女子サッカーは、ピッチ外でも成長を遂げている。ヨーロッパサッカー連盟のUefaは、『チーム・フォー・アクション』キャンペーンを開始し、5年間で女子サッカーの認知度を倍増すると約束した。さらに、#WePlayStrongというコンテンツシリーズを運営し、スポーツ界を盛り上げるべく、選手のインタビューや有名人が特別出演する動画、またレッスン動画を掲載している。

女子サッカーの試合の人気が向上しているという事実をマーケーターは無視できないだろう。2017年には化粧品会社Avonが女子サッカーチームのリヴァプールとスポンサーシップを結んだ。これは業界内で女子サッカーへの関心が高まっていることを示した最初のアクションであった。男子サッカーを長くサポートしている金融業界において最近VisaやBarclaysといったブランドから女子サッカーへの大規模な投資が実施された。女子サッカーW杯のフル・パートナーシップをVisaが結んだ一方で、Barclaysは女子スーパーリーグとの三年間のスポンサー契約を締結。女子サッカーリーグがブランドと結んだ初のスポンサー契約となった。

しかし、なぜ女子サッカーがマーケーターからこれ程多くの商業的関心を集めているのか。コーズ・マーケティングにますます固執するブランドの世界では、それは女性スポーツをサポートすることはブランドの進歩的でインクルーシブな理念や考えをアピールするためには、完璧なプラットフォームであることに間違いない。しかしそれ以上にビジネス上の意味がある。

Nikeの財務担当責任者であるAndrew Campion氏は、「世界的に、女性の下着やアパレルマーケットは、男性のマーケットの1.5倍の規模である。」と最近の決算発表で説明した。しかし、同氏は続けて「女性消費者による売上額は、全体の4分の1未満である。」とも述べた。これが、スポーツウェアブランドが、より積極的に女性消費者を取り込もうとしている理由である。女性マーケットの規模の方が大きいのにも関わらず、女性に向けた販売戦略を怠るのは商業的に愚かな話である。

現在、女子サッカーチームの世界ランキングで第3位にランクインしているイングランドは、2019年のW杯での活躍が大いに期待されている。スリーライオンズ(チームの愛称)は、女子サッカーでのマーケティング効果を期待している多様なブランドからサポートを受けている。

こういったスポンサーの中一つがLucozade Sportである。今年の夏に開かれるワールドカップに向け、女子サッカーの認知度を高めるために、この飲料水のブランドはイングランドチームのメンバーを起用した特別版ボトルを発売した。ボトルのラベルにはチームのキャプテンでディフェンスのSteph Houghton選手、フォワードのNikita Parris選手が描かれている。

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Lucozadeはこれまでもアスリートやスポーツ界を多く支援してきたが、女子スポーツ界への本格的な進出はこれが初めてだ。これまで、イングランドサッカー代表のキャプテン、スティーヴン・ジェラード選手やハリー・ケイン選手とのスポンサーシップを結んでいたが、現在はイギリスのボクサーであるAnthony Joshua氏とのスポンサーキャンペーンも進行している。

ワールドカップのすべての試合の放送権を獲得したBBCは、2019年、女性スポーツの夏を迎えるにあたり「Change the Game」キャンペーンを開始した。この広告には多数の有名サッカー選手、主にイングランド代表チームのスターが登場する。

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ロンドンのラッパーMs.Banks氏の音楽を起用した番組はクリエイティブかつインスピレーションを与えものであり、サッカーについて取り上げたエピソードでテレビデビューを果たした。

その他にも、ヘアケアブランドのHead&Shouldersもイングランドサッカー女子代表のサポーターとして名乗りをあげた。テレビ番組司会者、Claudia Winkleman氏を起用した広告で、このシャンプーブランドはファンに三匹のライオンをモチーフにしたシャツを着て、三本のラインを取り入れた愛国心溢れるヘアスタイルでイングランド女子代表を応援しようと推奨している。イングランドのトップサッカー選手Beth Mead選手とKeira Walsh選手もそのモデルとして、動画内でこのヘアスタイルをしている。

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さらには、イングランド代表チームはアメリカのビールブランドBudweiserとのスポンサー契約を結んだ。イングランド代表オフィシャルビールとして販売される見込みだ。

Boots UKはイギリスとアイルランドの代表チームとのスポンサーを結んだ。これは過去に事例のないことで、この業界では初のスポンサー契約である。女子サッカーをめぐる情熱は国際的に広まっている。ドイツ代表チームは女子ワールドカップで2回のチャンピオン、そしてヨーロッパで8回チャンピオンに輝いており、大会の優勝候補として沢山のサポートを企業から受けている。

ドイツの企業Commerzbankは男子、女子代表の両方のスポンサーであり、そのことに誇りを持っている。女子代表と共同し、Commerzbankは、女子サッカーチームが直面している男子チームと比べ差別があることを訴え、それに取り組むクリエイティブなスポットを発表した「私たちは自分の名前さえ知らない国のためにプレーします」という題名の広告は、全国的なチームプレーヤーを特徴とし、差別のレベル、報酬の欠如、および彼女らの功績に対する評価の低さを示している。

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この作品は挑戦的で、感動的であり、男女平等を強く呼びかけている。

米国では、女子サッカーは男子サッカーよりはるかに人気がある。アメリカ代表はワールドカップのディフェンディングチャンピオンであり、これまでに3回、W杯での優勝を果たし、4つのオリンピック金メダルをも獲得している。その結果、大きな国民的支持を得た。この輝かしい功績にもかかわらず、米国の女子チームは未だに男女差別を受けており、男子選手と同等の賃金を求め今年初めにアメリカサッカー協会を訴えた。

その多くの功績により、米国女性サッカー代表チームは注目を集めるような多くのスポンサーシップ取引を獲得した。そのうちの一つとして、今年の初めにはFoxが名乗りをあげている。放送局は、「ゴリアテ」という名前のこの30秒のスポットを含む、女性チームをフィーチャーした一連の広告を掲載した。この作品はワイデン+ケネディ(W+K)とのコラボレーションで制作された。

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この夏のサッカー女子W杯のため、アメリカ女子代表チームはNikeとの契約を結び、女子サッカーへの関心を高めるため、『Dream with us(夢を一緒に)』という名のスポットを発信した。アカデミー賞、エミー賞、トニー賞などの受賞歴がある女優のヴィオラ・デイヴィス氏は「この広告作品は、若い女性を巻き込み、サッカーだけでなくスポーツ全般にこの活動の広がりを起こすためのもの。」と語った。

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この他にも、Nikeは夢を追う女子サッカー選手の卵達を応援するクリエイティブな広告動画を配信した。ジョーン・ジェット&ザ・ブラックハーツの音楽にのせ、10歳の女の子、Makena Cookちゃんの夢を描いた広告動画である。動画内でMakenaちゃんはオーストラリアのSam Kerr選手やオランダのLieke Martens選手を含む女子サッカー会で最も有名な選手達と一緒にプレイする。

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Nikeはその素晴らしい実績と最近の政治的なマーケティングへの取り組みの反面、女子アスリートが妊娠をしたとき、スポンサーシップ契約を保留し、報酬の支払いを一時停止するというポリシーが公になった。Nikeはこの方針を改善すると述べているが、このナイキの行いは、ブランドが女子スポーツ界の問題について世間に発信していくことではなく、実際にブランドが女子選手に対して何をしているのかが問題であるということを再認識させてくれた。

若い世代に効果的ではないコーズ・マーケティング

研究結果:社会貢献を掲げるだけでなく実行に移さなければ意味がない

【出典】5/8/2019

https://www.adweek.com/brand-marketing/cause-marketing-isnt-working-for-young-people/

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DoSomethingの調査によると、ナイキはどんな大義を掲げた広告キャペーンを施策しても、その大義に連想されたブランドの助成想起が60%にとどまり、人種差別撲滅がテーマのキャンペーンを行なってもたったの27%であることがわかった。若者はパーパス(存在意義)が明確なブランドを好みやすい、ということが最近のトレンドから分かる。何かに向かって闘うブランドならお金を費やしても良い、というのがZ世代のスタンスだ。

社会的影響専門のコンサルタント会社、DoSomething Strategic社が今月発表した研究によると、ブランドがコーズ・ マーケティング(社会貢献を通して企業イメージを向上させるマーケティング手法)を成功させるのに苦労している理由は、個々のキャンペーンに尽力するのみで、キャンペーン外でテーマを深掘りしていないからだ。

DoSomething Strategic社のマネージングパートナーMeredith Ferguson氏は「マーケター達はコーズ・マーケティングの正しいやり方を捉え違えており、うまく連結できていない。コーズ・マーケティングを行うなら、その深い意味を理解し、一つのキャンペーンのみで終わらせない必要がある」と話す。

この研究は、DoSomething.orgの登録者で13-25歳の1,908人に対し、88社のリテールやブランドの社会貢献度やプラットフォーム、問題についての調べをおこなったもので、3人に2人(66%)の若者が、社会貢献を謳うブランドに良いイメージを持つと回答した。さらに58%の人が、この好印象が購買意欲につながると回答した。

しかし、ダヴやパタゴニア、ナイキ、DSW(デザイナーシューズを扱うリテール)、アックスなど88のブランドの印象について、よく使用するブランドとそのブランドのコーズをすぐに思い出せると回答したのはたった12%だった。また、77%の人々がブランドの価値観や評判のみを元に購入判断をしたことがあると回答。常にブランドの価値観や評判元に購入する人は5人に2人程である。この結果は、コーズを掲げることが無意味だというわけではなく、コーズ・マーケティングがうまくいっていないのだ、とFerguson氏は話す。

社会的運動のイベントを扱うKindred社のCEO Ian Schafer氏は、多くのブランドが消費者とのコミュニケーションや掲げる目標達成努力をうまく行えていないことがこの研究から分かる、と言う。「TVCM内だけで社会問題や大義について扱っても、それらがブランドから切っても切れない関係になるわけではない。」とSchafer氏は述べた。(特にZ世代はTVCMを見る確率が非常に低い。)

Schafer氏はさらに、ブランドのパーパスと実際の行為が並行すれば、コーズ・マーケティングは成功する、と加えた。これを踏まえると、Z世代の3分の2が存在意義のあるブランドに好印象を持つと言うことは、社会貢献を口約束するだけでなく、顧客と従業員のために実際に行動に移すことが重要なのだ。

「達成目標に信ぴょう性があり、社会に広く浸透していればより効果的だ。」と同氏は述べた。「万が一のことがあっても、情報収拾の得意な若い消費者は、存在意義があれば自らの行動に保険を掛けることができるのだ。」ゼニスメディアのイノベーションヘッドTom Goodwin氏は、「パーパス・マーケティングは、方向性をはっきり定めなくても、目指すゴールを掲げるだけで社会貢献をしているように感じられると言う点で、とても曖昧なマーケティング戦略だ。」と言う。

Z世代インフルエンサーマネジメントのCB Projects社CEOでZ世代マーケターのConnor Blakely氏は、目的というのは主観的で、ブランドは目指す社会を実現させるのではなく、人々を喜ばせているだけだ、と話す。「今、生活における全てがパーソナライズ化されている。私達はブランドに合わせるのではなく、こちら側の需要を理解しているブランドを好む。」とBlakley氏は加えた。

成功しそうなところで努力するだけでなく、オーディエンスの感情、あるいはFerguson氏の言葉を用いれば心理状態まで満たすことが重要なのだ。

それでは、パーパスに重点を置くブランドにとってこれはどういうことなのか。

カンター社によるブランドとパーパスについての研究報告書「パーパス2020」によると、パーパス戦略を用いるブランドは、高次の社会的目的を掲げない企業の倍の速さで成長する。約3分の2のミレニアル世代とZ世代は、明確な目標があり何かをサポートするブランドを好む、ということも研究によって分かった。しかし、DoSomethingの研究によれば、ただ明確な目標があるだけでは十分でない。ブランドらは1度のキャンペーン企画で目標を掲げるのみではなく、しっかりとそれを行動に移すことが重要なのだ。

反・人種差別と社会的不公正を大々的に主張するアメリカンフットボール選手コリン・キャパニック氏を起用したナイキの広告を例にとってみよう。

DoSomethingの調査によると、「ナイキはどんな大義を掲げた広告キャペーンを行なっても助成想起が60%にとどまり、人種差別撲滅がテーマのキャンペーンを行なってもたったの27%である。」という。言い換えれば、たとえナイキのメンションやコメント数が以前と比べ1,678%増加、キャパニック氏のメンションが362,280%に急増 (4Cインサイト調べ)したとしても、それがナイキとコーズを結びつけたわけではない、ということだ。

しかしナイキはこの結果に不満はない。同社によればキャンペーンローンチの翌日、スニーカーの売り上げが31%上昇したそうだ。パタゴニアやノース・フェイスなどの企業は長年一つのコーズを掲げてきたが(この二つのブランドは環境保護を提唱)、突然コース・マーケティングに便乗した企業は、すぐに良い効果が見られるとは限らない。例えば、スポーツ用品店Dick’s Sports Goodsは2018年のパークランドでの銃撃事件を受けて、アサルトライフルの販売を中止し21歳以上の成人にのみ銃を販売する、と発表し賛否両論を受けたが、DoSomethingの調べでは同ブランドと銃による暴力撲滅をリンクしたのは回答者のたった11%であった。

Goodwin氏は、「人間は皆、自分を犠牲にしてまで地球を救う手伝いをしたがらない。悲しいことに、若者は学生ローンの返済や携帯電話中毒に悩むことでいっぱいなので、例えばこのブランドの商品を使用することでサブサハラアフリカに学校が建設できる、など考慮している暇はないのだ。」と言う。

あなたのフィードに侵出するCGインフルエンサーについて知っておくべきこと

【出典】05/07/2019

https://mashable.com/article/cgi-influencers-instagram-what-you-need-to-know/?utm_source=feedly&utm_medium=webfeeds

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ベラ・ハディッドやケンダル・ジェナーなどのインフルエンサーの立場が危うくする存在がいる。それは、バーチャルインフルエンサーだ。

今の世の中、CG画像がインフルエンサーの仕事を全うしている。もちろん、CGインフルエンサーの裏には、投稿のキャプションを考えたりコンテンツ自体を制作する人間が存在するが、それが誰なのかは明かされない。お金の流れも不明瞭だが、分かっているのは、確かに誰かがCGの人間を使って稼いでいるという事だ。

CBSによると、デジタルインフルエンサー業界は今後2年で20億ドルに到達する見込みである。恐ろしいことに、これらの人工インフルエンサーがとてもリアルであることだ。メディア会社のFullscreenの調べによると、CGインフルエンサーのフォロワーの42%が、本物の人間でないことに気がつかなかったという。

以下は私がCGインフルエンサーのことを理解しようと、またどうして存在するのかを探ろうとした結果のレポートである。その間には彼らとの絡みや、実在しない人物に既読無視されたことに対する不思議な気持ち、また彼らが何か隠してるのではないかという疑いまで生まれた。

Lil Miquela, 1.5 million followers

Lil Miquela (リル・ミクエラ) 150万フォロワー

リル・ミクエラ、本名ミクエラ・ソウザはカリフォルニア州ダウニー出身の19歳という設定だ。彼女はインスタグラム上の成功に不可欠なものを全て兼ね備える—優れた外見、華やかな洋服、底をつかない(いや、実在しない)銀行口座、そして積極的なアクティビスト。投稿のキャプションは、彼女がボットであることを忘れさせるような、機知に富んでいて共感しやすい内容。「まじで、90年代に生まれてたらよかったのに…」という、なんとも人間らしい希望を語る。それが彼女の人気と不気味さの理由の一つだ。

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去年、ミクエラはビジー・フィリップスやローガン・ポールと並びタイム誌の最も影響力のある人物25人の中に選ばれた。(人間以外で選ばれたのは彼女のみ。)ボット機能の主流化が始まったと言っても過言ではない。インフルエンサーだけでなく、歌手でもありグッズ販売も行うミクエラには、Spotifyで約52,000人のマンスリーリスナがいる。実在しない人物にしてはなかなかの数字だ。リル・ミクエラの高級すぎるブランドClub 404の靴下は1足$30ドルで販売されている。

なぜCGインフルエンサー?

新世代アバターをもっと紹介する前に、なぜこういった存在が現れたのかを理解する事が重要だ。

ミクエラの存在する理由はBrud社というロサンゼルスのテックスタートアップにある。同社は自らを、「デジタルキャラクターが作り出す世界を生み出すトランスメディアスタジオ」と企業概要が意味不明だ。その他の詳細は無く、分かっているのはSara DeCouとTrevor McFedriesという二人が設立者ということ。二人には取材を拒否された。

Cain Intelligence社は更に不思議な存在だ。実在するかしないかも不明のDaniel Cain氏という人物によって設立された、別のスタートアップ。「AIの一種で、人間が自社の特殊ロボットと自然な形・言語で触れ合う事を可能にするConscious Language Intelligence(CLI)業界のリーダーだそうだ。彼らのウェブサイトは暗く殺風景で、スパイ映画の悪役が作りそうなイメージだ。(ちなみにトランプ支持者。)

これを読んでいるあなたが混乱していたら、それこそが狙いだ。リル・ミクエラやブローコ(Blawko)というまた別のCGインフルエンサーはBrud社に作られた。バミューダという他のインフルエンサーはCain Intelligence社が制作。しかし、バミューダのインスタグラムのバイオにはBrud社のアカウントがタグ付けされており、隣に「よく見て。」と書かれている。ということは、Cainは、バミューダをローンチするためのマーケティング用の架空会社のようだ。Brud社によるCGインフルエンサーの世界に注目を集めるための戦略として、よくできている。

この3人のCGインフルエンサーに関して話を聞く上で、唯一私がコンタクトが取れたのは、Huxley社というクリエイティブエージェンシー所属のJemma Litchfield氏、3人の代理人だ。Eメールで、彼女は「ミクエラの世話をした」と話す。また、インタビューには答えないが、私が希望すれば記事の事実確認をしてくれるとのことだった。Brud社とCain Intelligence社に関して明確にはしてくれなかったが、初稿に訂正を加えてくれた。

もしかすると、Brud社とCain社がCGインフルエンサー達の早期成功の理由なのかもしれない。今日、不思議に思ったことはググられやすい。しかし、自分の知識以上の情報が見つからないと、逆に興味を惹かれる。あるいは、苛立ちを引き起こす。

とりあえず、ミクエラの仲間達バミューダとブローコを紹介しておく。

Bermuda(バミューダ)133,000フォロワー

デジタル界を揺るがすブロンドヘアのバミューダは、トランプ大統領の支持者で自ら「ロボット至上主義者」を名乗る。また彼女はミクエラのインスタグラムをハックしたこともあり、その結果両者のフォロワーが急増、100万人を越え、デジタルインフルエンサー業界に大きな変化をもたらした。例えば、超有名デザイナーとの破格なブランド契約などだ。現在バミューダとミクエラは一緒に出かけたり、ランチをしたり、メイクを施し合う仲だ。

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ブローコ(Blawko)135,000フォロワー

ミクエラやバミューダがゾッコンのBrud社出身インフルエンサー、ブローコも、2人と同様で奇妙なほど偽りのない性格を持つ。彼はゲーマーで、デートに出かけ、部屋の片付けをしない。ミクエラとバミューダとの三角関係については…まさか、いやらしい妄想をさせるのが彼らの目的なのか?真相は不明!

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Brud社出身ではないCGインフルエンサーも紹介する。

Lil Wavi (リル・ウェイヴィー)12,100フォロワー

インスタグラムユーザー@lil_wavi も、一見、よくいる駆け出しラッパーで、最新ストリートウエアを纏うタトゥーだらけのハイプビーストに見える。しかしよく見てみれば、彼もまた一人のデジタルアバターだとわかる。2000年代のビデオゲーム「ザ・シムズ」を思い出させる容姿だ。本人曰く、彼はコンピューターの世界に生きるので、最高にクールで高額のデザイナーファッションアイテムなど目玉商品を簡単に手に入れることができるそうだ。リル・ウェイヴィーのアカウントの管理者はマッシャブルへのメールで、「革新とクリエイティビティ、既存の枠にとらわれない思考を奨励することが私の全てだ。ファン達にはそういった面で影響を与えたい。ポジティブさを発信していくことが、自分にとって一番重要なことだ。」と語る。

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Noonoouri、279,000フォロワー

このインフルエンサーはブランドパートナーシップやファッションショー出演の経験あり。CGキャラクターがどうやって実在のイベントに出演できるのかは不明だが、彼女のページを見ると、イベント出演の様子が多々伺える。そして彼女はインフルエンサー通しての役割を全うしている。例えば、Vogueオーストラリアがお気に入りの化粧品が何か訪ねた際、彼女は「KKW Beautyのコントアー・ハイライターが好き。とてもいい商品!」と回答。彼女は過去にYouTubeとインスタグラムにおいてKKWの商品の広告キャンペーンを行なったことがあるので、その商品を話題に持ち出すのは特別なことではないかもしれない。ただ、驚きなのは、ピクサー映画から出てきたようなキャラクターがコスメを使用し儲けているということだ。

Noonoouriの製作者Joerg Zuber氏は、彼女のデビュー以前も長年かけて製作に励んだ。彼女のインスタグラムのページには最近がアフリカでファッション系イベントへの多数出演した様子が載っている。また彼女はフランスのパリ出身だそうだ。マッシャブルに対するEメール内で彼女は「私は私。この時代私たちは独り占めせずなんでもシェアするべきだ。」と言う。

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Shudu (シュードゥ) 172,000フォロワー

「世界初のデジタルスーパーモデル」と名乗るシュードゥは、ビューティーフォトグラファーのCameron James Wilson氏のアートプロジェクトとしてローンチされ、リアーナのコスメブランド「フェンティービューティー」のインスタグラムページに投稿されて人気沸騰。その写真では、話題の同ブランドのリップ商品をまとった彼女が力強い眼差しでこちらを見ている。インフルエンサーではなくモデルだが、彼女の人間らしさも売りの一つである。人格といったものはないが、それはWilson氏がまだシュードゥに相応しい人間を見つけていないからだ。「シュードゥのストーリーを語り、彼女に人間らしさを与えることは、彼女と似た人だけにしかできない。」とWilson氏はメールで述べた。また彼はもっと多くのデジタルモデル製作を進めるのに積極的であり、「3Dアートプログラムを勉強し使用できる人なら誰でも、身長180cmのスーパーモデルになれる!」と言う。

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バービー
チャンネル登録者数620万人

見たことのある顔の登場だ。大人気バービー人形はデジタル界にも存在し、そこではVブロガーとして活躍している。彼女の初めての動画は2015年に公開され、その中で彼女は自己紹介を行い、ウィスコンシン州出身(初耳!)で姉妹がいることなどを話す。「色々なことに関心がある。」と言う彼女のその目は人間のユーチューバーのように瞬きをする。それ以来、マテル社のYouTubeチャンネルに75本以上のVログを投稿しており、妹のスキッパーや彼氏のケンがよく登場する。数えきれないほどの職種を経験し、どの職も楽しむバービーは、元祖インフルエンサーと言える。そのアイデアから彼女をインフルエンサー化するのは、全く驚きではない。

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バレンシアガのデジタルモデル

スペインのファッションブランド「バレンシアガ」の、サイズ変更可能なデジタルモデルは、2019年春季コレクション披露のためアーティストのYilmaz Sen氏によって作られた。同ブランドのインスタグラム動画に見られるデジタルモデルたちを見ていると、将来のファッション業界における技術の進化について考えさせられる。クールな髪型だったり、エルサやルベンといった名前だったり、彼らの全てが高級ファッションを連想させる。しかし、ランウェイを歩く実在のモデルらと違い、このモデルたちはその場で静止していると思いきや、ゴム製の物体のように体を変形させる。曲芸氏のようなCGモデルがオートクチュールを着こなすのだ。

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今後の行方

デジタルインフルエンサーのページを探ると、奇異とまでは言わないが面白い未来の技術とそのポップカルチャーにおける役割が見えてくる。これらボット達の信憑性や魅力、そして目的に意義のある人もいる。もしかしたらこれはパフォーマンスアートと言えるのかもしれない。それとも、消費者活動を利用する手の込んだ行為なのか。確かにユーチューバーのShane Dawson氏がリル・ミクエラの本性を暴こうとする動画は、人気を集めている。その中でDawson氏は彼女に電話をかけてみるが、電話先の人物はオートチューンで声を変え、どんな質問にも慎重に答え本性に関するヒントを全く与えなかった。

テック専門家のLiz Bacelar氏はフォーブスに対し、すべての人がデジタルアバターを持つ日がやってくるだろう、と話した。そして、広告目的またはセキュリティ目的でガソリンスタンドなどありふれた場所に顔面認識機能が設置される今、Bacelar氏の語る世界は遠くないだろう。自動運転の自動車に乗るアバター達が人間の私たちに割引コードを使わせるような世界を想像してみてほしい。『レディ・プレイヤー1』や『ウォーリー』などSF映画にみられるように、人間の代わりにデジタル版の私たちを育てるようになるかもしれない。

あなたの新しくできたCGの友達を、ピクセル状の開拓者だと想像してみてほしい。人間は元々使えないものとしてレンダリングされた存在なのかもしれない。とりあえず今我々にできることは、インスタグラムに一目置いておくことだけだ。

ブランド認知度向上にデジタルPRが重要な理由

【出典】05/07/2019

https://www.thedrum.com/opinion/2019/05/07/why-digital-pr-essential-brand-awareness-objectives-0

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自分のブランドに気づいて欲しい。これは多くのマーケティングの真核の狙いであり目標であるが、2019年、他のブランドと差をつけるのは難しくなる一方だ。この実現の難しいタスクへのビッドを行う際、マーケティング業界はビジネスが新顧客にリーチするためのベストな方法をいくつも考え出してきた。しかし、マーケターにとって、どの方法をいつ使うのか決定するのは難しいことである。

Zazzle Mediaによるコンテントマーケティング状況調査第3弾によると、今年マーケティングの際マーケターらが注目する点トップ5は以下のようになっている。

2019年コンテンツマーケティングにおける注目点

コラム/ブログ

検索エンジン最適化 (SEO)

Eメールマーケティング

動画

ソーシャルにおけるオーガニックリーチ

興味深いリストである。注目するべきツールとして適切に思える項目がリストされているが、マーケター達にコンテンツマーケティングを通して目指すゴールを聞いてみると、上記のリストでは上手く行かなそうだ。

2019年コンテンツマーケターが目指すゴール

ブランド認知度向上

見込み客の獲得

エンゲージメント

上記のうち2つは、マーケターが力を入れる5つのツールで達成可能である。高クオリティの記事や更新率の高いブログはエンゲージメントを強化しオーガニックにリーチを広げるのに効果的だ。見込み客の獲得については、Eメールマーケティングや効果的なSEO戦略が必要不可欠である。ただブランド認知度の向上に関しては、前述の5つに注目するだけでは成果は発揮されない。

リストが欠く最も重大なツールは、デジタルPRだ。ブランドの認知度向上が最優先なら尚更重要になってくるこの戦略だが、2019年、デジタルPRに力を注ぐ人は10人に1人以下の割合である。

問題点

マーケターがオフページSEOを比較的軽視するのはなぜだろうか。そしてなぜデジタルPRの活用がキーポイントとなってくるのか。下記がその理由3つだ。

ブランドの認知度

コンテンツは、人の目に止まらなければ意味がない。キツい言い方ではあるが、受け入れなくてはならない現実である。ブログの購読者には記事の更新が喜ばれるが、ブログの存在を知らない人にもそのコンテンツを届ける戦略が必要なのだ。様々な方法があるが、デジタルPRが最適な理由は、ターゲット型のマーケティングよりもオーガニックにリーチを広げることができるからだ。記事内に何度も出てくるブランド名は消費者の記憶に残るため、以後消費者がサービスを必要とした時に検討されやすくなる。

更に4分の1のマーケターが新規顧客の獲得を目標としているとZazzle Mediaの調査は報じているが、それにはデジタルPRは不可欠である。

ブランドの保護

デジタルでも従来の方法でも、存在感のないPRではブランドのストーリーを自ら語る事は難しい。これはブランド地位が不安定になり、競争率の高い市場では特に存在感を薄めてしまう。デジタルPRによってブランドは、自社に関する話題を自分でコントロールでき、従来のPRよりもリーチの幅を広げやすい。またデジタル化によって、ブランドが話題にされれば即対応ができ、その内容の良し悪しによって適切な対応を取る事が可能になる。

ブランドが関連記事の常連になればなるほど、そのメディアとの関係が深まり、コラムニストがそのブランドの分野の記事を書く際に連絡してくる可能性も高くなる。

被リンクの確保

デジタルPRキャンペーンの特性の一つが、リンクである。通常デジタルキャンペーンはリンクに書き出し他メディアにリンクを貼る事ができるので、引用されやすい。被リンクを得るために、多くのマーケターがお金を払って作為的に被リンクを獲得する方法に頼っている。デジタルPRを行えば、これに頼る必要は無いのでリスクを回避し、より適切な被リンクを、信頼できるサイトから獲得する事ができる。

被リンクの自然獲得の成功は、PRチームの戦略の進行とコンテンツのディストリビューションに大きく左右されやすいが、やってみなければ分からないというのは本当で、デジタルPRを一切行わなければ被リンク獲得の確率は0%なのだ。

デジタルPRは個々で実行可能ではあるが、コンテンツをディストリビューションする際はマルチチャネルマーケティングを活用するのがベターだ。潜在顧客はあなたのブランドに関心を示し、デジタルコンテンツによってファネルに引き込まれた結果、購読・購買に繋がるのだ。

This multi-channel approach can be summarised through four areas, made up of earned, owned, paid and shared channels.

このマルチチャネルプラットフォームは、獲得(Earned)・所有(Owned)・有料(Paid)・共有(Shared)という4つの分野に分けられる。

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獲得(Earned)メディア: インフルエンサー、メデイアアウトリーチ、コンテンツプレイスメント、ブランド支持

所有(Owned)メディア: ホームページ、Eメール、ブログ

有料(Paid): SNS、ブロガー、提携、ディスプレー、広告連動型検索、ネイティブ広告、ネットワーク、スポンサー、アンバサダー

共有(Shared): SNSオーガニックリーチ、YouTube

これはブランドが従来アクセスできるチャンネルをまとめたリストだが、だからと言ってマーケターはすべての手段を全てのチャンネルでつくす必要は無い。この中から適切な手段を選び尽力する事で、非効率的なコンテンツの配信を減らし、最も好ましいROIを獲得できるチャンネルに力を注ぐ事ができる。デジタルPRはコンテンツマーケティングで最も価値ある戦略の一つだが、同時にどんな内容をどのタイミングで投稿するか決定できないのがネックだ。ただ、それを理由に企画の決行を断念しては、ブランドの認知度を上げるのが難しくなる。苦は楽の種だ。

2019年は今テントマーケティングが面白くなりそうだ。デジタルPRが、あなたのブランドが新規顧客と露出を獲得するキーとなるだろう。

マーケターがタブーな話題をうまく扱う方法

【出典】05/07/2019

https://www.thedrum.com/opinion/2019/05/07/tackling-taboos-how-marketers-can-overcome-being-lost-words

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セックス。メンタルヘルス。離婚。生理。死。話題にしにくいトピックは沢山ある。

社会がタブーとして扱う内容は、ビジネスにおいても同じ目で見られる。例えばタンポンの広告が青色の液体を使うなど、婉曲表現や比喩が用いられることが多い。(誰から秘密を隠そうとしているのか、私はいつも不思議に思っていた。)

しかし時代は変わり、ブランドには今2つの選択肢がある。社会の期待を裏切るか、オブラートに包んだ表現を使い時代遅れになるか、だ。

結果は数値に現れている。

イギリスの婦人衛生用品ブランドBodyformのBlood Normalキャンペーンを見てみよう。(キャンペーン動画リンク)

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生理についてもっと正確にはっきりと伝えるというBodyformの施策は確かな成果を発揮した。3分の2近くの女性がBodyformに対してポジティブな印象を持ち、又4分の1の女性がBodyformの商品を購入または検討していることがわかっている。

数値に現れている結果に、文句のつけようはない。

従来のトンマナよ、安らかに眠れ。

恐ろしいことだが、生命保険会社や葬儀会社は人々の死から利益を得ている。死について我々は最大限の注意を払い、丁寧なアプローチを試みるのが慣習だ。しかしそれに逆らうのがDead Happyという遺言書サービスの会社だ。同社曰く遺言サービスは「自殺の意志表示ではなく、あなたの死後への期待を文字で表現するお手伝い」だという。

このレベルのフランクさに違和感を感じる人が沢山いるだろう。しかし同社は全ての人々をターゲットとしているわけではない。同社のターゲットは、怖いもの知らずで、死について考えることを嫌う若い世代だ。つまり、シリアスな話題を笑い飛ばすような人々である。

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正々堂々と。

男女がイチャイチャする時に必要とするブランドでさえ、人々が恥ずかしがる話題を持ち出しづらく思っている。コンドームブランドDurexのウェブサイトを読んでいるだけで、実際にコンドームを購入する際の気まずさを感じてしまう。「Durexがコンドームに新たに加えた微調整により、快適で安心の性的体験(sexual experience)を提供します。」・・・「性的体験」。なぜセックスとはっきり書かないのだろうか?

有名ブランドとは対象的に、比較的新しいコンドームブランドHanxは「社会はセックスライフに対して変な反応をするのをそろそろやめるべきだ。」と胸を張って主張する。同ブランドは以下のようなユーモアで気まずさを紛らわす。「あなたのパートナーのようにスムーズで、異臭のしない、ヴィーガン、最高のシェイプ、そして滑らかでちょうど良いサイズのコンドームを探しているなら、Hanxをご使用ください。」

あるトピックをタブー扱いするのをやめれば、そのトピックはタブーでは無くなる。

違いは何か。

セックス、死、生理はそれぞれ全く違ったジャンルだが、上記3ブランドには共通点がある。

消費者が使う口調を使用。オーディエンスが使う言葉遣いを反映することで、ブランドのカスタマー理解を強調している。

話題にしにくいトピックの中にユーモアを見出す。人は笑うと、緊張がほぐれる。ブランド側が、気まずいトピックを問題なく扱う姿を見せつ見せれば、消費者も気まずさを感じない。

大胆さ。エッジの効いたヘッドラインだけで、内容に気まずさが残っていては意味がない。妥協は許されないのだ。

これらのブランドに従うべき理由。

ターゲットオーディエンスとの距離を縮めることで、ブランドの存在感を高め他ブランドとの差がつく。このテクニックは強みとなり、商業利益をぐんとあげることができる。

それだけではない。

50歳以下男性の死因1位は自殺である。1日に2人が子宮頸癌で死亡しているが、女性の3人に1人が子宮頸癌の検査やパップテストを受けていない。世界では携帯電話よりもトイレなど衛生設備にアクセスがない人の方が多い。こうした問題を気まずさゆえ話題にしない間に、人々は苦しんでいるのだ。

ようやくブランドはアクションを起こし始めている。Campaign Against Living Miserably (困窮な生活への反対運動)は男性の自殺問題と戦っている。Who Gives A Crap (直訳:誰も気にしない)は再生紙から作られたトイレットペーパーを販売し、その利益の50%をウォーターエイドに献金している。Public Health England(イギリス政府の公共衛生機関) はTreatwellと手を組み、ビキニワックスの施術に来た女性らにパップテストを進めるよう促している。

次は誰の番?

生命保険会社が行動に起こせるなら、他の誰でもできるはずだ。老人ホームの入居者を個性ある強い人間として扱い始めたり、薬局の宣伝を消費者の気に障らないようなトーンに変えたり、洗剤ブランドが洗濯で本当に落ちにくいシミについて扱う(Bodyformと提携するいい機会…)のはいつだろう。