カテゴリー別アーカイブ: 映画

ムービーパスは一年弱で90%のサブスクライバーを失った

【出典】 2019/04/18

https://variety.com/2019/digital/news/moviepass-subscribers-loss-crater-225000-1203192468/Picture1

映画見放題サービスのMoviePassの加入者数が1年で300万人から23万人へ急速に減少している。20186月、同社は月額9.95ドルで映画館で毎日映画が1本観れるサービスを提供することで加入者を300万人までに急速に伸ばしたが、ビジネス的にほぼ不可能だった。

そして同サービスは月に3本まで観れるサービスに変更、月単位での契約ではなく年間契約に20188月にシフトした。

結果年間契約したくない登録者が一気に解約する結果となった。そして20193月から月額14.99または年間119.4ドルで映画館で映画が毎日1本観れるサービスをスタートした。しかし、このサービスには制限があり公開されたばかりの人気作品などは対象に入らない。結果193月の新規加入者数は13000人のみだ。

『シャザム』中規模予算スーパーヒーロー映画の力を証明

【出典】2019/04/08

https://variety.com/2019/film/box-office/shazam-proves-the-power-of-mid-budget-superhero-movies-1203182630/Picture1

北米興行収入が5,300万ドル、全世界で1.02億ドルの興行収入を突破、『Shazam』のヒットはDCコミックスによって良いニュースだろう。本作の制作予算は約1億ドル、オープニング興行収入だけで制作費を回収した。通常DCコミックスの実写製作予算は倍の2億ドルだ。

本作の成功によりヒーロー映画は高予算でなくとも観客を魅了できることを証明したのだ。製作費が6,000万ドルを下回る『デッドプール』を除くスーパーヒーロー映画では、可能な限り高予算で圧巻のVFXCGIで観客を惹きつけるのが常套手段となっている。

同じDCコミックスの『ジャスティスリーグ』や『バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生』は高予算をつぎ込んだが問題だらけであった。『ジャスティスリーグ』の世界興行収入成績は6.6億ドルだったが、製作費に3億ドル、撮影後の追加撮影に数千万ドルがかかり、それにはマーケティング費用は含まれておらず興行収入面では失敗だった。前作の『バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生』の興行収入成績は8.7億ドル、ギリギリ赤字を免れた結果となった。『Shazam!』の場合、製作費自体もそれほどかかっていないので、続編にゴーサインを出すための高い目標設定をしなくても良い。

Warner Bros Picturesグループの会長Toby Emmerich氏は「人々が映画館に訪れなくなった今日に、多くの人が映画館を訪れてくれたのは誇らしいだけでなく感動した」と語っている。

DCとしては『アクアマン』『ワンダーウーマン』『シャザム』と3作品続けてヒット作を生み出しライバルのMarvel Studiosの成功に対抗する結果となった。その中でも『シャザム』はスーパーヒーロー作品として意味のある作品だとDCでは捉えている。16歳の青年Asher Angel扮するBilly Batsonが大人のスーパーヒーローへと変身するというのが本作でのヒーローだ。本作はZack Snyder氏が監督を務めていた低迷期に比べ明るく、そしてコミカル色の強い作品に仕上がっている。

Emmerich氏は、次のように述べている。

Marvel映画に見劣りしないほど素晴らしい。今後、観客はスケールやスペクタクルさを求める様になるが、現在の状況を鑑みれば更に小規模のスーパーヒーロー映画を作る機会も訪れるだろう。

『シャザム』は、Marvelヒーロー含めスーパーヒーロー作品に食傷気味の観客からも受け入れられている。『キャプテンマーベル』の1ヶ月後に公開され、記録更新が期待されている『アベンジャーズ エンドゲーム』は『シャザム』の3週間後に公開される。当然ながら両作品に挟まれての公開にはリスクもあったが、チーム全体が2作品へのカウンターとして生き残れると信じていたとEmmerich氏は語っている。

DCにとって次なる試練である『Joker』(10月公開予定)ではJoaquin Phoenixが主演を務め、暗いテイストに仕上がる予定だ。今回も低予算で製作されており、報告によれば5,500万ドルだと言う。詳細はほとんど明らかになっていないが、トレーラーではスコセッシ映画を思わせるスリラー映画調だ。

ComscoreのシニアメディアアナリストPaul Dergarabedian氏はこのように語る。

「マーベルとDCは今までお互いをライバル視していたが、現在は自らのブランド価値を見直し独自路線を両社とも歩んでいる。これは両社にとって有益だ」

『グリーンブック』全世界興行収入3億ドルを突破

 

【出典】2019/04/01

https://variety.com/2019/film/news/green-book-box-office-300-million-1203177747/

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『グリーン・ブック』の全世界興行収入がアカデミー 作品賞の受賞と中国でのヒットが後押しし、3億ドルを突破した。Universal Picturesのロード・トリップ作品である本作は国内興行収入が8,440万ドル、62ヶ国で2.196億ドルであり、全体では3.04億ドルを記録。

作品賞だけではなく、ジャズピアニストのDon Shirleyを演じたMahershala Aliが助演男優賞をそして脚本賞も獲得している。中国では7,000万ドルを突破したが、『タイタニック』を超えて中国で最も売れた映画となった。

Participant MediaDream Worksによって製作された本作だが、中国だけでなくフランスでも過去最高の興行収入を叩き出しており、2ヶ国で合計1,400万ドルを記録。ドイツでは1,350万ドル、日本では1,460万ドル、英国では1,290万ドルという好調ぶりを見せている。

37日には早々と2億ドルを突破。昨年の作品賞『シェイプ・オブ・ウォーター』の世界興収が1.95億ドルだが、『グリーンブック』のヒットぶりが歴然となる。2017年に作品賞を受賞した『ムーンライト』は6,500万ドル、2016年の作品賞『スポットライト 世紀のスクープ』は世界興収9,800万ドルで幕を閉じている。

Jordan Peele監督の新作『Us』オープニング興収7,000万ドルを記録

【出典】2019/3/24
https://variety.com/2019/film/box-office/us-movie-box-office-opening-weekend-jordan-peele-1203170926/Picture1

成功の後には、成功前よりも求められるものが多くなるだろう。

Jordan Peele監督の2作目『Us』が好調なスタートを見せている。本作は北米の3,741館で公開され、週末興行収入7,000万ドルを記録。『キャプテン・マーベル』が1.53億ドルで首位を獲得しており『Us』は2位につけている。公開前の予測オープニング興収は3,800〜4,500万ドルだった。

本作は2018年に公開された『クワイエット・プレイス』を凌ぐ週末興収を稼ぎ出しており、オリジナルのホラー映画としては最大のロケットスタートとなった。さらに、R指定映画という括りでは『テッド』に次ぐ成功を収めている。

世界では47の地域で公開され興行収入1,670万ドル、全世界で8,695万ドルに達した。UniversalJordan Peel監督のプロダクションMonkeypawは本作の制作費として2,000万ドルを投じており、1週間も経たないうちに予算の4倍以上の売り上げを叩き出した。

サウス・バイ・サウスウェストで初公開されてから熱狂的な口コミを獲得し続けている本作だが、ホラー映画としては珍しくRotten Tomatoes94%という高評価を獲得。Jordan Peele監督の能力の高さが感じられ、観客に考えることを促す作品に仕上がっている。Lupita Nyong’oWinston Dukeが夫婦役として主演を務める。

2019年は記録的なペースでヒット作が生まれた2018年と比べると興行収入は伸び悩んでいるにも関わらずUniversalではヒット作が続く。2019年のオープニング興行収入ランキングの2、3、4番目にUniversal作品がランクインしており、『Us』($7,000万)『ヒックとドラゴン3』($5,500万)『ミスター・ガラス』($4,000万)と続く。

『パシフィック・リム:アップライジング』が北米でオープニング興収トップに輝いた2018年の同時期と比べると、『Us』の想定以上のスタートにより15%以上も国内チケット売上が伸長している状況だ。業界全体では昨年比のチケット売上が17%ダウンしている状況だが、『キャプテン・マーベル』と『Us』の成功が市場を改善させるだろうと市場分析を行うComscoreは評している。

Us』の公開を見越し敢えて同タイミングで公開するスタジオが無かったため、国内興収チャートはおとなしかった。Paramount Pictureのアニメーション映画『Wonder Park』は3位を獲得しているが若い映画ファンからの受けは良くなく、コスト回収に向けて子供の観客を獲得する必要に迫られている。

 

嚢胞性線維症を患う10代の男女が恋に落ちる映画『Five Feet Apart』のチケット売上は850万ドル。本作はオープニング興収から34%ダウンしたが、トータルで2,600万ドルを稼ぎ出し制作費が700万ドルということを考えれば大きな収を得たと言えるだろう。

5位にはUniversalDreamWorksの『ヒックとドラゴン3』がランクイン。5週目には650万ドルを稼ぎ、国内での興行収入は1.45億ドルに達した。評論家達が本作に賞賛を送る中、2010年と2014年に公開された前作/前々作と比較するとわずかに遅れをとっている。

Bleecker Streetの『Hotel Mumbai』はニューヨークとロサンゼルスの4つの映画館で公開され興行収入89,492ドルを記録。一館あたり21,623ドルを稼ぎ出している計算だ。Dev PatelArmie Hammerが主演を務めインドのTaj Mahal Palace Hotel2008年に起きたテロの生存者を追った内容となっておりニュージーランドでは315日に起こったクライストチャーチ銃乱射事件が発生したことが原因で公開の中止が取り決められた。

世界的に興行収入が低迷する一方で、Netflixやサブスクリプションサービスの登録者は増化している

March 2019 Report 21 A

『ブラックパンサー』や『インクレディブル・ファミリー』といった大ヒット作のおかげで、2018年のアメリカ国内の興行収入は再び上昇した。アメリカ映画教会 (MPAA)の新たなレポートによると、アメリカのチケットセールスは7%増加し、過去最高である119億ドルに達した。更には、ヨーロッパやラテンアメリカでの海外市場の興行収入低下をも回復させ、世界での興行収入を411億ドルに押し上げ、前年比で1パーセント改善させた。

 

MPAAの調査は、エンターテインメント業界の業界団体によって作成されており、映画業界の全体的な状況を包括的に把握することを目的としている。

 

 

MPAAの調べによると、興行収入に加えて、世界のホームエンターテイメント事業による収益は16%増加し、557億ドルに達した。これは主に、デジタルレンタル、デジタルセールス、およびNetflixなどのストリーミングサービスへの加入が増加したことによるものである。米国におけるデジタルホームエンターテイメントの支出は、175億ドルを記録し24%増加、また、国際的には、34%増加し251億ドルを記録した。この、増益はDVDとBlu-rayの販売とレンタルの大幅な売り上げ減少によるダメージをもカバーした。ディスクの売上は、米国内では15%減少し58億ドル、国際的には14%減の73億ドルであった。4年前、米国のDVD市場の売上高は103億ドル、国際的に149億ドルであった。このデータから、DVD市場が急激に落ち込んだことがわかる。一方で、同じ期間に、デジタル市場の売り上げは世界全体で170%増加した。その上昇の多くは、Netflix、Amazon Prime、およびその他のサブスクリプションサービスの人気によるものである。世界全体で、デジタルサブスクリプションサービスの利用登録者は27%増加し、6億1,330万件人を記録した。2018年には、初めてオンラインビデオのサブスクリプション数がケーブル契約数を上回った。ケーブル契約数は5億5,600万件と2%減少した。

 

DVDセールスが衰退しているため、スタジオは消費者が映画や番組のデジタル版を購入し続けることを促進している。顧客は観たいデジタル動画を一つずつ購入するのではなく、単にNetflixでコンテンツをストリーミングすることを好むため、デジタル版の購入はそこまで上手くいっていないようにみられる。2018年にはサブスクリプション支出は28%増加して133億ドルとなり、デジタル販売とレンタルは5%減少して100億ドルとなった。この成長する市場から利益を得ることを期待して、WarnerMedia、Disney、Comcastなどの大手メディア企業がそれぞれ独自のサブスクリプションサービスを準備しているときに、このレポートは発表されている。

March 2019 Report 21 B

Netflixの人気は、映画館主にとって、悪いニュースである。映画館主は動画のストリーミングサービスにより、人びとが映画館に行かずに、家で映画を見ながらお酒や食事を楽しむようになることを恐れている。同社は、映画の伝統的な劇場公開モデルを遵守することを拒んでいるため、映画館主の不安をさらに悪化させてきた。『ローマ』や『Triple Frontier』のようないくつかのNetflix映画は、Netflixのサービス上で公開される数週間以内前に映画館で上映された。

 

劇場ビジネスは、少なくとも月に1回映画を見に行く熱狂的な映画ファンに大きく依存し続けている。こういった熱狂的映画ファンは米国とカナダの人口のわずか12%であるにもかかわらず、全てのチケット販売の49%を占めている。全体として、米国とカナダの人口の75%が、2018年の1年のうち一回は映画館を訪れた。また、チケット購入者の51%は女性であり、男性がその他の49%を占めている。

 

12~17歳と18~24歳の年齢層が最も映画館で映画を鑑賞しており、昨年は一人あたり平均5.1本の映画を見たという統計がある。また、25~39歳、60歳以上の年齢層を除くすべての年齢層の劇場鑑賞数が増加した。最も劇的な伸びは、40歳から49歳までの年齢層で、前年の一人当たり平均3.6本の映画を劇場で鑑賞したという記録に対して、平均4.3本と増加した。March 2019 Report 21 C

民族ごとの統計では、ラテン系アメリカ人とアジア人のオーディエンスが最も映画館で映画を鑑賞しており、昨年は、一人当たり平均4.7本(ラテン系)と4.5本(アジア系)の映画を鑑賞したという統計がでた。アフリカ系アメリカ人の映画館で映画を鑑賞した本数の一人当たりの平均は、毎年の3.4本から、2018年には3.7本に増加した。『Black Panther』は、黒人のオーディエンスの間で、特に人気であり。彼らのチケット購買が、マーベルの大ヒット作のチケット販売の35%を占めた。

 

海外では、中国が主な映画市場の成長要因であった。中国でのチケット売上は12%増加し、90億ドルを記録した。日本は20億ドルの収益を持つ2番目に大きな海外市場であり、英国は17億ドルで3番目に入っている。

Netflixは『バンダースナッチ』のような、よりインタラクティブなショーの公開を約束

『ブラックミラー』が世界的に成功した結果、そのフォーマットは「倍増」する

March 2019 Report 13

『ブラック ミラー』のスピンオフである『バンダースナッチ』の成功がきっかけとなり、Netflixはインタラクティブショーに注力する。今後2年間で、同社はフォーマットを「倍増」し、これにより、次に起こることを、複数のストーリーオプションから選択することができるようになる。

 

Netflixの副社長であるTodd Yellin氏は、火曜日にインドのムンバイで開催されたメディアカンファレンスでその意図を明らかにした。 Variety誌によると、Yellin氏は、バンダースナッチが世界中で大ヒットしたことが、インタラクティブストーリーテリングへのさらなる投資に繋がった、と話した。そのフォーマットによって、Netflixがその過程で大量のユーザーの意思決定に関するデータを蓄積することも可能になったと考えられる。

 

Netflixは、2016年にインタラクティブな子供向けのショーを公開し、実験を始めた。しかし将来的に、子供向けコンテンツやダークな世界観のSFだけに限定されるものではない。「それは風変わりなコメディかもしれない。またそれはロマンスかもしれない、例えばオーディエンスが、彼女がどの男性と一緒に出かけるべきか、ということを決められるような。」とYellin氏は説明した。特に、Netflixにはラブコメの作品群があり、今年初めには、出会い系のリアリティ番組シリーズもリリースした。また、メキシコ、ラテンアメリカ、インドへの大規模なプロモーションも計画している。

 

インタラクティブなストーリーテリングフォーマットの起源は、『きみならどうする?』と、レーザーディスクのゲームにまでさかのぼることができる。しかし『バンダースナッチ』は、主に『ブラック ミラー』のブランド価値により、新たな高みまで押し上げることに貢献した。そのため、Netflixが新しい、そしてあまり知られていない番組で、その成功を実現させられるどうかを見るのは面白い。

映画館通い放題サービスのMoviePassは、持続可能なサービスか?

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あなたにとって2018年は不運の年だったのではないだろうか。しかし、それはMoviePassが原因でしょうか。映画チケットのサブスクリプション制サービスMoviePassは、夏の間は好調だったようだが、すぐに上手くいかなくなる可能性が高い。

 

 

同社は計画の変更や資金調達、借り入れなど様々な方法で新たな方向性を模索している最中だ。映画プロデュースや配給権の購入が改善の鍵であり、ビジネス面を再度強化することが強調されている。

 

新戦略では3つの柱が打ち出されており、1つがMoviePassサービス、2つ目が映画制作部門で最後に昨年Verizon Mediaより買収した映画メディアMovieFoneが挙げられる。

 

ニュースリリースでは、我々の新しいビジネスモデルはスタジオや映画館に依存するものではない。しかし、依存する代わりにサブスクリプションサービスや映画制作事業やMoviefoneとの提携など経済的な関係構築を優先すると明かしている。

 

 

MoviePassでは、リソースを共有し活用することでより良い仕事が遂行できる様になるだろうという考えを示している。もちろん、MoviePassで制作されるコンテンツに大いに依存しようとすれば厳しい道が待ち受けているだろう。幅広い映画を用意し、興行収入を向上させることを約束すると述べているが、Netflixのように自社コンテンツでチケット売上を増加させようとしているとも解釈できるだろう。

 

しかしながら、制作費1,000万ドルで興行収入430万ドルだった『ギャング・イン・ニューヨーク』の様な映画が含まれることで立て直しは、さらに困難を極めるだろう。夏の間は320万にもの登録者を擁していたが最新の収益報告では多数の会員の解約が判明しているとThe Wall Street Jounalが取り上げている。

 

しかしながら、CEOのMitch Lowe氏は楽観的だ。

 

Mitch Lowe氏は、ストリーミングサービスで配信されることを待っている観客が多い中、自社のサブスクリプション、MoviePass映画、Moviefoneの組み合わせで我々の映画を多くの観客に届けられ、ライトな映画ファンを地元の映画館に呼び込むことができるだろうと自信を覗かせる。

ディズニーのストリーミングサービスで全てのディズニー作品視聴可能に

『白雪姫』から『シュガー・ラッシュ : オンライン』までがストリーミング配信で視聴可能に

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ディズニーのストリーミングサービスでは、過去のディズニー作品全体が配信対象になることが判明した。今回の発表はVaultシステムの終りを告げる発表と言えるだろう。Vaultシステムとはディズニー作品の取り扱いに関する取り決めであり、本システムによりディズニー作品が購入できる期間は短期間に限られている。VHSやDVDが主流だった頃は、人々の購入意欲を高めてくれたかもしれない。

 

サービス自体は、今年の後半に開始され過去の映画やテレビ番組、オリジナルコンテンツなどが観れる予定だ。そして、サービス開始直後に全てのディズニー作品がライブラリに加わる予定だ。

 

このサービスがスタートする直前、今年の後半にはピクサー作品を含むディズニー作品がNetflixからなくなる予定だ。『眠れる森の美女』『アラジン』『シンデレラ』などのクラシック作品はレンタルやAmazon、iTunesなどで購入することも出来ないため、eBayで作品を探しすことになるかもしれない。

 

ストリーミングサービスDisney+のスタートによりディズニーによってプロデュースされた57作品が将来的に全て配信される。また、スターウォーズやマーベル作品などディズニーが所有する映画もいずれ配信されるだろう。

CinemaConから得た大きな教訓:多様性、Disney、Netflixの脅威

【出典】2019/3/4

https://variety.com/2019/film/news/cinemacon-takeaways-disney-streaming-netflix-1203180705/Picture1

ハリウッドの映画スタジオが劇場主や映画業界に向けて今後のラインナップをお披露目するCinemaConがラスベガスで開催された。しかし、高齢化する視聴者から、スマートフォンを大画面にすることを好む新世代まで、業界が取り組まなければならない本当の脅威もある。CinemaCon 2019で得た要点は次の通りである。

あまりにも大きすぎるDisneyとFoxの合併

ディズニーでさえ、21世紀フォックスの映画・テレビの資産の多くを713億ドルで買収したことで、その規模が大きくなったことに驚いているようだ。ディズニーの映画チーフであるAlan Horn氏はプレゼンテーションで出展者に、「まだ、これらの問題全てに悩まされており、どうにか解決しようとしているところである。」と語った。現在、20世紀フォックス、ブルースカイ、フォックスサーチライトのようなレーベルがピクサー、ルーカスフィルム、マーベルの仲間入りをしている。ディズニーのマーケットに対する支配力は、ますます強くなる方向に向かっている。ディズニーは国内の興行収入の半分近くを独占し、世界で最も人気のある映画のフランチャイズの大部分を占める。また『スターウォーズ』から『アバター』まですべてを網羅する。ディズニー・スタジオが提供できるものがあまりにも莫大な力を持っているため、他の全てのスタジオは矮小してまっているため、ディズニーはライバル達に対抗する必要がない。映画館主にとっての朗報は、これらの映画とその続編、そしてスピンオフにより、今後数年間は劇場が潤うことである。逆に悪い知らせは、ディズニーが望めば、興行収入とは違うところで利益をだせるということである。王になるのは良いことだ。

皆ストリーミングを脅威に感じている。

誰もこのタブーを認めたくはない。そんな中、このタブーを女優であるヘレン・ミレン氏が皆に変わり一括した。レジェンド女優であるミレン氏は彼女の映画、『The Good Liar』の公開試写会のステージ上で「Netflixは大好きだけど…糞食らえ!」と述べた。このミレン氏のコメントを機に始まった騒動は、Netflixがメディアの展望を乱していることに対し、映画館オーナーたちがどれほど怒っているかをあらわにさせた。

映画館オーナーは、顧客に対し、ユニークで説得力のあるものを提供しているため、映画業界を支えているもののすべての変化に耐えられるだろうと信じる必要がある。2018年に興行収入があがった一方、彼らは不確かな未来を眺めているのである。Netflixはまだ成長を続けている。メディア企業は独自のストリーミングサービスを構築するためにより多くのリソースを投資している。Disney、Apple、WarnerMediaは今後数カ月のうちにストリーミングサービスを開始し、Comcastも2020年に独自のプラットフォームをデビューさせることになったため、このストリーミングサービスに関する議論は今後も拡大すると言っても過言でない。ヘレン女王でさえそれを認めなければならないであろう。

敏感なテーマであるサウジアラビア

2018年、サウジアラビアは成長の機会を待っていた映画業界において、次にくるビッグチャンスとみられていた。映画を禁止してから35年の年月を得て、ようやく解禁された後、初めてリヤドに映画館がオープンした。当時、王国は比較的短期間で10億ドルの映画市場になるという予測があった。サウジアラビアは王子であるMohammed bin Salman氏のもと、映画・メディア事業への投資を望んでおり、莫大な支援金をもってスタジオが国内で映画の撮影が行われることを願っている。

10月にジャーナリストであるJamal Khashoggi氏がサウジアラビア政府のエージェントに殺害されたことにより、サウジアラビアとハリウッドの関係は脅かされた。CIAは後でビン・サルマン氏が彼の暗殺を命じたと結論を下した。このような背景があり、サウジアラビアの話は今年のCinemaConではあまり話題に上がらなかった。AMCのチーフ、Adam Aron氏は、Khashoggi氏殺人事件で会社は動揺したと語ったが、最終的には国内に最大40の劇場を建設する計画を進めることにした。

Aron氏はVarietyの取材に対し「この事件は私たちに正しいことが何かについて何度も深く考えさせられた。」と述べた。「多くのことを考えた結果、私たちは人々の利益のためにその国で事業を展開すると結論を下した。この国には3300万人の人々がおり、そのうちの70%が30歳未満であり、その若者達は映画が好んでいる。」

それは、AMCだけではない。他の3つのチェーンもサウジアラビアで劇場を開く許可を得ようとしている、とFithian氏は記者会見で語った。また、サウジアラビア政府は2020年までに350億ドルを劇場に投資する計画を発表した。Aron氏同様、Fithian氏は自由なアートの力について指摘した。

「映画は長い間にわたり自由の刀であった」と彼は報道陣に語った。それは本当かもしれないが、Khashoggi氏の衝撃的な死は、いくつかの会社にとって中東進出を警戒させるものであった。

人種、性別を超えて

『ブラックパンサー』、『ワンダーウーマン』、『Us』、『キャプテンマーベル』、および『クレイジー・リッチ!』は、観客が自分自身をスクリーンに映し出し、自身と登場人物を重ねて観ることを好むことを証明した。白人以外の人種と女性を主役にした映画を作ることは、単に道徳的によいだけでなく、ビジネスにとっても良いことである。そして、前世紀における非白人男性の人口統計をほとんど無視したハリウッド映画はついに、人種や女性をテーマにした作品を作り始めた。フェスティバルのステージ上では、NATOのFithian氏、ワーナー・ブラザーズのチーフToby Emmerich氏、そしてUniversalのDonna Langley氏は、包容力を身につけ、人種や性別を超えた多様なキャストで作り上げられるプロジェクトを支援することを約束した。『ワンダーウーマン1984』のようなスタジオの大ヒット映画から、『Queen&Slim』のような犯罪ドラマまで,ますます多様化している観客と国を反映し始めている。

ダークで視聴者の心を掴むショートフィルム「Boys Don’t Cry」がネガティブな「男らしさのイメージ」について描く。White RibbonがAnti-Bullying day(いじめ反対デー)の日に公開。

March 2019 Report 7

カナダのNGO団体であるWhite Ribbon、 エージェンシーのBensimonとアカデミー賞ノミネートドキュメンタリー監督Hubert Davisによって制作された『Boys Don’t Cry』という短編作品ではネガティブな男性らしさ、また性暴力などが表現されている。

 

ペースの速いこの作品は三分間の上映時間の間に刺激の強いイメージを詰め込みながら、1人の男の子の幼少期から青年期にかけて経験する大切なライフイベントを視聴者にみせてくれる。主人公である男の子は賢く、内気で神経質な性格をしており、家庭内暴力やクラスメートによるいじめに苦労する。加えて、彼は周りに常に強くあるべきで、泣いてはいけないと言われる。

男の子は次第に自分のシャイでぎこちない態度を抑圧し、体を鍛え、いじめっ子に変身する。ある時点で彼は同年代の青年をボコボコにしてしまう。その際男の子の父親が校長室に呼ばれるが、父親は「男だから」と述べ息子の暴力を叱責することはない。

孤立している上、怒りが爆発しやすい男の子はまさに爆弾のような青年となってしまう。作品の最後の方では彼が若い女性に近づくシーンが映し出され、青年の成長が荒涼としたものとなってしまったと捉えざるおえなくなる。

言うまでも無いかもしれないが、この作品の趣旨は社会のあり方が長い時間をかけ子供や若者の意識に影響を与え、その内の何人かを悪者にし、結果的に悲劇を起こしてしまう事にある。この作品はGillette社の有毒性のある男性らしさを唄う宣伝よりもはっきりとしたメッセージ性があり、視聴者からも強いリアクションが引き出せるものとなっている。

カナダのNational Anti-Bullying Day(いじめ反対運動の日)とタイミングを一致させたBoys Don’t Cryという作品は非常に共感しやすいシナリオを作りだしたため印象づけることに成功した。主人公の子供は決して怪物ではない。むしろ、周りに危害を与えることによりしか戦うことができなかったどこにでも居る被害者なのだ。

この作品は決してオリジナリティあるものではないが、Davis氏によるムーディーな、暗いビジュアルの中にいきなり現れるショッキングなアクションによってその信憑性が顕著に現れる。加えて注目されるべきなのは男の子が捨てなければならないと教えられるポジティブな、面倒見の良い特徴を唄うボイスオーバーである。このボイスオーバーは7歳の男の子によって届けられ、内気さ、賢さ、愛情などについて語る台詞はスクリーン上に映し出される不快を与える様々な場面に対しての相違感を際立たせる。

Adweekに「有毒性のある男らしさのイメージというものは大きな社会的問題である」とBensimon Byrne社のクリエイティブディレクター・パートナーであるJoseph Bonnici氏は述べる。 「この問題に報いをもたらし、人々にこの問題について教えるには同じくらいの規模を持つストーリーを伝えるしかなかった。しかし、その規模の大きさも踏まえた上で、このストーリーには人々に個人的に訴えかける必要があるのも理解していた。この作品の幾つかの場面に沢山の若い男性、彼らの保護者や教師などが共感できたと思う。この作品は1人の男の子についてだが、断片的にみると、世界中の男性の経験を表現している。」

「気楽に見ることのできる作品ではないが、これも意図した上だ。私達は性別に基づいた暴力を終わらせたい。終わらせるには、この問題全体に光りを照らすしかないのだ。」

カナダの生徒の内5人に1人はいじめられ、カナダの女性は16歳になった時点から最低でも一回は身体的、または性的暴力にあったとのことがカナダの調査員によって報じられた。White Ribbon社はユーチューブで放映されている(インスタグラムやツイッターでは短いバージョンが放映されている)この作品が人々の間で話題になり、White Ribbon社のウェブサイトを訪れ更なる情報を得てくれる事を願っている。

「視聴者が一つ得てくれるとしたら、それはまだ幼い男の子達に教える一見無害な事と有毒性のある男らしさとの間に生じることのできる繋がりを把握し始めることだ。」とBonnici氏は述べる。「加えて、人々が男らしさと捉えている視野の狭すぎる見方を変えていってほしいとも思う。」

ディレクターであるDavisは妻がWhite Ribbon社の責任者の1人であるためこの作品に関わり始めた。またBensimon Byrneとも以前仕事をしたことがあるため、エージェンシーにこのプロジェクトを持ちかけた。

「Bensimon Byrne氏はある男の子の人生、またその人生において男の子に影響を与えるものや青年となる男の子をかたどるものなどを表した台本を見せてくれた。他にもその台本には私たちが男の子はこうであるべき、もしくはこうなるべきではない、という更に重要な問題を表現しているボイスオーバーも含まれていた。」とDavisは述べる。「このやり方は男の子や青年が抱えている問題やプレッシャーの根本的な部分を捉えているという点において賢いと思った。問題に対しての新たなアプローチの仕方だった。」

 

「この映画は若い男性が経験する全てのことを含める必要があると思った。」とDavisは述べる。「一つの事がきっかけで主人公が変わるのではなく、全ての経験がきっかけとなったのだ。」

「スタッフ、俳優、プロデューサー、エディター、作曲家、サウンドデザイナー、キャスティングディレクター、皆が皆この作品の動機に情熱的だったから、だいぶ閑静なセットだった。一体何回この作品に身と心を捧げた人と会話したか。変化をもたらす一部になりたかったから、皆このプロジェクトに一生懸命になってくれたんだ。」とBonnici氏は述べた。

「気楽に見ることのできる作品ではないが、これも意図した上だ。私達は性別に基づいた暴力を終わらせたい。終わらせるには、この問題の範囲全体に光りを照らすしかないのだ。」

とBensimon Bryne氏は述べた。